官吏になりたい僕ですが、宰相が本気で邪魔してくる

すみよし

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三度目

09 三度目と初めて

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 が。結局は、まあ、去年と同じような展開だった。はい、宰相閣下の圧勝。

 僕は宮から叩き出されたらしい。いや、この場合は門前払いか。

 昨年同様、試験官、不幸にも僕と同じ組になった受験者、皆がげっそりしている。父さんは変わらずの無表情。

 違うのが、昨年は青ざめて沈黙していた見学席が少し何か考え込むようなピリッとした空気になっていること。そして、僕が存外に平常心であること。そして、

「お疲れさまでした。では、結果は追って連ら」
「1928番は不可」

 昨年と同様、その場で僕だけ閣下直々に不採用を宣言されだけれど、僕がそれほど落ち込んではいないこと。

「ありがとうございました」

 僕の三度目の挑戦が終わってしまった。

 ※

 他の受験者と共に下がった控えで、僕は「終わっちゃったなあ」と自嘲した。

 三度目の正直を目指したけれど、敵わなくて叶わなかった。

 さすがにきつい。

 さっきまで落ち着いてたと思っていた僕だけど、急に重たい気分に襲われた。

 今はちょっと、休もう。ちょっとだけ。

 他の受験者が帰って行く。だいたい誰か迎えが来ていた。それを見ないように僕は椅子の背もたれに体を預けて目を閉じる。

 辛い。今日は、本当に辛い。何がこんなに辛いのかな。



 ──僕は父さんに認めてもらえないまま終わるのかな?



 ふいに、じわりと目に涙がにじむ。慌ててそれを拭って、僕は立ち上がった。

 ダメだ。こういうとき、一人だとロクな考えにならない。

 とりあえず、師匠に報告に行こう。そして、揶揄ってもらって、トドメを刺してもらおう。

 落ち込むとこまで落ち込めば、後は上がるだけ。そう決めて、僕は割りと容赦ない師匠のカイルさんを訪ねた。そして、

 ──いや、何で今日!?

 慌てる僕は、カイルさんに笑顔で娼館に放り込まれた。
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