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第2話 恋のライバル登場に「えっ、ベタな……」ってなるのは許してほしい。
2−19 *
しおりを挟むあっという間にラルフの部屋まで帰ってきてさ。
彼は遠征道具もその辺に適当において、わたしの鞄も奪う。荷物全部ダイニングに置いてから、なだれ込むように寝室の方へと歩いていった。
自分のシャツのボタンをゆるめてから、わたしの着ている服も剥ぎとる。
もどかしいって顔をしながら、ちょっと強引に、全部脱がされてさ。わたしは、裸になった彼の膝のうえに、対面で座らされた。
「おふろ……いいの……?」
「気にするかよ」
「ごはんは……?」
「待てるか? オマエは」
彼の問いの答えはもう出ている。
ううん。
ふるふると首を横に振ると、彼はくしゃくしゃに笑ってから、わたしにキスをくれた。
「――はぁ……オレは、幸せ者だな?」
「ラルフ――」
「実感した。オマエに、愛されてる」
「あたりまえでしょ?」
「っ、ん。待て? んな可愛いこと言われると、挿れる前に、出そう」
「!?」
「いや。オマエのせい。可愛すぎ。はぁー……最高の、彼女だ。あー……ちんこいてえ」
なんて言って、彼はわたしの胸に顔をめちゃくちゃ押しつけてきて、抱きついて離れない。
お腹に当たっている彼のモノは、たしかにもうすっごく熱くてさ。
でも、わたしだって彼のことを笑えない。
だって、その存在を感じるだけで、わたしだってなんだか切なくなってくるんだもん。
彼ももどかしくてたまらないんだろうね。
サイドテーブルから、いつものように避妊の実を出してきて、その口にくわえる。
――ん、わかってるよ?
わたしだって、はやくほしいもん。
気がついたらさ、彼のおっきくなったモノに手を触れて、手で扱きながら、背筋を伸ばしてさ?
「ん――」
かぷりと、彼の口から、その避妊の実を咥えとって。
ぷちゅん。
口の中に甘酸っぱい味が広がる。それをこくりと飲みほして、彼を見つめると、我慢できないとまたキスが落とされた。
「あ、手。待て。出そうだから」
「いいよ?」
「だめ。ぜったい、オマエんなかで、出す」
「ふふ」
彼が確かめるようにわたしの秘所に手を伸ばして、ぐりぐりと手でいじる。
そこはすでにじっとりと熱く潤ってて、くちゅって、水音がして。
わたしのなか、もう我慢できなくて、ひくひくしてる。
「もう、濡れてる。挿れて、いい?」
「ん……」
必死で頷くと、彼がわたしの両脇を持って抱き上げてさ。わたしは、膝立ちになったまま、大事なところにね? 彼の熱い先端を押しつけられていて。
「ゆっくり、腰、落として」
「ぅん」
彼の言うとおりに、わたしは腰を沈めていく。
「ぁ……」
ラルフだ。
すごい、ラルフの、感じる。
ラルフのモノはもうぱんぱんに大きくなっててさ。
すごい……わたしのなかに、いっぱい。埋め尽くすみたいに。挿入ってく。
わたしもね? すごくほしかったみたい。
きゅって、自然とおなかに力がはいってさ? 震えるように締めちゃって、ラルフが呻く。
「っく……あ、ヤベ…、すげ……」
「きもちいい?」
「あ。いい……めちゃくちゃ」
ラルフがぎゅって、わたしの腰を抱きしめてさ。つながったまま、幸せそうにおっぱいに顔を埋めて、甘えてきて。
それがなんだか嬉しくて、わたしも、ぎゅーって彼の頭かかえてさ?
「ラルフ、わたしのおっぱい……すき?」
「ん?」
「…………すきじゃ、ない……?」
「いや? めちゃくちゃ、すきだが?」
なにを愚問な、といわんばかりに言いきられて、わたしは笑う。
ちょっと得意げになって彼の頭をおっぱいで挟むようにしてさ? 腕に力を入れると、ラルフが慌てるような声を出すから、ますます楽しくなっちゃって。
「まてまて、なんのサービスだ!?」
「ラルフは、ミリアムのおっぱいより、わたしのおっぱいの方が、いいよね?」
どーしても白黒つけておきたくて主張すると、ラルフが固まった。
「えっ……それは、だな……」
「もー! どうして即答してくれないのっ」
「ぐあ! そんな、無慈悲なっ! まって! まってください、リリーさん!」
絶対わたしのおっぱいの方がいいって言わせてやる!
断固たる思いでぱふぱふしてると、反撃とばかりに下から突き上げられ、体勢を崩した。
「!? っ、まって、ラルフっ」
「それはこっちの台詞だろっ。オマエの胸が一番だって。いきなりの質問に動揺しただけだっ。――くそ、揉んでやるっ」
「ひゃっ」
「ぜったいオレが育ててやるからな。お望みのとおり」
とか言って、彼は下から突き上げながら、片方の乳首を口に含む。
ちゅうちゅうと吸いながら、もう片方は手のひら全体で揉み上げてきて。
親指でくるくると、焦らすように乳輪を沿わせてさ。くすぐったくて呻くと、彼がニヤって笑って、歯を立てた。
「っぁ!」
「これ、きもちーか? オマエ、感度いいよな」
「咥えながらっ、しゃべらないでっ」
「んー? もっと集中しろって? オッケイ」
なんて、ラルフってば好き勝手解釈して、もっとねっとりと胸を捏ねて。
もう片方の頂きも、くりくりと摘まんだり、押したり、いっぱいいじられる。
同時に下からも突き上げられて――。
余裕なんて、すぐにどこかにいっちゃう。
体全体が揺さぶられ、彼の熱いモノがわたしのおなかの奥にあたる。ぐりぐりとそこを揺さぶられると、わたしの体はびくびくと跳ねて、背中がのけぞる。
「ふ、ぁ……、や、ば、…ラルフっ」
「ん……リリー、くっ、……っ」
彼の動きが激しくなって、わたしは必死にしがみつく。彼の肩口にキスを落としながら、与えられる快感に溺れそうになって。
「ラルフ…も、イキそ……っ」
「オレもだっ、……リリー!」
「っ……!」
いっそう激しくなる快楽の波に、たちまちさらわれる。
ぶるぶるぶる、と、おおきく体が震えた。
ラルフがわたしのなかに放ったのもほぼ同時。
びゅくびゅくと温かいものに、おなかのなかが満たされていって、わたしはくったりと、彼に寄りかかった。
冬も間近。
部屋のなかでもすっかり冷えるはずなのに、汗がこぼれおち、体の至るところが痺れるような快感を覚えている。
「リリー」
呼ばれて、なんとか顔をあげる。
ラルフも額に汗を垂らしながら、それでも、くしゃくしゃと笑った。
「オレは、オマエが好きだよ、ずっと」
「ん……」
緊張して、張りつめてた糸が切れるような感覚。
ラルフに愛されて、幸せで、とろとろとしたあったかい夢のなかに落ちてゆく。
「昔から、オレが追っかけてるばかりだと思ってたんだがな」
ちがうよ。
わたしが、あなたを追いかけたいの。
でもそれは、言葉として紡げなくて。
「オレについてきてくれる、か。はは、夢みてえだな」
ちがうよ。
夢じゃ、ない。
わたしはずっと、あなたのそばがいい。
「ん。オレも同じ気持ちだよ。――おやすみ、リリー」
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