【R18】嘘から本気にさせられちゃった恋のおはなし。

浅岸 久

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第2話 恋のライバル登場に「えっ、ベタな……」ってなるのは許してほしい。

2−19 *

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 あっという間にラルフの部屋まで帰ってきてさ。
 彼は遠征道具もその辺に適当において、わたしの鞄も奪う。荷物全部ダイニングに置いてから、なだれ込むように寝室の方へと歩いていった。

 自分のシャツのボタンをゆるめてから、わたしの着ている服も剥ぎとる。
 もどかしいって顔をしながら、ちょっと強引に、全部脱がされてさ。わたしは、裸になった彼の膝のうえに、対面で座らされた。

「おふろ……いいの……?」
「気にするかよ」
「ごはんは……?」
「待てるか? オマエは」

 彼の問いの答えはもう出ている。
 ううん。
 ふるふると首を横に振ると、彼はくしゃくしゃに笑ってから、わたしにキスをくれた。

「――はぁ……オレは、幸せ者だな?」
「ラルフ――」
「実感した。オマエに、愛されてる」
「あたりまえでしょ?」
「っ、ん。待て? んな可愛いこと言われると、挿れる前に、出そう」
「!?」
「いや。オマエのせい。可愛すぎ。はぁー……最高の、彼女だ。あー……ちんこいてえ」

 なんて言って、彼はわたしの胸に顔をめちゃくちゃ押しつけてきて、抱きついて離れない。
 お腹に当たっている彼のモノは、たしかにもうすっごく熱くてさ。
 でも、わたしだって彼のことを笑えない。
 だって、その存在を感じるだけで、わたしだってなんだか切なくなってくるんだもん。

 彼ももどかしくてたまらないんだろうね。
 サイドテーブルから、いつものように避妊の実を出してきて、その口にくわえる。

 ――ん、わかってるよ?
 わたしだって、はやくほしいもん。
 気がついたらさ、彼のおっきくなったモノに手を触れて、手で扱きながら、背筋を伸ばしてさ?
 
「ん――」

 かぷりと、彼の口から、その避妊の実を咥えとって。
 ぷちゅん。
 口の中に甘酸っぱい味が広がる。それをこくりと飲みほして、彼を見つめると、我慢できないとまたキスが落とされた。

「あ、手。待て。出そうだから」
「いいよ?」
「だめ。ぜったい、オマエんなかで、出す」
「ふふ」

 彼が確かめるようにわたしの秘所に手を伸ばして、ぐりぐりと手でいじる。
 そこはすでにじっとりと熱く潤ってて、くちゅって、水音がして。
 わたしのなか、もう我慢できなくて、ひくひくしてる。

「もう、濡れてる。挿れて、いい?」
「ん……」

 必死で頷くと、彼がわたしの両脇を持って抱き上げてさ。わたしは、膝立ちになったまま、大事なところにね? 彼の熱い先端を押しつけられていて。

「ゆっくり、腰、落として」
「ぅん」

 彼の言うとおりに、わたしは腰を沈めていく。

「ぁ……」

 ラルフだ。
 すごい、ラルフの、感じる。

 ラルフのモノはもうぱんぱんに大きくなっててさ。
 すごい……わたしのなかに、いっぱい。埋め尽くすみたいに。挿入ってく。
 わたしもね? すごくほしかったみたい。
 きゅって、自然とおなかに力がはいってさ? 震えるように締めちゃって、ラルフが呻く。

「っく……あ、ヤベ…、すげ……」
「きもちいい?」
「あ。いい……めちゃくちゃ」

 ラルフがぎゅって、わたしの腰を抱きしめてさ。つながったまま、幸せそうにおっぱいに顔を埋めて、甘えてきて。
 それがなんだか嬉しくて、わたしも、ぎゅーって彼の頭かかえてさ?

「ラルフ、わたしのおっぱい……すき?」
「ん?」
「…………すきじゃ、ない……?」
「いや? めちゃくちゃ、すきだが?」

 なにを愚問な、といわんばかりに言いきられて、わたしは笑う。
 ちょっと得意げになって彼の頭をおっぱいで挟むようにしてさ? 腕に力を入れると、ラルフが慌てるような声を出すから、ますます楽しくなっちゃって。

「まてまて、なんのサービスだ!?」
「ラルフは、ミリアムのおっぱいより、わたしのおっぱいの方が、いいよね?」

 どーしても白黒つけておきたくて主張すると、ラルフが固まった。

「えっ……それは、だな……」
「もー! どうして即答してくれないのっ」
「ぐあ! そんな、無慈悲なっ! まって! まってください、リリーさん!」

 絶対わたしのおっぱいの方がいいって言わせてやる!
 断固たる思いでぱふぱふしてると、反撃とばかりに下から突き上げられ、体勢を崩した。

「!? っ、まって、ラルフっ」
「それはこっちの台詞だろっ。オマエの胸が一番だって。いきなりの質問に動揺しただけだっ。――くそ、揉んでやるっ」
「ひゃっ」
「ぜったいオレが育ててやるからな。お望みのとおり」

 とか言って、彼は下から突き上げながら、片方の乳首を口に含む。
 ちゅうちゅうと吸いながら、もう片方は手のひら全体で揉み上げてきて。
 親指でくるくると、焦らすように乳輪を沿わせてさ。くすぐったくて呻くと、彼がニヤって笑って、歯を立てた。

「っぁ!」
「これ、きもちーか? オマエ、感度いいよな」
「咥えながらっ、しゃべらないでっ」
「んー? もっと集中しろって? オッケイ」

 なんて、ラルフってば好き勝手解釈して、もっとねっとりと胸を捏ねて。
 もう片方の頂きも、くりくりと摘まんだり、押したり、いっぱいいじられる。
 同時に下からも突き上げられて――。

 余裕なんて、すぐにどこかにいっちゃう。
 体全体が揺さぶられ、彼の熱いモノがわたしのおなかの奥にあたる。ぐりぐりとそこを揺さぶられると、わたしの体はびくびくと跳ねて、背中がのけぞる。

「ふ、ぁ……、や、ば、…ラルフっ」
「ん……リリー、くっ、……っ」

 彼の動きが激しくなって、わたしは必死にしがみつく。彼の肩口にキスを落としながら、与えられる快感に溺れそうになって。

「ラルフ…も、イキそ……っ」
「オレもだっ、……リリー!」
「っ……!」

 いっそう激しくなる快楽の波に、たちまちさらわれる。
 ぶるぶるぶる、と、おおきく体が震えた。
 ラルフがわたしのなかに放ったのもほぼ同時。
 びゅくびゅくと温かいものに、おなかのなかが満たされていって、わたしはくったりと、彼に寄りかかった。

 冬も間近。
 部屋のなかでもすっかり冷えるはずなのに、汗がこぼれおち、体の至るところが痺れるような快感を覚えている。

「リリー」

 呼ばれて、なんとか顔をあげる。
 ラルフも額に汗を垂らしながら、それでも、くしゃくしゃと笑った。

「オレは、オマエが好きだよ、ずっと」
「ん……」

 緊張して、張りつめてた糸が切れるような感覚。
 ラルフに愛されて、幸せで、とろとろとしたあったかい夢のなかに落ちてゆく。

「昔から、オレが追っかけてるばかりだと思ってたんだがな」

 ちがうよ。
 わたしが、あなたを追いかけたいの。
 でもそれは、言葉として紡げなくて。

「オレについてきてくれる、か。はは、夢みてえだな」

 ちがうよ。
 夢じゃ、ない。

 わたしはずっと、あなたのそばがいい。

「ん。オレも同じ気持ちだよ。――おやすみ、リリー」

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