monster

Nono

文字の大きさ
5 / 5
プロローグ

beginning of "BADBAGS"

しおりを挟む
「ねぇ~ねぇ~ちょっとだけでいいからさぁ~」
高校の同窓会の帰りだった神谷舞は帰る途中に派手な男達に声を掛けられていた。
はっきり言って鬱陶しい。
「辞めてください。急いでるので。」
こんなことになるならユイとメイと
一緒に帰ればよかった
友人2人の顔を思い浮かべ会場近くの
駅で別れたことを今更ながら後悔した。
「な~ん~だ~よ~ 釣れないこと言うなよホントにちょっとだけだからさぁ~」
語尾を伸ばした甘えたような声に
気分が悪くなった。
なんでイケメンとは程遠い癖に
こんなセリフが吐けるのか
不思議でたまらなかった。
「本当に辞めてください。警察呼びますよ?」
今すぐにでも警察に突き出したかったが
その気持ちを押さえ込み、面と向き合ってハッキリといった。
勿論、脅しではない。
「はぁ?なにそれ?」
「それ俺らにガチで言ってんの?」
「マジないわ~テンションさがるっての」
知ったこっちゃない先に気分を害されてるのはこっちなのだ
「じゃあ、もう付きまとわない出くださいね」と言って歩きだそうとした瞬間だった
「おい  ちょっと待てよ」
急にリーダー格の金髪の声色が変わった
その瞬間腕を掴まれコンクリートの床に
叩き倒された。
どう考えても今の力は普通じゃない。
「あんま調子乗ってるとブッコロだかんな?」取り巻きの茶髪が私の頭を踏みつけている。
今にも頭蓋骨が割れそうな痛みに涙が出た。
「おい、あれ持ってるか?」
「あ~すまん、今家だわ」
「じゃあいつもの場所に持ってこい。
今回は上玉だから俺たちの分もな」
「了解w久々だなぁ俺らもキメてやんのはw」
ヘラヘラと男達は笑っていた、だが私は
一向に笑えなかった。
今の会話の内容からロクでもないことに
なってしまうだろう。
""助けて!""そう叫ぼうとしたが声が出なかった。こんなときに限って周りの人は背景でしか無かった。
絶望が心を覆いかけた。その時だった。
  スタッ
突然人がビルの上から降りてきた。
その顔はまるで朝のヒーロー番組に
出てくるような黒い仮面に隠れていた。
だが一番驚いたのは"その人"の"頭"に
  虫のような触覚が付いていた。
ゆっくりとその人は足音を立てながら
近づいてきた。
「あ?ナンダてめぇ」
「見せもんじゃあねぇぞクソ野郎」
男達の威嚇にも物怖じせずそのまま
のペースで近づいてくる。
もう何がなんだか分からなかった。
「野郎、ぶっ殺されてぇのか?」
「………」
男達は今にも殴りかかろうとしていた
だがそれだけじゃない
    シュゥゥゥゥ …
なんということだ
男たちは余程血が頭に登っているのか
腕に魔力を貯めていた。
魔術配線が腕に浮き上がっているので
とんでもなく力を貯めている。
あんなものを食らったらただでは済まない。
茶髪の男が拳を大きく振り上げ触覚の男に向かっていった。











だがその男は膝からがっくりと前に倒れた。


何が起きた?
今何かしたのか?
もしそうだとしたらこれほどまでに
目に見えないことがあるだろうか
「テメェ!!」
続いて金髪の腰巾着が向かっていく
だが結果は同じだった。
そう思っていた矢先急に起こされたと
思ったら首にバタフライナイフを
突きつけられていた。
「テ、テメェ!近づくんじゃねぇ!
コイツをぶっ、ぶっ殺すぞ!!」
最後の抵抗のように男は私にナイフを突きつけた。
だがそれも無駄な抵抗だった。
触覚の男はそこにあった空き缶を器用
に足で扱い、凄まじい勢いでこっちに蹴った。
綺麗なシュートコースを描きながら
空き缶は金髪の額にクリーンヒットし
金髪は泡を吹いて後ろに倒れた。
「………」
この奇跡のような光景に動揺を隠せないでいた。
見た目だけで言えば
アメコミに出てきそうな男が
あっという間にチンピラ三人を倒してしまったのだ。
「立てるかい?」
その男が
今優しい声で手を差し伸べている。
恐怖から解放されて今にも
泣きそうだった。
「は、はい」
これがいっぱいいっぱいだっただが
彼は変わらず優しい声で私を励まし続けた。
「よく頑張ったね。俺が来るまでよく耐えたよ」 
彼の言葉で何もかも救われた気がした。
その声でとてつもない安心感を覚えた。
「ごめんなさい。俺もうそろそろ帰らないと行けないからさ、それと」
「それと?」
「俺の事はなるべく警察だとかに話さいで欲しいんだ」
「何故?」
「色々事情があってね」
そう言うと彼は手で後ろの頭のかいた。
彼にも事象があるのだろう
約束を守ることを約束すると
「あとはよろしく!」と言って去ろうとした、「待って!」
「ん?」
「お礼もしたいから………
名前 教えてくれないかしら?」
「そんな  いいのに」
「だけど助けられたのは事実よ
ちゃんとお礼はしたいのよ」
「まぁお礼は別にいいよ」
「でも……」
「いいの」
そして彼は踵を返し背中越しに
こういった。
「俺の名はROACH 
           この街の嫌われ者ものさ」
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

王子を身籠りました

青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。 王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。 再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

むしゃくしゃしてやった、後悔はしていないがやばいとは思っている

F.conoe
ファンタジー
婚約者をないがしろにしていい気になってる王子の国とかまじ終わってるよねー

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

処理中です...