地下アイドルを推してたワープアコミュ障陰キャな僕だけど気付いたら執着系ハイスペイケメンに僕が推されて(性的にも)磨かれました?

黒川

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第一章:本編

31-カナタ キリ の、高揚。

今日はラキちゃんのファンミーティングの日。

ラキちゃんが芸能事務所に所属した後の活動は、ライブが減って、そのかわり撮影会だったりファンとの交流を中心にしたイベントが開催されるようになった。

ステージに立って歌って踊ってキラキラでワクワクをくれるラキちゃんが一番好きな僕としては、寂しい気持ちが全く無いわけでは無いけど、彼女が一生懸命僕たちの事を思ってイベントを開催してくれているのなら現場に足を運びたい。

今日のイベントだって、今までのライブ会場よりずっと大きなホールでも、ファンで席は埋めつくされていた。
事務所の影響もあるのか、新規のファンがとても増えた。
SNSのフォロワー数も急激に増えたし、深夜番組だけど地上波の「キニナルアイドル」って番組で特集も組まれたし、お歌も1曲丸々その番組で披露してくれた。
その番組公式のSNSで、ラキちゃんの切り抜き動画が投稿されれば、瞬く間に拡散され、どんどんラキちゃんの知名度が上がって行った。

そんな中でのファンミーティングだ。古参ファン、新規ファンが入り乱れているのがとても良くわかる。
今回は指定席なので、知り合いのファンも固まってなくて、まばらに座ってた。
因みに僕はサガリ君が連番でチケットを取ってくれたので隣合って座ってるけどね。


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イベントが始まると、ラキちゃんがステージにあがり、その後に司会者と名乗った女の人が現れた。
今日はトーク中心になるのかな?
事前にSNSで募集した質問に答えたり、会場のファンから直接質問を受けたりかな。
そんな事を考えていると、ラキちゃんがマイクを持って挨拶をしてくれた。

「今日も私のために来てくれてありがとう。長いこと応援してくれているみんなも、最近私を知ってくれたみんなも、一緒に楽しんでね!あとで弾き語りもするから楽しみにしててねー!」

ステージの後ろで、別のスタッフさんが弾き語り用のギターを準備してくれている。
やった!お歌も聴けるのは嬉しいっ。
弾き語りは配信で良くしてくれてるけど、生で見るのは滅多に無い事だから、僕はソワソワしてしまった。


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ラキちゃんは凄い。
司会の女の人の質問にもハキハキ答えるし、所々で僕たちファンにも声をかけて反応を見てくれる。
話の内容も、とても面白くてずっと聞いてるばかりだった。
隣に座ってたサガリ君がボソッと「アレは司会者もスゲーな」って言ってた。
確かにラキちゃんのお話をこんなに楽しく引き出せる会話が出来る人は凄いと思う。
僕もラキちゃんを、より輝かせてくれる司会の女の人に感謝した。


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「……って……わぁ、時間が経つのって早いね。いっぱい喋っちゃった!私が喋るだけのイベントなんて需要あるかなー?って少し心配だったんだけど……」

なんて心細そうに言うラキちゃんのセリフに被せるように客席から、

「楽しかったよー!!」「大好きー!!」「またやってー!!」と、ファンから思いの丈が飛び交った。
もちろん僕も叫ぶ。

「いつだってだいすきー!!」「おれもー!!!」

隣でサガリ君も叫んでる。
イケメンなのに限界オタクって凄いギャップだよね。しかも声が良く通るから周りの人たちもビックリしてたのもちょっと面白かった。

「ふふっ!みんなの気持ち伝わった!嬉しいっ!またライブもするし、こうやってイベントも開催するからね!」

ラキちゃんは最後にと、ギターを抱えて2曲連続で弾き語りを披露してくれた。
いつもの華やかな伴奏とは違って、しっとりとしていて、それでいてラキちゃんの独特な声音とメロディにうっとりと聴き入って……気が付いたらボロボロに泣いちゃってた。

うん、オタクって感情高ぶると泣いちゃうよね。
へへっ恥ずかしい。
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