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捜査11日目
捜査11日目~マルティン・ヴェールテ
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一方、ズーデハーフェンシュタット。
今日は、マイヤーとクラクスは午前中の内に新聞社を訪問した。
二人が社内に入ると、先日の記者レオン・ディンガーが、それに気が付いて話しかけてきた。
「おはようございます」。
ディンガーは軍人でもないのに敬礼をして挨拶をした。
マイヤーとクラクスも敬礼をする。
ディンガーは明るく話しかける。
「マルティンに会いに来たんですね?今日は居ますよ」
ディンガーは部屋の奥に戻り、机に向かっている男性に声をかけた。男性はマイヤーとクラクスのところまでやって来る。
「傭兵部隊の方々ですね」。
「私はエーベル・マイヤー。こちらはオットー・クラクスです」。
「何度もお越しいただいたようで申し訳ありません」。
「それで、ご兄弟が亡くなった件で、捜査をしております」。
「ここではなんですので、奥へどうぞ」。
マルティンはそう言うと部屋のマイヤーとクラクスを奥へと案内した。そして促されて二人は椅子に座る。
「お兄さんのハーラルトさんとエストゥスさんが殺害され、その捜査の中止命令を出した内務局の長官が行方不明になっております。さらには、ヴェールテ家の召使いの女性も殺害されました。この事件には、中止命令を指示ができる内務局内など政府に影響力を持っている人物がかかわっている可能性があると考えております。まずはヴェールテ家の人間。はっきり言いますと、遺産相続でもめていると聞きました」。
「なるほど、それで私が怪しいと?」
「そういうわけではありません。あなたは相続でもトラブルはなく、政府の汚職を調べているとも聞いています。すると、殺人の動機はないと考えます」。
「すると、姉のクリスティアーネが怪しいと?」
「可能性としてです。あと怪しまれるは、他の旧貴族や仕事関係でのトラブルです」。
「私は、わが一族が政府内と強い繋がりがあるのは最近知りましたが、賄賂を使って帝国軍の一部にも影響力を持っていることがわかりました。私は家族とは仲が悪く、何年もほとんど口もきいていない状況だったので、どれぐらい政府とつながりがあるかは、よくわかっていませんでした。しかし、調べれば調べるほど、かなりの影響力を持っているようです。クリスティアーネが賄賂を使って、何かを企んでいてもおかしくはないと思います」。
「いま、別の者がオストハーフェンシュタットへ出向き、クリスティアーネさんに会うことになっています」。
「それで何かわかるといいですが」。
「他の旧貴族や仕事関係で何か知っていることはありませんか?」
「家のことはほとんど何も知りません」。
「そうですか」。
「あまり、お役に立てないようですね」。
「いいえ、お会いできてよかったです。また、お話を伺いに来るかもしれません」。
「私はあまりここにおりませんが、ディンガーは比較的こちらにおりますから。彼に情報共有しておきます。私が不在の時は、彼に話を聞いてください」。
「ご配慮いただきありがとうございます」。
マイヤーは頭を下げた。
「しかし」。マルティンは少々不満そうに話をする。「今は新聞の内容には、帝国の検閲があるため、汚職について調べても掲載できないでしょう。それに、戦前は議会の選挙があったので世論形成がうまくいけば、汚職について摘発までもっていくことができたかもしれません。しかし、戦後、議会は廃止され、我々には打つ手はなく、どうしたものかと頭を悩ませているところです」。
新聞が媒体となって元共和国軍などの反乱の情報を拡散しないために、帝国が検閲するのは当然のことだ。しかし、今回は帝国軍の一部にまで汚職が進んでいる。ヴェールテ家の事件もあるが、汚職のことも気がかりになってきた。
「では、これで失礼します」。
マイヤーとクラクスは、新聞社を後にした。
今日は、マイヤーとクラクスは午前中の内に新聞社を訪問した。
二人が社内に入ると、先日の記者レオン・ディンガーが、それに気が付いて話しかけてきた。
「おはようございます」。
ディンガーは軍人でもないのに敬礼をして挨拶をした。
マイヤーとクラクスも敬礼をする。
ディンガーは明るく話しかける。
「マルティンに会いに来たんですね?今日は居ますよ」
ディンガーは部屋の奥に戻り、机に向かっている男性に声をかけた。男性はマイヤーとクラクスのところまでやって来る。
「傭兵部隊の方々ですね」。
「私はエーベル・マイヤー。こちらはオットー・クラクスです」。
「何度もお越しいただいたようで申し訳ありません」。
「それで、ご兄弟が亡くなった件で、捜査をしております」。
「ここではなんですので、奥へどうぞ」。
マルティンはそう言うと部屋のマイヤーとクラクスを奥へと案内した。そして促されて二人は椅子に座る。
「お兄さんのハーラルトさんとエストゥスさんが殺害され、その捜査の中止命令を出した内務局の長官が行方不明になっております。さらには、ヴェールテ家の召使いの女性も殺害されました。この事件には、中止命令を指示ができる内務局内など政府に影響力を持っている人物がかかわっている可能性があると考えております。まずはヴェールテ家の人間。はっきり言いますと、遺産相続でもめていると聞きました」。
「なるほど、それで私が怪しいと?」
「そういうわけではありません。あなたは相続でもトラブルはなく、政府の汚職を調べているとも聞いています。すると、殺人の動機はないと考えます」。
「すると、姉のクリスティアーネが怪しいと?」
「可能性としてです。あと怪しまれるは、他の旧貴族や仕事関係でのトラブルです」。
「私は、わが一族が政府内と強い繋がりがあるのは最近知りましたが、賄賂を使って帝国軍の一部にも影響力を持っていることがわかりました。私は家族とは仲が悪く、何年もほとんど口もきいていない状況だったので、どれぐらい政府とつながりがあるかは、よくわかっていませんでした。しかし、調べれば調べるほど、かなりの影響力を持っているようです。クリスティアーネが賄賂を使って、何かを企んでいてもおかしくはないと思います」。
「いま、別の者がオストハーフェンシュタットへ出向き、クリスティアーネさんに会うことになっています」。
「それで何かわかるといいですが」。
「他の旧貴族や仕事関係で何か知っていることはありませんか?」
「家のことはほとんど何も知りません」。
「そうですか」。
「あまり、お役に立てないようですね」。
「いいえ、お会いできてよかったです。また、お話を伺いに来るかもしれません」。
「私はあまりここにおりませんが、ディンガーは比較的こちらにおりますから。彼に情報共有しておきます。私が不在の時は、彼に話を聞いてください」。
「ご配慮いただきありがとうございます」。
マイヤーは頭を下げた。
「しかし」。マルティンは少々不満そうに話をする。「今は新聞の内容には、帝国の検閲があるため、汚職について調べても掲載できないでしょう。それに、戦前は議会の選挙があったので世論形成がうまくいけば、汚職について摘発までもっていくことができたかもしれません。しかし、戦後、議会は廃止され、我々には打つ手はなく、どうしたものかと頭を悩ませているところです」。
新聞が媒体となって元共和国軍などの反乱の情報を拡散しないために、帝国が検閲するのは当然のことだ。しかし、今回は帝国軍の一部にまで汚職が進んでいる。ヴェールテ家の事件もあるが、汚職のことも気がかりになってきた。
「では、これで失礼します」。
マイヤーとクラクスは、新聞社を後にした。
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