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第1章
説得をしてみる
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「いたぞ!」
声がどんどん近づいて4人の集団が現れた。
それに合わせて狼さんもグルルルと威嚇するので、威嚇をやめるようにジェスチャーした。
「やつが女の子を襲おうとしているぞ!」
先頭にいた鎧を着た男がそう叫ぶ。
嫌だね、早とちりするのは変な誤解しか生まないよ?
「違います!私はこの子に襲われてはいません!私はあなた方を説得するためにここにいます!」
私の言葉にお互いの顔を見合わせて、奥から剣を持った30代くらいの男が私に近づいてきた。
「このパーティの代表のガラム・ロイシスだ。説得とは一体なにを説得するのかな?」
一応、話には応じてくれるみたいね。
私はこの狼さんと話が出来ることと、可哀想だから見逃してほしい旨を伝える。
「君の主張はわかった。しかし、それはできない」
「なぜですか?」
「その魔獣を討伐するために多くの冒険者が傷ついた。そして、討伐をやめれば我々はそのような者達へ顔向けできない」
「この子が一体なにをしたんですか?殺されなくてはいけない何かをしたんですか?」
「それはわからない。しかし、依頼をこなすのが冒険者だ。依頼を出した者の都合を考えることはしない」
むー…納得いかないなぁ。
魔獣愛護法でもできればいいんだよ。
「この子が危害を加えないという保証があればいいんですか?」
「保証?魔獣が人を襲わないという?そんなことができるわけがない。従魔にするのならまだしも、野生の魔獣に対して保証などはない」
「なるほど…従魔になれば解決…」
私は狼さんの方を向いてしゃがむ。
「狼さん…私の従魔になってくれないかな?そうすれば助かるかもしれないの」
『なるほど…従魔か…。貴様には傷を癒してもらった借りがある。これも何かの縁だろう…。いいだろう、貴様と契約を交わそう』
話がついて、ガラムさんの方を向いた。
「この子が私と従魔の契約をしてくれるそうだから。もう襲わないでください」
「そんな…バカな」
『契約を交わす。こちらに顔を向け、手を合わせ、我の後に名を述べよ』
「わかった」
私は言われた通りに拝むように手を合わせる。
『我が牙は汝の剣に、我が身は汝の盾になろう。我が心は汝の心に捧げよう』
狼さんが言葉を発すると地面から魔法陣のようなものが現れて光りだす。
『女神ティアの名の下に、汝と契約を結ぼう。我が名はフェンリル』
「私はモモ」
『さぁ、額を合わせよ』
私はフェンリルの額に自分の額を当てる。
そして、契約が完了したのか魔法陣が消えていった。
「本当に…あのフェンリルと契約を…?」
後ろを振り向くと冒険者一同が驚いた顔をしている。
でも、これでフェンリルは私の従魔になった。
「これで大丈夫ですよね?この子は人を襲わない。私の契約の元にそう保証します」
私がそう言うと、ガラムさんは考えるように手を口元に当てている。
「わかった。今は君を信じよう」
「おい、ガラム…」
「ただし、我々と一緒にきてギルマスに説明をしてもらう。いいかな?」
「それでこの子が助かるのなら」
私がそう言うと、ガラムさんは剣を鞘にしまい、パーティーの面々も武器を降ろす。
ひとまず、フェンリルの安全は保証されたからよかったよかった。
「では、一緒に行こうか。そうだ、君の名前は?」
そういえば名乗ってなかったかも…。
「私はモモ。モモ・ヤマブキ」
「モモか。よろしく。では我々の後をついてきてくれ。街はここから少し離れている」
ガラムさんはそう言って歩きだす。
こうして私は異世界にきて従魔をゲットしたのだった。
声がどんどん近づいて4人の集団が現れた。
それに合わせて狼さんもグルルルと威嚇するので、威嚇をやめるようにジェスチャーした。
「やつが女の子を襲おうとしているぞ!」
先頭にいた鎧を着た男がそう叫ぶ。
嫌だね、早とちりするのは変な誤解しか生まないよ?
「違います!私はこの子に襲われてはいません!私はあなた方を説得するためにここにいます!」
私の言葉にお互いの顔を見合わせて、奥から剣を持った30代くらいの男が私に近づいてきた。
「このパーティの代表のガラム・ロイシスだ。説得とは一体なにを説得するのかな?」
一応、話には応じてくれるみたいね。
私はこの狼さんと話が出来ることと、可哀想だから見逃してほしい旨を伝える。
「君の主張はわかった。しかし、それはできない」
「なぜですか?」
「その魔獣を討伐するために多くの冒険者が傷ついた。そして、討伐をやめれば我々はそのような者達へ顔向けできない」
「この子が一体なにをしたんですか?殺されなくてはいけない何かをしたんですか?」
「それはわからない。しかし、依頼をこなすのが冒険者だ。依頼を出した者の都合を考えることはしない」
むー…納得いかないなぁ。
魔獣愛護法でもできればいいんだよ。
「この子が危害を加えないという保証があればいいんですか?」
「保証?魔獣が人を襲わないという?そんなことができるわけがない。従魔にするのならまだしも、野生の魔獣に対して保証などはない」
「なるほど…従魔になれば解決…」
私は狼さんの方を向いてしゃがむ。
「狼さん…私の従魔になってくれないかな?そうすれば助かるかもしれないの」
『なるほど…従魔か…。貴様には傷を癒してもらった借りがある。これも何かの縁だろう…。いいだろう、貴様と契約を交わそう』
話がついて、ガラムさんの方を向いた。
「この子が私と従魔の契約をしてくれるそうだから。もう襲わないでください」
「そんな…バカな」
『契約を交わす。こちらに顔を向け、手を合わせ、我の後に名を述べよ』
「わかった」
私は言われた通りに拝むように手を合わせる。
『我が牙は汝の剣に、我が身は汝の盾になろう。我が心は汝の心に捧げよう』
狼さんが言葉を発すると地面から魔法陣のようなものが現れて光りだす。
『女神ティアの名の下に、汝と契約を結ぼう。我が名はフェンリル』
「私はモモ」
『さぁ、額を合わせよ』
私はフェンリルの額に自分の額を当てる。
そして、契約が完了したのか魔法陣が消えていった。
「本当に…あのフェンリルと契約を…?」
後ろを振り向くと冒険者一同が驚いた顔をしている。
でも、これでフェンリルは私の従魔になった。
「これで大丈夫ですよね?この子は人を襲わない。私の契約の元にそう保証します」
私がそう言うと、ガラムさんは考えるように手を口元に当てている。
「わかった。今は君を信じよう」
「おい、ガラム…」
「ただし、我々と一緒にきてギルマスに説明をしてもらう。いいかな?」
「それでこの子が助かるのなら」
私がそう言うと、ガラムさんは剣を鞘にしまい、パーティーの面々も武器を降ろす。
ひとまず、フェンリルの安全は保証されたからよかったよかった。
「では、一緒に行こうか。そうだ、君の名前は?」
そういえば名乗ってなかったかも…。
「私はモモ。モモ・ヤマブキ」
「モモか。よろしく。では我々の後をついてきてくれ。街はここから少し離れている」
ガラムさんはそう言って歩きだす。
こうして私は異世界にきて従魔をゲットしたのだった。
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