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第1章
お困りの人(狼)と遭遇した
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森にいたはいいけど、ここからどうしたらいいの?
日本の森みたいに看板があるわけでもないし、とにかく歩いてみればいいか。
私はとりあえずまっすぐに歩きながら身の回りを確認した。
私の服装はよくあるゲームの初期装備って感じの白いワンピースに茶色の靴。
それに肩がけの鞄が一つ。
中を開くとなんというか…真っ暗だった。
20cmほどの深さしかないはずなのに手がズボッと肩まで入り、まだ底につかない。
そして、何も触れていないはずなのに紙が私の手に飛んできた。
紙を開くと、どうやら女神様からだった。
[その鞄は容量が無限になっています。物はただ入れるだけで整理され、取り出したい物を想像するだけで手に取れます]
うわぁ…リアル四○元ポケットだぁ。
ささやかなどころではない贈り物だ。
でも、今は中に何も入ってないんだよね。
とりあえず紙を鞄に入れて森を歩く。
しばらく歩くと草むらからガサガサと言う音が聞こえたので、私は慌てて木に隠れる。
音のした草むらを見ていると、狼のような動物が出てきた。
いわゆるウルフというやつだろうか…意外と大きいんだなぁ。
いきなり1人で戦うのはちょっと不安がある。
私はその場からそぉーっと立ち去ろうとしたら、枝を踏んでしまいパキッという音がした。
その音に反応したウルフが私に気がつきグルルルと威嚇した。
「あ、あははは…別にあなたに害を加えようとしたわけじゃないんだよ?ただ…」
『貴様…我の言葉がわかるのか?』
威嚇していたはずのウルフが喉を鳴らすのをやめて、急に言葉に変わった。
「え?私の言葉通じるの?」
『貴様、何者だ。魔獣と意思疎通できる人間など初めて見たぞ』
「私も狼さんとお話ができるなんて思わなかったよ」
まさか、女神様の言語変換が魔物にも有効だったとは。
女神様、なんかズレてない?
狼さんをよく見ると、左の後ろ足と体に怪我をしていた。
しかも、血がポタポタと落ちるほどの深いものだ。
だからこそ、最初に威嚇されたのかもしれない。
「あなた、怪我してるじゃない!」
『あぁ…いつものことだ。我を討伐するために数多くの冒険者共が仕掛けてくる。だが、我もどうやらここまでのようだ。血を流し今では寒気で情けないことに足が震えておるわ』
諦めたように狼さんは地面に伏せるように座った。
「冗談じゃないわ。私の目の前で死ぬなんて例え人じゃなくても許さない」
私は狼さんに近づき、傷口に両手を向ける。
女神様の記憶補正のお陰で魔法の使い方はわかってる。
まずは体の魔力を感じる。
魔力は血液のように体を巡っているらしい。
私は目を閉じて集中し、体を流れている暖かい何かを感じた。
たぶんこれが魔力だろう。
流れる魔力の端を捕まえるイメージで、その先端を手に接続する。
そして、そのまま魔力の行き先を手のまま魔力を溜める。
そこからどういう魔法にするかイメージして、言霊を述べる。
「治癒の魔力を捧げ癒しを…ヒール」
私の手から薄緑色の光が出て、狼さんの傷口が塞がっていく。
その様子を見て、狼さんは少し驚いたような顔をしていた。
『貴様、癒手だったのか。しかも何という治りの速さ。本当に何者だ?』
「いやして?なにそれ?」
「気配は近づいている!こっちだ!」
聞きなれない単語に私は首を傾げた時、少し遠くの方から男の人の叫ぶ声が聞こえた。
『まずい…貴様はここを離れよ。奴らの狙いは我だ。ここにいては戦闘に巻き込まれるぞ』
「そんな!」
この世界で最初に出会った人(狼だけど…)なのに!
なんとか、なんとかできないかな…。
そうだ!意思疎通ができるんだから、説得すればいけるよ!
『何をしている、早く行け!』
「大丈夫!私に任せて!」
困っている人(狼だけど!)はどんな時でも助けてきたし、助けてこられた!
私ならできる!
私は手をぎゅっと握って狼さんの前に立ち、声のする方へ向いた。
日本の森みたいに看板があるわけでもないし、とにかく歩いてみればいいか。
私はとりあえずまっすぐに歩きながら身の回りを確認した。
私の服装はよくあるゲームの初期装備って感じの白いワンピースに茶色の靴。
それに肩がけの鞄が一つ。
中を開くとなんというか…真っ暗だった。
20cmほどの深さしかないはずなのに手がズボッと肩まで入り、まだ底につかない。
そして、何も触れていないはずなのに紙が私の手に飛んできた。
紙を開くと、どうやら女神様からだった。
[その鞄は容量が無限になっています。物はただ入れるだけで整理され、取り出したい物を想像するだけで手に取れます]
うわぁ…リアル四○元ポケットだぁ。
ささやかなどころではない贈り物だ。
でも、今は中に何も入ってないんだよね。
とりあえず紙を鞄に入れて森を歩く。
しばらく歩くと草むらからガサガサと言う音が聞こえたので、私は慌てて木に隠れる。
音のした草むらを見ていると、狼のような動物が出てきた。
いわゆるウルフというやつだろうか…意外と大きいんだなぁ。
いきなり1人で戦うのはちょっと不安がある。
私はその場からそぉーっと立ち去ろうとしたら、枝を踏んでしまいパキッという音がした。
その音に反応したウルフが私に気がつきグルルルと威嚇した。
「あ、あははは…別にあなたに害を加えようとしたわけじゃないんだよ?ただ…」
『貴様…我の言葉がわかるのか?』
威嚇していたはずのウルフが喉を鳴らすのをやめて、急に言葉に変わった。
「え?私の言葉通じるの?」
『貴様、何者だ。魔獣と意思疎通できる人間など初めて見たぞ』
「私も狼さんとお話ができるなんて思わなかったよ」
まさか、女神様の言語変換が魔物にも有効だったとは。
女神様、なんかズレてない?
狼さんをよく見ると、左の後ろ足と体に怪我をしていた。
しかも、血がポタポタと落ちるほどの深いものだ。
だからこそ、最初に威嚇されたのかもしれない。
「あなた、怪我してるじゃない!」
『あぁ…いつものことだ。我を討伐するために数多くの冒険者共が仕掛けてくる。だが、我もどうやらここまでのようだ。血を流し今では寒気で情けないことに足が震えておるわ』
諦めたように狼さんは地面に伏せるように座った。
「冗談じゃないわ。私の目の前で死ぬなんて例え人じゃなくても許さない」
私は狼さんに近づき、傷口に両手を向ける。
女神様の記憶補正のお陰で魔法の使い方はわかってる。
まずは体の魔力を感じる。
魔力は血液のように体を巡っているらしい。
私は目を閉じて集中し、体を流れている暖かい何かを感じた。
たぶんこれが魔力だろう。
流れる魔力の端を捕まえるイメージで、その先端を手に接続する。
そして、そのまま魔力の行き先を手のまま魔力を溜める。
そこからどういう魔法にするかイメージして、言霊を述べる。
「治癒の魔力を捧げ癒しを…ヒール」
私の手から薄緑色の光が出て、狼さんの傷口が塞がっていく。
その様子を見て、狼さんは少し驚いたような顔をしていた。
『貴様、癒手だったのか。しかも何という治りの速さ。本当に何者だ?』
「いやして?なにそれ?」
「気配は近づいている!こっちだ!」
聞きなれない単語に私は首を傾げた時、少し遠くの方から男の人の叫ぶ声が聞こえた。
『まずい…貴様はここを離れよ。奴らの狙いは我だ。ここにいては戦闘に巻き込まれるぞ』
「そんな!」
この世界で最初に出会った人(狼だけど…)なのに!
なんとか、なんとかできないかな…。
そうだ!意思疎通ができるんだから、説得すればいけるよ!
『何をしている、早く行け!』
「大丈夫!私に任せて!」
困っている人(狼だけど!)はどんな時でも助けてきたし、助けてこられた!
私ならできる!
私は手をぎゅっと握って狼さんの前に立ち、声のする方へ向いた。
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