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第1章
体力の差を思い知る
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私とフェンリルはガラムさんの後について森の中を歩いていく。
しばらく沈黙が続いていたので、話題を出さなくてはいけない気がしてきた。
というか、みんなフェンリルを警戒しているようだ。
「ねぇねぇモモちゃん?」
後ろの方から軽く肩を叩かれて振り向くと、魔法使いな帽子とローブの女性がいた。
「あ、はい。えっと…」
「あ、私の名前はエルアモ・テミニス。エルって呼んでね」
「よろしくお願いします。それで私に何か?」
「あのさあのさ、そこのフェンリルと契約をしたんだよね?触らせてもらっていい?」
「え?うーん…フェンリル、触ってもいいかって」
私はとりあえずフェンリルに聞くと、フェンリルは歩きながら振り向いた。
『構わぬ。ただし尻尾には触れるな』
尻尾…弱いんだ。
「尻尾以外ならいいらしいですよ」
「じゃあ俺も触りてー!」
エルさんの後ろからさっきの鎧の男が走ってきた。
「ちょっと、カイル。急に来たら失礼でしょ」
「おっと、そうだな。俺、カイル・リジットっていうから!よろしく!」
なんか犬っぽい…。
カイルさんはニカっと笑って私に握手してきた。
それにしても、狼って珍しいのかな?
そんなに触りたがるもんなの?
二人はフェンリルに触って感動したような声を出している。
「ガラムさん。ウルフってそんなに珍しいんですか?フェンリルに触って感動するのがよくわからないんですが」
私がそう聞くと、ガラムさんはとても驚いた顔をした。
いや、もうそんな驚かなくてもというほどの顔だ。
「フェンリルは第ニ級危険指定魔獣の一体なんだ」
「だいにきゅ…なんですか?」
「まさか、魔獣や魔物のことがわからないのか?」
いや、だって私の世界には魔物も魔獣もいなかったし、そもそも魔物と魔獣は一緒じゃないの?
「もしかして、モモさんは国外から来られたのではないですか?」
ガラムさんの横にいた弓を持った金髪の美人女性がそう言ってきたことで、ガラムさんがちょっと納得したようだった。
「なるほど…国外には魔物と魔獣の区別がなかったりするからな。まぁ、簡単に言うとめちゃくちゃ強い獣ってことかな」
めちゃくちゃ簡単に説明したな、ガラムさん。
「モモさんはどこから来られたんですか?あ、私はアイシア・ディアルと言います。よろしくお願いしますね」
「よろしくお願いします。それがどこから来たのかよくわかんないんですよね」
「わからない?」
「はい、急にこの森に飛ばされて、とりあえず歩いてたら傷だらけのフェンリルと出会って、傷を治したところでガラムさん達に会ったんです」
「傷を治すって…モモさんは癒手なんですか?」
そういえばさっきフェンリルにもそんなこと言われたかも。
そもそも癒手ってなに?
「その、癒手ってなんですか?たしかに私の魔法は治癒魔法ですけど」
「えっと…癒手というのは傷や病気を治せる人のことでとても珍しい魔力の性質なんです」
「そんなに珍しいんですか?」
「国に1人、いるかいないかというくらいでしょうか」
少なっ!え?そんなの怪我とかしたら大変じゃない?魔物とかいるのに。
「じゃあ怪我とか病気になったらどうしてるんですか?」
「街に医者はいるからな。それか回復のアイテムを手に入れたりって感じだ」
なるほど…じゃあ私の治癒魔法ってけっこうレアな魔法だったんだ。
しばらく4人と話をしたりしながら歩いて行くと、日がだんだんと沈んで、森が薄暗くなっていく。
ちなみに、私の体力ももう限界だ。
「ガ…ガラムさん…街は…はぁはぁ…いつ着くんですか…?」
「そうだな…このペースでいけば明後日の夕刻には着くと思うが」
まさかの2泊!?しかもこんな森の中!?
「ちょうど広めの場所についたし、今日はここで野宿にしよう」
「はい」
「おっす」
「はーい」
余裕そうに3人は返事をした。
さすが冒険者…体力が私とは違う…。
しばらく沈黙が続いていたので、話題を出さなくてはいけない気がしてきた。
というか、みんなフェンリルを警戒しているようだ。
「ねぇねぇモモちゃん?」
後ろの方から軽く肩を叩かれて振り向くと、魔法使いな帽子とローブの女性がいた。
「あ、はい。えっと…」
「あ、私の名前はエルアモ・テミニス。エルって呼んでね」
「よろしくお願いします。それで私に何か?」
「あのさあのさ、そこのフェンリルと契約をしたんだよね?触らせてもらっていい?」
「え?うーん…フェンリル、触ってもいいかって」
私はとりあえずフェンリルに聞くと、フェンリルは歩きながら振り向いた。
『構わぬ。ただし尻尾には触れるな』
尻尾…弱いんだ。
「尻尾以外ならいいらしいですよ」
「じゃあ俺も触りてー!」
エルさんの後ろからさっきの鎧の男が走ってきた。
「ちょっと、カイル。急に来たら失礼でしょ」
「おっと、そうだな。俺、カイル・リジットっていうから!よろしく!」
なんか犬っぽい…。
カイルさんはニカっと笑って私に握手してきた。
それにしても、狼って珍しいのかな?
そんなに触りたがるもんなの?
二人はフェンリルに触って感動したような声を出している。
「ガラムさん。ウルフってそんなに珍しいんですか?フェンリルに触って感動するのがよくわからないんですが」
私がそう聞くと、ガラムさんはとても驚いた顔をした。
いや、もうそんな驚かなくてもというほどの顔だ。
「フェンリルは第ニ級危険指定魔獣の一体なんだ」
「だいにきゅ…なんですか?」
「まさか、魔獣や魔物のことがわからないのか?」
いや、だって私の世界には魔物も魔獣もいなかったし、そもそも魔物と魔獣は一緒じゃないの?
「もしかして、モモさんは国外から来られたのではないですか?」
ガラムさんの横にいた弓を持った金髪の美人女性がそう言ってきたことで、ガラムさんがちょっと納得したようだった。
「なるほど…国外には魔物と魔獣の区別がなかったりするからな。まぁ、簡単に言うとめちゃくちゃ強い獣ってことかな」
めちゃくちゃ簡単に説明したな、ガラムさん。
「モモさんはどこから来られたんですか?あ、私はアイシア・ディアルと言います。よろしくお願いしますね」
「よろしくお願いします。それがどこから来たのかよくわかんないんですよね」
「わからない?」
「はい、急にこの森に飛ばされて、とりあえず歩いてたら傷だらけのフェンリルと出会って、傷を治したところでガラムさん達に会ったんです」
「傷を治すって…モモさんは癒手なんですか?」
そういえばさっきフェンリルにもそんなこと言われたかも。
そもそも癒手ってなに?
「その、癒手ってなんですか?たしかに私の魔法は治癒魔法ですけど」
「えっと…癒手というのは傷や病気を治せる人のことでとても珍しい魔力の性質なんです」
「そんなに珍しいんですか?」
「国に1人、いるかいないかというくらいでしょうか」
少なっ!え?そんなの怪我とかしたら大変じゃない?魔物とかいるのに。
「じゃあ怪我とか病気になったらどうしてるんですか?」
「街に医者はいるからな。それか回復のアイテムを手に入れたりって感じだ」
なるほど…じゃあ私の治癒魔法ってけっこうレアな魔法だったんだ。
しばらく4人と話をしたりしながら歩いて行くと、日がだんだんと沈んで、森が薄暗くなっていく。
ちなみに、私の体力ももう限界だ。
「ガ…ガラムさん…街は…はぁはぁ…いつ着くんですか…?」
「そうだな…このペースでいけば明後日の夕刻には着くと思うが」
まさかの2泊!?しかもこんな森の中!?
「ちょうど広めの場所についたし、今日はここで野宿にしよう」
「はい」
「おっす」
「はーい」
余裕そうに3人は返事をした。
さすが冒険者…体力が私とは違う…。
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