7 / 20
第1章
呼び名を決める
しおりを挟む
野宿の準備をする4人に対して、何をしたらいいかわからない私はオロオロとやることを探す。
『主人よ。何をしている』
「いや…野宿なんてしたことないから何をしたらいいかなって」
『そんなことか。別にやることがないなら何もせずともいいのではないか?』
「そんなわけにはいかないよ。フェンリルを襲わずにいてくれたんだから。それと、私を主人って呼ばないで」
『うむ、ではなんと呼べばよい』
「私の名前はモモなんだからモモって呼んでくれればいいの」
『では、モモと呼ぶことにしよう。それでは我のこともフェンリルではなく、名を与えよ。その方が戦闘ではスムーズにことが運ぶこともある』
「名前かぁ…んー…フェンリルだからルゥっていうのはどう?」
『うむ…ルゥか。少し可愛すぎる気もするが、それにしよう。今日から我はルゥと名乗る。よろしく頼む、モモよ』
「こちらこそよろしくね、ルゥ」
私はルゥの頭を撫でる。
その時、くぅーとお腹が鳴った。
「そういえばこっちにきてから何も食べてない…そうだ!ルゥ、何か食べ物を取って来てくれないかな?」
『人間の食べる物はよくわからぬ。具体的に何を取ってくればいい?』
「そうだなぁ…何かお肉?牛とか鳥とか豚とか?」
『わかった。少し待て』
そう言うとルゥは一瞬でいなくなり、5秒ほどで何かを咥えて帰ってきた。
『これでどうだ』
ルゥがそう言って咥えていた物を落とすと、なんというかおっきい…豚?でも人型なような…。
「うお!?なんだこれ?オークか?」
後ろからカイルが近づいてきて驚いた。
その声に他の3人も手を止めて集まってくる。
「モモ、これはいったい?」
ガラムさんに聞かれて慌てて答える。
「えっと…何か食事を作ろうと思ってルゥ…フェンリルに何か食べ物を取ってくるよう頼んだらこれが…」
「たしかに魔物は食べられるが、オークをこんな短時間に狩ってくるとは…」
「このオーク?は強いのですか?」
「1体ならば俺たちでもなんとかなるが、群れになると苦戦はするだろう」
そんな感じなのか…。
私はゲームとかあんまりしたことないから、いまいちモンスターとかの強さはよくわからない。
唯一したことあるゲームもキャラを作って終わった気がする。
「えっと…食べられるんですか?」
「もちろん食べられるよ。解体しましょうか?」
「ほんとですか?」
ぜひ、お願いしたい。
解体なんて気持ち悪くてきっとできない。
いや、現実世界で解剖見たことあるけど…。
「そのかわり、オークの素材をくれないかな?」
素材…別に私が持っててもしょうがないし、いっか。
「大丈夫ですよ。お肉の部分だけくれたら」
「そう!じゃあさっそく私が…」
「ちょっと待った!」
エルさんがナイフを取り出したところでカイルが止める。
「俺もオークの素材が欲しい。解体なら俺がやってやる」
「ちょっと、私が先にモモちゃんに頼まれたのよ?」
「それは流れでだろう?俺だって新しい装備が欲しい」
バチバチと火花を散らして口喧嘩をする2人をオロオロとしている私。
つい、ガラムさんとアイシアさんを見る。
私の視線を受けて、ガラムさんがカイルとエルさんを止めに入った。
「お前ら2人で解体しろ。それで、素材は折半だ。いいな?」
「ぐぬぬぬ…ガラムさんが言うなら」
「ガラムがいうならわかったわよ…」
みんなガラムさんには逆らえないのか…。
私はホッとして、2人の解体を待った。
そして無事に豚肉?をゲットしたのだった。
『主人よ。何をしている』
「いや…野宿なんてしたことないから何をしたらいいかなって」
『そんなことか。別にやることがないなら何もせずともいいのではないか?』
「そんなわけにはいかないよ。フェンリルを襲わずにいてくれたんだから。それと、私を主人って呼ばないで」
『うむ、ではなんと呼べばよい』
「私の名前はモモなんだからモモって呼んでくれればいいの」
『では、モモと呼ぶことにしよう。それでは我のこともフェンリルではなく、名を与えよ。その方が戦闘ではスムーズにことが運ぶこともある』
「名前かぁ…んー…フェンリルだからルゥっていうのはどう?」
『うむ…ルゥか。少し可愛すぎる気もするが、それにしよう。今日から我はルゥと名乗る。よろしく頼む、モモよ』
「こちらこそよろしくね、ルゥ」
私はルゥの頭を撫でる。
その時、くぅーとお腹が鳴った。
「そういえばこっちにきてから何も食べてない…そうだ!ルゥ、何か食べ物を取って来てくれないかな?」
『人間の食べる物はよくわからぬ。具体的に何を取ってくればいい?』
「そうだなぁ…何かお肉?牛とか鳥とか豚とか?」
『わかった。少し待て』
そう言うとルゥは一瞬でいなくなり、5秒ほどで何かを咥えて帰ってきた。
『これでどうだ』
ルゥがそう言って咥えていた物を落とすと、なんというかおっきい…豚?でも人型なような…。
「うお!?なんだこれ?オークか?」
後ろからカイルが近づいてきて驚いた。
その声に他の3人も手を止めて集まってくる。
「モモ、これはいったい?」
ガラムさんに聞かれて慌てて答える。
「えっと…何か食事を作ろうと思ってルゥ…フェンリルに何か食べ物を取ってくるよう頼んだらこれが…」
「たしかに魔物は食べられるが、オークをこんな短時間に狩ってくるとは…」
「このオーク?は強いのですか?」
「1体ならば俺たちでもなんとかなるが、群れになると苦戦はするだろう」
そんな感じなのか…。
私はゲームとかあんまりしたことないから、いまいちモンスターとかの強さはよくわからない。
唯一したことあるゲームもキャラを作って終わった気がする。
「えっと…食べられるんですか?」
「もちろん食べられるよ。解体しましょうか?」
「ほんとですか?」
ぜひ、お願いしたい。
解体なんて気持ち悪くてきっとできない。
いや、現実世界で解剖見たことあるけど…。
「そのかわり、オークの素材をくれないかな?」
素材…別に私が持っててもしょうがないし、いっか。
「大丈夫ですよ。お肉の部分だけくれたら」
「そう!じゃあさっそく私が…」
「ちょっと待った!」
エルさんがナイフを取り出したところでカイルが止める。
「俺もオークの素材が欲しい。解体なら俺がやってやる」
「ちょっと、私が先にモモちゃんに頼まれたのよ?」
「それは流れでだろう?俺だって新しい装備が欲しい」
バチバチと火花を散らして口喧嘩をする2人をオロオロとしている私。
つい、ガラムさんとアイシアさんを見る。
私の視線を受けて、ガラムさんがカイルとエルさんを止めに入った。
「お前ら2人で解体しろ。それで、素材は折半だ。いいな?」
「ぐぬぬぬ…ガラムさんが言うなら」
「ガラムがいうならわかったわよ…」
みんなガラムさんには逆らえないのか…。
私はホッとして、2人の解体を待った。
そして無事に豚肉?をゲットしたのだった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
349
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる