29 / 70
2章:学園生活
もう1人の特殊
しおりを挟む
「おっと、自己紹介してなかったにゃ、クレア・キャンディハートっていうにゃ!好きなことは楽しいこと!嫌いなことは勉強にゃ!よろしくお願いするにゃー」
突然の自己紹介よりも特殊属性もちということに全員が固まっていた。
「え?あなた特殊属性なの?」
最初の沈黙を破ったのはハナちゃんだった。
「そうにゃー、いやぁ初めてクレア以外の特殊属性を持ってる人に会ったからちょっと気分が上昇中にゃ!」
「あなた…は…」
「んー?リンちゃんリンちゃん、『あなた』じゃなくてク・レ・アって呼んでほしいにゃ!リンちゃんとはこれから仲良くしていきたいんにゃー!」
「う、うん…クレア…ちゃん…」
私が名前を呼ぶとクレアちゃんが下を向いてぷるぷると震えていた。
「か、可愛いにゃー!」
「きゃっ」
そう言って私に抱きついてくるクレアちゃん。
「にゃあ!小さい体にさらさらの髪!しかもあんな魔法も撃てるなんて最高にゃ!」
「ク、クレアちゃ……くすぐった…」
クレアちゃんは私の体をあちこちまさぐってくるのですごくくすぐったい。
それを見ていたレインがクレアちゃんを私から離した。
「リン様から離れなさい。困っているでしょう」
「にゃー?ただのじゃれ合いにゃのにー」
「リン、大丈夫?」
「う、うん…くすぐったかった…だけ」
クレアちゃんは手をわきわきさせながらがっくりしていた。
「さっきからいろいろ言ってるけどお前は何位だったんだよ?」
ゴウくんがクレアちゃんに順位を聞くとクレアちゃんがビシッとゴウくんを指さした。
「聞いて驚くにゃ!19位にゃ!」
「「「………」」」
しばらくの沈黙。
「えっと…1クラス…何人…?」
「たしか…20人ですね」
「下から2番目じゃねーか!」
「いや、あんた最下位でしょ」
ゴウくんの言葉にすかさずツッコミを入れるハナちゃん。
「そうにゃー、ほんとは20位を狙ってたのにクレアの予想を超えてくる的外れ魔法があったせいで19位にゃー」
「え…?」
狙った…?20位を…?
「はぁ?じゃああんたはわざと20位になろうとしたってこと?」
「そうにゃ!」
ハナちゃんが聞くとクレアちゃんはコクコクとうなづいて答えた。
「なんでそんなことする必要がある?普通は1位を目指すだろ?」
「えーだってにゃー…」
クロくんが聞くとクレアちゃんはクルッとクロくんの方を向いて答えた。
「1位になるなんて簡単にゃん?」
1位は簡単。その言葉はこの場にいた全員を凍らせた。
クレアちゃんの言葉は適当ではなく確かな自信があって言っているとわかったから。
1位なんて取れて当たり前。その上で狙って1組のぎりぎりを取るという宣言が全員を固めた。
「あんた、リンのあの魔法をみてすごいって言ってたのにそれでも1位は簡単っていうの?」
「もちろんにゃ!なぜなら…」
またしてもクレアちゃんはビシッとポーズを決めて言った。
このポーズ好きなのかな…?
「魔法っていうのはいかに相手を早く倒せるかというのが重要だからにゃ」
クレアちゃんの言葉には確かな重みと相手を倒すというとても私達と同い年とは思えない発想があった。
魔法は便利なもの。現代の生活に利用されている技術であり、その根本にあるのは…人を殺すための技術であるということ。
「そんなこと当然でしょう?リン様なら魔法展開速度だって普通よりも全然…」
「わからない人だにゃー…試してみたほうが早いかにゃ?」
そう言ってクレアちゃんは魔筆を取り出し、それを見てレインもすぐに魔筆を取り出そうとした。
「遅いにゃ」
レインが一文字目を書こうとした瞬間にはもうクレアちゃんがレインの後ろに立っていた。
「なっ…」
「どんなに強い魔法を使えてもこんなふうにされちゃったらみーんなおしまいにゃん?」
そう言ってクレアちゃんは私に近づいて来てまた抱きつく。
「クレアは自信あるにゃ、仮にリンちゃんと戦うことになっても絶対クレアが先に…リンちゃんを殺せるにゃ…」
私を殺せる。その言葉は私の心に深く突き刺さるような感じがした。
今までに感じたことのない嫌な感じ。
そして嘘でも冗談でもなく、クレアちゃんは本気で言っているということがよくわかった。
「ま、そんなこと絶対しないけどにゃー!にゃはは!驚いた?リンちゃんみたいな可愛い子、クレアが殺すわけないにゃー!むしろお嫁さんにしたいにゃー!」
「クレアちゃん…くすぐったい…」
そう言ってまたクレアちゃんは私の体をまさぐり始めるのだった。
突然の自己紹介よりも特殊属性もちということに全員が固まっていた。
「え?あなた特殊属性なの?」
最初の沈黙を破ったのはハナちゃんだった。
「そうにゃー、いやぁ初めてクレア以外の特殊属性を持ってる人に会ったからちょっと気分が上昇中にゃ!」
「あなた…は…」
「んー?リンちゃんリンちゃん、『あなた』じゃなくてク・レ・アって呼んでほしいにゃ!リンちゃんとはこれから仲良くしていきたいんにゃー!」
「う、うん…クレア…ちゃん…」
私が名前を呼ぶとクレアちゃんが下を向いてぷるぷると震えていた。
「か、可愛いにゃー!」
「きゃっ」
そう言って私に抱きついてくるクレアちゃん。
「にゃあ!小さい体にさらさらの髪!しかもあんな魔法も撃てるなんて最高にゃ!」
「ク、クレアちゃ……くすぐった…」
クレアちゃんは私の体をあちこちまさぐってくるのですごくくすぐったい。
それを見ていたレインがクレアちゃんを私から離した。
「リン様から離れなさい。困っているでしょう」
「にゃー?ただのじゃれ合いにゃのにー」
「リン、大丈夫?」
「う、うん…くすぐったかった…だけ」
クレアちゃんは手をわきわきさせながらがっくりしていた。
「さっきからいろいろ言ってるけどお前は何位だったんだよ?」
ゴウくんがクレアちゃんに順位を聞くとクレアちゃんがビシッとゴウくんを指さした。
「聞いて驚くにゃ!19位にゃ!」
「「「………」」」
しばらくの沈黙。
「えっと…1クラス…何人…?」
「たしか…20人ですね」
「下から2番目じゃねーか!」
「いや、あんた最下位でしょ」
ゴウくんの言葉にすかさずツッコミを入れるハナちゃん。
「そうにゃー、ほんとは20位を狙ってたのにクレアの予想を超えてくる的外れ魔法があったせいで19位にゃー」
「え…?」
狙った…?20位を…?
「はぁ?じゃああんたはわざと20位になろうとしたってこと?」
「そうにゃ!」
ハナちゃんが聞くとクレアちゃんはコクコクとうなづいて答えた。
「なんでそんなことする必要がある?普通は1位を目指すだろ?」
「えーだってにゃー…」
クロくんが聞くとクレアちゃんはクルッとクロくんの方を向いて答えた。
「1位になるなんて簡単にゃん?」
1位は簡単。その言葉はこの場にいた全員を凍らせた。
クレアちゃんの言葉は適当ではなく確かな自信があって言っているとわかったから。
1位なんて取れて当たり前。その上で狙って1組のぎりぎりを取るという宣言が全員を固めた。
「あんた、リンのあの魔法をみてすごいって言ってたのにそれでも1位は簡単っていうの?」
「もちろんにゃ!なぜなら…」
またしてもクレアちゃんはビシッとポーズを決めて言った。
このポーズ好きなのかな…?
「魔法っていうのはいかに相手を早く倒せるかというのが重要だからにゃ」
クレアちゃんの言葉には確かな重みと相手を倒すというとても私達と同い年とは思えない発想があった。
魔法は便利なもの。現代の生活に利用されている技術であり、その根本にあるのは…人を殺すための技術であるということ。
「そんなこと当然でしょう?リン様なら魔法展開速度だって普通よりも全然…」
「わからない人だにゃー…試してみたほうが早いかにゃ?」
そう言ってクレアちゃんは魔筆を取り出し、それを見てレインもすぐに魔筆を取り出そうとした。
「遅いにゃ」
レインが一文字目を書こうとした瞬間にはもうクレアちゃんがレインの後ろに立っていた。
「なっ…」
「どんなに強い魔法を使えてもこんなふうにされちゃったらみーんなおしまいにゃん?」
そう言ってクレアちゃんは私に近づいて来てまた抱きつく。
「クレアは自信あるにゃ、仮にリンちゃんと戦うことになっても絶対クレアが先に…リンちゃんを殺せるにゃ…」
私を殺せる。その言葉は私の心に深く突き刺さるような感じがした。
今までに感じたことのない嫌な感じ。
そして嘘でも冗談でもなく、クレアちゃんは本気で言っているということがよくわかった。
「ま、そんなこと絶対しないけどにゃー!にゃはは!驚いた?リンちゃんみたいな可愛い子、クレアが殺すわけないにゃー!むしろお嫁さんにしたいにゃー!」
「クレアちゃん…くすぐったい…」
そう言ってまたクレアちゃんは私の体をまさぐり始めるのだった。
0
あなたにおすすめの小説
スキル【ファミレス】を使っていたら伝説になりました。
キンモクセイ
ファンタジー
スキル「ファミレス」を手にした。
ハズレスキルかと思い、主人公の思うがまま行動している。
そんな時に1人の少女と出会い、運命が変わる。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる