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三八話
しおりを挟むふぁっ!! なんでこうなった……
セリカに黒騎士を見せるだけだったはずが、ちょっとばかり手合わせすることになり、そして何故か今、訓練場の中央で、俺の黒騎士とブルックが互いに剣を構えて睨み合っていた。
ちなみに、黒騎士の武器は引き続き借り物の大剣である。
「すまんな。伯父上は悪い人ではないのだが、兎角戦うのが好きな人でな。それも、強い相手であればあるほど挑まずにはいられない性分をしているんだ。
しかも、一度言い出したら人の話しなど聞きやしない……面倒を掛けるが、少しだけ付き合ってくれ」
俺の隣に立ち、今は傍観者を決め込んでいるセリカがため息交じりに俺へと詫びた。
なるほど。つまりは脳筋ということですね。はい、わかりました。
ただ、一度言い出したら聞かないのはお前もだからなセリカ。よく覚えておけ。
「ああ、いますよねそういう人。私の村にも、やたらすぐに腕っぷしを自慢するおじさんがいましたよ」
こちらも、傍観者を決め込んでいたソアラがうんうんと頷いて同意する。
どこにでもこういう手合いはいるらしい。
「ごちゃごちゃと小娘共としゃべっているなら、遠慮なく行かせてもらうぞ!」
黒騎士と対峙していたブルックが、待ちきれないとばかりに手にした剣をこちらに向けてそう叫ぶ。
そのうずうずした様はまるで、おもちゃを前にした子どもの様だ。
そういえば、セリカも似たようなことしてたっけ……これが血筋ってやつなのかね。
「はいはい。どうぞ、ご自由に」
「ふんっ、言うではないか……ならば、参るっ!!」
ブルックは、それがまるで細い棒きれか何かのような気軽さで、手にした大剣を振り上げると、破っ!! という気合一閃、黒騎士へと大剣を振り下ろした。
一応、事前にラプラスの瞳を起動しておいたので、予測通りのその動きに俺は黒騎士の剣を軽く当てる。
刹那。
ゴインっ! と、重金属同士がぶつかり合う、腹に鈍く響く音が訓練場に木霊して、両者の剣が動きを止める。
受け止められた、だと?
軽く、とはいえ俺はブルックの剣を弾き飛ばすつもりで、黒騎士に剣を振らせていた。
それが、結果は両者の引き分けだ。
黒騎士が片手で剣を振るっていたとはいえ、まさか止められるとは思わなかった。
ちなみに、勝負のルールはセリカの時とほぼ同じで、ブルックが黒騎士に有効打を一撃でも入れられたらブルックの勝ち。
で、ブルックの大剣をブルックの手元から弾き飛ばすか、もしくは破壊したら俺の勝ちだ。
だからこそ、初手で武器を弾き飛ばして勝利を狙ったのだが……そう簡単には勝たせてもらえなしい。
「ほぉ……今の一撃を難なく返すか……これは面白い」
ブルックが黒騎士と鍔迫り合いをしながらニヤリと笑う。そのどこか猛獣を思わせるような笑みに、何故か背筋に薄ら寒いものを感じた。この戦闘狂め。
にしても、一撃が重いうえに、なんつーバカ力してんだこの人。
俺は、黒騎士を通して伝わるブルックの剣撃の重さ、そして力強さに舌を巻いた。
今も、必死で黒騎士で押し返しているのにビクともしやしない。ステータスだけなら、黒騎士の方が上のはずなんだがな。
体格的には、森で出会ったソアラを追っていた大男と似たり寄ったりなのに、威力も剣捌きも段違いだ。
おそらくだが、この一撃に耐えられる人間はそうはいまい。
それもそのはず、ブルックの【力】値はなんと928という驚異的なものであった。
実はブルックと一手合わせることになった時、俺はすぐさまブルックのステータスを確認していたのだ。
セリカの【力】値が154だったはずなので、その差はほぼ六倍。あの大男が60そこそこだったから、一五倍以上になる。
しかも、【力】だけでなく他のステータスも軒並み高く、
【敏捷性】 578
【生命力】 808
【魔力】 157
【頑丈さ】 1089
【器用さ】 567
と、肉体面において飛び抜けた性能をしていた。【頑丈さ】なんて大台の1000を超えている。
アンリミでは、ステータスのどれか一つでも1000を超えたらトッププレーヤーの一人としてカウントされる。
ブルックにはそれだけの実力がある、ということだ。
このステータスを見ると、セリカがブルックに勝っているのは【魔力】値くらいのものだった。
やはり、自由騎士組合の組合長ともなれば相当な実力を求められるのだろう。
まっ、それでも俺の黒騎士ほどではないけどな。と、自画自賛。
俺の黒騎士は、【傀儡操作】などのスキル補正値込み込みで、その【力】値がなんと1300相当もあるのだっ!
約300という数値差があって、負けないまでも押し切れない当たり、ステータスだけでは分からない何か技術のようなものが、ブルックにはあるのだろう。
ちなみに、【傀儡操作】の補正は【力】値にしか影響しない。
【敏捷性】や【器用さ】なんて人形の重量や術者次第でいくらでも変わるし、【頑丈さ】は構成している物質で固くも柔らかくもなる。
だからこそ、1300という【力】値に堪え得る物質が必要になる、というわけだ。
驚いた、といえばもう一点。
それが、ステータス画面の状態異常項目に記されていた“右膝下部機能不全・欠損”という文字だった。
文字通りの意味であれば、ブルックは右膝から下がないことになる。つまり、今は義足ということだ。
ぱっと見では、とてもそうは見えないがな。しかし、ステータスは嘘を吐かないので、間違いない。
初めは俺も義足ということで、ブルックのことを……言い方は悪いがナメていたところがあった。
しかし、実際はあれである。
鋭い太刀筋に、力強い一撃。本当に義足なのかと疑う程だ。
「なぁ、セリカ。ブルックさんってもしかして右足を悪くしていたりするのか?」
なので、隣で観戦していたセリカにそれとなく尋ねてみる。
「……よく気が付いたな。あの動きからは想像出来ないかもしれないが、伯父上は右足の膝から下が義足なんだ。
なんでも、昔、飛竜王討伐の際に、部下を庇って膝から下を食い千切られてしまったらしくてな」
“昔、膝に矢を受けてしまってな”なんてセリフはよく聞くが、まさかワイバーンに噛み切られたとか……
もう少し詳しく話を聞いてみたら、ブルックは元はセリカと同じ王国騎士団に所属していたらしい。
しかし、その時の怪我が元で除隊。
丁度その時、出来たばかりだったアグリスタの自由騎士組合の組合長に、その実力と実績を買われ推薦。今は管理職のようなことをしているのだとか。
ただ、昔のことはセリカがもの心付く前の話のようで、詳しくは知らないそうだ。知っていることといったら、ブルックが当時は騎士大隊の部隊長を務めていた、ということくらいらしい。
一国の騎士団の大隊の隊長って、そりゃ通りでバカみたいに強いわけだよ。
ってか、四肢の機能不全であのステータスって、化け物かこの人は……
アンリミでは、四肢の機能不全系の状態異常はステータスに大きなマイナス補正が掛かる。
仮に、状態異常の内容がアンリミと同じだとするなら、最低でも三割以上は低下していることになる。
アンリミに“欠損”という状態異常はなかったのでなんとも言えないが、ただの機能不全と低下率が同じ、ということはないだろう。
それだけのデバフがあってあのステータスってことは、万全だったたらどれだけ強いんだよこの人……
ひょっとすると、怪我をしていなければ黒騎士よりも強いのかもしれない。
「戦いの最中に小娘とおしゃべりとは、オレもナメられたものだな。
その余裕が敗北を招くと教えてやろうっ! ふんぬっ!!」
別にナメていたわけでは……いや、最初は確かにナメていたが、あの一撃を見てからはそんな余裕はなくなっていた。
セリカと話しながらも、意識は全力でブルックに向けていたのだが……まぁ、そんなことは傍からは分からんわな。
ブルックはこのままでは埒が明かないと思ったのか、力任せに黒騎士を押すと、その反動を利用して自身が数歩分、後方へと飛び退く。
「ぬぉぉぉぉぉ!」
そして、その位置から突進を交えた、地を這う様な軌跡からの逆袈裟斬りを繰り出した。
本来なら、下から上への攻撃というのは有効打にはなり難い。特に、重量武器であるなら尚更だ。
片手剣やナイフによる牽制、奇襲攻撃なら十分な効果もあるかもしれないが、重量武器ともなると、その速度は振り下ろしに比べ格段に遅くなり、その分威力も落ちる。
はずなのだが……
ブルックの繰り出した斬り上げは、それこそ振り下ろした時と遜色ないほどに速く、見るからに重い一撃だった。
むしろ、そのバカ高い【力】値にものを言わせたフルスイングは、振り下ろしよりも速い感すらある。
もし、俺が生身で喰らっていたら、一体何メートル上空に打ち上げられていたことか分かったものではない。
脳裏にふと、某有名なモンスターをハンターするゲームの大剣の振り上げモーションで、天高くカっ飛ぶ自分自身の姿が
思い浮かんだ。
いや、普通打ちあがる前に真っ二つになっているのでは? とセルフ突っ込み。
なんにしろ、大剣を高速で振り上げるとか、力任せにもほどがあるだろ……
しかし、だ。
当然それもラプラスの瞳で先に見ていたので、今度こそブルックの大剣を弾き飛ばしてやろうと、俺は黒騎士に片手持ちだった剣を両手持ちさせ、全力で振って迎え撃った……のだが……
ぶおんっ
「っ!?!?」
それはまるで、手品でも見ているような感覚だった。
当たったと思ったその瞬間、今までそこにあったブルックの剣が突然消えた。
いや、違う……消えたんじゃない。当たる瞬間に、軌道を変えられたのだ。それも、ほんの僅かではなく、劇的に。
速度の乗った重量物の軌道を変える。言うは易いが、行うは難い。
それをブルックは、持ち前のバカ力で可能としていた。
気付いた時には、ブルックの剣は既に黒騎士の頭上に高々と掲げられており、振り下ろす直前。対して、こちらは剣を豪快に空振りし、完全に無防備な状態を晒してしまっていた。
「その首っ、もらったぁぁ!!」
気迫と共に振り下ろされる大剣。
今から剣で迎え撃とうにも、到底間に合いそうにない。
ブルックが相手にしているのが人間なら、宣言通り首が飛び完敗だったことだろう。
しかし、生憎と黒騎士は人ではなく、人形だ。
俺は、黒騎士の背中に内蔵されているサブアーム二本を緊急展開し、迫りくる大剣を受け止めた。
ゴインっ! とまたしても金属の衝突音が室内に重く響く。
「っ!? はっ! 面白いことをするものだなっ!」
黒騎士ごしに伝わって来る、圧倒的な重量感がパないったらない。像にでも踏まれたような気分だ。
おそらくサブアーム一本では、パワー負けして押し切られていただろう。
サブアームの太さは通常の腕の半分ほどしかないので、安全を考慮して二本の腕を使用して正解だった。
ナメプして押し切られるほど、ダサいことはないからな。
余談だが、このサブアームは全部で四本内蔵されている。つまり、黒騎士は全部合わせて計六本の腕を持つ、多腕人形なのである。
にしても、今の一撃は黒騎士でなければ押し潰されてたね。
「しかし、所詮は小細工っ! 小賢しいっ!」
ブルックは何かを感じ取ったのか、剣が受け止められるや、空かさず黒騎士の腹に蹴りを入れると、またしてもその反動を利用して黒騎士のサブアームによる拘束を振り解き、一瞬で離脱してしまった。
まったく、良い勘をしている。
あのまま捕まえていられれば、返す刃で大剣を真っ二つにしてやったものを……
まぁ元々、サブアームは防御や直接的な攻撃に使うためのものではないから仕方ないか。
そもそも、サブアームは人間の様な手をしておらず、一昔前のロボットのようなアルファベットのCに似た形をしているので、保持力があまりないのだ。
しかし、気になるのはさっきのブルックの剣の軌道だ。
ラプラスの瞳でも捉えきれなかったということは、行動の準備から実際に行動に出るまでのタイムラグが殆どないということを意味していた。
人が何か動作をしようとする時、そこには必ず準備動作がある。
剣を振り下ろすためには、まず剣を振り上げねばならず、そのためには腕だけでなく、肩や腰、背中といった体の様々な部分を動かす必要がある。
ラプラスの瞳とは、こうした準備動作から次の行動を予測するアイテムなのである。
相手が事前に決められた動きをするNPCや、セリカの様に理性的に次は“こう動く”、と決めて行動する者の予測は割と先まで予測が利くのだが、反面、感覚的というか直情的にその瞬間その瞬間で行動を変化させる者の予測は意外と難しい。
それが、ブルックのように準備動作が極めて小さく、そして短く速い者とれば尚更だ。
これが、ラプラスの瞳が万能ではない理由だな。
事実……
「そらそらどうしたっ! 急に動きが鈍くなってきているぞっ!」
「ちっ……」
俺は、ブルックの雨霰と降り注ぐ斬撃を凌ぐのに、手一杯になってしまっていた。
しかも、ラプラスの瞳では捕らえられない一撃が来たと思えば、敢えて剣筋を予測させ、こちらが回避しようとした直前で手を変え虚を突かれる。
逆に、そのままの太刀筋で斬りかかって来ることもあるから、どうせフェイントだと油断も出来ない。
こちらの能力を逆手に取り、存在しない刃すら武器とする……
そんな虚実入り混じった剣撃は、まさに千変万化。
完全に手玉に取られているな……もお、やり難いなんてもんじゃない。
アンリミの上位プレイヤーだって、ここまで自在に剣筋を変えられた者はいなかった。少なくとも、俺はそんな奴を知らない。
きっと最初の一撃目は、様子見で手を抜いていたのだろう。これがブルックの、元王国騎士団の大隊長の実力ってわけか。
流石に手強いな……これ以上防戦に回っていたら確実に詰むぞ。
そんな中、ラプラスの瞳がブルックが剣を大きく横薙ぎにするビジョンを俺に見せた。
フェイント? それとも本命か?
取り敢えず、どちらでもいいように距離を取るためにバックステップ。
直後、ブルックの剣がビジョン通りに横薙ぎの軌跡を描いた。
本命だったか。これで、振り終わりに必ず生じる隙に乗じて大剣を弾き飛ばすなり破壊出来れば、勝利条件達成で俺の勝ちだ。
と、そう思った時、今まで見えていたビジョンが突然消えた。
「っ!!」
「ふんぬっ!!」
丁度、大剣が黒騎士の眼前を通過するその刹那、ブルックは力任せにその軌道を突きへと変えたのだ。
あれだけ速度が乗った状態から、まだ軌道を変えられるのかよっ!
狙いは黒騎士の首。咄嗟に体を大きく傾け、何とかギリギリで回避に成功した。
回避際、苦し紛れに武器破壊を狙い黒騎士に大剣を振らせるが、当然ブルックはそれを難なく躱して距離を取る。
ラプラスの瞳を使った基本戦術は、相手の行動を先読みして先の先を突くか、敢えて後を取ってカウンターを狙うかの二択だ。
しかし、ブルックにはそのどちらも通用しなかった。
どんなに先手を取っても軽くいなされ、後手からのカウンター狙いも直前で手を変えられ無駄に終わる。
むしろ、そこから切り崩されて、一方的に後手に回されるパターンが多かった。
こちらが何をしても、的確な後出しでこちらの動きを封じて来るブルックと、ラプラスの瞳の相性はまさに最悪としか言いようがなかった。
むしろ、こっちが先読みされているんじゃないかと思うほどだった。
くそっ……このままだとジリ貧だ。押し込まれる未来しか見えない。
喩えこれが遊びだとしても、負けるというのは癪に障る。ゲーマーには、負けず嫌いが多いというのが俺の持論だ。ソースは俺。
俺もセリカのことをとやかく言えないな……
ならば……
俺は今まで起動していたラプラスの瞳を解除する。下手にビジョンを見てしまうと、返って危うい感じがするからな。
そして、手にしていた借り物の大剣を放り捨てると、背中にマウントされていた大剣を取り外し、黒騎士本来の黒の大剣の二刀スタイルへと変える。
ちなみに、黒騎士は肩関節の形状上、背部にある大剣をそのまま脱着することは出来ない。
なので、肩部マウンターが大剣ごと回転し、柄が前部へと向いたところで手で掴み、ラッチから取り外すということをしている。
戻す時は、その逆だ。
俺は負けるのは嫌いだ。だから、ここからは黒騎士の全力、本気で相手をして勝ちを取りに行くことにする。
「ほぉ……あの得体の知れない先読みの技は捨てたか……」
なんで分かったんだよ……
ブルックはアイテムの能力のオン・オフを感知するスキルでも持ってんのか?
「それに二刀。なるほど。それが本来のお前の戦い方というわけか」
「まず先に、得物を変えることを謝っておきます。手加減したままだと、どうにも勝てそうにないので。
ここからは俺も本気出しますんで、だから怪我させてらすんません」
「ほぉっ! 今までは本気を出していなかったと?
言うじゃないか! 気に入った! ならばその本気とやら、このオレに見せてみろっ!」
「ええ、存分に」
豪快にガハハっと笑うブルックに、俺は黒騎士に構えを取らせる。
さて、第二ラウンドを始めようじゃないか。
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