最弱で最強な人形使いの異世界譚

大樹寺(だいじゅうじ) ひばごん

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二六二話

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「おっはー!」
「おはよう」
「はい、おはようさん」

 翌朝。
 いつもの如く、セレスとの待ち合わせ場所に行くと、そこにはセレスだけでなくマレアの姿も一緒にあった。
 昨日の話し合いの席で、今日から早速作業を始める、ということになったのだが……
 流石のキャリッジホームでも、メイドさん四〇人(マレア除く)プラス掃除道具や生活雑貨等の大量の荷物を一度に運搬するのは大変なため、マレアだけが一足先に、現場の視察、ということで俺達に同行することになったのだ。
 他のメイドさんメンバーは、荷物と一緒に午後からの合流となっている。
 
 ぶっちゃけ、荷物だけなら俺一人でいくらでも運搬出来るのだが、荷物だけ先には運んでも仕方ないので、そちらは残りのメイドさん達に任せることにした。

 まぁ、無理をすればキャリッジホームに四〇人詰め込めないこともないが、それもなぁ……
 ある意味、たわわなメイドさん達とくんずほぐれつおしくらまんじゅうをしながら移動する……というのも夢がある話しではあるが、何かあった時の危険性を考慮するなら有りよりの無しだろうな。
 もし、キャリッジホームが転倒なんてしようものなら、間違いなく何人かは死人が出るレベルだ。

 密集状態での集団転倒からの圧死、というのは割と起こり得る事故である。

 というわけで、男のロマンは泣く泣く断念して、同行者はマレア一名のみとなった。

 で。

 案の定というか、例の如くというか……
 初めてキャリッジホームに乗ったマレアがその特殊な構造に大興奮していた。
 てか、最早、俺にとっては恒例行事となりつつあるよな、コレ。
 この光景を見るのも何回目だ?

 そんなマレアから質問責めにされそうになったが、何故かセレスがドヤ顔で説明するという奇妙な光景を見つつ、そんな間に屋敷に到着。
 そして、まず初めに本日のそれぞれの作業内容の確認である。

「さて。それじゃあ、セレスは一昨日と同じく荷物の整理からだな。それが終わったらマレアに屋敷の中を案内してやってくれ、よろしく」

 セレスは一昨日の続きで、持って来た私物の整理からである。
 ただ、流石にキャリーケース四つは多過ぎたと思ったのか、今日はキャリーケース二つに荷物の量を減らしていたがな。

 マレアの案内については俺がやってもよかったのだが、いい加減自分の作業も進めたいのでセレスに丸投げである。
 それにどうもセレスは、説明したがりなきらいがあるので、任せておけば、まぁ、大丈夫だろう。

「分かったわ」
「セレっちよろしくねぇ~」
「こちらこそ、よろしくお願いいたしますマレア様」
「もぉ~、セレっちは堅いなぁ~。マレアちゃんでいいって。
 これからは同僚なんだから、もっとフランクに行こうっ! おーけー?」
「……ぜ、善処します」

 一見、その姿こそ種族的な特性の為、見習い少女メイドにしか見えないが、その実マレアは歴とした女王付きの近衛騎士でもある。
 しかも、実はこれで二三歳と、セレスと一〇近くも歳が離れているっていうね……
 一学部の長とはいえ、そこは所詮平公務員であるセレスから見れば、マレアはキャリア官僚のような存在であり、立場も年齢も、マレアの方が全然、格上、ということだった。
 その所為か、セレスの言動が何処かぎこちなくなっていた。
 まぁ、立場が上の者から急にフランクにって言われても、下の者としては難しいよな。

 宴会とかの酒の席で、今日は無礼講だ、とか言いながら、本当に無礼講すると後でネチネチ言って来る上司とか結構いるし……
 下の者としては、そこの線引きが難しいのである。

 ちなみに、セレスに取ってマレアは格上だが、一応、立場的には俺がマレアの上司となっているので、マレアより俺の方が格は上、ということになっている。
 しかし、俺はセレスに金級自由騎士になるための推薦状などを書いてもらっている立場上、また、セレスが俺の顧問行政書士的なこともあり、俺よりセレスの方が立場的に上、というなんともややこしい三角関係がここに成立していた。
 なんじゃこれ?

「んじゃ、俺は自分の作業をしてるから、何かあったらリングで呼んでくれ」

 軽く二、三、打ち合わせをしたのち、俺はセレスにそう言うと、一人その場から離れ、自分の作業場へと向かうことにした。

 本日の俺の作業内容は、いよいよのマキナバハムートの修理工房の建設である。
 やっとだよ……
 これが本題だったはずなのに、なんだか随分と遠回りした感があるな……

 いや、トータルで見ればこうした方が絶対楽なはずなんだ……多分……きっと……
 と、自分にそう言い聞かせる。
 
 とはいえ、だ。
 実をいえば、今日やる作業である、工房の建設は、いう程大変でも何でもなかったりする。
 それもそのはず、何故なら工房は既に出来上がっているからだ。

 そもそも、マキナバハムートを造る際、そのサイズがサイズだけに先に専用の工房を造り、そこで製造と組み立てを行っていた。
 で、マキナバハムートの完成後、工房は解体することなくそのまま亜空間倉庫へと収納し、修理や改良が必要になった時に取り出して利用していたのだ。

 つまり、だ。

 この工房を取り出す為の空間さえ確保出来れば、即設置が可能であり、わざわざベルへモス解体場の様に、一から作る必要はまったくない、とうことだった。

 というわけで、とにもかくにも森林の伐採である。
 俺は黒騎士を取り出すと、早速ここいら一帯の樹木を次から次へと切り倒して行くことにした。

 オラオラオラっ! 伐採じゃーっ!

 ♢♢♢ ♢♢♢ ♢♢♢ ♢♢♢

SIDE マレア

「どうぞ、こちらです」

 セレスがそう言いながら屋敷の扉を開くと、マレアの目に質素ながらも仕立ての良い広々とした玄関が飛び込んで来た。
 正に絵に描いた様な、貴族の屋敷、である。

「……お、おぅ」

 まず目に付いたのが、床一面に敷き詰められた真っ赤な絨毯だった。
 絨毯を敷くこと自体は、貴族家ならそこまで珍しいことではなかった。しかし、である。
 その多くは、貴族家の当主が歩く動線上にのみ絨毯を敷く、というスタイルが一般的で、ここの様に、敷き詰める、なんてことをしているのは本当に極一部の物好きか、成金野郎くらいなものであった。

 それこそ、これだけの絨毯を揃える費用がいくらになるのかなど、マレアには想像することすら出来そうになかった。

(スグミくん、マジで金持ちでやんの……)

 とはいえ、原材料はゲーム時代に手に入れたアイテムであり、製作はクラフトボックスであるため、消費したのは時間のみであり実質タダなのだが……
 そんなことを、マレアが知る由も無し。

「それで、ちょっと面倒なんですけど、まずはここで、今、履いている靴を脱いで、室内履きに履き替えてもらえますか?」

 セレスは手本を見せる様に、その場で自分の靴を脱ぐと、玄関近くに置いてある下駄箱に靴をしまい、中に入っていた自分用の室内履きへと履き替える。

 ピンクのウサギを模した物で、俗にアニマルスリッパと呼ばれる代物である。
 ちなみに、これはセレス用であり、ミラ用の物は黒いネコを模した形をしている。
 セレス自身、さり気にお気に入りだったりする。当然だが、このスリッパもスグミの所有物の一つである。

「靴を?」
「はい。えっと……」

 この下駄箱は、絨毯が汚れると掃除が大変だろう、ということでスグミが絨毯設置後に作ったものであった。
 その為、室内で作業をする時は全員……とはいっても、現状、スグミ、ミラ、セレスの三人だけだが……ここで一度履き物を変えることにしていた。

 まだセレスもこの外と中で靴を履き替える、という行為には慣れてはいなかったが、室内を汚さない為にという合理性はよく理解しており、そのことをマレアへと説明する。

「なるほどね」

 説明に納得したところで、マレアもセレスに倣い、靴を脱いで室内履きへと履き替えることにした。
 
 「どうぞ」とセレスに渡された普通の室内履き……こちらはごく普通の室内履きで、スリッパというよりはむしろサンダルに近いデザインをしていた……を受け取り、さて履こうか……としたその時だ。

「?」
 
 何かが、視界の端でキラリと光った気がした。
 なんだろう? と、マレアが光を感じた方へと視線を巡らすと……

「うぇっ!?」

 変な声が出た。しかし、そんな声が出てもおかしくない光景がそこにはあった。

「ああ、これ凄いですよね。スグミが自分で作ったらしいですよ」

 セレスは当たり前のようにそう説明するが、それは当たり前にあっていいような物では決してなかった。
 マレアが見た物は、天井からぶら下がる巨大で豪奢なシャンデリアであった。

 ガラスか水晶か、とにかく無色透明の宝石めいた何かが無数に散りばめられ、手の込んだ逸品であることは疑う余地もない。

(こんなん、高位の貴族邸でもそうそうお目に掛かれるモンじゃないわよ?)

 しかも、このシャンデリアには魔術による加工が施されいるらしく、簡単な操作で光らせることが出来るのだと、セレスが実演を含めて説明してくれた。

(ちょいちょいちょいっ! この出来、このサイズで魔道具とか……売ったらいくらになんのよっ!? てか、これが自作っ!? マジかっ!!)

 で、マレアが一番最初に抱いた感想が、こんな俗物的なことであったのは内緒の話しである。

(元廃墟って聞いていたから、ある程度覚悟して来たのに……これの一体何処が廃墟だってのよ?)

 事前情報とかけ離れた現状に、マレアはただただ困惑するのみだった。
 マレアの古巣である諜報部からは、スグミがこの地で何をしているかは都度報告が齎されていた。
 しかし、流石に屋敷内部の情報まで調べられておらず、そのため、マレア自身、正直かなりの重労働も覚悟していたのたが……この有様である。

 そうして、長々とした廊下を歩くこと少し。
 その道中でも、廊下にも絨毯が余すことなく敷き詰められていたり、無数の照明具が設置されていたりで……セレスの説明ではこれら全部が、玄関のシャンデリアと同じ魔道具であるらしい……その事実に、マレアの口が開いたまま塞がらなくなってしまっていた。

「えっと、それでここが私の部屋になります」

 屋敷の中ほどにある扉の前で、セレスはそう言って足を止めた。 

「まだ何もありませんがどうぞ」
「そ、それじゃ、おっじゃましま~す……って暗っ!」

 通された部屋があまりに暗く、つい、マレアはそんな言葉を口にした。

「ああ、すいません。この部屋には窓がないもので……今、明かりを点けますね」

 セレスがそう言うや否や、ぱっと天井が輝き出し、一瞬で室内が光で満たされた。

「っ!?」

 その光は明らかにロウソクやランプの光とは違い、乳白色の不思議な色をした光だった。
 というか、それは玄関に下げられていたシャンデリアから発せられていた、あの光と同じものでもあった。
 つまり……

(こんな、いち使用人が使う様な小さな部屋にも魔道具が使われている、ってこと!?)

 玄関からここに至るまでの道中にも、各所で明かりの魔道具が使われているとセレスから話は聞いていたが、まさかこんな部屋にまで使われているとはマレアは思いもしなかった。
 貴族が魔道具を家具や調度品として屋敷に飾る、という話しはマレアも聞いたことがあるが、それでも一つ二つが関の山である。

 それがどうだ?

 ここではそんな貴重品で希少な品を普段使いしている挙句、使用人……というと語弊があるが、少なくとも主やその親族が使う以外の部屋にもこうして魔道具がふんだんに使われているなど、マレアは聞いたことがなかった。
 その事実に、マレアはただただ困惑……というか驚愕するのみであった。

 余談だが、以前、スグミとセリカ達がカチコミをしたバハル邸もまた、かなりの魔道具が使われていたが、あれは屋敷の主であるバハルが税金などを使い込み、カネに物を言わせて作った成金趣味全開の屋敷だからである。
 あれがこの国の貴族の屋敷のスタンダード、というわけでは決してない。

「あ~、で、ここがセレっちのお部屋?」

 自分の中の常識が音を立てて崩壊していくの感じつつ、マレアは通された部屋をぐるりと一望する。
 石やレンガが剥き出しでない、漆喰でも塗った様な白い壁。
 少し大きめの天涯付きのベッド。
 綺麗な机に本棚。そして衣装ダンスに小物用のチェストボックス。それに、少量のカップなどをしまっている簡単な食器棚と数点のポットなど。
 そして、止めがこの部屋にも綺麗な絨毯が敷き詰められていることであった。ただ、色は玄関や廊下と違いグレーではあるが。

(……なにこれ? あたしの部屋より数段ランクが上なんですが? ですがっ!?)
 
 随分と綺麗で仕立てのいいその部屋に、マレアは心の中で感嘆の……というか、むしろ嫉妬や羨望が多分に入り混じったため息が漏れた。

「でも、なんでまたこんな窓のない部屋を選んだの? さっき聞いた話じゃ、好きな場所を選べたんでしょ?」

 深く考えると心が病みそうだと、そう判断したマレアは、心の中にわだかまっていた思いをすべて吐き出し、代わりにふと思った疑問を尋ねることにした。

「ああ、それはですね、私が所有物している物の多くが日光に触れるとよくないものなので、こうして屋敷中央の日光が入らない部屋を貰ったんですよ。
 えっと、ここは寝室なんで物は少ないのですが、隣の研究室や、更にその隣にある資料保管室にはそういうものが沢山置いてあるんです」
「はぁ!? じゃあ、この規模の部屋を他に二部屋も貰っているってことっ!?」
「え、あっ、はい……」

 この規模の部屋を一人に三部屋。マレアの常識から考えれば、それもまた到底あり得ない話だった。
 例えば、貴族の邸宅で働く使用人などは、十人単位を一纏めにして大部屋に放り込まれるのが一般的な扱いであり、個室を貰えるなど、本当に一握りの者達だけである。

(ただでさえ、この部屋一つでもあたしの部屋より大きいってのに、更に二部屋とかどうなってんのよっ!)

 勿論、セレスは使用人ではないのだが、それでも個人に三部屋など破格の対応もいいとろだ。
 先ほど捨てばかりの嫉妬心より、更に大きな嫉妬心が自分の中でムクムクと大きく育っていくのをマレアは感じていた。

 と、その時だ。

 マレアの灰色の脳細胞が突然活性化し、ある天啓を得た。
 
 つまり、だ。
 セレスがそれだけ特別な扱いを受けているのは、スグミに取ってセレスがそれはもうかなり特別な存在である、ということなのではなかろうか?

 マレアが思い描く特別なとは、例えば、婚約者や恋人……そして愛人などがそれに該当した。

(やっぱりスグミくんってロ……)

 そこまで考えて、マレアは光明を見る。

(これはワンチャン、マジで玉の輿も狙えるのでは?)

 この見た目だ。コビット族としては普通でも、人間の世界ではマレアの容姿は浮いていた。
 いくら本人が成人だと主張しても、周囲の人間からは、背伸びしたい子どもの戯言、だと思われて中々信じてもらえないのが実状なのである。
 その為、結婚なども半ば諦めていたのだが、もし、仮に、もしかしたら……

(スグミくんがあたしが想像している通りの性癖の持ち主なら、あたしってばむしろアリよりのアリなのでは? というかドストライク的な?)

 以前、それを問うた時は全力で否定していたが、今にして思えば、あそこまでムキになって否定する必要はあったのだろうかと疑問に思ってしまう。

(確信を突かれた故に、動揺してのあの態度だとすれば……?)
 
 むしろ、世間に大っぴらに出来る性癖でもないことを考えれば、否定して当然なのではなかろうか?
 しかし、もし、それが本質を隠すための演技だとしたら?

(あれ? いけちゃう? これ、いけちゃう感じじゃね? 玉の輿、狙えちゃう?)
 
「……さん? マレアさん?」
「でゅふ、でゅふ、でゅふふふふ……って、あ、何? ゴメン。ちょっと考えごとしてたわ」

 セレスの呼びかけに、ふと我に返るマレアであったが、その頭の中は与えられた任務そっちと退けで、今後、どうやってスグミに取り入るかで一杯であった。
 そしてマレアは、本気に、真剣に、今後について思案して行くのだった……

  ♢♢♢ ♢♢♢ ♢♢♢ ♢♢♢
 
「ぶえっっっっくしょんっっっっ! チクショメーっ!」

 ブルブルブル……

 何だ? 急に悪寒が……
 突然、なんとも言えぬゾワゾワとして感覚に襲われ、作業の手が止まる。
 風邪か? いや、別にそんな兆候も無かったが……

 しかし、だ。

 よくよく考えてみれば、俺がこの世界に転移だが何だかされて以来、まともに休んだことってないような気がする、と今更ながらにそんなことを思い出す。
 なんだかんだで、何かしら働いていたり、あっちこっちウロウロしていたからな……

 これは、ここらで一度、確り体を休めろ、という体からのサインなのではないだろうか?

 とはいえ、今の俺は俺だけで作業をしているのではなく、多くの人が関わったうえで行っている。
 なので、じゃ明日休みますぅ~、と気軽に言える状況でもなし。

 ならばだ。さっさとマキナバハムートの修理工房の設置を終わらせて、諸々の作業にも区切りをつけて、大手を振るって休めるようにするのが吉というものだろう。
 それなら誰の迷惑にもならないしなっ!

 俺、この作業に一段落ついたら休み取るんだっ!

 ということで、作業を進めるに手に一層と力を込めて、俺は作業を再開したのだった。 
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