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めぐり逢い、、、その日に、、、
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先日友人と、西伊豆に旅行に行ったときにホテルに飾ってあった上村松園の紫式部の屏風に魅せられて10月の中頃に宇治に出かけることにした。
会社で有給を取って、一人で大阪を経由して大津に向かい、そこから琵琶湖近くの瀬田川にたたずむ石山寺に向かった。
紫式部はこの地に7日間滞在したときに源氏物語を書き始めたと言われている。
寺に入って、佇んでいたら「貴女も紫式部に魅せられてこの寺に来ましたか?」と男性に言われ、そちらを見たら、軽いいで立ちでこちらを見ている人がいた。
「私も紫式部に興味をもってここに来ました」そういって名刺を手渡ししてくれてそこには石田圭と書いてあった。
それを見て祐実は「三田祐実といいます。東京でOLしています」
「祐実は圭さんはこれからどちらにいきますか?」
「京都御所の近くの柴野というとこに行き、そこで紫式部のことを少し調べてこの近くのホテルに泊まり、翌日、廬山寺に紫式部の邸宅あったところなのでそこに寄って午後は帰路につく予定です」
祐実は「もし、出来たら御一緒していいですか?」
圭は「もちろんいいですよ」
「今日泊まるホテルは?」
「まだ決まってません」
「それなら確認して見ますよ」圭は泊まるホテルに電話して空きがあるか確認したら、あるとのことで一部屋予約を入れた。
「これでゆっくり時間を過ごせますね」
祐実は「どうもありがとう」とお礼を言った。
石山寺を出て京都に向かいそこで遅い昼食を取ることにした。
この時期は紅葉の時期にぶつかり観光客が多く歩くのも大変だったが、レストランに入り、軽い食事を済ませ、コーヒーを飲みながらお互いのことを語った。
そこからバスに乗り京都御所に行き中を見学した。
お互いに写真を撮ったりしてまるで恋人のようだった。
夕方になりホテルにチェックインしてから、部屋に荷物を置いてラウンジで待ち合わせて、近くの店で食事をしながらお酒を飲んだ。
その間も紫式部のことを話したり祐実が見たという屏風を携帯で見せたりした。
だいぶ話が弾んでしまい、お酒も飲みすぎた感じで足元が取られるようだったので圭は祐実を部屋に送った。
部屋の鍵を開けて中に入ると圭は祐実を抱きしめて口づけをした。祐実はそれを自然に受け入れた。
圭は祐実の着ているものを徐々に脱がして行き下着姿になったときに祐実は「少し待ってくださいシャワーを浴びてから、、、」そういって浴室に消えた。
しばらくして浴室からはシャワーの音が聞こえてきた。
圭は着ているものを脱いで、そのまま浴室に入ると祐実は頭からシャワーを浴びていた。
浴室の扉が開いたときに祐実は「恥ずかしいです。こちらを見ないで」と言いながらもシャワーを浴びて入ると圭は「一緒に浴びたくて」来ました。
「嫌ですか?」そう言われ、
祐実は「裸を見られるのが恥ずかしいだけです」と言って、早々、バスタオルを持って浴室を出て行った。
一人残された圭はシャワーを浴びて腰にバスタオルを腰に巻いて浴室を後にした。 居間に行くと祐実はバスローブに着替え、冷蔵庫からジュースを持ってきて飲んでいた。圭は冷蔵庫からビールを持ってきて飲み干した。
そこで祐実をベッドに誘い着ているバスローブを脱がし、圭はバスタオルを取った。二人は裸になり、口づけをしながら抱き合った。
圭の指先が乳房に触れていくと少しずつ感じ始め、微かな吐息をもらした。祐実はすべてを圭に委ねてその快感を味わった。指先が下半身に触れてきたときは敏感に反応した。 微かに触れるたびに大きな吐息を漏らしていた。
そして、二人が一つになったときにエクスタシーを迎えた。
祐実には最近触れ合うことがなく満たされた気持ちになれた。そのまま汗を流して、ベッドに入ってしばらくしたら軽い吐息をしながら眠りについた。
圭はそれを確認して自分の部屋に戻った。
翌日、目を覚ました祐実は朝シャワーを浴びてフロントに行くとそこには圭さんが待っていてくれて、ホテルのレストランで朝食を取り、そこから近い廬山寺に行くことにした。
そこには紫式部の墓があり、祐実は紫式部はどんな一生を過ごしてこの歌を歌ったのか?すごく興味を持った。
その歌は百人一首にもなっている、めぐり逢ひて見しやそれともわかぬ間に雲がくれにし夜半の月かなと歌っていた。
ふっと、自分達もこのようなすれ違いの出会いに成らないようにと思った、、、、。
圭さんが「祐実さん東京に帰ってからもまた会いたいですね」と言われ、
祐実は「そうですね。東京でまた、紫式部のことを語り合いたいです。いい情報をまた教えてください」そういって二人はお互いの情報を交換した。
圭さんとはここで別れ、祐実は一度行ってみたかった三千院に出かけることにした。
三千院は源氏物語の夕霧の巻で落葉宮と一条御息所が移り住んだ❪小野の山荘❫という説があるので、京都から大原行きのバスに乗り大原で降りて、三千院へと向かった。
紅葉で染まった門を潜り、建物に入って庭を見ていると、一人静かに庭を見ている女性がいた。
祐実はその隣に座って「静かなところですね」と話すと、その女性は「あそこの苔のあるところにある石仏が、、何故かすごく可愛くて見とれてしまいました。
「立花未祐といいます」
「ああ、、私は三田祐実といいます」
「源氏物語の夕霧の巻が小野の山荘という説があるので一度ここに来たくて来てみました」
「そうでしたか。ここで静かに座っているとその時代に遭遇したような気持ちになれますね」
未祐は「私もここで座っていてそんな気持ちになりました」
「その時代は優雅な時代だったんですね」
未祐は「この後、もう一つ寄ってホテルに帰りますが、もし、良ければご一緒しませんか?」
「この先にある寂光院ですが、、」
祐実は「そうですね、行ってみたかったのでご一緒します」
三千院から歩いて行くと真っ赤に染まった木々の中に寂光院が見えてきた。もみじ寺というだけあって、数多くの木々があった。しばらくこの光景を見ながら時間を過ごして二人は京都駅にバスで戻った。
祐実はまだホテルを取っていなかったので、
「もし良ければ同じホテルに泊まりたいのですが、、、」そう話したら未祐は「それでしたら、私の部屋に泊まって行ってください。予約したホテルがツインの部屋だったので、、」
「そうでしたか、よろしければお願いします」ひとまず荷物をホテルに持って行き、二人で夕食にした。
未祐さんが検索しておいたイタリアンの店でワインを飲みながらお互いの身の上話をしながら時間を過ごして9時頃にホテルに戻った。
その頃にはもうお互い気心の知れた友人関係になっていた。
部屋に入り、未祐さんは「お風呂に入りませんか?」と言われ、
祐実は「そうですね、どうせなら一緒に入りましょう」と言うことになり、二人は裸になり浴室に入った。
思っていたよりも大きい浴室だったので二人で入っても余裕がある位だった。どちらかというと未祐さんは痩せた感じのスリムな感じの女性だった。そういう意味では祐実はまだふっくらした女性だった。
二人で背中を流して、シャワーを浴びて浴室を出た。
バスローブを着て冷蔵庫からビールを持ってきて乾杯をした。
その後寝るまではお互いのことを話して時間を過ごした。
11時を過ぎた頃にお開きにして床についた。
翌朝起きて見ると未祐さんが帰り支度をしていた。
祐実はそのまま浴室に向かい朝のシャワーを浴びて目を覚まし、未祐さんと共にレストランで朝食を食べ、その後、ホテルのチェックアウトして京都駅に向かった。
そこで新幹線の切符を買い東京に向かった。
新幹線の中でお互いの情報を交換して、また会うことを約束して東京駅で別れた。
祐実はそのまま山手線に乗り自宅に着いた。
家に帰ると留守番電話が点滅していて早速確認したら、圭さんからだった。来週あたり、会える時間が出来たらまた会いませんか?と連絡が入っていた。
祐実はさっそく圭さんに電話を入れて「今帰ってきたことと、圭さんと別れた後、三千院と寂光院に行ってきました。紅葉で綺麗に染まっていました」そう話してから
「今週の週末に時間が取れますのでお会いしましょう」と約束した。
部屋に帰ってからは空気の入れ換えなどをして通常の生活に戻した。東京に帰ってくると普段の喧騒とした生活がまた戻ってきた。
そして、週末になった。
祐実は先日、話した場所と時間に行くとそこには圭さんが先に来て待っていてくれた。
祐実は「先日はどうもありがとう、楽しい旅行でした。その後に出掛けた三千院のもみじの鮮やかさは圭さんに見せてあげたかったです」圭さんは「今度行くときは祐実さんに案内してもらいますね」
「はい、、わかりました」
「今でも思い出されるんですが、石山寺は桔梗の寺なんですね。紫式部は桔梗が好きだと書いてありました」
「その紫がよく似合う人なんですね。何となく憧れてしまいました」
「そんな紫が似合う人だからそう呼ばれたのかな、、、」
こうやってまた、祐実さんと会えたのは嬉しい限りです」
「私もです。圭さんと会えて、、、」
「折角ですから積もった話をお酒を飲みながら聞きたいですね。私の知ってる店があるのでそちらに行きましょう」二人はタクシーに乗って渋谷に向かった。
その店は小ぢんまりしていたが落ち着ける店だった。
ワインを飲みながら地中海料理を食べ積もった話で盛り上がった。
11時を過ぎたところでお開きにして、二人は店を後にした。
ふっと、祐実は一人帰るのが寂しくて圭さんに「このまま一緒にいたい」と耳打ちした「このままこのホテルに泊まりましょう」そう言われ「うん」と答えた。
そこから少し歩いたところにホテルがあったのでそのまま二人はそこに入り、エレベーターで5階に行き端の部屋に入った。
入ったと同時に圭は祐実を抱き締め、口づけをしながら着ているものを一枚一枚脱がされて下着姿にさせた。
この先を進めようとしたら、祐実は「待ってください。シャワーを浴びさせてください」と圭に頼んだ。
「一日汗をかいた状態で抱かれたくないので、、、」そう言って浴室に向かった。
しばらくしてシャワーの音が聞こえてきた。
圭は着ているものをすべて脱ぎ、バスローブに着替えた。シャワーを浴び終えた祐実と入れ替わりに圭が浴室に入り汗を流した。
浴室を出ると、寝室の明かりは薄暗くしてあり、ベッドの端で祐実は座っていた。圭はそのままベッドに向かい祐実のバスローブを脱がし自分のバスローブも脱いだ。あの日以来の二人の裸は眩しいばかりだった。
二人はすべてを欲するままに愛し合った。
祐実にとって離れていた時間がこんなにも恋しいものとは初めて感じた。すべてを圭に委ねて余韻に浸った。
二人が離れた頃にシャワーを浴びて汗を流し、裸のままベッドに横たわるように眠りについた。
朝、祐実が目を覚ましたときに隣に圭さんが軽い吐息で寝ているのを見てふっと、祐実は幸せな気分になった。
静かに布団から離れて浴室に向かい朝のシャワーを浴びた。頭から浴びてスッキリした気分でいると圭さんが後から入ってきて「おはよう、よく寝ることができましたか?」
「はい、気持ちよく寝ることができました」それを聞いて圭さんもシャワーを浴び、スッキリさせた。
二人はバスタオルで体を拭いて、服を着てホテルを後にした。
その後、圭さんから電話があり「2年間イギリスに行くことになり、その後本社に戻るのでその頃に結婚を考えたい」との連絡が来た。
祐実は「一緒に行きたい」と話したが「言葉の問題とかがあるので待ってもらいたい」とのことでそれを受け入れた。
その間は圭に取っては言葉の問題とかで慌ただしい日々が過ぎ去り、2年の時が過ぎ日本に帰る時が来た。
祐実とは会うことがなかなかできず時が過ぎていってしまったが、二人が出会った石山寺で6月の中頃に会う約束をした。
当日は、桔梗の花の咲きごろで紫色が鮮やかだった。
旅行客も多く色々な国の人も来ていた。約束の時間よりだいぶ遅れて圭さんがやって来たが今までの印象とは大きく代わり、祐実は戸惑ってしまった。
その上途中で電話を受け慌ただしく帰ってしまった。
祐実も石山寺にただ残されて、夕方の月が見える頃に帰ることにした。
祐実は2年ぶりに会えたのに何故か寂しくなってしまい一人目頭を熱くした。その日の夜に家に帰ると留守番電話に圭さんからメッセージがあり「今日はせっかく会えたのに話す時間がなくごめんね。改めて時間を取りますのでその時にゆっくり話しましょう」と入っていた。
2年という年月が祐実に取っては遠く離れていってしまったような気がした。
それから半月後に圭さんと再び会うことにした。
梅雨の時期に入り朝から雨が降っていた。
夕方の外苑前で待ち合わせをしていると雨も霧雨になってきた。
圭さんが先に来ていて「ここですよ」と教えてくれた。
祐実はそこに向かった。
圭は「先日はすみませんでした」
「個人的な都合ができ、、実はその件でお話があるんです」
「また半月後にイギリスに行くことになりました。今度はしばらく日本に帰ることはないでしょう。これ以上祐実さんを待たせることが出来ないし、現地での大変さを考え、自分勝手ですが別れることにしました」突然、こんなことを聞き祐実は何も話すことができなかった。
ただ、寂しく悲しかった。目からは涙が止めどなく流れてきた。
「どうしてこんな悲しい別れをしなければならないの?」とさめざめと泣いた。
圭は何も言わず一人席を立ち、店を後にした。
祐実はしばらく店にいて涙が乾くのを待って店を出た。
祐実は傘を差さずに駅に向かって歩いていたが駅までの道が霧雨で見えなかった。
ふっと、紫式部の歌が頭を過った。
めぐり逢ひて見しやそれともわかぬ間に雲がくれにし夜半の月かな
あまりにも切なく儚く終わった恋だった。
会社で有給を取って、一人で大阪を経由して大津に向かい、そこから琵琶湖近くの瀬田川にたたずむ石山寺に向かった。
紫式部はこの地に7日間滞在したときに源氏物語を書き始めたと言われている。
寺に入って、佇んでいたら「貴女も紫式部に魅せられてこの寺に来ましたか?」と男性に言われ、そちらを見たら、軽いいで立ちでこちらを見ている人がいた。
「私も紫式部に興味をもってここに来ました」そういって名刺を手渡ししてくれてそこには石田圭と書いてあった。
それを見て祐実は「三田祐実といいます。東京でOLしています」
「祐実は圭さんはこれからどちらにいきますか?」
「京都御所の近くの柴野というとこに行き、そこで紫式部のことを少し調べてこの近くのホテルに泊まり、翌日、廬山寺に紫式部の邸宅あったところなのでそこに寄って午後は帰路につく予定です」
祐実は「もし、出来たら御一緒していいですか?」
圭は「もちろんいいですよ」
「今日泊まるホテルは?」
「まだ決まってません」
「それなら確認して見ますよ」圭は泊まるホテルに電話して空きがあるか確認したら、あるとのことで一部屋予約を入れた。
「これでゆっくり時間を過ごせますね」
祐実は「どうもありがとう」とお礼を言った。
石山寺を出て京都に向かいそこで遅い昼食を取ることにした。
この時期は紅葉の時期にぶつかり観光客が多く歩くのも大変だったが、レストランに入り、軽い食事を済ませ、コーヒーを飲みながらお互いのことを語った。
そこからバスに乗り京都御所に行き中を見学した。
お互いに写真を撮ったりしてまるで恋人のようだった。
夕方になりホテルにチェックインしてから、部屋に荷物を置いてラウンジで待ち合わせて、近くの店で食事をしながらお酒を飲んだ。
その間も紫式部のことを話したり祐実が見たという屏風を携帯で見せたりした。
だいぶ話が弾んでしまい、お酒も飲みすぎた感じで足元が取られるようだったので圭は祐実を部屋に送った。
部屋の鍵を開けて中に入ると圭は祐実を抱きしめて口づけをした。祐実はそれを自然に受け入れた。
圭は祐実の着ているものを徐々に脱がして行き下着姿になったときに祐実は「少し待ってくださいシャワーを浴びてから、、、」そういって浴室に消えた。
しばらくして浴室からはシャワーの音が聞こえてきた。
圭は着ているものを脱いで、そのまま浴室に入ると祐実は頭からシャワーを浴びていた。
浴室の扉が開いたときに祐実は「恥ずかしいです。こちらを見ないで」と言いながらもシャワーを浴びて入ると圭は「一緒に浴びたくて」来ました。
「嫌ですか?」そう言われ、
祐実は「裸を見られるのが恥ずかしいだけです」と言って、早々、バスタオルを持って浴室を出て行った。
一人残された圭はシャワーを浴びて腰にバスタオルを腰に巻いて浴室を後にした。 居間に行くと祐実はバスローブに着替え、冷蔵庫からジュースを持ってきて飲んでいた。圭は冷蔵庫からビールを持ってきて飲み干した。
そこで祐実をベッドに誘い着ているバスローブを脱がし、圭はバスタオルを取った。二人は裸になり、口づけをしながら抱き合った。
圭の指先が乳房に触れていくと少しずつ感じ始め、微かな吐息をもらした。祐実はすべてを圭に委ねてその快感を味わった。指先が下半身に触れてきたときは敏感に反応した。 微かに触れるたびに大きな吐息を漏らしていた。
そして、二人が一つになったときにエクスタシーを迎えた。
祐実には最近触れ合うことがなく満たされた気持ちになれた。そのまま汗を流して、ベッドに入ってしばらくしたら軽い吐息をしながら眠りについた。
圭はそれを確認して自分の部屋に戻った。
翌日、目を覚ました祐実は朝シャワーを浴びてフロントに行くとそこには圭さんが待っていてくれて、ホテルのレストランで朝食を取り、そこから近い廬山寺に行くことにした。
そこには紫式部の墓があり、祐実は紫式部はどんな一生を過ごしてこの歌を歌ったのか?すごく興味を持った。
その歌は百人一首にもなっている、めぐり逢ひて見しやそれともわかぬ間に雲がくれにし夜半の月かなと歌っていた。
ふっと、自分達もこのようなすれ違いの出会いに成らないようにと思った、、、、。
圭さんが「祐実さん東京に帰ってからもまた会いたいですね」と言われ、
祐実は「そうですね。東京でまた、紫式部のことを語り合いたいです。いい情報をまた教えてください」そういって二人はお互いの情報を交換した。
圭さんとはここで別れ、祐実は一度行ってみたかった三千院に出かけることにした。
三千院は源氏物語の夕霧の巻で落葉宮と一条御息所が移り住んだ❪小野の山荘❫という説があるので、京都から大原行きのバスに乗り大原で降りて、三千院へと向かった。
紅葉で染まった門を潜り、建物に入って庭を見ていると、一人静かに庭を見ている女性がいた。
祐実はその隣に座って「静かなところですね」と話すと、その女性は「あそこの苔のあるところにある石仏が、、何故かすごく可愛くて見とれてしまいました。
「立花未祐といいます」
「ああ、、私は三田祐実といいます」
「源氏物語の夕霧の巻が小野の山荘という説があるので一度ここに来たくて来てみました」
「そうでしたか。ここで静かに座っているとその時代に遭遇したような気持ちになれますね」
未祐は「私もここで座っていてそんな気持ちになりました」
「その時代は優雅な時代だったんですね」
未祐は「この後、もう一つ寄ってホテルに帰りますが、もし、良ければご一緒しませんか?」
「この先にある寂光院ですが、、」
祐実は「そうですね、行ってみたかったのでご一緒します」
三千院から歩いて行くと真っ赤に染まった木々の中に寂光院が見えてきた。もみじ寺というだけあって、数多くの木々があった。しばらくこの光景を見ながら時間を過ごして二人は京都駅にバスで戻った。
祐実はまだホテルを取っていなかったので、
「もし良ければ同じホテルに泊まりたいのですが、、、」そう話したら未祐は「それでしたら、私の部屋に泊まって行ってください。予約したホテルがツインの部屋だったので、、」
「そうでしたか、よろしければお願いします」ひとまず荷物をホテルに持って行き、二人で夕食にした。
未祐さんが検索しておいたイタリアンの店でワインを飲みながらお互いの身の上話をしながら時間を過ごして9時頃にホテルに戻った。
その頃にはもうお互い気心の知れた友人関係になっていた。
部屋に入り、未祐さんは「お風呂に入りませんか?」と言われ、
祐実は「そうですね、どうせなら一緒に入りましょう」と言うことになり、二人は裸になり浴室に入った。
思っていたよりも大きい浴室だったので二人で入っても余裕がある位だった。どちらかというと未祐さんは痩せた感じのスリムな感じの女性だった。そういう意味では祐実はまだふっくらした女性だった。
二人で背中を流して、シャワーを浴びて浴室を出た。
バスローブを着て冷蔵庫からビールを持ってきて乾杯をした。
その後寝るまではお互いのことを話して時間を過ごした。
11時を過ぎた頃にお開きにして床についた。
翌朝起きて見ると未祐さんが帰り支度をしていた。
祐実はそのまま浴室に向かい朝のシャワーを浴びて目を覚まし、未祐さんと共にレストランで朝食を食べ、その後、ホテルのチェックアウトして京都駅に向かった。
そこで新幹線の切符を買い東京に向かった。
新幹線の中でお互いの情報を交換して、また会うことを約束して東京駅で別れた。
祐実はそのまま山手線に乗り自宅に着いた。
家に帰ると留守番電話が点滅していて早速確認したら、圭さんからだった。来週あたり、会える時間が出来たらまた会いませんか?と連絡が入っていた。
祐実はさっそく圭さんに電話を入れて「今帰ってきたことと、圭さんと別れた後、三千院と寂光院に行ってきました。紅葉で綺麗に染まっていました」そう話してから
「今週の週末に時間が取れますのでお会いしましょう」と約束した。
部屋に帰ってからは空気の入れ換えなどをして通常の生活に戻した。東京に帰ってくると普段の喧騒とした生活がまた戻ってきた。
そして、週末になった。
祐実は先日、話した場所と時間に行くとそこには圭さんが先に来て待っていてくれた。
祐実は「先日はどうもありがとう、楽しい旅行でした。その後に出掛けた三千院のもみじの鮮やかさは圭さんに見せてあげたかったです」圭さんは「今度行くときは祐実さんに案内してもらいますね」
「はい、、わかりました」
「今でも思い出されるんですが、石山寺は桔梗の寺なんですね。紫式部は桔梗が好きだと書いてありました」
「その紫がよく似合う人なんですね。何となく憧れてしまいました」
「そんな紫が似合う人だからそう呼ばれたのかな、、、」
こうやってまた、祐実さんと会えたのは嬉しい限りです」
「私もです。圭さんと会えて、、、」
「折角ですから積もった話をお酒を飲みながら聞きたいですね。私の知ってる店があるのでそちらに行きましょう」二人はタクシーに乗って渋谷に向かった。
その店は小ぢんまりしていたが落ち着ける店だった。
ワインを飲みながら地中海料理を食べ積もった話で盛り上がった。
11時を過ぎたところでお開きにして、二人は店を後にした。
ふっと、祐実は一人帰るのが寂しくて圭さんに「このまま一緒にいたい」と耳打ちした「このままこのホテルに泊まりましょう」そう言われ「うん」と答えた。
そこから少し歩いたところにホテルがあったのでそのまま二人はそこに入り、エレベーターで5階に行き端の部屋に入った。
入ったと同時に圭は祐実を抱き締め、口づけをしながら着ているものを一枚一枚脱がされて下着姿にさせた。
この先を進めようとしたら、祐実は「待ってください。シャワーを浴びさせてください」と圭に頼んだ。
「一日汗をかいた状態で抱かれたくないので、、、」そう言って浴室に向かった。
しばらくしてシャワーの音が聞こえてきた。
圭は着ているものをすべて脱ぎ、バスローブに着替えた。シャワーを浴び終えた祐実と入れ替わりに圭が浴室に入り汗を流した。
浴室を出ると、寝室の明かりは薄暗くしてあり、ベッドの端で祐実は座っていた。圭はそのままベッドに向かい祐実のバスローブを脱がし自分のバスローブも脱いだ。あの日以来の二人の裸は眩しいばかりだった。
二人はすべてを欲するままに愛し合った。
祐実にとって離れていた時間がこんなにも恋しいものとは初めて感じた。すべてを圭に委ねて余韻に浸った。
二人が離れた頃にシャワーを浴びて汗を流し、裸のままベッドに横たわるように眠りについた。
朝、祐実が目を覚ましたときに隣に圭さんが軽い吐息で寝ているのを見てふっと、祐実は幸せな気分になった。
静かに布団から離れて浴室に向かい朝のシャワーを浴びた。頭から浴びてスッキリした気分でいると圭さんが後から入ってきて「おはよう、よく寝ることができましたか?」
「はい、気持ちよく寝ることができました」それを聞いて圭さんもシャワーを浴び、スッキリさせた。
二人はバスタオルで体を拭いて、服を着てホテルを後にした。
その後、圭さんから電話があり「2年間イギリスに行くことになり、その後本社に戻るのでその頃に結婚を考えたい」との連絡が来た。
祐実は「一緒に行きたい」と話したが「言葉の問題とかがあるので待ってもらいたい」とのことでそれを受け入れた。
その間は圭に取っては言葉の問題とかで慌ただしい日々が過ぎ去り、2年の時が過ぎ日本に帰る時が来た。
祐実とは会うことがなかなかできず時が過ぎていってしまったが、二人が出会った石山寺で6月の中頃に会う約束をした。
当日は、桔梗の花の咲きごろで紫色が鮮やかだった。
旅行客も多く色々な国の人も来ていた。約束の時間よりだいぶ遅れて圭さんがやって来たが今までの印象とは大きく代わり、祐実は戸惑ってしまった。
その上途中で電話を受け慌ただしく帰ってしまった。
祐実も石山寺にただ残されて、夕方の月が見える頃に帰ることにした。
祐実は2年ぶりに会えたのに何故か寂しくなってしまい一人目頭を熱くした。その日の夜に家に帰ると留守番電話に圭さんからメッセージがあり「今日はせっかく会えたのに話す時間がなくごめんね。改めて時間を取りますのでその時にゆっくり話しましょう」と入っていた。
2年という年月が祐実に取っては遠く離れていってしまったような気がした。
それから半月後に圭さんと再び会うことにした。
梅雨の時期に入り朝から雨が降っていた。
夕方の外苑前で待ち合わせをしていると雨も霧雨になってきた。
圭さんが先に来ていて「ここですよ」と教えてくれた。
祐実はそこに向かった。
圭は「先日はすみませんでした」
「個人的な都合ができ、、実はその件でお話があるんです」
「また半月後にイギリスに行くことになりました。今度はしばらく日本に帰ることはないでしょう。これ以上祐実さんを待たせることが出来ないし、現地での大変さを考え、自分勝手ですが別れることにしました」突然、こんなことを聞き祐実は何も話すことができなかった。
ただ、寂しく悲しかった。目からは涙が止めどなく流れてきた。
「どうしてこんな悲しい別れをしなければならないの?」とさめざめと泣いた。
圭は何も言わず一人席を立ち、店を後にした。
祐実はしばらく店にいて涙が乾くのを待って店を出た。
祐実は傘を差さずに駅に向かって歩いていたが駅までの道が霧雨で見えなかった。
ふっと、紫式部の歌が頭を過った。
めぐり逢ひて見しやそれともわかぬ間に雲がくれにし夜半の月かな
あまりにも切なく儚く終わった恋だった。
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