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芽衣視点
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私の名前は芽衣。高校3年生で来年には受験を控えている。一応、県内随一の進学校で、400番という成績を取り続け、模試とかでもそこそこの成績を出しているから、希望通り……いいえ、なんでもないわ。
さて、今日も文夫君にアプローチをかけなきゃ。早くしないと誰かに奪われちゃうからね。がり勉君は恋の勉強をしないから、私の美しさを持ってすれば何も問題ないの。
「ふみおくーん!今度の模試も1位だったんだって?すごいね!」
「ありがとう……」
文夫君は私の幼馴染だ。出会いは幼稚園だった。私はいい子でいる必要があった。美しさを持つ人間は妬まれるって教わったから、見捨てられないようにいい子でいる必要があった。だから、バレンタインデーの時期がやって来ると、私はみんなの分チョコレートを用意しなくてはならない。もちろん、バレンタインデーの意味なんて分からなかった。お母さんが用意してくれたものをみんなに微笑みながら渡すというのが私の役目だった。
「ふみおくん。はい、どーぞ!」
「ありがとう…………」
正直苦手な子だった。他愛もなく野原を駆けずり回る快活な子供というよりかは、物静かな一人ぼっちという印象だった。それでも、やっぱり子供だから私に気があることは薄々感じた。残念、あなたのような人はタイプじゃないから。心の中でそう思った。
あれからもう10年経っている。相変わらず一人ぼっち、でも、ヒエラルキーの頂点に立った文夫君を野放しにしてはいられなかった。私の属するヒエラルキーには確かにいい男が5人はいる。でも彼らには将来がない。だから文夫君をなんとしても範疇に収める必要がある。
「ふみおくーん。私の話聞いてる?」
「一応は……」
「今度さ、一緒にデートしない?」
「勉強するから無理かな……」
「ええっ?いいじゃん、一日くらい……」
文夫君は都合のわるい男だ。学園カーストのトップを走り続けた私が君を選ぶ理由……一々説明する必要はない。正直に言おう。私は今までたくさんの遊びを経験した。でも、あなたと結ばれたいと、心の奥から叫んでいる。私は君に恋なんかしない、一生しないと思う。でも君は私のことが好き。私は君の恋を受け入れる用意がある。君が幸せになれば私も幸せになる。これも、努力の賜物だろう。
「お医者さんになったらさあっ、私の病気治してくれる?」
「病気?君は何か病気を抱えているのかい?」
「そう、すごく大きな病気なの」
「考えておくよ」
「……今でも、いいよ?」
「えっ?」
私は勝利した。これで、確実に。文夫君の恋物語はここにフィナーレを迎えた。後は甘い言葉を幾つか囁いて、ああ、これから私の勝ち組人生がスタートするんだわ……。
「ドキドキしてるでしょ?」
「……うん」
「早く治してよ……」
これでよかった!結果オーライ!この手の問題はやっぱりちょろい!
さて、今日も文夫君にアプローチをかけなきゃ。早くしないと誰かに奪われちゃうからね。がり勉君は恋の勉強をしないから、私の美しさを持ってすれば何も問題ないの。
「ふみおくーん!今度の模試も1位だったんだって?すごいね!」
「ありがとう……」
文夫君は私の幼馴染だ。出会いは幼稚園だった。私はいい子でいる必要があった。美しさを持つ人間は妬まれるって教わったから、見捨てられないようにいい子でいる必要があった。だから、バレンタインデーの時期がやって来ると、私はみんなの分チョコレートを用意しなくてはならない。もちろん、バレンタインデーの意味なんて分からなかった。お母さんが用意してくれたものをみんなに微笑みながら渡すというのが私の役目だった。
「ふみおくん。はい、どーぞ!」
「ありがとう…………」
正直苦手な子だった。他愛もなく野原を駆けずり回る快活な子供というよりかは、物静かな一人ぼっちという印象だった。それでも、やっぱり子供だから私に気があることは薄々感じた。残念、あなたのような人はタイプじゃないから。心の中でそう思った。
あれからもう10年経っている。相変わらず一人ぼっち、でも、ヒエラルキーの頂点に立った文夫君を野放しにしてはいられなかった。私の属するヒエラルキーには確かにいい男が5人はいる。でも彼らには将来がない。だから文夫君をなんとしても範疇に収める必要がある。
「ふみおくーん。私の話聞いてる?」
「一応は……」
「今度さ、一緒にデートしない?」
「勉強するから無理かな……」
「ええっ?いいじゃん、一日くらい……」
文夫君は都合のわるい男だ。学園カーストのトップを走り続けた私が君を選ぶ理由……一々説明する必要はない。正直に言おう。私は今までたくさんの遊びを経験した。でも、あなたと結ばれたいと、心の奥から叫んでいる。私は君に恋なんかしない、一生しないと思う。でも君は私のことが好き。私は君の恋を受け入れる用意がある。君が幸せになれば私も幸せになる。これも、努力の賜物だろう。
「お医者さんになったらさあっ、私の病気治してくれる?」
「病気?君は何か病気を抱えているのかい?」
「そう、すごく大きな病気なの」
「考えておくよ」
「……今でも、いいよ?」
「えっ?」
私は勝利した。これで、確実に。文夫君の恋物語はここにフィナーレを迎えた。後は甘い言葉を幾つか囁いて、ああ、これから私の勝ち組人生がスタートするんだわ……。
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「……うん」
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