婚約者は妹の御下がりでした?~妹に婚約破棄された田舎貴族の奇跡~

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その14

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「実は……私たちは、魔法に秀でた人々によって、迫害を受けてきたんです……」

私は精霊たちの話を聞いて、その意味が分かりました。

「それはつまり……ローズのことかしら???」

「マリアさん、ローズさんを知っているのですか???」

「ええ、まあ。知っているも何も、私の妹だからね……」

こう言いますと、精霊たちは驚いていました。

「そうだったんですか!!!あれっ……てことは、まさか、マリアさんも???」

急に、精霊たちは心配し始めました。まあ、無理はないと思います。ローズの態度を見てしまえば、その血筋の同じ私がこうして現れているのですから、当然のことでしょう。

「大丈夫。安心して。私はこうして……ロンメル伯爵を助けるために、はるばるやって来たんだから……」

私がこう言いますと、どうも、ロンメル伯爵の耳にも届いているらしく、少し照れた表情を浮かべて、

「どうも……ありがとうございます」

と言いました。

「なるほど……ローズとそりの合わない本当の理由はこれだったんですね……」

「ええ、一度彼らの世話をするようになりますと……すごく可愛くて……ああ、別にロリコンとかじゃないですからね!!!!」

ものすごい勢いでの訂正が入りました。まあ、別にロリコンでもいいんですが、こうして、精霊たちを大事に可愛がる姿は、人の持つ善の心を具現化しているような感じがして、私はこの田舎にやって来てよかったと思いました。
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