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第一章
戦い その1
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碁石浜に降り立ったアメリカ人たちはフィッシャーを救出しにやって来た……。
私はフィッシャーと青年兵士の表情から、それを悟った。このまま突っ込むか?それだと直ぐに死んでしまう。殺される前に誰かを殺さなければならない。誰を?フィッシャーと懇意に話している青年を撃つか?それとも……フィッシャーを狙うか?
「それにしても、随分殺風景な浜辺ですね。だからこそ、発見しやすかったとも言えますが……」
青年兵士は言った。フィッシャーは軽く頷いた。
「殺風景……か。確かに殺風景だ」
フィッシャーは言った。
「しかしながら、世界中を探して、これほど綺麗な光景があるだろうか?」
来るか?日本人……?
私は照準をフィッシャーに合わせた。下っ端をいくら殺したところで意味はない。大将…とまでは言わないまでも、それなりの身分ある軍人だ。少なからずダメージを及ぼすだろう。私が……無駄死にしない最善の方法だ。
さぁ……フィッシャー!
私は引き金に人差し指をかけた。
「この浜が……ですか?」
青年兵士は笑った。
「冗談言っちゃいけませんよ。こんな浜辺、どこにでもありますって。私の田舎だって、普通にこんな感じですぜ。海があって、空があって、白浜がある」
「それでもここは格別なんだ……」
「へぇ……そうなんですか。分かりました。さぁ、行きましょう。間もなく救助用の舟が来ますから。それに乗って……手当は空母の中でしますから……」
どうした……?日本人?
なぜ攻撃しない?あなたの美しい故郷を汚した敵が目の前にいるというのに?
死ぬのが怖いのか?
違うはずだ。あなたはとっくに死なんか恐れていない。目を見ればわかる。
その照準は……私に向いている。さぁ、早く撃ちなさい!
「ほんと、歩きづらい浜辺だな!」
青年兵士は鉄砲を砂浜に向けた。パーン、パーンと撃ち続けた。
「何を……している……?」
フィッシャーは鬼のように青年兵士を睨み付けた。
「いや、初めて降り立った猿どもの星ですからね。こうやって跡を残しているんですよ。偉大な戦いに挑んだ先駆者の証を、です。ハハハハハハハハハハ…………!」
青年兵士の笑い声がひと時の静寂を破るきっかけになった。
パ―――――ン!パ―――――ン!パ―――――ン!パ―――――ン!
「おい!グレッグ!しっかりしろ、おい!」
青年兵士は既に息絶えていた。
「くそぉ……。レジスタントの仕業か?」
別の兵士が機関銃を構えて、四方八方構わず撃ち始めた。
「Stop!」
フィッシャーは叫んだ。
「何故ですか?仲間が殺されたんですよ?あぁっっぁああああ……!」
「Stop!」
フィッシャーはとうとう、兵士の足元にナイフを突き刺した。
「何故………ですか?」
兵士もまた、フィッシャーと同じく身を横たえた。
私はフィッシャーと青年兵士の表情から、それを悟った。このまま突っ込むか?それだと直ぐに死んでしまう。殺される前に誰かを殺さなければならない。誰を?フィッシャーと懇意に話している青年を撃つか?それとも……フィッシャーを狙うか?
「それにしても、随分殺風景な浜辺ですね。だからこそ、発見しやすかったとも言えますが……」
青年兵士は言った。フィッシャーは軽く頷いた。
「殺風景……か。確かに殺風景だ」
フィッシャーは言った。
「しかしながら、世界中を探して、これほど綺麗な光景があるだろうか?」
来るか?日本人……?
私は照準をフィッシャーに合わせた。下っ端をいくら殺したところで意味はない。大将…とまでは言わないまでも、それなりの身分ある軍人だ。少なからずダメージを及ぼすだろう。私が……無駄死にしない最善の方法だ。
さぁ……フィッシャー!
私は引き金に人差し指をかけた。
「この浜が……ですか?」
青年兵士は笑った。
「冗談言っちゃいけませんよ。こんな浜辺、どこにでもありますって。私の田舎だって、普通にこんな感じですぜ。海があって、空があって、白浜がある」
「それでもここは格別なんだ……」
「へぇ……そうなんですか。分かりました。さぁ、行きましょう。間もなく救助用の舟が来ますから。それに乗って……手当は空母の中でしますから……」
どうした……?日本人?
なぜ攻撃しない?あなたの美しい故郷を汚した敵が目の前にいるというのに?
死ぬのが怖いのか?
違うはずだ。あなたはとっくに死なんか恐れていない。目を見ればわかる。
その照準は……私に向いている。さぁ、早く撃ちなさい!
「ほんと、歩きづらい浜辺だな!」
青年兵士は鉄砲を砂浜に向けた。パーン、パーンと撃ち続けた。
「何を……している……?」
フィッシャーは鬼のように青年兵士を睨み付けた。
「いや、初めて降り立った猿どもの星ですからね。こうやって跡を残しているんですよ。偉大な戦いに挑んだ先駆者の証を、です。ハハハハハハハハハハ…………!」
青年兵士の笑い声がひと時の静寂を破るきっかけになった。
パ―――――ン!パ―――――ン!パ―――――ン!パ―――――ン!
「おい!グレッグ!しっかりしろ、おい!」
青年兵士は既に息絶えていた。
「くそぉ……。レジスタントの仕業か?」
別の兵士が機関銃を構えて、四方八方構わず撃ち始めた。
「Stop!」
フィッシャーは叫んだ。
「何故ですか?仲間が殺されたんですよ?あぁっっぁああああ……!」
「Stop!」
フィッシャーはとうとう、兵士の足元にナイフを突き刺した。
「何故………ですか?」
兵士もまた、フィッシャーと同じく身を横たえた。
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