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その11
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アルビノーニの墓を探すために旅を始めた私とファンコニー。ファンコニーが、
「とりあえず、南の方へ行ってみましょう」
と言ったので、その通りにした。トロイツ国は、大きく北エリアと南エリアに分かれていて、北には帝都、南には商業都市がある。嘗ては、南に帝都が置かれていたが、魔王の破壊により、一度消滅してしまったため、北に移されることになった。だから、アルビノーニの墓が南にあるというのは、納得できた。
「南エリアを訪れるのは随分久しぶりですね。三百年くらい前でしょうか?あの時は簡素な伝染病が流行して、てっきり魔王の仕業かと思いましたよ」
「なるほど……しかしながら、私は存じ上げませんね……」
「申し訳ありません!つい昔話をしてしまいました」
「いえ、別にいいんですよ。君の話はなかなか面白いから、長旅も飽きませんよ」
「そうですか?お役に立てれば、それでいいのですが……」
北から南まで、馬車に揺られることおおよそ六時間。私たちは、南エリアの入り口にたどり着いた。
「ええっと、昔と随分変わってしまいましたね……」
ファンコニーの第一声は、有限の時しか生きられない人間にとっては、理解しがたいことだった。しかしながら、私にはなんとなく理解できた。
「今まで辿ってきたのが、北と南を一直線に結ぶメインロードです。このメインロードをさらに進めば、嘗ての帝都があった所まで続いているはずです。だから……」
「この道を行けばいいのですね?」
私はファンコニーの手を引いて、歩き始めた。
「ザイザル様?」
ファンコニーが不思議そうに首を傾げてきた。
「なんだか、冒険をしているみたいで愉しいのです。君は私の良きパートナーですね?」
「パートナー、そう言ってもらえると嬉しいです!」
街は商売を営む人々の活気で溢れていた。私はこの手の人ごみが正直言って得意ではなかった。しかしながら、ファンコニーと一緒に探検すると、これはこれで良かった。
「おやおや、そこの若いお兄さん!可愛いお嬢さんをお連れで!」
肉屋を営んでいる中年の店主が、私たちを呼び止めた。
「新婚さんですかい?まあ、道中お気を付けなさいって!近頃、この辺りではごろつきが増えていますからねっ!」
「ごろつき、このエリアは治安が悪いのですか?」
「悪くはないんですがね、そういう輩が時折徘徊しているんですよ。だからね、そういう輩にはくれぐれも注意してくださいね」
私はファンコニーの指を少し強く握った。
「ザイザル様?」
ファンコニーは再び首を傾げた。
「私の元を離れないように、ご注意願いたい」
すると、ファンコニーは笑顔で、
「はいっ!」
と答えた。
帝都遺跡と書かれた地にたどり着いたのは、日が暮れる前だった。この地にアルビノーニの墓があるのだろうか?私は辺りを見回した。すると、遺跡を管理している風の男と目が合った。
「すみません。一つお尋ねしたいことがありまして……」
「なんでしょうか?」
「はい、ここに勇者アルビノーニの墓があると聞いたものですから……」
私がアルビノーニの墓と口にした瞬間、男は目の色を変えて、
「貴様は魔界の使いか!」
と言った。そして、懐から剣を取り出した。
「今すぐこの場を立ち去れ!さもなくば、切るぞ!」
男は本当に私のことを切ろうとしているようだった。
「お待ちください!いきなりどうしたんですか?」
「うるさい!立ち去れと言っているのだ!」
男は間合いを詰めてきた。
「ザイザル様!」
ファンコニーは叫んだ。
「上をご覧ください!」
ファンコニーに促されて、空を見上げると、弓や鉄砲を構えた兵士たちが、私たちを狙っていた。
「時間切れだ!君たちを生かして帰すわけにはいかないな……。叛逆者よ。この場で成敗する!」
男が剣を天に高々と掲げた。すると、空にいた兵士たちが、一斉に矢と弾を放ってきた。私は攻撃を受けて、呆気なく死んでしまった……。
「とりあえず、南の方へ行ってみましょう」
と言ったので、その通りにした。トロイツ国は、大きく北エリアと南エリアに分かれていて、北には帝都、南には商業都市がある。嘗ては、南に帝都が置かれていたが、魔王の破壊により、一度消滅してしまったため、北に移されることになった。だから、アルビノーニの墓が南にあるというのは、納得できた。
「南エリアを訪れるのは随分久しぶりですね。三百年くらい前でしょうか?あの時は簡素な伝染病が流行して、てっきり魔王の仕業かと思いましたよ」
「なるほど……しかしながら、私は存じ上げませんね……」
「申し訳ありません!つい昔話をしてしまいました」
「いえ、別にいいんですよ。君の話はなかなか面白いから、長旅も飽きませんよ」
「そうですか?お役に立てれば、それでいいのですが……」
北から南まで、馬車に揺られることおおよそ六時間。私たちは、南エリアの入り口にたどり着いた。
「ええっと、昔と随分変わってしまいましたね……」
ファンコニーの第一声は、有限の時しか生きられない人間にとっては、理解しがたいことだった。しかしながら、私にはなんとなく理解できた。
「今まで辿ってきたのが、北と南を一直線に結ぶメインロードです。このメインロードをさらに進めば、嘗ての帝都があった所まで続いているはずです。だから……」
「この道を行けばいいのですね?」
私はファンコニーの手を引いて、歩き始めた。
「ザイザル様?」
ファンコニーが不思議そうに首を傾げてきた。
「なんだか、冒険をしているみたいで愉しいのです。君は私の良きパートナーですね?」
「パートナー、そう言ってもらえると嬉しいです!」
街は商売を営む人々の活気で溢れていた。私はこの手の人ごみが正直言って得意ではなかった。しかしながら、ファンコニーと一緒に探検すると、これはこれで良かった。
「おやおや、そこの若いお兄さん!可愛いお嬢さんをお連れで!」
肉屋を営んでいる中年の店主が、私たちを呼び止めた。
「新婚さんですかい?まあ、道中お気を付けなさいって!近頃、この辺りではごろつきが増えていますからねっ!」
「ごろつき、このエリアは治安が悪いのですか?」
「悪くはないんですがね、そういう輩が時折徘徊しているんですよ。だからね、そういう輩にはくれぐれも注意してくださいね」
私はファンコニーの指を少し強く握った。
「ザイザル様?」
ファンコニーは再び首を傾げた。
「私の元を離れないように、ご注意願いたい」
すると、ファンコニーは笑顔で、
「はいっ!」
と答えた。
帝都遺跡と書かれた地にたどり着いたのは、日が暮れる前だった。この地にアルビノーニの墓があるのだろうか?私は辺りを見回した。すると、遺跡を管理している風の男と目が合った。
「すみません。一つお尋ねしたいことがありまして……」
「なんでしょうか?」
「はい、ここに勇者アルビノーニの墓があると聞いたものですから……」
私がアルビノーニの墓と口にした瞬間、男は目の色を変えて、
「貴様は魔界の使いか!」
と言った。そして、懐から剣を取り出した。
「今すぐこの場を立ち去れ!さもなくば、切るぞ!」
男は本当に私のことを切ろうとしているようだった。
「お待ちください!いきなりどうしたんですか?」
「うるさい!立ち去れと言っているのだ!」
男は間合いを詰めてきた。
「ザイザル様!」
ファンコニーは叫んだ。
「上をご覧ください!」
ファンコニーに促されて、空を見上げると、弓や鉄砲を構えた兵士たちが、私たちを狙っていた。
「時間切れだ!君たちを生かして帰すわけにはいかないな……。叛逆者よ。この場で成敗する!」
男が剣を天に高々と掲げた。すると、空にいた兵士たちが、一斉に矢と弾を放ってきた。私は攻撃を受けて、呆気なく死んでしまった……。
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