婚約破棄は妹の策略でした?~寝取られたぐらいでは死にません!~生き恥を曝す前にしっかり復讐します!

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その1

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美しさは女の象徴……なるほど、確かにそうかもしれない。そして、美しい女というものは、男にもてはやされ、その大半は人生を踏み外すことになるわけなのだが……どうも、スーザンと言う、私の妹は、一向に人生を踏み外しそうにないみたいだ。そして……この人生を踏み外すことになるのは、どうも私が先のようだった……。


その名は……婚約破棄……この現実から、どうやって目を背ければいいのだろうか???????????だが、そんなことはできないのだ。生きている以上、それは出来ないことになっているのだった……。


「ねえ、お姉様?????????????お姉様のように華やかさの欠片もない人が、王子様の元に嫁ぐなんて、そんな話、にわかには信じられませんわ?????????????」

スーザンは、私に向かってそう言った。スーザンの周りには、少しでもお近づきになりたいのか、親衛隊とか言うわけの分からない青年貴族たちがたむろしている。

「ああ、そうなの?????????それで、何が言いたいわけ???????????」

そんなスーザンを、私は軽くあしらう。昔はそれでよかったのだが、今はちょっと違う。

私が素っ気ない態度をすると、スーザンはすぐさま赤ん坊のように喚き始める。

「ああ、お姉様!!!!!!!!!!!!どうして、私の話を聞いてくださらないのですか??????????これは、非常に大切な問題なのですよ??????????????」

そんなことは、あなたよりも百倍よく分かっている……と、昔だったらシンプルに言い返すことができたのだ。だが、今は少しばかり事情が異なる。と言うのも、この親衛隊とかほざく奴らが、まるでスパイのように私のことを監視していて、私が何か間違ったこと、あるいは、スーザンにとって有利になりそうなネタをつかみ取ると、すぐさまスーザンの元に向かい、その内容を伝える。彼らは同時に、クラスメイトをも巻き込む。そして……話はどんどん大きくなっていく。

例えば、スーザンが忘れ物をして、私に、

「貸してください!!!!!!!!!!」

と言ったとする。

「いや、私も使うから無理……」

と、私が答える。すると、クラスメイトの間では話が歪曲して、私は結果として、妹にみすぼらしい思いをさせる悪い姉として描かれることになるのだった……。

もちろん、私は世間体なんて気にしない。だから、どんな噂をされても構わない……普段はそうなのだが、もう私もそろそろ卒業することになる。すると、その未来は非常に輝かしい……あの第一王子様と婚約することが決まっているのだ。だから……スキャンダルは大きな痛手となるため、なるべく避けなければならなかったのだ。
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