1 / 1
婚約破棄進行中
しおりを挟む
「ああっ、本日は晴天なり……」
テレビをつけてアニメでも見ようかと思っていました。すると、不思議なことに、全チャンネル王子様の演説を中継していました。
「ええっ、それでは王子様より重要なお知らせがございます」
「ええっ、お集まりの皆さん、並びに、全国民の皆さんにお知らせいたします。今この場で私は婚約破棄を宣言いたします……」
「ええっ――――――――――――――――――!!!?」
驚くのも当然です。だって、王子様の婚約者は他でもなくこの私なのですから。
「ええっ、以上です!」
ちょっとちょっと!待ってくださいよ。どうしてそんなことが起きるのですか?一体全体宇宙の果てまで私の何が不満だというのですか?世界一の賢者で、世界一の美貌を持って、世界一旦那様に尽くすことができるといいますのに!酷いですよ!
「ええっと……元婚約者のミレーさんは今、このテレビを見ていますかね?」
見てるもなにも、私に反論させろ!独裁反対!女をもっと大事にしろ!差別反対!
「その傲慢な顔をひっぺかしてやりたいんだがなあっ……君は世界一の賢者で、世界一の美貌を持って、世界一旦那様に尽くすことができると言った……」
そうそう、よく覚えていらっしゃるじゃないですか!光栄ですわ!でっ、婚約破棄の理由とは?
「だがしかし、君のグータラ癖だけは看過することができないな……。君はいっつも広間に寝っ転がってテレビばっかり見ているじゃないか。アニメアニメって、そんなに君は虚構が好きなのかな?」
虚構…………?違う!アニメを見るのは、女の子の憧れであって、それを具現化するための手段なのよ!別に王子様と現実をないがしろにしているわけじゃないんだから!
「私の贈り物……愛犬のフィリーをとうとう殺した……やっぱり君は最低の女だよ……」
違う!あれは病気だったのよ!私、ちゃんと面倒見ていたんだから!
「とにかく、私はミレーとの婚約を破棄する!」
これはきっと王子様の一方的な婚約破棄である、と思った。悔しい。こんな王子様だと見破れなかった自分が悔しい!
いつか必ず復讐してやるわ!
テレビをつけてアニメでも見ようかと思っていました。すると、不思議なことに、全チャンネル王子様の演説を中継していました。
「ええっ、それでは王子様より重要なお知らせがございます」
「ええっ、お集まりの皆さん、並びに、全国民の皆さんにお知らせいたします。今この場で私は婚約破棄を宣言いたします……」
「ええっ――――――――――――――――――!!!?」
驚くのも当然です。だって、王子様の婚約者は他でもなくこの私なのですから。
「ええっ、以上です!」
ちょっとちょっと!待ってくださいよ。どうしてそんなことが起きるのですか?一体全体宇宙の果てまで私の何が不満だというのですか?世界一の賢者で、世界一の美貌を持って、世界一旦那様に尽くすことができるといいますのに!酷いですよ!
「ええっと……元婚約者のミレーさんは今、このテレビを見ていますかね?」
見てるもなにも、私に反論させろ!独裁反対!女をもっと大事にしろ!差別反対!
「その傲慢な顔をひっぺかしてやりたいんだがなあっ……君は世界一の賢者で、世界一の美貌を持って、世界一旦那様に尽くすことができると言った……」
そうそう、よく覚えていらっしゃるじゃないですか!光栄ですわ!でっ、婚約破棄の理由とは?
「だがしかし、君のグータラ癖だけは看過することができないな……。君はいっつも広間に寝っ転がってテレビばっかり見ているじゃないか。アニメアニメって、そんなに君は虚構が好きなのかな?」
虚構…………?違う!アニメを見るのは、女の子の憧れであって、それを具現化するための手段なのよ!別に王子様と現実をないがしろにしているわけじゃないんだから!
「私の贈り物……愛犬のフィリーをとうとう殺した……やっぱり君は最低の女だよ……」
違う!あれは病気だったのよ!私、ちゃんと面倒見ていたんだから!
「とにかく、私はミレーとの婚約を破棄する!」
これはきっと王子様の一方的な婚約破棄である、と思った。悔しい。こんな王子様だと見破れなかった自分が悔しい!
いつか必ず復讐してやるわ!
0
この作品は感想を受け付けておりません。
あなたにおすすめの小説
幼馴染、幼馴染、そんなに彼女のことが大切ですか。――いいでしょう、ならば、婚約破棄をしましょう。~病弱な幼馴染の彼女は、実は……~
銀灰
恋愛
テリシアの婚約者セシルは、病弱だという幼馴染にばかりかまけていた。
自身で稼ぐこともせず、幼馴染を庇護するため、テシリアに金を無心する毎日を送るセシル。
そんな関係に限界を感じ、テリシアはセシルに婚約破棄を突き付けた。
テリシアに見捨てられたセシルは、てっきりその幼馴染と添い遂げると思われたが――。
その幼馴染は、道化のようなとんでもない秘密を抱えていた!?
はたして、物語の結末は――?
悪意には悪意で
12時のトキノカネ
恋愛
私の不幸はあの女の所為?今まで穏やかだった日常。それを壊す自称ヒロイン女。そしてそのいかれた女に悪役令嬢に指定されたミリ。ありがちな悪役令嬢ものです。
私を悪意を持って貶めようとするならば、私もあなたに同じ悪意を向けましょう。
ぶち切れ気味の公爵令嬢の一幕です。
悪役令嬢の大きな勘違い
神々廻
恋愛
この手紙を読んでらっしゃるという事は私は処刑されたと言う事でしょう。
もし......処刑されて居ないのなら、今はまだ見ないで下さいまし
封筒にそう書かれていた手紙は先日、処刑された悪女が書いたものだった。
お気に入り、感想お願いします!
優しく微笑んでくれる婚約者を手放した後悔
しゃーりん
恋愛
エルネストは12歳の時、2歳年下のオリビアと婚約した。
彼女は大人しく、エルネストの話をニコニコと聞いて相槌をうってくれる優しい子だった。
そんな彼女との穏やかな時間が好きだった。
なのに、学園に入ってからの俺は周りに影響されてしまったり、令嬢と親しくなってしまった。
その令嬢と結婚するためにオリビアとの婚約を解消してしまったことを後悔する男のお話です。
ざまぁはハッピーエンドのエンディング後に
ララ
恋愛
私は由緒正しい公爵家に生まれたシルビア。
幼い頃に結ばれた婚約により時期王妃になることが確定している。
だからこそ王妃教育も精一杯受け、王妃にふさわしい振る舞いと能力を身につけた。
特に婚約者である王太子は少し?いやかなり頭が足りないのだ。
余計に私が頑張らなければならない。
王妃となり国を支える。
そんな確定した未来であったはずなのにある日突然破られた。
学園にピンク色の髪を持つ少女が現れたからだ。
なんとその子は自身をヒロイン?だとか言って婚約者のいるしかも王族である王太子に馴れ馴れしく接してきた。
何度かそれを諌めるも聞く耳を持たず挙句の果てには私がいじめてくるだなんだ言って王太子に泣きついた。
なんと王太子は彼女の言葉を全て鵜呑みにして私を悪女に仕立て上げ国外追放をいい渡す。
はぁ〜、一体誰の悪知恵なんだか?
まぁいいわ。
国外追放喜んでお受けいたします。
けれどどうかお忘れにならないでくださいな?
全ての責はあなたにあると言うことを。
後悔しても知りませんわよ。
そう言い残して私は毅然とした態度で、内心ルンルンとこの国を去る。
ふふっ、これからが楽しみだわ。
悪役令嬢に相応しいエンディング
無色
恋愛
月の光のように美しく気高い、公爵令嬢ルナティア=ミューラー。
ある日彼女は卒業パーティーで、王子アイベックに国外追放を告げられる。
さらには平民上がりの令嬢ナージャと婚約を宣言した。
ナージャはルナティアの悪い評判をアイベックに吹聴し、彼女を貶めたのだ。
だが彼らは愚かにも知らなかった。
ルナティアには、ミューラー家には、貴族の令嬢たちしか知らない裏の顔があるということを。
そして、待ち受けるエンディングを。
婚約破棄でよろしいんですの?
かぜかおる
恋愛
婚約者のエリックが懇意にしているご令嬢が突撃してまいりましたの
そして婚約破棄を求めて来ましたわ
わたくしはそれでもよろしいのだけど、本当にあなた達はそれでよろしいの?
4話完結、完結まで毎日更新です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる