婚約破棄のために魔法を使ってみたら大変なことが起きました

tartan321

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その10

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さて、優秀な殺し屋を誕生させた私ですが、今後はどうするのか、色々と考えました。

本物の恋を探す旅というのが一番の候補です。マリーを使えば、そんな願いだってかなうかもしれません。彼女には多大なる犠牲を強いることになりますが。でも、私のことを本当に愛しているのだとすれば、何でもかんでも応援してくれそうです。まだ子供ですから。私の言いなりですから。

「お姉様、わかりました。王子様を葬る方法を思いつきましたわ!」

良い成績をとって親に褒められたがる子供、とでも言いましょうか。まあ、少しは褒めますけれども。

「そうなの?よくやったわね。偉いわ」

「ありがとうございます!それで、方法はですね……」

「マリー、私はあなたが優秀だと知っているから。一々説明は不要よ」

「申し訳ございません。お姉様」

妹が満面の笑みで人殺しの方法を披露するだなんて、異常でしょう。私には関わりのないことだから、聞く必要はないのです。

「それで、いつ実行するの?」

「私としてはいつでも大丈夫ですよ?今日の夜でもいかがですか?」

「本当に?」

「お姉様。私を信じてください!」

これほど辺鄙な魔法が存在するのだとしたら、可笑しくて吹き出しそうです。一体どういう魔法をかけたというのか、私にはわかりませんでした。

その晩は月の明るい夜でした。
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