婚約者を寝取ったのは義妹ですって?

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子育て

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ディーノの子育ての大半は、侍従や侍女に任せるより他にありませんでした。私はというと、ニコニコ微笑むディーノに微笑み返すことくらいしかできませんでした。

「おかあ…………さん」

しばらくすると、私のことをお母さんと呼ぶようになりました。皇帝の優秀な血を引き継いだのか、言葉の習得は非常に早いみたいでした。私とはちがいました。

「キャシー様。お困りでしたら、私たちにお任せください」

こう言われると、最初は全て周りに任せていました。その方が楽ですから。でも、そんなことを続けていると、母親としての役割を全く果たしていないように思えてなりませんでした。

「おかあさんはぼくのめんどうをみるのがいやなの?」

しまいには、ディーノに悲しまれる始末でした。

「ごめんなさい……。やっぱり、あなたは私の子供じゃないから、愛し方がわからないのね?」

「……それはどういういみなの?」

私は恐ろしく、そして、悲しくなり、自分の頭を思いっきりポカンと叩きました。こんな愚痴をディーノに漏らしたら、それは明らかに逆効果でした。
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