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自覚なし
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やっぱり、私には母親としての自覚がなかったのかもしれません。私はディーノの母親で母親ではないのです。カリーナのことをすっかり忘れて、どうして彼女は子育てをしないのだろうか、などと考えることはありませんでした。でも、やっぱり実感がなかったのです。
私がディーノを抱き抱えると、ディーノはあんまり喜びません。少し成長して、自分の足で歩けるようになっても、彼はひとりでいることをずっと好んでいました。
気を取り直して、ディーノの大好きなお菓子を作るために勉強をしたり、ディーノの大好きなお花畑の整備をしてみたり、色々と試してみましたが、ディーノは私の作ったお菓子なんて口にせず、侍女たちがこしらえたお菓子を食べていました。
「ディーノ様?お母様のお菓子は召し上がらないんですか?」
気を利かせて、私の作ったお菓子を勧めてくれることもありました。しかしながら、ディーノは手をつけようとしませんでした。
「お母さんの味がしないから……」
私がディーノを抱き抱えると、ディーノはあんまり喜びません。少し成長して、自分の足で歩けるようになっても、彼はひとりでいることをずっと好んでいました。
気を取り直して、ディーノの大好きなお菓子を作るために勉強をしたり、ディーノの大好きなお花畑の整備をしてみたり、色々と試してみましたが、ディーノは私の作ったお菓子なんて口にせず、侍女たちがこしらえたお菓子を食べていました。
「ディーノ様?お母様のお菓子は召し上がらないんですか?」
気を利かせて、私の作ったお菓子を勧めてくれることもありました。しかしながら、ディーノは手をつけようとしませんでした。
「お母さんの味がしないから……」
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