どうして私と婚約破棄したいんですか?その理由を聞くまで私はあなたにまとわりつきます

tartan321

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その1

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こんな出会いを神様はよく用意してくださいました。

私が間も無く殺されそうになった時、勇者様がいらっしゃいました。勇者様は、私に刃を向けた悪漢の腕をへし折りました。

「お怪我はありませんか?」

そう言って、ニッコリと微笑まれました。私は元来、男という生き物が嫌いでした。傲慢でがさつで、女心のわからない生き物だとばかり思っていました。

それが、この勇者様は違いました。

「お待ちください!」

私は勇者様の足を止めました。

「あなたのお名前を教えてください!」

しかしながら、勇者様は名乗ることなく、私の元からいなくなりました。
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