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その6
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人が生きる術というのは、まず恐れを知ることから始まる。力が欲しければ、まずは負けることから始める。無謀な戦いだと悟ったならば潔く負けを認める。
私の思想で受け継がれているのは、これらくらいのようだ。抜粋ではなく正確に説明すると、目の前に生きる道を与えられたならば、それが限りなく死に近い運命を辿る旅だとしても選択しなければならない。
若侍たちは何も選択していない。王子の首を持っていかれたらその先には死しか待っていないというのに……。
「お父様……また相手のいないお説教ですか……」
どうやら知らないうちに声に出していたらしい。マリーは呆れた顔で私を見た。
「そうだ……どうして誰も来ないんだ?」
こればかりは理解できる。
「どうした?敵に大将を獲られてのこのこ生きるつもりか?国の名が廃るぞ!若侍ども!」
「お父様がそんな怖い顔をして言うから、余計に怖気付いちゃうんです!」
私のせい?そんなバカな……。
「誰でもいいから早く来い!」
「あんたは黙ってて!」
マリーが一発股間を蹴っ飛ばしたので、王子はしばらく静かになった。
私の思想で受け継がれているのは、これらくらいのようだ。抜粋ではなく正確に説明すると、目の前に生きる道を与えられたならば、それが限りなく死に近い運命を辿る旅だとしても選択しなければならない。
若侍たちは何も選択していない。王子の首を持っていかれたらその先には死しか待っていないというのに……。
「お父様……また相手のいないお説教ですか……」
どうやら知らないうちに声に出していたらしい。マリーは呆れた顔で私を見た。
「そうだ……どうして誰も来ないんだ?」
こればかりは理解できる。
「どうした?敵に大将を獲られてのこのこ生きるつもりか?国の名が廃るぞ!若侍ども!」
「お父様がそんな怖い顔をして言うから、余計に怖気付いちゃうんです!」
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「誰でもいいから早く来い!」
「あんたは黙ってて!」
マリーが一発股間を蹴っ飛ばしたので、王子はしばらく静かになった。
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