真夏の冷蔵庫

MIKAN🍊

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スティンガー

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シフォンのチュニックの下はノーブラノーショーツだった。
ケイコはブラウン系の色が好きで、持っているチュニックワンピはみんな薄い茶か濃いブラウン。
鏡の前に立ち、ヘソの辺りのリボンを軽く結んでフリル感覚を愉しむ。
ブラウスやシャツはどうしてもマニッシュになるから嫌いだった。
顔立ちの派手なケイコはそれがコンプレックスで着る物は極力フェミニンな格好を選んだ。
身長も高いので余計目立ってしまう事に本人は気付いていない。

裸足のままセラミックトップの台所で果物を刻みスムージーを作った。
フルーツだけでなくセロリやパセリも一緒にブレンダーにかけて、ヨーグルトにほんのちょっぴりミルクも入れた。
朝、冷たい氷の感触が喉を通る時、男と寝た後に見る甘酸っぱい夢ごと飲み干す感じが好きだった。

リモコンを取り縦型のバーチカルブラインドを3分の1だけ解放して、有線のチャンネルをシャンソンに合わせる。
近頃は昔のシャンソンやフレンチポップスにすっかりハマっていた。
特にジェーン・バーキンとクレモンティーヌ。
セミロングの髪を掻き上げちょっとダンスを踊るだけで、チュニックの下の乳首が立ってくる。
昨夜の事を思い出すと胸の奥がチクリと痛むけれど。

ジェーン・バーキンの映画は全部観ていた。女性の中の女性だった。あんな風になれたら良いのにとケイコはいつも思う。

ケイコは霧吹きスプレーで観葉植物に潤いを与えながら夢の続きを見た。
出会いからベッドインするまで。つかの間のロマンスをもう一度脳裏で辿る。
とても良い男だった。好みのタイプ。どストライク。
食事のスタイルや飲み物のセレクトも申し分なかった。
顔はやや野暮ったいが切れ長の目に知性を宿していた。
互いに別々にシャワーを浴び、ホームバーでスティンガーをこしらえて飲んだ。
スティンガーとは “刺し貫く人” 、“毒針”という意味がある。
クレーム・ド・ミントとブランデーをアイスと共にシェイクした清涼感のあるカクテルだ。

羽織っていたバスローブはすぐに邪魔になった。
男はひざまずきケイコの脚にキスをした。
やがて両足の間を割り開かれ… 覗かれた。

男は時間をかけてケイコを感じさせてくれた。
時折スティンガーを味わいながら、冷えたカクテルグラスをケイコの乳首に当てたりした。
くすぐる様に首筋に息を吹きかけては卑猥な言葉でケイコを挑発した。
ケイコは興奮した。言葉は毒針のようにケイコの性感帯を隈なく刺激した。
何度も “毒針” に刺し貫かれてケイコはほぐされていった。
その夜はいつもより燃えた。

「綺麗な乳首だね。もうこんなに硬くして。ここに僕のを擦り付けて良いかい?」
「いいわ。何でもして」
「ケイコはいやらしいね。いやらしい女だ。大好きだよケイコ」
「私もよ。私も好き」
「素敵なケイコ。可愛いケイコ。セックスが好きなケイコ」
男は女の扱いに長けていた。
ケイコは男が繰り出す言葉の愛撫に酔った。
「感じるかい、ケイコ。何処が感じるのか聞かせて。そこにキスしてあげよう」

身体に触れずに耳元で囁かれる愛。それだけでクリトリスがジンジンしてきた。

「ああ、駄目よそんなの」
そう喘ぎながらケイコは男の股間に手を伸ばした。手の中のそれは棍棒の様に硬くなっていた。
「スケベな女だね。自分から男のチンポを握ってくるなんて」
何気なく使ういやらしい単語が毒針の様にケイコのハートを突き刺す。
「あぁ、嫌な人」ケイコは握った手のひらに力を加えた。
「フフ、欲しいんだろうコレが。さあ咥えてごらん。上手に舐めたら好きな所に突っ込んであげるからね」
男はケイコの前に仁王立ちになった。

シャフトは太くて長くて口の奥まで入れると喉が塞がれヨダレが溢れた。ヘッドも巨大でこんな大きなものが膣に入るのだろうかと不安になった。
ふいに頭をつかまれ、髪を指でくしゃくしゃにされた。
「素晴らしいよケイコ。僕の理想の女だ」

涙目の顔を見つめられ唾を吐きかけられると、ケイコは我を忘れてせがむように腰を振った。
尻を揺すりながら艶かしく黒光りするヘッドに舌を這わす。
「あぁ、気持ち良いよ。ケイコ。愛しているよ。もっとしゃぶっておくれ」
「ン… ン… ング…」
チュパ……

「ああ…熱い…熱くて堪らないよ…」
男もまた恍惚の表情で呻いた。
官能の波が打ち寄せ糸を引いては溶けてゆく。
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