君の心に花束を

貴方への贈り物

悟「もうすぐ子供が生まれる！しかも三つ子だ！俺がもうすぐお父さんになるんだな。」

「名前はなんとつけようか、日和と悟だから、瑠璃とか？いやーー恥ずかしいなー」

　　　俺は高鳴る気持ちを抑えつつ大急ぎで病院へ車を走らせた。
　　しかし、病院へ着いた時にはおれは思いもよらぬ真実を叩きつけられたのだった

「すいません！杉崎　日和のおっとです！私の妻は、どこに？」

看護師「あ、悟様ですか、、、」

悟「ん？どうかしましたか？」

看護師「いえ、あの、驚かないで下さいね。」

　　　看護師がそういうと、俺はある部屋へ連れて行かれたのだ。
　　　
　　　そこで俺は目を疑うものを見てしまったのだ

悟「I、C、U、？なんだよ、なんなんだよこの部屋！」

看護師「お父様落ち着いてください。」

悟「落ち着けって、なんで日和はあんな多くの線に繋がれて、顔が真っ青なんだよ！」

看護師「奥様はお子様を3人ご出産された後、意識を失いました。」

「我々が見たところ、重度の意識障害でさらに、多量の出血によって。奥様は今、、、」

悟「ふざけるなよ、執刀医はだれだ！」

医師「どうかされましたか？」

看護師「田辺先生、実はこの方が、、、」

医師「そうでしたか、それは誠に申し訳ない、この手術を執刀したのは私です。」

悟「ふざけるなよ、お前、世界の名医なんだろ？絶対に失敗はしないんだよな？」

医師「ええ、確かに私は今までに失敗はした事が無かった。ですが、今回は奥様、母体が3人分の出産には釣り合わなかったのです。」

悟「ふざけてんのか！なら、うちの娘達はどうなってる。」

医師「申し訳ございません。娘さんも、、、」

悟「3人ともか？」

医師「いえ、1人は母体の中にいた時点で窒息死をしており、2人目は母体から出た後、なかなか泣かず、しばらく様子を見ましたが。検査をしたところ。生まれてすぐに、、、、」

悟「なら、3人目はどうなんだ。」

医師「ご安心ください、3人目の娘様は今我々が全力で治療にあっております。」

「亡くされた娘様に関しましては。心よりお悔やみ申し上げます。つきまして、我々の方から治療費の方を返還させていただきます。」

悟「治療費を返すだと？お前、それでも医者なのか？」

医師「私は世界を股にかけいます。失敗したことが世間に知られれば私の居場所などない、どうかこのことは内密にお願いいたします。」

　　俺は今すぐにでもこの医師を殺したかった。自分の失敗を顧みず挙げ句の果てには、金で黙れと言い寄ってきたのだ。

悟「なら、妻と娘は助かるんだろうな。」

医師「わかりません。ですがこの後奥様とはご面会していただけますよ」

悟「わかった。」

医師「それでは、後ほど、」


　　俺は怒りでどうにかなりそうだった。
だが、どこにもぶつけることの出来ないこの感情をただ抑えることしからできなかったのだ。