50 / 240
ボーンネルの開国譚2
二章 第十二話 ヒュード族空撃部隊
しおりを挟む
武装した空撃部隊は三人の戦士を先頭にして上空を飛んでいた。そしてその後ろにはおよそ50人ほどのヒュード族の戦士がおり、その誰もが完全武装した状態であった。先頭の三人はミル、スタンク、ドルトンという名前でそれぞれがアレグレイト鉱石(輝石)という通常のガルド鉱石の強度を遥かに上回る鉱石が使われた防具と武器を有していた。
「敵は二人だってさ」
「ガルミューラ様も人づかい荒いよなー」
「まあさっさと終わらせればいいだろ。侵入者は他にもいるのだからな」
一方、ボルとトキワ周りの静かすぎる雰囲気に若干の違和感を覚えながらも集落から少し離れた場所を歩いていた。
「なあボル、お前はどう思う?」
「ドウッテ?」
「エルムの兄貴のことだよ」
「ジンが信じてるから、ボクも信ジル。ボクにとって何かを信じるのにそれ以上の理由は必要ナイ」
「まあそうか、変なこと聞いて悪かったな······それとなんか来たみてえだぞ」
二人の上空には武装したヒュード族の空撃部隊が見えてきた。空撃部隊は遥か遠くからトキワとボルの姿を見つけて最短距離で近づいていたのだ。
「トキワ······」
「ああ、分かった。まあ多分大丈夫だろ。俺もここに立っとくぜ」
「あの二人だッ、お前達放て!」
ドルトンの指示を受けて空撃部隊の全員が装備していた槍を構えて二人のすぐ上まで来た。
そしてそれぞれ15人ほどの小部隊に分かれた空撃部隊は槍に魔力を込め、その全員がボルとトキワのいる一点を見つめた。
「フローガ······」
「アクア······」
「ゲイル······」
「「 キャノンッ!! 」」
炎、水、風属性の魔力が込められ、槍から放たれたその一撃は三つともが威力を殺し合うことなく、それぞれが炎属性のフローガキャノンを軸として水と風の魔力を纏い二人の元へと飛んでいった。地面にぶつかったその一撃は辺りに衝撃波を巻き起こしてそれに伴い起こった爆風に近くの木々が大きく揺れ動く。
「割とあっさりだったくね?」
「······お前は目が悪かったか? どうやら簡単に勝てる相手ではないようだぞ······はぁ」
土煙が去った後、地面は二人の立っていた場所以外が抉れていたが、二人ともがなんともないようにその場に立っていた。ボルもトキワもそれぞれ服が少し砂埃で汚れていたが体に傷はついていなかったのだ。
「無傷だ。確かに当たったはずなのに」
渾身の合体技を放ったヒュード族は目の前の光景に絶句し全員がその場に止まっていた。普通ならばこの魔法はAランクの魔物でさえいとも簡単に消滅させてしまうような一撃だったのだ。しかしそんなヒュード族の者を気にすることなくトキワはミル達の方を見上げて口を開いた。
「なあ、お前らの食料庫の食べ物ちょっと分けてくれねえか?」
それを聞いてミルたち三人はヒソヒソと話を始めた。
『なあ、コイツら食べ物が欲しいだけみたいだぜ』
『うん、たぶんわたしたちじゃあ絶対に勝てそうにないよ。渡してあげようよ』
『······うむ、確かにそうであるが、ガルミューラ様になんと報告すればよいのだ』
三人はすぐに実力差に気付いてなんとかその場をやり過ごそうと策を練っていたのだ。そして他の空撃部隊の者達も同じことを考えていた。
「ち、ちなみにどんな食料が欲しいんだ」
「まあ取り敢えずは安全な食い物ならなんでもいい。できるだけくれ」
「意外とスナオ」
『ガルミューラ様にはうまい感じに言えば何とかなるだろ』
『そうだね、きっと大丈夫だよ。優しいもん』
「よしお前達、スタンクと食料を取りに行って来い! ガルミューラ様に何か聞かれても決しておかしなことを言うのではないぞ」
「えっ、俺が行くの?」
「まあ任せた。余程のことがない限り大丈夫であろう」
「おう、いいヤツもいるじゃねえかじゃあここで待っとくぜ」
そしてスタンクと空撃部隊の十数人は急ぐようにしてそこから第二食料庫へと飛んでいった。
一方、それから少し後の第二食料庫。
「空撃部隊からの報告はまだか。そろそろ帰ってきてもいい頃だと思うのだが」
ガルミューラはたった二人の敵に50人程の部隊を送り出したのは流石に多かったかと思っていたものの、報告も来ず誰も帰ってくる気配のない様子に少し焦りを見せていた。するとガルミューラの目には上空からこちらに近づいてくる十数人の空撃部隊とスタンクの姿が見えてきた。
「ふぅ、やっとか······ん?」
少し安心したようにため息をついたが、送り出したもの達に比べて帰ったきた空撃部隊の数、それにミルとドルトンの姿が見えないことに疑問を抱いたのだ。
「おい、お前達だけか。ミルやドルトン達はどうした」
スタンクはまずいと思いつつも必死に冷静を装いながらガルミューラの前に降り立った。
「いっ、いやあ敵が思ったより強くて、長期戦になりそうなんで食料を······」
スタンクは飛んでいる間に部下たちと必死に考えた言い訳を放つ。
「怪しいな、ちゃんと私の目を見て言ってみろスタンク」
「ッ······」
「嘘をつけば······どうなるかわかっているだろうな」
「敵が強かったんで大人しく食料を渡すことにしました」
(ッ!!)
スタンクは何の迷いもなくガルミューラに素直に事実を言ってしまったことに部下のもの達は背中がゾクリとなるほどに驚きと恐怖を感じた。この役割がミルやドルトンならばあるいは誤魔化せたかもしれない。この類のことが一番下手なスタンクを選んだドルトンの完全なる人選ミスだった。
「はぁ、お前というヤツは······それで強かったと言うのはどれくらいだ?」
「空撃部隊の総攻撃を受けても無傷でした。仕掛けは分かりませんが確かに攻撃を受けるのは見てたんで、普通に考えればただのバケモンっすよ」
「······他の者は無事か?」
「はい、相手は攻撃してこなかったんで」
「仕方ない、私が行く。空撃部隊はここに残って防衛を続けろ。スタンク、お前は私と来い」
「はいっす」
そしてスタンクはガルミューラと共に再びドルトンたちの元へと向かっていった。
スタンクが飛び去ってしばらく経った後、部下からの視線に少し気まずい雰囲気を感じたドルトンは下で何かを話していたトキワとボルに話しかけることにした。
「おいお前達、食料はどうする気だ。まさか二人で食うのか」
「いいや、集落の奴らにもっていくだけだ」
『ドルトン、やっぱりこの人達いい人だよ』
『うむ······それな』
「さっきの攻撃はどうやって受けたの?」
「ボクのハンマーに魔力を全部流しコンダ。全部は吸い込めなかったケド」
「なっ」
その言葉を聞いてドルトン達は大きく口を開けた。通常、数種類の魔力が込められた魔法を武器や魔法で取り込もうとするとき、その瞬間に魔力同士は互いに干渉し合い耐えきれず行き場を失った魔力は突発的に爆発などを起こすため、今回の攻撃を武器一つで吸い込むと言うのはかなりの技術が必要となってくるのだ。
「ほう、なかなかな奴がいるようだな」
そこに気配を消して飛んできたガルミューラとスタンクがドルトン達の元まで来た。
「が、ガルミューラ様!?」
「ガルミューラお姉ちゃん、どうして来たの?」
「強いやつがいると聞いたのでな、大丈夫か? ミル」
実は、ミルとガルミューラは上司と部下の関係にあるものの実の姉妹なのだ。そしてそれに気付いてドルトンは慌ててスタンクの元へと飛んでいった。
『おい、スタンクッ、お前なんて言ったんだ』
『ま、まあ落ち着けって。だってほら、俺じゃん? しかもさっき殺されそうだったんだよ』
「おーい、そっちの兄ちゃん。食い物はなかったのかー」
「黙れ、侵入者が。私はコイツらのように甘くはないぞ。お前達にやる食料など用意はせん」
「やっぱりダメカ」
ガルミューラは背中に持っていた槍を抜き取り、少し高度を落としてトキワとボルの方へと近づいた。ガルミューラの槍は『意思のある武器』で「水麗」と呼ばれアルグレイト鉱石を使ってつくられた槍をベースとしているため強度もかなり高く、鋭い槍であった。
「お前達、手出しはするなよ」
「槍か、そいつは俺の出番だな。ボル、ちょっと待っといてくれ。多分話せばわかる奴らだ」
「リョウカイ」
そして空撃部隊が見守る中トキワとガルミューラの戦闘が始まろうとしていたのだ。
「敵は二人だってさ」
「ガルミューラ様も人づかい荒いよなー」
「まあさっさと終わらせればいいだろ。侵入者は他にもいるのだからな」
一方、ボルとトキワ周りの静かすぎる雰囲気に若干の違和感を覚えながらも集落から少し離れた場所を歩いていた。
「なあボル、お前はどう思う?」
「ドウッテ?」
「エルムの兄貴のことだよ」
「ジンが信じてるから、ボクも信ジル。ボクにとって何かを信じるのにそれ以上の理由は必要ナイ」
「まあそうか、変なこと聞いて悪かったな······それとなんか来たみてえだぞ」
二人の上空には武装したヒュード族の空撃部隊が見えてきた。空撃部隊は遥か遠くからトキワとボルの姿を見つけて最短距離で近づいていたのだ。
「トキワ······」
「ああ、分かった。まあ多分大丈夫だろ。俺もここに立っとくぜ」
「あの二人だッ、お前達放て!」
ドルトンの指示を受けて空撃部隊の全員が装備していた槍を構えて二人のすぐ上まで来た。
そしてそれぞれ15人ほどの小部隊に分かれた空撃部隊は槍に魔力を込め、その全員がボルとトキワのいる一点を見つめた。
「フローガ······」
「アクア······」
「ゲイル······」
「「 キャノンッ!! 」」
炎、水、風属性の魔力が込められ、槍から放たれたその一撃は三つともが威力を殺し合うことなく、それぞれが炎属性のフローガキャノンを軸として水と風の魔力を纏い二人の元へと飛んでいった。地面にぶつかったその一撃は辺りに衝撃波を巻き起こしてそれに伴い起こった爆風に近くの木々が大きく揺れ動く。
「割とあっさりだったくね?」
「······お前は目が悪かったか? どうやら簡単に勝てる相手ではないようだぞ······はぁ」
土煙が去った後、地面は二人の立っていた場所以外が抉れていたが、二人ともがなんともないようにその場に立っていた。ボルもトキワもそれぞれ服が少し砂埃で汚れていたが体に傷はついていなかったのだ。
「無傷だ。確かに当たったはずなのに」
渾身の合体技を放ったヒュード族は目の前の光景に絶句し全員がその場に止まっていた。普通ならばこの魔法はAランクの魔物でさえいとも簡単に消滅させてしまうような一撃だったのだ。しかしそんなヒュード族の者を気にすることなくトキワはミル達の方を見上げて口を開いた。
「なあ、お前らの食料庫の食べ物ちょっと分けてくれねえか?」
それを聞いてミルたち三人はヒソヒソと話を始めた。
『なあ、コイツら食べ物が欲しいだけみたいだぜ』
『うん、たぶんわたしたちじゃあ絶対に勝てそうにないよ。渡してあげようよ』
『······うむ、確かにそうであるが、ガルミューラ様になんと報告すればよいのだ』
三人はすぐに実力差に気付いてなんとかその場をやり過ごそうと策を練っていたのだ。そして他の空撃部隊の者達も同じことを考えていた。
「ち、ちなみにどんな食料が欲しいんだ」
「まあ取り敢えずは安全な食い物ならなんでもいい。できるだけくれ」
「意外とスナオ」
『ガルミューラ様にはうまい感じに言えば何とかなるだろ』
『そうだね、きっと大丈夫だよ。優しいもん』
「よしお前達、スタンクと食料を取りに行って来い! ガルミューラ様に何か聞かれても決しておかしなことを言うのではないぞ」
「えっ、俺が行くの?」
「まあ任せた。余程のことがない限り大丈夫であろう」
「おう、いいヤツもいるじゃねえかじゃあここで待っとくぜ」
そしてスタンクと空撃部隊の十数人は急ぐようにしてそこから第二食料庫へと飛んでいった。
一方、それから少し後の第二食料庫。
「空撃部隊からの報告はまだか。そろそろ帰ってきてもいい頃だと思うのだが」
ガルミューラはたった二人の敵に50人程の部隊を送り出したのは流石に多かったかと思っていたものの、報告も来ず誰も帰ってくる気配のない様子に少し焦りを見せていた。するとガルミューラの目には上空からこちらに近づいてくる十数人の空撃部隊とスタンクの姿が見えてきた。
「ふぅ、やっとか······ん?」
少し安心したようにため息をついたが、送り出したもの達に比べて帰ったきた空撃部隊の数、それにミルとドルトンの姿が見えないことに疑問を抱いたのだ。
「おい、お前達だけか。ミルやドルトン達はどうした」
スタンクはまずいと思いつつも必死に冷静を装いながらガルミューラの前に降り立った。
「いっ、いやあ敵が思ったより強くて、長期戦になりそうなんで食料を······」
スタンクは飛んでいる間に部下たちと必死に考えた言い訳を放つ。
「怪しいな、ちゃんと私の目を見て言ってみろスタンク」
「ッ······」
「嘘をつけば······どうなるかわかっているだろうな」
「敵が強かったんで大人しく食料を渡すことにしました」
(ッ!!)
スタンクは何の迷いもなくガルミューラに素直に事実を言ってしまったことに部下のもの達は背中がゾクリとなるほどに驚きと恐怖を感じた。この役割がミルやドルトンならばあるいは誤魔化せたかもしれない。この類のことが一番下手なスタンクを選んだドルトンの完全なる人選ミスだった。
「はぁ、お前というヤツは······それで強かったと言うのはどれくらいだ?」
「空撃部隊の総攻撃を受けても無傷でした。仕掛けは分かりませんが確かに攻撃を受けるのは見てたんで、普通に考えればただのバケモンっすよ」
「······他の者は無事か?」
「はい、相手は攻撃してこなかったんで」
「仕方ない、私が行く。空撃部隊はここに残って防衛を続けろ。スタンク、お前は私と来い」
「はいっす」
そしてスタンクはガルミューラと共に再びドルトンたちの元へと向かっていった。
スタンクが飛び去ってしばらく経った後、部下からの視線に少し気まずい雰囲気を感じたドルトンは下で何かを話していたトキワとボルに話しかけることにした。
「おいお前達、食料はどうする気だ。まさか二人で食うのか」
「いいや、集落の奴らにもっていくだけだ」
『ドルトン、やっぱりこの人達いい人だよ』
『うむ······それな』
「さっきの攻撃はどうやって受けたの?」
「ボクのハンマーに魔力を全部流しコンダ。全部は吸い込めなかったケド」
「なっ」
その言葉を聞いてドルトン達は大きく口を開けた。通常、数種類の魔力が込められた魔法を武器や魔法で取り込もうとするとき、その瞬間に魔力同士は互いに干渉し合い耐えきれず行き場を失った魔力は突発的に爆発などを起こすため、今回の攻撃を武器一つで吸い込むと言うのはかなりの技術が必要となってくるのだ。
「ほう、なかなかな奴がいるようだな」
そこに気配を消して飛んできたガルミューラとスタンクがドルトン達の元まで来た。
「が、ガルミューラ様!?」
「ガルミューラお姉ちゃん、どうして来たの?」
「強いやつがいると聞いたのでな、大丈夫か? ミル」
実は、ミルとガルミューラは上司と部下の関係にあるものの実の姉妹なのだ。そしてそれに気付いてドルトンは慌ててスタンクの元へと飛んでいった。
『おい、スタンクッ、お前なんて言ったんだ』
『ま、まあ落ち着けって。だってほら、俺じゃん? しかもさっき殺されそうだったんだよ』
「おーい、そっちの兄ちゃん。食い物はなかったのかー」
「黙れ、侵入者が。私はコイツらのように甘くはないぞ。お前達にやる食料など用意はせん」
「やっぱりダメカ」
ガルミューラは背中に持っていた槍を抜き取り、少し高度を落としてトキワとボルの方へと近づいた。ガルミューラの槍は『意思のある武器』で「水麗」と呼ばれアルグレイト鉱石を使ってつくられた槍をベースとしているため強度もかなり高く、鋭い槍であった。
「お前達、手出しはするなよ」
「槍か、そいつは俺の出番だな。ボル、ちょっと待っといてくれ。多分話せばわかる奴らだ」
「リョウカイ」
そして空撃部隊が見守る中トキワとガルミューラの戦闘が始まろうとしていたのだ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
追放された味噌カス第7王子の異種族たちと,のんびり辺境地開発
ハーフのクロエ
ファンタジー
アテナ王国の末っ子の第7王子に産まれたルーファスは魔力が0で無能者と言われ、大陸の妖精族や亜人やモンスターの多い大陸から離れた無人島に追放される。だが前世は万能スキル持ちで魔王を倒し英雄と呼ばれていたのを隠し生まれ変わってスローライフを送る為に無能者を装っていたのだ。そんなルーファスはスローライフを送るつもりが、無人島には人間族以外の種族の独自に進化した先住民がおり、周りの人たちが勝手に動いて気が付けば豊かで平和な強国を起こしていく物語です。
ガチャで領地改革! 没落辺境を職人召喚で立て直す若き領主
雪奈 水無月
ファンタジー
魔物大侵攻《モンスター・テンペスト》で父を失い、十五歳で領主となったロイド。
荒れ果てた辺境領を支えたのは、幼馴染のメイド・リーナと執事セバス、そして領民たちだった。
十八歳になったある日、女神アウレリアから“祝福”が降り、
ロイドの中で《スキル職人ガチャ》が覚醒する。
ガチャから現れるのは、防衛・経済・流通・娯楽など、
領地再建に不可欠な各分野のエキスパートたち。
魔物被害、経済不安、流通の断絶──
没落寸前の領地に、ようやく希望の光が差し込む。
新たな仲間と共に、若き領主ロイドの“辺境再生”が始まる。
「婚約破棄された転生令嬢ですが、王城のメイド五百人に慕われるメイド長になりました。なお元婚約者は私のメイドに土下座中です」
まさき
恋愛
社畜OLとして過労死した私は、異世界の令嬢・アリア・ヴェルナーに転生した。
目が覚めたら、婚約破棄されていた。
理由は「地味で面白みがない」から。
泣く暇もなかった。翌朝、王城のメイド採用面接に向かった。
最初は鼻で笑われた。雑用係からのスタートだった。
でも——前世で叩き込まれた仕事術と、一人ひとりの話を聞く姿勢で、少しずつメイドたちが集まってきた。
厨房が変わった。リネンが変わった。王城全体が変わっていった。
そして就任スピーチで宣言した。
「500人全員の名前を、覚えます」
冷酷と噂される王太子は、静かに見ていた。
悪役令嬢は妨害を仕掛けてきた。
元婚約者は——後悔し始めていた。
婚約破棄された令嬢が、500人に慕われるメイド長になるまでの物語。
なお元婚約者は、私のメイドたちの前で土下座中です。
異世界召喚は7回目…って、いい加減にしろよ‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
『おぉ、勇者達よ! 良くぞ来てくれた‼︎』
見知らぬ城の中、床には魔法陣、王族の服装は中世の時代を感じさせる衣装…
俺こと不知火 朔夜(しらぬい さくや)は、クラスメートの4人と一緒に異世界に召喚された。
突然の事で戸惑うクラスメート達…
だが俺はうんざりした顔で深い溜息を吐いた。
「またか…」
王族達の話では、定番中の定番の魔王が世界を支配しているから倒してくれという話だ。
そして儀式により…イケメンの正義は【勇者】を、ギャルっぽい美紅は【聖戦士】を、クラス委員長の真美は【聖女】を、秀才の悠斗は【賢者】になった。
そして俺はというと…?
『おぉ、伝承にある通り…異世界から召喚された者には、素晴らしい加護が与えられた!』
「それよりも不知火君は何を得たんだ?」
イケメンの正義は爽やかな笑顔で聞いてきた。
俺は儀式の札を見ると、【アンノウン】と書かれていた。
その場にいた者達は、俺の加護を見ると…
「正体不明で気味が悪い」とか、「得体が知れない」とか好き放題言っていた。
『ふむ…朔夜殿だけ分からずじまいか。だが、異世界から来た者達よ、期待しておるぞ!』
王族も前の4人が上位のジョブを引いた物だから、俺の事はどうでも良いらしい。
まぁ、その方が気楽で良い。
そして正義は、リーダーとして皆に言った。
「魔王を倒して元の世界に帰ろう!」
正義の言葉に3人は頷いたが、俺は正義に言った。
「魔王を倒すという志は立派だが、まずは魔物と戦って勝利をしてから言え!」
「僕達には素晴らしい加護の恩恵があるから…」
「肩書きがどんなに立派でも、魔物を前にしたら思う様には動けないんだ。現実を知れ!」
「何よ偉そうに…アンタだったら出来るというの?」
「良いか…殴り合いの喧嘩もしたことがない奴が、いきなり魔物に勝てる訳が無いんだ。お前達は、ゲーム感覚でいるみたいだが現実はそんなに甘く無いぞ!」
「ずいぶん知ったような口を聞くね。不知火は経験があるのか?」
「あるよ、異世界召喚は今回が初めてでは無いからな…」
俺は右手を上げると、頭上から光に照らされて黄金の甲冑と二振の聖剣を手にした。
「その…鎧と剣は?」
「これが証拠だ。この鎧と剣は、今迄の世界を救った報酬として貰った。」
「今迄って…今回が2回目では無いのか?」
「今回で7回目だ!マジでいい加減にして欲しいよ。」
俺はうんざりしながら答えた。
そう…今回の異世界召喚で7回目なのだ。
いずれの世界も救って来た。
そして今度の世界は…?
6月22日
HOTランキングで6位になりました!
6月23日
HOTランキングで4位になりました!
昼過ぎには3位になっていました.°(ಗдಗ。)°.
6月24日
HOTランキングで2位になりました!
皆様、応援有り難う御座いますm(_ _)m
攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】
水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】
【一次選考通過作品】
---
とある剣と魔法の世界で、
ある男女の間に赤ん坊が生まれた。
名をアスフィ・シーネット。
才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。
だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。
攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。
彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。
---------
もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります!
#ヒラ俺
この度ついに完結しました。
1年以上書き続けた作品です。
途中迷走してました……。
今までありがとうございました!
---
追記:2025/09/20
再編、あるいは続編を書くか迷ってます。
もし気になる方は、
コメント頂けるとするかもしれないです。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる