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ボーンネルの開国譚2
二章 第十三話 ガルミューラ対トキワ
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トキワとボルが出ていった頃、集落でジンは先日魔法を教えたパールと共に具合の悪い鬼族のもの達に治癒魔法をかけていた。
「治癒魔法だけだと限界があるね。やっぱり何か食べないと」
「ガランさん、ここにはどれくらいの食料がありますか? トキワさんたちが後から持ってきますので、できれば今あるだけ持ってきて頂きたいのですが」
「······はい」
ガランはゼグトスの言葉を聞いて集落にある小さな倉庫から食料を取ってきた。しかしながら持ってきた食料は乾燥したものばかりでどれもが栄養を含んでいるものとは言えなかった。
「申し訳ございません。ここの土地は痩せており、用意できるものはこれくらいしか······」
「問題ありません」
そう言ってゼグトスはガランの持ってきた食料に魔法を付与し始めた。するとそれに応じるように乾燥していた野菜は生き返ったように新鮮な野菜へと変化したのだ。
「こ、これは一体!?」
その光景を見て周りの鬼族は目を見開いて驚く。
「ゼグトス、これは」
「以前リンギルさんにエルフ族の魔法を教えていただいたのです。ジン様、こちらでよろしいでしょうか」
「うん! ありがとう」
「では少し待っててくれ、そこら辺の魔物を狩ってくる。肉も必要だろ」
「で、ですがクレース様、この辺りで狩りを行えば敵の者に見つかるやもしれません」
「問題ない、バレなければ騒ぎにもならんだろ。数秒で戻ってくる」
クレースは少し遠くにある森の方を向いて威雷を構え、低い姿勢を取った。
「ー雷震流、遠雷の一閃」
皆の視線を集める中、クレースは光とともにその場から一瞬で姿を消した。
「!?」
それを見て何が起こったのか分からないガランやメルト、驚きを隠せないでいるイッカクの元に数秒後再びクレースが戻ってきた。
ードンっ
戻ってきたクレースの隣にはいつの間にか真っ黒のツノをへし折られ完全に気絶している大きな牛のような魔物が倒れていた。その魔物はツノ以外に体に目立った外傷はなかったが、まるで魂だけが抜き取られたようにピクリとも動かなかった。
「これは、まさか·····牛怒!?」
牛怒(ギュウド)と呼ばれるその魔物は鬼幻郷だけでなくギルゼンノーズの近くにも出現する巨大な牛の魔物である。その凶暴性から中央教会によりAランクに指定されているが、牛怒の肉は非常に栄養価が高くかなりのうまみがあるため多くの場合食用として使用されているのだ。
「ありがとうクレース、それじゃあ少し待っててね」
ポカンと口を開ける集落のものを後にしてジンは調理場に向かったのだ。
そして一方、ガルミューラは部下を上空に残したままトキワの前に立った。ボルはその場から少し離れてその様子を見守ることにした。
「二人でかかって来ても構わんぞ」
「本当に、話す気はねえんだな? お前達だって本当は悪いやつじゃあねえだろ」
「黙れと言っているだろ侵入者。交渉に応じる気はない」
そして水麗を両手で握ったガルミューラの手は紫色の魔力を帯びた。そしてその紫色の魔力は徐々に広がっていき、水麗の全体を覆う。そして地上のすぐ上を飛び一気にトキワの間合いまで詰めてきた。
ーギィーンッ
トキワの炎と魔法を纏った水麗は激しくぶつかり合い轟音を響かせる。
「すまぬが、私の前で全力は出せないと思え」
(弱体化系の魔法か、それもよく練り上げられている)
水麗とぶつかった炎には少し紫の魔力が付着する。ガルミューラの纏ったこの魔力は触れた武器を弱体化させ、人が触れた場合には身体能力が著しく減少する。
「これでお前の武器は使い物にならんぞ······何をしている?」
ガルミューラは目の前で魔力が付着した部分を自らの手で触れた。それによりトキワはガルミューラの魔力の影響を受ける。
「な、何してるんだあいつ。自分から触れるなんて」
「終わったな、ガルミューラ様の魔法を知らないのだ」
しかし、そうではなかった。 トキワはもちろんそれを理解してやっていたのだ。ガルミューラはトキワが炎に触れたのを見た後、水麗で一直線にトキワの胸を突きにいく。
「ハァアアッ!!」
水麗から繰り出される突きはまるで何本もの槍が存在するように高速でトキワの体の周りをかすめた。しかし致命傷は与えられず、地面に水麗を突き刺しそれを軸として回し蹴りを繰り出すが、なぜか弱体化したはずのトキワに片腕でうまくあしらわれ威力が殺される。
「あの人間、お姉ちゃんの攻撃を全部最小限の動きで捌いてる」
ガルミューラは一度バックステップで距離をとって一度紫色の魔力を解き、矛先を再びトキワのいる一点に集める。
「アクノ・ヴォルフ(水天狼)!!」
水麗から放たれたその一撃で魔力は水の狼を形作り、まるで一つの意思を持ったようにトキワの方へと迫っていった。
しかし真っ直ぐ一直線に向かってきた狼を直前のところで左にかわし、水でできたその狼の首筋を右手で掴むと、地面に叩き潰し狼の形は崩れて水溜りができる。
「どういうことだ、なぜお前も武器も弱体化していないッ!」
(多分、また何かツクッタ)
ボルだけがトキワのやっていたことに気づいていた。トキワのやっていたことは魔法の作成。実はトキワはロストの魔法のように自分で魔法の創造、魔法内容の改変することを得意としているのだ。そして今回トキワが創り出した魔法はエルク・レヴェルス(効力反転)という名前で文字通り、魔法の効果を反転させるものである。そのため今回、ガルミューラから受けた弱体化を強化へと変換させたのだ。
「ちっとは話を聞けよ。こっちにはホントに腹減ってるヤツがいんだよ」
ガルミューラはトキワを睨むがそこにゆっくりとミルが降りて来た。
「お姉ちゃん、もうやめて。この人たちは絶対に悪くないよ」
「ミル······はぁ、まあお前がそう言うなら話だけでも聞いてやるか」
「おーう、嬢ちゃん助かるぜ」
そして一度休戦し空にいたスタンクとドルトン、それに他の空撃部隊も地上に降りて来た。ガルミューラにトキワでは説得力がないと言われボルが詳しい説明をすることにした。
「······というコト」
「うむ······なるほどな」
ガルミューラは少し押し黙って腕を組んだ。幹部である自分が正義感から敵に食料を渡していいものかと思案しているのだ。
「お姉ちゃん、私からもお願い」
しかし、ガルミューラの背中を押すようにミルがそう言うとガルミューラは決心したのだ。
「仕方あるまい、これもミルへの教育への一環だ。あまり多くはやれんが、少し待っていろ」
そしてそこでしばらく待っていると、かなりの食料を詰め込んだ袋を持った空撃部隊のものが再びやってきた。
「アリガトウ」
「やっぱり優しいんじゃねえか、助かるありがとな。なんかお前らとはまた会う気がする、じゃあな」
「······んんっ、さぁ、私の気が変わる前にさっさと行け」
「お姉ちゃん、なんだか顔が赤いよ」
「きっ、気のせいだ。ほら帰るぞ」
そうしてトキワとボルは大量の食料を持って、ガルミューラと空撃部隊はそれぞれの場所へと帰っていったのだ。
「治癒魔法だけだと限界があるね。やっぱり何か食べないと」
「ガランさん、ここにはどれくらいの食料がありますか? トキワさんたちが後から持ってきますので、できれば今あるだけ持ってきて頂きたいのですが」
「······はい」
ガランはゼグトスの言葉を聞いて集落にある小さな倉庫から食料を取ってきた。しかしながら持ってきた食料は乾燥したものばかりでどれもが栄養を含んでいるものとは言えなかった。
「申し訳ございません。ここの土地は痩せており、用意できるものはこれくらいしか······」
「問題ありません」
そう言ってゼグトスはガランの持ってきた食料に魔法を付与し始めた。するとそれに応じるように乾燥していた野菜は生き返ったように新鮮な野菜へと変化したのだ。
「こ、これは一体!?」
その光景を見て周りの鬼族は目を見開いて驚く。
「ゼグトス、これは」
「以前リンギルさんにエルフ族の魔法を教えていただいたのです。ジン様、こちらでよろしいでしょうか」
「うん! ありがとう」
「では少し待っててくれ、そこら辺の魔物を狩ってくる。肉も必要だろ」
「で、ですがクレース様、この辺りで狩りを行えば敵の者に見つかるやもしれません」
「問題ない、バレなければ騒ぎにもならんだろ。数秒で戻ってくる」
クレースは少し遠くにある森の方を向いて威雷を構え、低い姿勢を取った。
「ー雷震流、遠雷の一閃」
皆の視線を集める中、クレースは光とともにその場から一瞬で姿を消した。
「!?」
それを見て何が起こったのか分からないガランやメルト、驚きを隠せないでいるイッカクの元に数秒後再びクレースが戻ってきた。
ードンっ
戻ってきたクレースの隣にはいつの間にか真っ黒のツノをへし折られ完全に気絶している大きな牛のような魔物が倒れていた。その魔物はツノ以外に体に目立った外傷はなかったが、まるで魂だけが抜き取られたようにピクリとも動かなかった。
「これは、まさか·····牛怒!?」
牛怒(ギュウド)と呼ばれるその魔物は鬼幻郷だけでなくギルゼンノーズの近くにも出現する巨大な牛の魔物である。その凶暴性から中央教会によりAランクに指定されているが、牛怒の肉は非常に栄養価が高くかなりのうまみがあるため多くの場合食用として使用されているのだ。
「ありがとうクレース、それじゃあ少し待っててね」
ポカンと口を開ける集落のものを後にしてジンは調理場に向かったのだ。
そして一方、ガルミューラは部下を上空に残したままトキワの前に立った。ボルはその場から少し離れてその様子を見守ることにした。
「二人でかかって来ても構わんぞ」
「本当に、話す気はねえんだな? お前達だって本当は悪いやつじゃあねえだろ」
「黙れと言っているだろ侵入者。交渉に応じる気はない」
そして水麗を両手で握ったガルミューラの手は紫色の魔力を帯びた。そしてその紫色の魔力は徐々に広がっていき、水麗の全体を覆う。そして地上のすぐ上を飛び一気にトキワの間合いまで詰めてきた。
ーギィーンッ
トキワの炎と魔法を纏った水麗は激しくぶつかり合い轟音を響かせる。
「すまぬが、私の前で全力は出せないと思え」
(弱体化系の魔法か、それもよく練り上げられている)
水麗とぶつかった炎には少し紫の魔力が付着する。ガルミューラの纏ったこの魔力は触れた武器を弱体化させ、人が触れた場合には身体能力が著しく減少する。
「これでお前の武器は使い物にならんぞ······何をしている?」
ガルミューラは目の前で魔力が付着した部分を自らの手で触れた。それによりトキワはガルミューラの魔力の影響を受ける。
「な、何してるんだあいつ。自分から触れるなんて」
「終わったな、ガルミューラ様の魔法を知らないのだ」
しかし、そうではなかった。 トキワはもちろんそれを理解してやっていたのだ。ガルミューラはトキワが炎に触れたのを見た後、水麗で一直線にトキワの胸を突きにいく。
「ハァアアッ!!」
水麗から繰り出される突きはまるで何本もの槍が存在するように高速でトキワの体の周りをかすめた。しかし致命傷は与えられず、地面に水麗を突き刺しそれを軸として回し蹴りを繰り出すが、なぜか弱体化したはずのトキワに片腕でうまくあしらわれ威力が殺される。
「あの人間、お姉ちゃんの攻撃を全部最小限の動きで捌いてる」
ガルミューラは一度バックステップで距離をとって一度紫色の魔力を解き、矛先を再びトキワのいる一点に集める。
「アクノ・ヴォルフ(水天狼)!!」
水麗から放たれたその一撃で魔力は水の狼を形作り、まるで一つの意思を持ったようにトキワの方へと迫っていった。
しかし真っ直ぐ一直線に向かってきた狼を直前のところで左にかわし、水でできたその狼の首筋を右手で掴むと、地面に叩き潰し狼の形は崩れて水溜りができる。
「どういうことだ、なぜお前も武器も弱体化していないッ!」
(多分、また何かツクッタ)
ボルだけがトキワのやっていたことに気づいていた。トキワのやっていたことは魔法の作成。実はトキワはロストの魔法のように自分で魔法の創造、魔法内容の改変することを得意としているのだ。そして今回トキワが創り出した魔法はエルク・レヴェルス(効力反転)という名前で文字通り、魔法の効果を反転させるものである。そのため今回、ガルミューラから受けた弱体化を強化へと変換させたのだ。
「ちっとは話を聞けよ。こっちにはホントに腹減ってるヤツがいんだよ」
ガルミューラはトキワを睨むがそこにゆっくりとミルが降りて来た。
「お姉ちゃん、もうやめて。この人たちは絶対に悪くないよ」
「ミル······はぁ、まあお前がそう言うなら話だけでも聞いてやるか」
「おーう、嬢ちゃん助かるぜ」
そして一度休戦し空にいたスタンクとドルトン、それに他の空撃部隊も地上に降りて来た。ガルミューラにトキワでは説得力がないと言われボルが詳しい説明をすることにした。
「······というコト」
「うむ······なるほどな」
ガルミューラは少し押し黙って腕を組んだ。幹部である自分が正義感から敵に食料を渡していいものかと思案しているのだ。
「お姉ちゃん、私からもお願い」
しかし、ガルミューラの背中を押すようにミルがそう言うとガルミューラは決心したのだ。
「仕方あるまい、これもミルへの教育への一環だ。あまり多くはやれんが、少し待っていろ」
そしてそこでしばらく待っていると、かなりの食料を詰め込んだ袋を持った空撃部隊のものが再びやってきた。
「アリガトウ」
「やっぱり優しいんじゃねえか、助かるありがとな。なんかお前らとはまた会う気がする、じゃあな」
「······んんっ、さぁ、私の気が変わる前にさっさと行け」
「お姉ちゃん、なんだか顔が赤いよ」
「きっ、気のせいだ。ほら帰るぞ」
そうしてトキワとボルは大量の食料を持って、ガルミューラと空撃部隊はそれぞれの場所へと帰っていったのだ。
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