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第四章
事の真相
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私が思いっきり襖を開けるとそこにはあの"巫女様"がいた。巫女は私を見て少し驚いてるようだ。私は巫女に「こんにちは」と挨拶をしながら堂々と隣に座る。さてと‥お話をしましょうか
「私、ギルドの命令でここに住まう"大蜘蛛"を討伐しに来たのですが、なんと貴方様が討伐されたのですよね?」
「えぇ、いかにもあの化け物蜘蛛は私が倒しました。」
「ほう、ほう!それは素晴らしい!では、あの蜘蛛の特徴を教えてくれませんか?ギルドに帰ってから伝えなければならないので。」
「構いませんよ?まずは、とても大きな体そして"沢山の目がついた顔"」
最初の発言から怪しかったが最後の質問で分かった、この巫女は蜘蛛を討伐していない。政宗の言っていた特徴的な"顔"と一致しないのだ。ならば
「おや?おかしいですねぇ、私の知り合いは顔に能面の様な物がついていたと言っていたのですが?」
「能面?いえそんなものなかったですよ?"本当に沢山の目がついてる顔でした"」
‥?この巫女討伐はしていないが嘘は言っていない。本当に知らないのだ。そう考えていた私に巫女が「そうだ」と呟いて話を続ける
「冒険者様なら良かった。実は依頼を出そうと考えていまして、あの"大蜘蛛と良く似た蜘蛛がこの辺で出没しておりましてまだ小さい"ですが。そろそろ私も対処するのに苦労をしておりまして。」
『ほう、なるほど?これはかなり‥まずいのでは?あの蜘蛛が増殖しているという事だ。つまり、この場所で"産卵"していたのだろう。だから動かなかった、動けなかった。姿が変わっていたのは自分の子供に"喰われたのだろう"だから姿に変化があったのだ。それをこの偽巫女は自分が倒したと言って信用を得た。』
とそんな風に考えているとさっきから巫女が自分の喉元を掻いているのに気づく。
「どうされましたか?」
「い、いえ。実は先日あたりから首のなんといいましょうか‥中?かしら?そこが痒くて痒くて」
‥最初の被害者はたしか"喉の中身が綺麗に抉り取られていた"と政宗は言っていなかった?それがもし【寄生させており、羽化した】のならば。それを確かめるためには
「失礼、喉元を触らせて下さい」「え?!いやちょっと、」
そんな彼女を押し倒して私は喉を触ろうとした時、
━━━━━━━━━━私の人差し指を"蜘蛛の脚"が貫いた
乾いた笑いが出る。手遅れだった、この女がこの状態なら"他の住民はどうなっているのだろうな?"そう思いながら首の中から出てこようとしている虫ケラを女の喉ごと踏み潰した。室内に嫌な音が響き渡る。
「全く、私の人差し指に穴が空いたじゃないですか」そう言って自分に治療魔法をかけて部屋を後にする、部屋を開けるとそこには大きく目を開けて瞳孔が完全に開いており、首の根元が大きく膨らんでいる━━━━使用人達がいた。
「ごろじだ、ごろじだ、ひとごろじ、お前はひとごろじ!!」
そう言ってから次々と首の中から顔に【能面】をつけている蜘蛛が生まれる。そのほとんどは成人男性の手のひらと同じ大きさの蜘蛛ばかりだが、なかには体長150以上はあるであろう蜘蛛もいた。
困ったなぁまさか、こんな所で戦闘になるとは‥いやぁ私もまだまだといった所か‥さて
「今は面倒臭いとか怠いとかいってる場合ではないですね」
影から尻尾を出来る限り出現させ、食ったはずの魔導書を影で再度作り直し攻撃呪文の書かれているページを開いてこの虫ケラ共の前に立った私は戦闘態勢をとる。
「私、ギルドの命令でここに住まう"大蜘蛛"を討伐しに来たのですが、なんと貴方様が討伐されたのですよね?」
「えぇ、いかにもあの化け物蜘蛛は私が倒しました。」
「ほう、ほう!それは素晴らしい!では、あの蜘蛛の特徴を教えてくれませんか?ギルドに帰ってから伝えなければならないので。」
「構いませんよ?まずは、とても大きな体そして"沢山の目がついた顔"」
最初の発言から怪しかったが最後の質問で分かった、この巫女は蜘蛛を討伐していない。政宗の言っていた特徴的な"顔"と一致しないのだ。ならば
「おや?おかしいですねぇ、私の知り合いは顔に能面の様な物がついていたと言っていたのですが?」
「能面?いえそんなものなかったですよ?"本当に沢山の目がついてる顔でした"」
‥?この巫女討伐はしていないが嘘は言っていない。本当に知らないのだ。そう考えていた私に巫女が「そうだ」と呟いて話を続ける
「冒険者様なら良かった。実は依頼を出そうと考えていまして、あの"大蜘蛛と良く似た蜘蛛がこの辺で出没しておりましてまだ小さい"ですが。そろそろ私も対処するのに苦労をしておりまして。」
『ほう、なるほど?これはかなり‥まずいのでは?あの蜘蛛が増殖しているという事だ。つまり、この場所で"産卵"していたのだろう。だから動かなかった、動けなかった。姿が変わっていたのは自分の子供に"喰われたのだろう"だから姿に変化があったのだ。それをこの偽巫女は自分が倒したと言って信用を得た。』
とそんな風に考えているとさっきから巫女が自分の喉元を掻いているのに気づく。
「どうされましたか?」
「い、いえ。実は先日あたりから首のなんといいましょうか‥中?かしら?そこが痒くて痒くて」
‥最初の被害者はたしか"喉の中身が綺麗に抉り取られていた"と政宗は言っていなかった?それがもし【寄生させており、羽化した】のならば。それを確かめるためには
「失礼、喉元を触らせて下さい」「え?!いやちょっと、」
そんな彼女を押し倒して私は喉を触ろうとした時、
━━━━━━━━━━私の人差し指を"蜘蛛の脚"が貫いた
乾いた笑いが出る。手遅れだった、この女がこの状態なら"他の住民はどうなっているのだろうな?"そう思いながら首の中から出てこようとしている虫ケラを女の喉ごと踏み潰した。室内に嫌な音が響き渡る。
「全く、私の人差し指に穴が空いたじゃないですか」そう言って自分に治療魔法をかけて部屋を後にする、部屋を開けるとそこには大きく目を開けて瞳孔が完全に開いており、首の根元が大きく膨らんでいる━━━━使用人達がいた。
「ごろじだ、ごろじだ、ひとごろじ、お前はひとごろじ!!」
そう言ってから次々と首の中から顔に【能面】をつけている蜘蛛が生まれる。そのほとんどは成人男性の手のひらと同じ大きさの蜘蛛ばかりだが、なかには体長150以上はあるであろう蜘蛛もいた。
困ったなぁまさか、こんな所で戦闘になるとは‥いやぁ私もまだまだといった所か‥さて
「今は面倒臭いとか怠いとかいってる場合ではないですね」
影から尻尾を出来る限り出現させ、食ったはずの魔導書を影で再度作り直し攻撃呪文の書かれているページを開いてこの虫ケラ共の前に立った私は戦闘態勢をとる。
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