40 / 59
第六章
異世界に転生した邪神がチートを手に入れて冒険者人生を楽に過ごすのは駄目ですか?
しおりを挟む
議会を終えたギルドマスターの後に続くアンドルフはギルドマスターに何やら提案をしている様だった。
「ねぇねぇ、俺が土地神の様子見てきてあげようか?」
「おぬしが?馬鹿をいうな!そんなひ弱な体で何が出来る!お前は大人しくしておれ、エレナが既に東の国にあの土地神を監視するようには言っておる。」
いつの間にそんな事をしていたのだろうか?本当にエレナは優秀だ、とんでもない化け物が生まれたのに議会なんて余裕がある行動に移せたのは彼女のおかげだろう。
「へぇ~やっぱり有能だねぇあの子?」
「うむ、本当に助かっておる。あの娘は我々のギルドの砦じゃからな」
アンドルフも確かに彼女の力を間近で見たので、ここまで信用する気持ちは分からなくもないが、そんな彼女が何故?冒険者をやめたのかこの者は分かるのだろうか?
「‥期待て持たれれば持たれる程、"自由"を奪われるの知ってた?」
「なに?」
「なんでもない!んじゃ俺帰るから」
アンドルフはギルドマスターを置いて帰って行く、城下町を抜けて湖の見える屋敷へ帰る。近くに来るとシチューの匂いがする。彼はその匂いを鼻腔で感じながら扉を開ける。
「ただいま~激務をした俺を慰めてくれ」
「ん?酔ってんのか?‥なんだ素面じゃねぇかどうした?」
そんな事を聞くフゥにアンドルフは「やれやれ」と言いながら彼女に大量の土産を渡す。
「おいおい!すっげぇ買ってきたじゃねぇか!良いのか?こんなに貰っちまってさ!」
「欲しかったんだろ?お土産?数の指定とかされなかったら出来るだけ多く買ってきたんだよ」
アンドルフがフゥを見ると「いや普通は1~2個だろ」と教える。「なるほど?普通はそんくらいなのね?」と聞き返すアンドルフ。
「なんかさ、アルフ変だよな?変なもんでも食ったか?」
「いや?本来の性格がこれ、今までは不快感を与えたくなかったからキャラとか作ってたの」
「ええ!あれキャラだったのか!俺今のお前の方がキャラ作ってる感じるんだけど」
「そう?」と聞いてリビングに向かうアンドルフにフゥが尋ねる。それは今回の議会や城のことそして、
「そういえば、お前会えたのか?女神にさ?ん?そっか!"お前ミルウェール様の信者だったのかだから嬉しくてそんなキャラに!"」
「「ソンナワケナイダロウガ!!!」」
そう叫ぶアンドルフの声と共に、フゥの首に尻尾が突きつけられる。そこにいたのはあのいつも何だかんだ優しかったアンドルフではない"別人"だとフゥは感じた、それと同時に家族を傷つけた自分に対して負の感情がフゥの全身を包む
「ごめ、ごめんなさい‥そんなに怒るなんて知らなくて、だからあの‥わ、私」
「じゃあ良い機会だ、教えてやる。よく聞け?俺はあの女神の事が殺したいくらい嫌いだ」
それを聞いたフゥは目に涙を溜めながら屋敷から飛び出した。フゥのポケットから聖書が落ちる。どうやら、あの女神を信仰していたらしい。
「ハハッ!まさか身近な人間にあれを信仰している奴がいたとはな‥‥‥‥‥‥悪いことしちゃったなぁ謝らないといけないかなぁ‥」
「でも、俺あいつ嫌いだしな」そんな考えを巡らせているアンドルフを現実に引き戻すように、シチューの焦げた匂いが部屋を包んでいた。キッチンに進み火を消してから黒くなった鍋の底を見つめる
「‥‥こんな真っ黒に染まれれば苦労なんてしねぇよ」
※※※※※※※※※※
あの後フゥは帰って来なかった。当たり前だろう。急に殺意を向けられて自分が信仰していた女神を仲間だった奴が殺したいくらい憎んでいたのだから
「あの怯えようだと、しばらくは帰ってこないなありゃ」
「まあ、いいか‥来なくてだって今日は鎮めの儀式をするだからさ」
そう言ってアンドルフは身支度を済ませて、ギルド正門前に向かう。そこにいたのはアディ、エレナ、政宗だけだった。やはりフゥはそこにいない
「フゥたそは?」
「足手纏いになるから行かないってさ」
それを聞いてそっか‥となるアディ、エレナと政宗もどうやらフゥが参加しないことに安心しているらしい、フゥはまだ12歳程度の少女だ。
そんな子が転生者のようなチートがないのならあの戦いに参加すればどうなるだろうか?間違いなく死ぬ。そんな事彼女に言ったら「当たり前だろ」と返ってくるのだろうが、本人はよくても周りはそんな風に思えない。
「まあ、足手纏いて自覚あるならいい方だろ」
「な!そんな言い方!てゆうか、アルフ君も足手纏いの枠だよ?!」
アディが怒りながらアンドルフを叱る。しかし彼は自分のステータスカードを見せる。そこにあった数値は何かもが"測定不能"と書いてあるステータスカードだった。
「これは‥?一体?」
エレナはアンドルフに聞く彼はその問いにたいし悲しそうな目をした後口角を少し上げるだけで返答をしない。だが間違いなく、おかしいのだ。いままでの彼は何かもが貧弱だったのに、急に測定不能だらけになるのはおかしい。だが、本人は何も答えない。そこにあるものがまるで"真実"だと言うように‥
「!!え、アルフ君て、まさか」
アディはステータスを見て彼も転生者なのではないか?と考える、中にはプライズを最強ステータスにする者がいるからだ。しかし、そう言った者達は冒険者ではなく辺境に暮らしたりして平穏な時を過ごしている者が多い。だが、一定数は冒険者として戦っている者がいるのも事実。
「‥‥‥‥‥」
政宗は彼の纏っている気が初めてあった時の物とは違い禍々しいさを感じる。上手く隠しているのか、殆どの者には分からない。だが、自分には分かる、自分も同じ気を使い戦う者としてこの違和感に気づけたのだ。この男は必ず世界の"癌"になる。そう政宗は核心した
『あぁ‥皆んなが俺に疑問を持ってる。それでいい‥だって俺が邪神になった時に与えられた役割は‥【場を掻き回す】ことなのだから』
‥振り切るなんてすぐには、出来ない、でも少しずつ、一歩ずつでいい。小さな一歩を確実に踏んでいってあの【壊れた管理者共も倒す】その為に俺はここに来たのだから。
だから、ここでお別れだ。
さようなら、善神様そして
こんにちは!!邪神様、さあもう一度始めよう
異世界に転生した邪神がチートを使って楽に冒険者人生を歩む物語を!!
「ねぇねぇ、俺が土地神の様子見てきてあげようか?」
「おぬしが?馬鹿をいうな!そんなひ弱な体で何が出来る!お前は大人しくしておれ、エレナが既に東の国にあの土地神を監視するようには言っておる。」
いつの間にそんな事をしていたのだろうか?本当にエレナは優秀だ、とんでもない化け物が生まれたのに議会なんて余裕がある行動に移せたのは彼女のおかげだろう。
「へぇ~やっぱり有能だねぇあの子?」
「うむ、本当に助かっておる。あの娘は我々のギルドの砦じゃからな」
アンドルフも確かに彼女の力を間近で見たので、ここまで信用する気持ちは分からなくもないが、そんな彼女が何故?冒険者をやめたのかこの者は分かるのだろうか?
「‥期待て持たれれば持たれる程、"自由"を奪われるの知ってた?」
「なに?」
「なんでもない!んじゃ俺帰るから」
アンドルフはギルドマスターを置いて帰って行く、城下町を抜けて湖の見える屋敷へ帰る。近くに来るとシチューの匂いがする。彼はその匂いを鼻腔で感じながら扉を開ける。
「ただいま~激務をした俺を慰めてくれ」
「ん?酔ってんのか?‥なんだ素面じゃねぇかどうした?」
そんな事を聞くフゥにアンドルフは「やれやれ」と言いながら彼女に大量の土産を渡す。
「おいおい!すっげぇ買ってきたじゃねぇか!良いのか?こんなに貰っちまってさ!」
「欲しかったんだろ?お土産?数の指定とかされなかったら出来るだけ多く買ってきたんだよ」
アンドルフがフゥを見ると「いや普通は1~2個だろ」と教える。「なるほど?普通はそんくらいなのね?」と聞き返すアンドルフ。
「なんかさ、アルフ変だよな?変なもんでも食ったか?」
「いや?本来の性格がこれ、今までは不快感を与えたくなかったからキャラとか作ってたの」
「ええ!あれキャラだったのか!俺今のお前の方がキャラ作ってる感じるんだけど」
「そう?」と聞いてリビングに向かうアンドルフにフゥが尋ねる。それは今回の議会や城のことそして、
「そういえば、お前会えたのか?女神にさ?ん?そっか!"お前ミルウェール様の信者だったのかだから嬉しくてそんなキャラに!"」
「「ソンナワケナイダロウガ!!!」」
そう叫ぶアンドルフの声と共に、フゥの首に尻尾が突きつけられる。そこにいたのはあのいつも何だかんだ優しかったアンドルフではない"別人"だとフゥは感じた、それと同時に家族を傷つけた自分に対して負の感情がフゥの全身を包む
「ごめ、ごめんなさい‥そんなに怒るなんて知らなくて、だからあの‥わ、私」
「じゃあ良い機会だ、教えてやる。よく聞け?俺はあの女神の事が殺したいくらい嫌いだ」
それを聞いたフゥは目に涙を溜めながら屋敷から飛び出した。フゥのポケットから聖書が落ちる。どうやら、あの女神を信仰していたらしい。
「ハハッ!まさか身近な人間にあれを信仰している奴がいたとはな‥‥‥‥‥‥悪いことしちゃったなぁ謝らないといけないかなぁ‥」
「でも、俺あいつ嫌いだしな」そんな考えを巡らせているアンドルフを現実に引き戻すように、シチューの焦げた匂いが部屋を包んでいた。キッチンに進み火を消してから黒くなった鍋の底を見つめる
「‥‥こんな真っ黒に染まれれば苦労なんてしねぇよ」
※※※※※※※※※※
あの後フゥは帰って来なかった。当たり前だろう。急に殺意を向けられて自分が信仰していた女神を仲間だった奴が殺したいくらい憎んでいたのだから
「あの怯えようだと、しばらくは帰ってこないなありゃ」
「まあ、いいか‥来なくてだって今日は鎮めの儀式をするだからさ」
そう言ってアンドルフは身支度を済ませて、ギルド正門前に向かう。そこにいたのはアディ、エレナ、政宗だけだった。やはりフゥはそこにいない
「フゥたそは?」
「足手纏いになるから行かないってさ」
それを聞いてそっか‥となるアディ、エレナと政宗もどうやらフゥが参加しないことに安心しているらしい、フゥはまだ12歳程度の少女だ。
そんな子が転生者のようなチートがないのならあの戦いに参加すればどうなるだろうか?間違いなく死ぬ。そんな事彼女に言ったら「当たり前だろ」と返ってくるのだろうが、本人はよくても周りはそんな風に思えない。
「まあ、足手纏いて自覚あるならいい方だろ」
「な!そんな言い方!てゆうか、アルフ君も足手纏いの枠だよ?!」
アディが怒りながらアンドルフを叱る。しかし彼は自分のステータスカードを見せる。そこにあった数値は何かもが"測定不能"と書いてあるステータスカードだった。
「これは‥?一体?」
エレナはアンドルフに聞く彼はその問いにたいし悲しそうな目をした後口角を少し上げるだけで返答をしない。だが間違いなく、おかしいのだ。いままでの彼は何かもが貧弱だったのに、急に測定不能だらけになるのはおかしい。だが、本人は何も答えない。そこにあるものがまるで"真実"だと言うように‥
「!!え、アルフ君て、まさか」
アディはステータスを見て彼も転生者なのではないか?と考える、中にはプライズを最強ステータスにする者がいるからだ。しかし、そう言った者達は冒険者ではなく辺境に暮らしたりして平穏な時を過ごしている者が多い。だが、一定数は冒険者として戦っている者がいるのも事実。
「‥‥‥‥‥」
政宗は彼の纏っている気が初めてあった時の物とは違い禍々しいさを感じる。上手く隠しているのか、殆どの者には分からない。だが、自分には分かる、自分も同じ気を使い戦う者としてこの違和感に気づけたのだ。この男は必ず世界の"癌"になる。そう政宗は核心した
『あぁ‥皆んなが俺に疑問を持ってる。それでいい‥だって俺が邪神になった時に与えられた役割は‥【場を掻き回す】ことなのだから』
‥振り切るなんてすぐには、出来ない、でも少しずつ、一歩ずつでいい。小さな一歩を確実に踏んでいってあの【壊れた管理者共も倒す】その為に俺はここに来たのだから。
だから、ここでお別れだ。
さようなら、善神様そして
こんにちは!!邪神様、さあもう一度始めよう
異世界に転生した邪神がチートを使って楽に冒険者人生を歩む物語を!!
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
171
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる