SS漫才

planet

文字の大きさ
2 / 5

歯医者

しおりを挟む

男「ここが同僚の言ってた歯医者か……よし」

受付「いらっしゃいませこんにちわ!」

男「お店か!ここは!」

男「あの~初めてなんだけど」

受付「じゃあまず身分証明書の提示を……」

男「身分証明書!?保険証じゃねーの?」

受付「それでも結構です」

男「いや普通保険証だろ」

受付「じゃあこちらのアンケートを記入してお待ちください」

男「あ、アンケートなんだコレ。普通名前とか電話番号とかなんだけど……」

受付「匿名で結構です」

男「あっそうなんだ」

受付「売名したいなら書いても構いませんが」

男「………………」

受付「……………」

男「ごめんここ椅子とかないの?」

受付「ちょっとウチでは置いてないですねー」

男「ないんだ、ふーん……バインダー持って立ってると教育実習生みたいだな俺」

受付「あ、すいませーん、こちらの体温計で測っていただけますか?」

男「体温?たかが歯医者で?」

受付「風邪とかがうつったりしたら問題ですので~」

男「ああ、まぁ歯医者はちっちゃい子とかもよく来るしな」

受付「いえ我々が~」

男「お前らかよ!マスクしてんだからうつんねーだろ!」

男「……おい、このAセットBセットCセットっていうのはなんだよ」

受付「セットメニューですね」

受付「Aセットはジャンケンになります」

男「ジャンケン?」

受付「ジャンケンに勝てたら半額になります、ですが負けたら全財産もらいます」

男「なんだそれ絶対やりたくねぇ…。半分は確定で持ってかれるんじゃねーか」

受付「Bセットメキシコサラマンダーが治療します」

男「は?」

受付「シコシコサラマンダー……」

男「なんで急に下ネタぶち込んできたかもわからんけど、なんでウーパールーパーが出てきたんだよ」

受付「Bセットが一番お手頃ですかね~」

男「そりゃ人件費かかんねぇからじゃねぇの?」

受付「Cセットは普通です」

男「じゃあCセットで頼むわ……つかそれが普通Aセットになるべきヤツだろ」

受付「追加料金でおっぱいがつきますけど」

男「いや別にいい」ピピピッピピピッ

男「あ、体温計……」

受付「平熱ですね」

男「まだ見てねーよ」

受付「あっ8番の方どうぞ~」

男「……あ、俺!?」

受付「以外誰がいるんですか?」

男「いやまだ番号とかなんも言われてないし」

男「アンケートまだ全然終わってないけどいいの?」

受付「あとはこっちで適当に書いとくんで」

男「ダメじゃねーか!」

受付「あの早く行ってください、あんまり遅いと八つ裂きにしますよ。8だけにね!」

男「おもしろくねぇよ……」





受付?「はいじゃあこちらの席にお座りください~」

男「お前さっきの受付じゃねーか!」

歯医者「?違いますよ~何言ってるんですか~」

男「絶対さっきの受付だ……」

歯医者「座高低くしま~す」

男「椅子だろ、座高低くなったら魔法だ」

歯医者「メガネお預かりしてもよろしいですか?」

男「ああ、頼む」

歯医者「えーと、アシスタント君手鏡取って」

歯科助手「はい……」

歯医者「じゃあ今後の治療について解説いたしますので、この手鏡で見ながら確認していきます」

男「……見えねーよ。メガネとったら」

歯医者「失礼いたしました。」

歯医者「……4ヶ所虫歯があるようですので、今日は穴を開けて、次回詰め物を入れて、その次で接着して、最後に詰め物を硬くさせます」

男「1ヶ所ずつ治療しろよ!」

男「今日穴開けたら1週間ずっと4ヶ所穴空いたまま生活すんの俺?」

歯医者「お薬だしますんで」

男「薬でなんとかなるのかよ…」

歯医者「それでは治療の方を始めていきますので、痒いところがございましたら左手をあげてください」

男「床屋か!」

歯医者「おっぱい当たりまーす」

男「自分でいいやがった」

歯医者「ちょっとお客様ぁ、三本目の手を挙げられましても……」

男「勃ってねぇよ!この際だから言っておくけど俺ゲイだからな?ここに通ってた石田ってやつがいただろ?あれ俺の同僚で彼氏だから」

歯医者「そうだったんですか、じゃあ後でアンケートのアブノーマルの欄に追加で記入しておきますね」

男「そんな欄あったのかよ」

歯医者「んじゃドリルで開けてきまーす」

歯医者「お客様今年でおいくつになるんですかー?」ギュイイイイイインン!!!

男「にでゅーはひ」

歯医者「え?」ギュイイン……

男「にじゅーはち」

歯医者「28?お若いですねー」

歯医者「お仕事何されてるんですか?」ピーッ ギュイイイイイインン!

男「……へんちくは」

歯医者「え?」ギュイイイン………

男「床屋か!?」

歯医者「はい?」

男「歯医者なんだから黙って治療しろよ」

歯医者「お言葉ですが、ひよこ鑑定士のお客様に敗者と言われる筋合いは…」

男「誰がひよこ鑑定士だ!建築家だっつーの。あとお客様って呼ぶのやめろよ、患者だろ」




歯医者「……以上で今日の分は終わりです。こちらの鏡を……」

男「おう……って穴だらけじゃねーか!」

男「おま、……どうすんだよこれ!」

歯医者「アンケートで“モグラ叩きみたいにしてほしい”の欄にチェックがあったので……」

男「それ受付の奴!!!」




しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

まなの秘密日記

到冠
大衆娯楽
胸の大きな〇学生の一日を描いた物語です。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

意味が分かると怖い話(解説付き)

彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです 読みながら話に潜む違和感を探してみてください 最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください 実話も混ざっております

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

処理中です...