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【第一章】
【第4話】貴様の血は何色だ!
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「さぁ、先ずはゴブリンだ」
「安定の雑魚キャラ、ゴブリン」
「まぁ、この世界のゴブリンは弱い部類だな。人型の魔物を倒す練習になる」
「もう覚悟は決めました! (出てきたら直ぐ殺す……出てきたら直ぐ首はねる……)」
「良し! 良い心構えだ! じゃあ100匹位余裕だな?! 行くぞ!」
「(出てきたら、即殺す一一)……え?」
翠の目の前の地面に巨大な魔法陣が現れる。
そしてその魔法陣から100匹のゴブリンが召喚された。
召喚されたゴブリン達は口々に話す。
「グギッ!?(何処だ此処!?)」
「グギャ!(人間が居るぞ!)」
「グッギッ!(殺しちまえ!)」
「グギギ!(メスも居るぞ!)」
「グッギャー!(やったー!)」
「グ……グギ……(ま……待て……)」
ローブを羽織ったゴブリンが青ざめた顔で言う。
「グギ? グギギ(どうした? ゴブリンメイジ)」
「グギギギギ……(あの人間達、ヤバイ魔力量だ……)」
「グギ?(そこまでなのか?)」
「グッギ! グギギ!(兎に角ヤバイんだ! 早く逃げろ!)」
「グギッ! グギ!(みんな! 早く逃げろ!)」
「「グギ!(逃げろ!)」」
ゴブリン達は、全員森の中に逃げていった。
◇
ゴブリンのやり取りを惚けた表情で見ている翠であった。
「何をしているのだ? 早く追わんか」
「あ、はい」
「……あぁ、そうか。魔物の言葉が解るのが嫌なのだな?」
「あ、そうですね。嫌です」
翠は腕でバツ印を作って否定の意思を示す。
「だが断る」
「デスヨネー」
「戦場では、そんな心構えでは到底生き残れないぞ! さあ、殺せ! 殺れ! 殺っちまえ!」
「了~解~で~す」
「良し! 行ってこい!」
翠は、考えることを止めた。
◇
「クハハハハハハ! 死ね! 死ね! 死ぬがいい!」
悪役のような笑い声をあげたのは、翠である。
口元には悪魔のような笑みも浮かべている。
完璧な悪役である。
最初の100匹をやっとのことで倒したと思ったら、
『未だ未だ覚悟が足りん!』
と言われ、又召喚された。
初めの方は、
『グギギ……(良いぜ……殺せ……)』
『うう……ごめん……』
『グギャ……(今までのツケが回って来たのかもな……人間のメスを犯し……)』
『あ、やっぱ死ね』
一一ザシュ
的なやり取りもあったのだが、500匹を超えた辺りで感覚が麻痺して何も感じなくなった。
そして……1000匹を超えた辺りでこうなった。
「グギッ!(此奴、狂ってやがる!)」
「死~ねっ!」
「グッギャー!(お前の血は何色だ?!)」
「真っ赤な色をしてるよ!」
一一ヒュッ
翠は怯えながらかかってくるゴブリンの首をはねる。
ゴブリン達の悪夢は、未だ未だ続く。
◇
「ふぅ……落ち着け自分……教官殿! 全て倒し終えました!」
全てのゴブリンを倒し終わった翠は、顔の汚れを拭いて女神に話しかける。
因みに何故全て倒し終わったと分かるのかと言えば、女神のごく僅かな慈悲で離れたゴブリンを元の所に戻してくれていたからである。
「良し、ご褒美をやろう! これを引くが良い! どれか一つ魔法を覚えさせてやろう!」
女神は、何処からともなく取り出したクジを手に握りしめ、翠の前に突き出す。
「はい! では……これ!」
翠は、何をくれるのかと期待しながらその中の一本を抜く。
翠が引いたものは白色だった。
「む、其れは空間魔法だ!」
「おぉっ! フラグ回収キタ!」
「フラグ回収? ……まあ良い。お前に空間魔法を与えよう」
「ありがとうございます!」
翠の体が光に包まれる。
翠の脳に直接知識が流れ込んでくる。
「此れで貴様は空間魔法を使えるようになり、使い方も理解した筈だ!」
「はい……理解、出来ています……」
「そうか。なら試しに使ってみろ」
「はい」
と言って、翠は転移の魔法を使用する。
転移した翠は周りを見渡して、こう呟く。
「あ、やっぱショボいんですね」
転移した先は……目の前だった。
「そうだ。何度も使っていくことによって出力が上がるのだ!」
「えーっと、詠唱とかって何でしょう?」
翠は知識として頭の中に入ってきた、
『汝、……』
から始まる詠唱の事を聞く。
「ん? 詠唱? ああ、抜くのを忘れていたな。お前には必要無い。
詠唱を唱えれば、魔力変換効率が格段に良くなって、逆に唱えないと体に途轍もない程負担が掛かるが其れだけだ。
お前には必要無いだろう? 詠唱をすると時間も掛かるしな」
「へぇ、そうなんですか。じゃあ俺は実質的に無詠唱で良いって事ですね。
でも、俺の魔力が持つんですか?
身体強化をずっと発動していても、なくならかったから相当多いとは思いますけど」
「ああ、まだ言っていなかったか。貴様の魔力は無限だ」
「無限?」
「あの女神がやらかしたらしくてな。
貴様の魔力は無限になっている。原理は知らんが」
「……俺、マジの方でチートだった」
「まあ、努力すればこの世界では最強になれるぞ。
力に酔って目に余るような行動をするようなら、私が直々に殺すがな」
「……頑張ります。いや、絶対しません」
「良い心がけだ」
その後、空間魔法を一通り練習させて貰った。
空間魔法は簡単に言うと、オペ○ぺの実だ。
先ず、自分の魔力を放出して魔法を行使出来る程、自分の魔力に満ちた空間を作る。
そして、その空間の範囲内で転移、重力操作、念動など様々な事ができる。
どれも魔力を膨大に消費するのだが、俺には関係無いだろう。
(チートや……チート過ぎる……)
◇
「準備は終えたか?!」
「はい! バッチリです!」
翠は、特訓して取り敢えず空間魔法を行使出来る空間を10mくらいまで広げた。
此れで大抵の魔物は相手できるだろうと、翠は思う。
だが、現実はそんなに甘くは無かった。
「ふむ、空間魔法と言う当たりも引いた事だし、一気に魔物のレベルを上げるか!」
「え?」
「Aランクの魔物、プラントイーターだ!別名人食い草で、何十本もの伸縮自在の蔓を触手の様に使って攻撃してくるぞ!」
翠の前の地面に巨大な魔法陣が現れる。
「ちょっ! Aランクって! ああ、もう出てきた!」
魔法陣から現れたのは体長5mもあろうかという巨大な植物。
パ○クンフラワーのような白い頭と大きな口に、無数にある蔓が特徴的だ。
「? ? ……グジュルルル!(何処だ此処? ……獲物! 美味しそう!)
「うわぁ……こいつキモい……」
プラントイーターは何が起こったのかと周りを見渡し、餌を見つけた。
先ずは咆哮。スキル『威圧』により、相手の動きを止めようとする。
が、翠には効かない。
怯まずに次の一手。蔓を伸ばし、翠を攻撃する。
「グジュルル! (死なせない様に! 生きてる時が一番美味いんだ!)」
「グルメかよテメエ!」
そう言いながら、翠は蔓を次々と切り落とす。
だが、足元から忍び寄って来る蔓には気づかない。
蔓が展開している空間魔法に触れた時に気付いたが、時既に遅し。
翠は足を掴まれて、宙吊りに捕らえられてしまった。
「グジュルルル! (必勝の方法! 此れで大抵の獲物は捕まる!)」
「捕まったし! 三十六計逃げるに如かず!」
そう言ってから、翠は転移を行使する。
「ザマァ! って又!?」
転移したのは良かったのだが、直ぐに捕まってしまい、又宙吊りになる
「グジュッ! (転移して逃げる獲物いる! 対策バッチリ!)」
「マジで!? 離れろよっ!」
翠は念動を行使するが、蔓はガッチリと絡みついて離れない。
「グジュルル……(美味そう……)」
プラントイーターはそう言い? ながら、翠の手足にも蔓を絡みつかせる。
「止めい! 男の触手"ピーッ"とか誰得だよ!」
「む、貴様良い事を言うな」
「女神様ぁ! ヘルプミー!」
因みに翠を食べようとしているプラントイーターは、翠が全力の念動で止めている。
正確には今出せる全力だが。
「良し! 普通なら甘えるなと言うところだが、今回は特別だ! この状況を打開する力を授けよう!」
「女神様ぁ! (遂にデレたのか!? ……いや、物凄く悪い顔をしていらっしゃるぞ!?)」
女神は満面の笑みを浮かべている。
「さあ、此れがその力だ!」
「なんか嫌な予感が……」
翠が光に包まれる。
「ん? 何も変化が無いような……知識も流れ込んで来ないし……」
「まぁ、そうしているからな。自分の胸を見てみろ」
「ふえ? 胸?」
翠は自分の胸を見る。
「……ふえぇ!? む、胸が膨らんでる! 何じゃこれ!」
「喜べ! 貴様は女になったぞ!」
「喜べるか! これで如何しろと!?」
「グジュルルル!(人間の女! 俺の大好物!)」
翠は、プラントイーターの力が強くなるのと同時にゾワッとした寒気がして血の気が引いていくのを感じた。
「キャ……ハハ……ハハハ……キャハハハハ!!……嫌だ! 嫌だ! 嫌だ! 嫌だ! 嫌だ! ……殺す!」
「グジュッ!? (力が強くなった!?)」
翠は連続転移をして、離れた所に降り立つ。
長くなったらしい金色の髪が顔に掛かったので、払い除けてから刀を構える。
「殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す……死ね!」
「グジャッ!?(ギャア!)」
プラントイーターの全ての触手が切り落とされる。
翠は動いてはいない。
「ザマァ! 空間をズラして切断したんだよ! 死ね!」
「グジャアアアアア!(ギャアアアアアア!)」
プラントイーターの頭が空間ごと細切れにされる。
周りにプラントイーターの体液が飛び散るが、翠の周りにはかかっていなかった。
重力操作で体液を押し返したのである。
「良くやった! 感情が爆発する事で手っ取り早く出力が上がるのだ! 普通は体に掛かる負担は計り知れないがな!」
「……ふぅ。落ち着け自分……元に戻してください」
「良いだろう!」
翠の体が光に包まれる。
「はぁ……身の危険を感じたぜ……」
「うむうむ。貴様が強くなって私は嬉しいぞ」
女神は腕を組み、頷きながらそう言う。
「いや、女神様。貴女俺が捕まってる時、物凄く黒い笑みを浮かべてましたよ!?」
「さて、次行くか」
「……駄目だこの人」
翠は女神の事の一切を諦めた。
================================
どうも。ヘタノです。
主人公がもう、二度狂いました。如何しましょ。
今回はコメディ&ちょいエロ回です。
================================
設定資料集
・女体化した翠はスタイルがとても良い。具体的には色々デカイ。引っ込むところは引っ込んでいる。
・女体化すると少しだけ口調が変わる。(俺→私 ふぁ→ふぇ クハハハハ→キャハハハハ等)
・女体化は今後登場する……かも?
「安定の雑魚キャラ、ゴブリン」
「まぁ、この世界のゴブリンは弱い部類だな。人型の魔物を倒す練習になる」
「もう覚悟は決めました! (出てきたら直ぐ殺す……出てきたら直ぐ首はねる……)」
「良し! 良い心構えだ! じゃあ100匹位余裕だな?! 行くぞ!」
「(出てきたら、即殺す一一)……え?」
翠の目の前の地面に巨大な魔法陣が現れる。
そしてその魔法陣から100匹のゴブリンが召喚された。
召喚されたゴブリン達は口々に話す。
「グギッ!?(何処だ此処!?)」
「グギャ!(人間が居るぞ!)」
「グッギッ!(殺しちまえ!)」
「グギギ!(メスも居るぞ!)」
「グッギャー!(やったー!)」
「グ……グギ……(ま……待て……)」
ローブを羽織ったゴブリンが青ざめた顔で言う。
「グギ? グギギ(どうした? ゴブリンメイジ)」
「グギギギギ……(あの人間達、ヤバイ魔力量だ……)」
「グギ?(そこまでなのか?)」
「グッギ! グギギ!(兎に角ヤバイんだ! 早く逃げろ!)」
「グギッ! グギ!(みんな! 早く逃げろ!)」
「「グギ!(逃げろ!)」」
ゴブリン達は、全員森の中に逃げていった。
◇
ゴブリンのやり取りを惚けた表情で見ている翠であった。
「何をしているのだ? 早く追わんか」
「あ、はい」
「……あぁ、そうか。魔物の言葉が解るのが嫌なのだな?」
「あ、そうですね。嫌です」
翠は腕でバツ印を作って否定の意思を示す。
「だが断る」
「デスヨネー」
「戦場では、そんな心構えでは到底生き残れないぞ! さあ、殺せ! 殺れ! 殺っちまえ!」
「了~解~で~す」
「良し! 行ってこい!」
翠は、考えることを止めた。
◇
「クハハハハハハ! 死ね! 死ね! 死ぬがいい!」
悪役のような笑い声をあげたのは、翠である。
口元には悪魔のような笑みも浮かべている。
完璧な悪役である。
最初の100匹をやっとのことで倒したと思ったら、
『未だ未だ覚悟が足りん!』
と言われ、又召喚された。
初めの方は、
『グギギ……(良いぜ……殺せ……)』
『うう……ごめん……』
『グギャ……(今までのツケが回って来たのかもな……人間のメスを犯し……)』
『あ、やっぱ死ね』
一一ザシュ
的なやり取りもあったのだが、500匹を超えた辺りで感覚が麻痺して何も感じなくなった。
そして……1000匹を超えた辺りでこうなった。
「グギッ!(此奴、狂ってやがる!)」
「死~ねっ!」
「グッギャー!(お前の血は何色だ?!)」
「真っ赤な色をしてるよ!」
一一ヒュッ
翠は怯えながらかかってくるゴブリンの首をはねる。
ゴブリン達の悪夢は、未だ未だ続く。
◇
「ふぅ……落ち着け自分……教官殿! 全て倒し終えました!」
全てのゴブリンを倒し終わった翠は、顔の汚れを拭いて女神に話しかける。
因みに何故全て倒し終わったと分かるのかと言えば、女神のごく僅かな慈悲で離れたゴブリンを元の所に戻してくれていたからである。
「良し、ご褒美をやろう! これを引くが良い! どれか一つ魔法を覚えさせてやろう!」
女神は、何処からともなく取り出したクジを手に握りしめ、翠の前に突き出す。
「はい! では……これ!」
翠は、何をくれるのかと期待しながらその中の一本を抜く。
翠が引いたものは白色だった。
「む、其れは空間魔法だ!」
「おぉっ! フラグ回収キタ!」
「フラグ回収? ……まあ良い。お前に空間魔法を与えよう」
「ありがとうございます!」
翠の体が光に包まれる。
翠の脳に直接知識が流れ込んでくる。
「此れで貴様は空間魔法を使えるようになり、使い方も理解した筈だ!」
「はい……理解、出来ています……」
「そうか。なら試しに使ってみろ」
「はい」
と言って、翠は転移の魔法を使用する。
転移した翠は周りを見渡して、こう呟く。
「あ、やっぱショボいんですね」
転移した先は……目の前だった。
「そうだ。何度も使っていくことによって出力が上がるのだ!」
「えーっと、詠唱とかって何でしょう?」
翠は知識として頭の中に入ってきた、
『汝、……』
から始まる詠唱の事を聞く。
「ん? 詠唱? ああ、抜くのを忘れていたな。お前には必要無い。
詠唱を唱えれば、魔力変換効率が格段に良くなって、逆に唱えないと体に途轍もない程負担が掛かるが其れだけだ。
お前には必要無いだろう? 詠唱をすると時間も掛かるしな」
「へぇ、そうなんですか。じゃあ俺は実質的に無詠唱で良いって事ですね。
でも、俺の魔力が持つんですか?
身体強化をずっと発動していても、なくならかったから相当多いとは思いますけど」
「ああ、まだ言っていなかったか。貴様の魔力は無限だ」
「無限?」
「あの女神がやらかしたらしくてな。
貴様の魔力は無限になっている。原理は知らんが」
「……俺、マジの方でチートだった」
「まあ、努力すればこの世界では最強になれるぞ。
力に酔って目に余るような行動をするようなら、私が直々に殺すがな」
「……頑張ります。いや、絶対しません」
「良い心がけだ」
その後、空間魔法を一通り練習させて貰った。
空間魔法は簡単に言うと、オペ○ぺの実だ。
先ず、自分の魔力を放出して魔法を行使出来る程、自分の魔力に満ちた空間を作る。
そして、その空間の範囲内で転移、重力操作、念動など様々な事ができる。
どれも魔力を膨大に消費するのだが、俺には関係無いだろう。
(チートや……チート過ぎる……)
◇
「準備は終えたか?!」
「はい! バッチリです!」
翠は、特訓して取り敢えず空間魔法を行使出来る空間を10mくらいまで広げた。
此れで大抵の魔物は相手できるだろうと、翠は思う。
だが、現実はそんなに甘くは無かった。
「ふむ、空間魔法と言う当たりも引いた事だし、一気に魔物のレベルを上げるか!」
「え?」
「Aランクの魔物、プラントイーターだ!別名人食い草で、何十本もの伸縮自在の蔓を触手の様に使って攻撃してくるぞ!」
翠の前の地面に巨大な魔法陣が現れる。
「ちょっ! Aランクって! ああ、もう出てきた!」
魔法陣から現れたのは体長5mもあろうかという巨大な植物。
パ○クンフラワーのような白い頭と大きな口に、無数にある蔓が特徴的だ。
「? ? ……グジュルルル!(何処だ此処? ……獲物! 美味しそう!)
「うわぁ……こいつキモい……」
プラントイーターは何が起こったのかと周りを見渡し、餌を見つけた。
先ずは咆哮。スキル『威圧』により、相手の動きを止めようとする。
が、翠には効かない。
怯まずに次の一手。蔓を伸ばし、翠を攻撃する。
「グジュルル! (死なせない様に! 生きてる時が一番美味いんだ!)」
「グルメかよテメエ!」
そう言いながら、翠は蔓を次々と切り落とす。
だが、足元から忍び寄って来る蔓には気づかない。
蔓が展開している空間魔法に触れた時に気付いたが、時既に遅し。
翠は足を掴まれて、宙吊りに捕らえられてしまった。
「グジュルルル! (必勝の方法! 此れで大抵の獲物は捕まる!)」
「捕まったし! 三十六計逃げるに如かず!」
そう言ってから、翠は転移を行使する。
「ザマァ! って又!?」
転移したのは良かったのだが、直ぐに捕まってしまい、又宙吊りになる
「グジュッ! (転移して逃げる獲物いる! 対策バッチリ!)」
「マジで!? 離れろよっ!」
翠は念動を行使するが、蔓はガッチリと絡みついて離れない。
「グジュルル……(美味そう……)」
プラントイーターはそう言い? ながら、翠の手足にも蔓を絡みつかせる。
「止めい! 男の触手"ピーッ"とか誰得だよ!」
「む、貴様良い事を言うな」
「女神様ぁ! ヘルプミー!」
因みに翠を食べようとしているプラントイーターは、翠が全力の念動で止めている。
正確には今出せる全力だが。
「良し! 普通なら甘えるなと言うところだが、今回は特別だ! この状況を打開する力を授けよう!」
「女神様ぁ! (遂にデレたのか!? ……いや、物凄く悪い顔をしていらっしゃるぞ!?)」
女神は満面の笑みを浮かべている。
「さあ、此れがその力だ!」
「なんか嫌な予感が……」
翠が光に包まれる。
「ん? 何も変化が無いような……知識も流れ込んで来ないし……」
「まぁ、そうしているからな。自分の胸を見てみろ」
「ふえ? 胸?」
翠は自分の胸を見る。
「……ふえぇ!? む、胸が膨らんでる! 何じゃこれ!」
「喜べ! 貴様は女になったぞ!」
「喜べるか! これで如何しろと!?」
「グジュルルル!(人間の女! 俺の大好物!)」
翠は、プラントイーターの力が強くなるのと同時にゾワッとした寒気がして血の気が引いていくのを感じた。
「キャ……ハハ……ハハハ……キャハハハハ!!……嫌だ! 嫌だ! 嫌だ! 嫌だ! 嫌だ! ……殺す!」
「グジュッ!? (力が強くなった!?)」
翠は連続転移をして、離れた所に降り立つ。
長くなったらしい金色の髪が顔に掛かったので、払い除けてから刀を構える。
「殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す……死ね!」
「グジャッ!?(ギャア!)」
プラントイーターの全ての触手が切り落とされる。
翠は動いてはいない。
「ザマァ! 空間をズラして切断したんだよ! 死ね!」
「グジャアアアアア!(ギャアアアアアア!)」
プラントイーターの頭が空間ごと細切れにされる。
周りにプラントイーターの体液が飛び散るが、翠の周りにはかかっていなかった。
重力操作で体液を押し返したのである。
「良くやった! 感情が爆発する事で手っ取り早く出力が上がるのだ! 普通は体に掛かる負担は計り知れないがな!」
「……ふぅ。落ち着け自分……元に戻してください」
「良いだろう!」
翠の体が光に包まれる。
「はぁ……身の危険を感じたぜ……」
「うむうむ。貴様が強くなって私は嬉しいぞ」
女神は腕を組み、頷きながらそう言う。
「いや、女神様。貴女俺が捕まってる時、物凄く黒い笑みを浮かべてましたよ!?」
「さて、次行くか」
「……駄目だこの人」
翠は女神の事の一切を諦めた。
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どうも。ヘタノです。
主人公がもう、二度狂いました。如何しましょ。
今回はコメディ&ちょいエロ回です。
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設定資料集
・女体化した翠はスタイルがとても良い。具体的には色々デカイ。引っ込むところは引っ込んでいる。
・女体化すると少しだけ口調が変わる。(俺→私 ふぁ→ふぇ クハハハハ→キャハハハハ等)
・女体化は今後登場する……かも?
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