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第92話:悪意の矛先
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1567年12月も終わりの頃、三河国岡崎城。
「只今、戻りました。」
大広間に入ってきた本田平八郎と榊原康政。
「おお、無事か。まあその様子だと山田の姫君の婿にはなれずじまいのようだな。ワハハハ!!」
徳川家康は二人の顔を見て笑い出す。
「それで山田とはどのような人物じゃったか?」
徳川家臣酒井忠次が口を挟む。
まあ・・・こやつらの顔を見ればおおよその見当はつくがな・・・
「山田大輔殿もその姫君も非常に懐が深いというか・・・不思議な魅力がございました。」
平八郎は目を輝かせて語りだす。
「家臣団も我らと齢の変わらぬ者ばかり。不謹慎な言葉ではございますが、とても楽しく有意義な時間を過ごせました。」
普段はあまり口数の少ない康政の言葉に家康も忠次も満足気に笑みを浮かべていた。
「畿内は大和を中心に伊勢・志摩の北畠、近江の六角、河内・紀伊の畠山。都は越前の朝倉と若狭の武田が常駐し守っている。これは天下を狙う者どもには非常に手強いだろうな。」
家康は二人を下がらせた後、忠次と地図を広げながら各国の動きを確認し始めた。
「我らは武田との同盟により東の備えは安泰ですな。」
「ああ・・・だが問題は西だよ。」
家康は尾張国を指差す。
「吉法師様は同盟国だった山田を都で闇討ちを試みておる。懐刀とも言うべき木下藤吉郎が謀反というのも気になる。気を付けねばなるまいな・・・。」
「確かに・・・。」
険しい表情の忠次。
「正成はおるか?」
「ここに・・・。」
現れたのは服部半蔵正成。
「尾張を探ってくれぬか?」
「かなり危険な任務になりますが・・・覚悟の上です。」
正成の返事に忠次は慌てて聞き返す。
「おぬし程の男が危険との言葉・・・その理由を聞かせてくれ。」
「織田は甲賀の多羅尾光俊を雇い、諜報活動、情報収集に余念がございません。我が配下の者共も甲賀の者とのいざこざが増えている次第・・・。」
「そうか・・・遠江に攻め入る程の余裕も我らにはないわけだな。」
家康は嘆息するしかなかった。
その頃、美濃国稲葉山城。
「首尾はどうじゃ?」
「我が軍の先鋒である竹中半兵衛様は既に織田の砦を三つ陥落させております。」
「そうか・・・そうかそうか・・・フハハハ!!」
斎藤龍興は報告を受けて高笑いする。
織田の勢いを削いでくれた山田とやらに感謝だな・・・全く。
その様子を怪訝そうに見ているのは西美濃三人衆。
「どうした? お前たち元気がないのう・・・我らが勝ち戦を続けているのがそんなに気にいらぬのか・・・。」
龍興は三人の前に歩み寄る。
「いえ・・・。」「そのようなわけでは・・・。」「嬉しい知らせでございますな。」
慌てている三人を一瞥すると義龍は刀を抜いた。
「この謀反人共を捕らえよ。織田に内通しておるのだ!!」
義龍の声と共に兵たちが現れて西美濃三人衆を拘束する。
「何故じゃ・・・何故に我らが・・・。」
ただうろたえるばかりの稲葉良通。
「半兵衛は貴様らが織田に内通していると以前より疑っておった。だが、俺は信じていた・・・貴様らが裏切るわけないとな。だが・・・この書状はなんじゃァァァ!!」
義龍は懐から一枚の紙を取り出す。
「ば・・・馬鹿な・・・これは燃やして・・・し・・・しまった!?」
それを見て狼狽した氏家直元が思わず口を滑らせる。
「覚悟しろよ・・・貴様らに明日はない・・・。」
義龍は刀を切っ先を兵たちに連行されていく三人の後姿に向けた。
ふッ・・・確かに真実ではあるがな・・・なんとも直情的よのう。
一国を任される器には非ずだな。
その兵たちの中に多羅尾光俊が紛れていたのだった。
そして西美濃三人衆が捕らえられた後、稲葉山城下を離れた光俊は川沿いの茶店に腰を下ろしていた。
「首尾は上々だ。」
「まあ多羅尾殿には造作もないことであろう。このような役回りをさせて申し訳ない。」
光俊の背後に現れたのは風魔小太郎であった。
「風魔小太郎。おぬしは色々とかき回しているが、本業の方は大丈夫なのか?」
「フッ・・・俺の本業はこっち」ということだ。北条は宇都宮や佐竹、里見で手一杯のところに越後の龍にも狙われておる。まあ北条は殿様が優秀だから安心ですがな。」
小太郎は光俊の飲もうとした茶をさりげなく奪い取って飲み干す。
おいおい勝手に飲むな・・・
光俊は小太郎を睨む。
「結構なお茶ですな・・・。まあこれで斎藤家は崩壊していくでしょうな・・・内側から。別に外堀を埋める必要もなしで勝手に自滅する。」
「そこで織田が美濃を奪う・・・」
「いや・・・浅井長政だ。あの若造が美濃を奪う。」
「なんだとォ!!」
多羅尾光俊は怒りに満ちた表情で小太郎の胸倉を掴んだ。
「多羅尾殿、落ち着かれよ。俺の考えではない・・・あの御方の考えだ。少なくとも俺はそのように赤龍から話を聞いている。」
それを聞くと光俊は手を離した。小太郎は何事もなかったかのように腰を下ろす。
意味がわからぬ・・・何故に織田ではなく浅井なのだ・・・。
光俊はそのまま立ち尽くしていた。
その頃、小牧山城本丸御殿の隠し部屋。
「久しぶりに集まったのう。」
信長の前に座っている男たちがいた。
謎の集団であり、その中に交じって上泉信綱もいた。
「赤龍、青彪、緑霊、紫恩、白虎・・・そして・・・黄扤。」
次々に名を呼ばれていくと、赤龍たちと共に並んで座していた上泉信綱の顔が変わった。
この男が黄扤と呼ばれていた。
「やはり黒炎は来ぬか・・・あやつは本能寺でワシの邪魔をしおってからに。」
信長は憎々し気な表情でつぶやく。
「黒漆剣に憑りつかれているだけでしょう。」
赤龍の言葉に他の五人はうなずいていた。
「ワシはしばらく織田信長のままでおる。以前に決めた流れで頼む。」
「何故、元の姿に戻られぬのですか?」
そんな信長の言葉に黄扤が聞き返す。
「この術はおぬしも知っての通りで相手の全てを奪い取る。姿形だけではなく記憶も人格も。だがな・・・この信長は非常に業が強い。しかも幾つもの姿を持っていたのじゃ。たまにワシ自身の存在が消されかけるときもある。」
「・・・!?」
赤龍たちはただ驚くばかり。
「この果心居士を死してもたばかろうと試みるはさすが織田信長ということじゃな。」
「むう・・・。」
白虎は思い出していた。
この小牧山城本丸の隠し部屋にて、
「ぐぬう・・・。」
白虎の刀が信長の身体を貫いていた。
しかし、白虎自身も肩や足を斬られ血まみれである。
「ハァ・・・ハァハァ・・・果心居士様・・・今ですぞ・・・」
信長の身体から刀を抜くとそのまま白虎は倒れ込んだ。
「ウオオォォォ!!」
一人の妖しい身なりの男が信長に向けて印を構える。
すると信長の中から光のようなものが浮かび上がりその男の中へと入っていく。
「お・・・おのれ・・・果心居士よ・・・。」
信長は憤怒の形相でその男・・・果心居士を睨みつける。
「ば・・・馬鹿な・・・魂を抜かれたはずじゃ・・・。」
「このままでは済まさぬぞォォォ・・・ぐはッ!!」
吐血した信長だが、そのまま果心居士の方へとゆっくりと近づいていく。
そして倒れ込みながらその耳元で囁いた。
『貴様をいずれ乗っ取ってやるぞ・・・。』
そのまま倒れた信長は絶命していたのだった。
「次に皆が揃う時は織田が大きな戦をする時じゃ・・・頼むぞ・・・あの御方のために。」
「ははッ!!」
次の瞬間、信長も含め隠し部屋から人影が消えていたのだった。
所変わって大和国多聞山城。
大広間には無事に辿り着いた秀吉たちがいる。
「良かった・・・。神戸殿から連絡があってびっくりしましたよ。」
私はただ秀吉たちの無事な姿に安堵していた。
激動の1567年も間もなく終わりを告げる・・・。
「只今、戻りました。」
大広間に入ってきた本田平八郎と榊原康政。
「おお、無事か。まあその様子だと山田の姫君の婿にはなれずじまいのようだな。ワハハハ!!」
徳川家康は二人の顔を見て笑い出す。
「それで山田とはどのような人物じゃったか?」
徳川家臣酒井忠次が口を挟む。
まあ・・・こやつらの顔を見ればおおよその見当はつくがな・・・
「山田大輔殿もその姫君も非常に懐が深いというか・・・不思議な魅力がございました。」
平八郎は目を輝かせて語りだす。
「家臣団も我らと齢の変わらぬ者ばかり。不謹慎な言葉ではございますが、とても楽しく有意義な時間を過ごせました。」
普段はあまり口数の少ない康政の言葉に家康も忠次も満足気に笑みを浮かべていた。
「畿内は大和を中心に伊勢・志摩の北畠、近江の六角、河内・紀伊の畠山。都は越前の朝倉と若狭の武田が常駐し守っている。これは天下を狙う者どもには非常に手強いだろうな。」
家康は二人を下がらせた後、忠次と地図を広げながら各国の動きを確認し始めた。
「我らは武田との同盟により東の備えは安泰ですな。」
「ああ・・・だが問題は西だよ。」
家康は尾張国を指差す。
「吉法師様は同盟国だった山田を都で闇討ちを試みておる。懐刀とも言うべき木下藤吉郎が謀反というのも気になる。気を付けねばなるまいな・・・。」
「確かに・・・。」
険しい表情の忠次。
「正成はおるか?」
「ここに・・・。」
現れたのは服部半蔵正成。
「尾張を探ってくれぬか?」
「かなり危険な任務になりますが・・・覚悟の上です。」
正成の返事に忠次は慌てて聞き返す。
「おぬし程の男が危険との言葉・・・その理由を聞かせてくれ。」
「織田は甲賀の多羅尾光俊を雇い、諜報活動、情報収集に余念がございません。我が配下の者共も甲賀の者とのいざこざが増えている次第・・・。」
「そうか・・・遠江に攻め入る程の余裕も我らにはないわけだな。」
家康は嘆息するしかなかった。
その頃、美濃国稲葉山城。
「首尾はどうじゃ?」
「我が軍の先鋒である竹中半兵衛様は既に織田の砦を三つ陥落させております。」
「そうか・・・そうかそうか・・・フハハハ!!」
斎藤龍興は報告を受けて高笑いする。
織田の勢いを削いでくれた山田とやらに感謝だな・・・全く。
その様子を怪訝そうに見ているのは西美濃三人衆。
「どうした? お前たち元気がないのう・・・我らが勝ち戦を続けているのがそんなに気にいらぬのか・・・。」
龍興は三人の前に歩み寄る。
「いえ・・・。」「そのようなわけでは・・・。」「嬉しい知らせでございますな。」
慌てている三人を一瞥すると義龍は刀を抜いた。
「この謀反人共を捕らえよ。織田に内通しておるのだ!!」
義龍の声と共に兵たちが現れて西美濃三人衆を拘束する。
「何故じゃ・・・何故に我らが・・・。」
ただうろたえるばかりの稲葉良通。
「半兵衛は貴様らが織田に内通していると以前より疑っておった。だが、俺は信じていた・・・貴様らが裏切るわけないとな。だが・・・この書状はなんじゃァァァ!!」
義龍は懐から一枚の紙を取り出す。
「ば・・・馬鹿な・・・これは燃やして・・・し・・・しまった!?」
それを見て狼狽した氏家直元が思わず口を滑らせる。
「覚悟しろよ・・・貴様らに明日はない・・・。」
義龍は刀を切っ先を兵たちに連行されていく三人の後姿に向けた。
ふッ・・・確かに真実ではあるがな・・・なんとも直情的よのう。
一国を任される器には非ずだな。
その兵たちの中に多羅尾光俊が紛れていたのだった。
そして西美濃三人衆が捕らえられた後、稲葉山城下を離れた光俊は川沿いの茶店に腰を下ろしていた。
「首尾は上々だ。」
「まあ多羅尾殿には造作もないことであろう。このような役回りをさせて申し訳ない。」
光俊の背後に現れたのは風魔小太郎であった。
「風魔小太郎。おぬしは色々とかき回しているが、本業の方は大丈夫なのか?」
「フッ・・・俺の本業はこっち」ということだ。北条は宇都宮や佐竹、里見で手一杯のところに越後の龍にも狙われておる。まあ北条は殿様が優秀だから安心ですがな。」
小太郎は光俊の飲もうとした茶をさりげなく奪い取って飲み干す。
おいおい勝手に飲むな・・・
光俊は小太郎を睨む。
「結構なお茶ですな・・・。まあこれで斎藤家は崩壊していくでしょうな・・・内側から。別に外堀を埋める必要もなしで勝手に自滅する。」
「そこで織田が美濃を奪う・・・」
「いや・・・浅井長政だ。あの若造が美濃を奪う。」
「なんだとォ!!」
多羅尾光俊は怒りに満ちた表情で小太郎の胸倉を掴んだ。
「多羅尾殿、落ち着かれよ。俺の考えではない・・・あの御方の考えだ。少なくとも俺はそのように赤龍から話を聞いている。」
それを聞くと光俊は手を離した。小太郎は何事もなかったかのように腰を下ろす。
意味がわからぬ・・・何故に織田ではなく浅井なのだ・・・。
光俊はそのまま立ち尽くしていた。
その頃、小牧山城本丸御殿の隠し部屋。
「久しぶりに集まったのう。」
信長の前に座っている男たちがいた。
謎の集団であり、その中に交じって上泉信綱もいた。
「赤龍、青彪、緑霊、紫恩、白虎・・・そして・・・黄扤。」
次々に名を呼ばれていくと、赤龍たちと共に並んで座していた上泉信綱の顔が変わった。
この男が黄扤と呼ばれていた。
「やはり黒炎は来ぬか・・・あやつは本能寺でワシの邪魔をしおってからに。」
信長は憎々し気な表情でつぶやく。
「黒漆剣に憑りつかれているだけでしょう。」
赤龍の言葉に他の五人はうなずいていた。
「ワシはしばらく織田信長のままでおる。以前に決めた流れで頼む。」
「何故、元の姿に戻られぬのですか?」
そんな信長の言葉に黄扤が聞き返す。
「この術はおぬしも知っての通りで相手の全てを奪い取る。姿形だけではなく記憶も人格も。だがな・・・この信長は非常に業が強い。しかも幾つもの姿を持っていたのじゃ。たまにワシ自身の存在が消されかけるときもある。」
「・・・!?」
赤龍たちはただ驚くばかり。
「この果心居士を死してもたばかろうと試みるはさすが織田信長ということじゃな。」
「むう・・・。」
白虎は思い出していた。
この小牧山城本丸の隠し部屋にて、
「ぐぬう・・・。」
白虎の刀が信長の身体を貫いていた。
しかし、白虎自身も肩や足を斬られ血まみれである。
「ハァ・・・ハァハァ・・・果心居士様・・・今ですぞ・・・」
信長の身体から刀を抜くとそのまま白虎は倒れ込んだ。
「ウオオォォォ!!」
一人の妖しい身なりの男が信長に向けて印を構える。
すると信長の中から光のようなものが浮かび上がりその男の中へと入っていく。
「お・・・おのれ・・・果心居士よ・・・。」
信長は憤怒の形相でその男・・・果心居士を睨みつける。
「ば・・・馬鹿な・・・魂を抜かれたはずじゃ・・・。」
「このままでは済まさぬぞォォォ・・・ぐはッ!!」
吐血した信長だが、そのまま果心居士の方へとゆっくりと近づいていく。
そして倒れ込みながらその耳元で囁いた。
『貴様をいずれ乗っ取ってやるぞ・・・。』
そのまま倒れた信長は絶命していたのだった。
「次に皆が揃う時は織田が大きな戦をする時じゃ・・・頼むぞ・・・あの御方のために。」
「ははッ!!」
次の瞬間、信長も含め隠し部屋から人影が消えていたのだった。
所変わって大和国多聞山城。
大広間には無事に辿り着いた秀吉たちがいる。
「良かった・・・。神戸殿から連絡があってびっくりしましたよ。」
私はただ秀吉たちの無事な姿に安堵していた。
激動の1567年も間もなく終わりを告げる・・・。
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