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第102話:織田家分裂
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1568年5月10日、清州城を奪い取った織田信長の長男信忠は高らかに宣言した。
「織田信長に成り代わり尾張を治める。」
それが領民にとってさしたる効果があるわけではなかった。
信長は内政に秀でており領民からの不満は余り見受けられないのだ。
しかし、周辺諸国にとってはかなり大きな影響を与えることとなった。
三河国岡崎城。
「なんということだ・・・。奇妙丸が清州を奪うとは・・・。」
徳川家康はため息交じりにつぶやいた。
「これは好機。今こそ遠江に攻めるべきですぞ。」
徳川家重臣酒井忠次は進言する。
国力の貧弱な三河だが遠江を加えれば徳川家もそれなりに諸侯と渡り合える。
元より武に関しては三河武士は日ノ本一であるという自負もあった。
「そうだな。武田と相談して一刻も早く侵攻せねばなるまい。」
家康の言葉にうなずく家臣団。
「織田信忠公は幼い。きっと木下藤吉郎などの入れ知恵もございましょう。そしてその背後には必ず山田があると思われます。」
榊原康政が言う。
「吉法師様もこのまま黙ってはおるまいて・・・。悲しいが親子の争いになるということか・・・。正成が探りを入れておる。尾張に関しては山田に任せて静観するのが無難だな。」
そう言うと家康は尾張の方角をただ見つめるのであった。
尾張国清州城。
木下藤吉郎秀吉は早くも人を集めて城の改修を始めていた。
より堅固にせねば・・・相手は信長様。
例え、偽物であろうといとも簡単に稲葉山城を攻略した。
本物だろうが何であろうが、その戦術眼に変わりはないだろう。
だが・・・それにしてもこの策を講じた竹中半兵衛か・・・
末恐ろしい男だな。
秀吉は現場で声を上げて指示を出している竹中半兵衛重治を見つめていた。
少し遡り1568年4月12日。
多聞山城に勝竜寺城から一人の男が早馬でやってきた。
「私はこの度仕官いたしました竹中半兵衛重治と申します。」
「!?」
重治の言葉に驚く岳人。
おいおいおい・・・竹中半兵衛って・・・
秀吉たちも驚きを隠せない。
我らをあれ程まで苦しめた竹中半兵衛・・・あのような美丈夫とは・・・
「既に殿からお聞きされておられるでしょうが、此度の清州攻めに軍師として参陣いたします。」
重治の佇まいに岳人以下一同は心奪われていた。
既に三百の騎馬隊は出陣の準備を整えていた。
各国人衆から集められた腕利きの者たちばかりである。
この山田軍を指揮するのは秀吉である。
「これだけの兵で織田を攻めるのか・・・」
越智家家臣薩摩伝五郎は不安を感じていた。
吉野や宇智郡からも名うての男ばかり集められているが、兵力的に心許ない。
「逆にこれだけの兵で清州城とやらを落とせば日ノ本に名が轟くってことだ。」
同じく越智家家臣寺崎希信は喜びに満ちていた。
予てからの宿願であった山田家入りのチャンスでもある。
その視線は今回の遠征に参加する慎之助に注がれていた。
副将である長滝様に我が強さを認めていただこうか・・・
「ふう・・・緊張するものだ。遂に私が副将か。」
慎之助は大きく息を吸い込むと両頬を叩いて己を鼓舞する。
「慎之助。頼むわよ・・・そして生きて帰って来てね。」
「おお、美佳様からそのようなお言葉・・・。」
声をかけてきた美佳の後ろにはお彩が恥じらうように立っていた。
「長滝様・・・ご武運を・・・」
目に涙を浮かべているお彩。
無言で馬から飛び降りた慎之助はそのままお彩に歩み寄るとその手を握った。
「生きて帰ってきたら、私と一緒になってくれませぬか。」
その慎之助の一言に周囲がざわめく。
「はい・・・勿体無きお言葉・・・。必ず生きて帰って来てくださいませ。」
お彩は恥じらいながら慎之助の胸に飛び込んだ。
おお・・・幸せだ・・・。
慎之助はお彩を抱き寄せる。
「大体・・・こういうのって美佳様風に言えば死亡フラグってヤツなんだよな。」
同行する英圭がそこにツッコミを入れてきた。
「なっ・・・。」
「安心しろ、副将殿。俺が命に代えてもオマエを討たせはしないってな。」
一瞬、動揺した慎之助に英圭が笑顔で言った。
そのまま城を出発した山田軍三百騎は大和国山辺郡畑城に入城した。
「お待ちしておりました。木下様。」
山辺郡一帯を任されている畑城城主奥田忠高の出迎えを受ける。
「奥田殿、手筈は?」
「ぬかりはございませんぞ。」
ここでなんと旗印を山田から北畠に変更する。
奥田忠高が手配していたのだ。
そして一晩休むとそのまま北勢の神戸城を目指した。
4月18日に神戸城に到着。
「おお、よくぞ来られました。」
神戸具盛の手厚い歓迎を受けながらここで時を待つ。
小牧山城から信長の本隊が稲葉山城へと出陣する時を。
その間に北畠家から援軍が送られてきた。
大宮景連率いる二千の兵である。
そして月が替わって5月1日に間者から報告があった。
織田軍が二手に分かれて出陣したということだった。
「近江への陽動と稲葉山城攻撃の二隊でしょう。多分、信長は城攻めです。姉小路からの増援を見込んでいるはずです。」
重治は言い切った。
夜間による移動で田原氏が城主を務める浜田城に入城。
ここで旗印を織田の旗印に替えてまた夜間に出陣。
一気に木曽川を渡り切り陣を張る。
織田の旗印と美濃攻めという状況で付近の民衆たちも近隣の砦の兵たちも何一つ疑わなかった。
「ここからが勝負。夜通しかけて一気に攻め込む。その主力は騎馬隊です。」
山田、北畠合わせて五百の騎馬隊である。
「まずは先行する二百の騎馬隊で城門を制圧、あくまでも最初は緊急の様相を呈して味方の振りをしてください。その後、残りの三百で城内に突入。その後、到着した本軍で城を囲むのです。抵抗する者以外はできる限り殺さぬようにお願いいたします。味方にすれば貴重な戦力になりますので。」
重治はそう言うと秀吉を見た。
「そうか・・・そういうことか・・・竹中殿。」
「半兵衛で結構でございますよ。」
正史上では手を組み、秀吉の中国遠征を見事に助けた重治。
やはり両者は相通じるものがあった。
「惜しいな。清州を奪い取り、信重様を擁立した後にあなたの助けがあれば・・・。」
「山田家と手を組み続けるならばお力にはなれます。」
「フッ・・・相分かった。」
そして5月4日の夜更け頃、清州城に近づく一隊の騎馬隊があった。
織田の旗印を掲げている。
城周辺の砦から兵たちが出てきて声をかけてくる。
「こんな夜更けに何事でございますか?」
「私を知っておろう。前田又左衛門利家だ。殿の美濃攻めを聞いて居ても立っても居られなくなり帰ってきた。」
利家が兵たちに名乗る。
その報告は清州城の城主を任せられていた信長の弟織田信包には驚きであった。
正史上ではこの時期に北勢の長野家に養子として入り込まされていたが、この書き換えられた歴史では北勢は神戸氏が勢力を保ち、長野家もその恩恵を被っていたため、また織田と同盟関係にあったが故、信包は清州城城主となっていた。
城門の前まで兵を率いて出迎えると利家の他に毛利秀頼もいる。
「秀頼・・・おぬしは都で行方知れずと聞いておったが・・・。」
「はッ。帰るに帰れず諸国を彷徨っていたところを又左殿と偶然にも会いまして・・・。」
「藤吉郎や奇妙丸はどうなった?」
信包は利家に問いかける。
「大和で山田家の保護を受けております。女にうつつを抜かし腑抜けになっておりますが故に・・・」
「なるほどな・・・それでこの騎馬隊はどう説明する?」
信包は更に問いただすかのような口調になっていく。
「慎之助・・・頼む。」
「相分かった!!」
そのとき利家の声と共に慎之助が前に出てくると槍で信包を一突きにする。
「がはッ・・・」
そのまま絶命する信包の姿に織田の兵たちは統制を失い慌てふためく。
「突撃!!」
重治の声で二百騎の騎馬隊は不意を突いて城門になだれ込んだ。
「騎馬鉄砲隊撃て!!」
慎之助の命で五十騎の騎馬武者は背負っていた鉄砲に火を点けて撃つ。
連発式の銃は次々と織田の兵たちを撃ち抜いていく。
更に秀吉率いる三百の騎馬隊が城下になだれこんできた。
激戦となる清州城攻めの幕が上がったのであった。
「織田信長に成り代わり尾張を治める。」
それが領民にとってさしたる効果があるわけではなかった。
信長は内政に秀でており領民からの不満は余り見受けられないのだ。
しかし、周辺諸国にとってはかなり大きな影響を与えることとなった。
三河国岡崎城。
「なんということだ・・・。奇妙丸が清州を奪うとは・・・。」
徳川家康はため息交じりにつぶやいた。
「これは好機。今こそ遠江に攻めるべきですぞ。」
徳川家重臣酒井忠次は進言する。
国力の貧弱な三河だが遠江を加えれば徳川家もそれなりに諸侯と渡り合える。
元より武に関しては三河武士は日ノ本一であるという自負もあった。
「そうだな。武田と相談して一刻も早く侵攻せねばなるまい。」
家康の言葉にうなずく家臣団。
「織田信忠公は幼い。きっと木下藤吉郎などの入れ知恵もございましょう。そしてその背後には必ず山田があると思われます。」
榊原康政が言う。
「吉法師様もこのまま黙ってはおるまいて・・・。悲しいが親子の争いになるということか・・・。正成が探りを入れておる。尾張に関しては山田に任せて静観するのが無難だな。」
そう言うと家康は尾張の方角をただ見つめるのであった。
尾張国清州城。
木下藤吉郎秀吉は早くも人を集めて城の改修を始めていた。
より堅固にせねば・・・相手は信長様。
例え、偽物であろうといとも簡単に稲葉山城を攻略した。
本物だろうが何であろうが、その戦術眼に変わりはないだろう。
だが・・・それにしてもこの策を講じた竹中半兵衛か・・・
末恐ろしい男だな。
秀吉は現場で声を上げて指示を出している竹中半兵衛重治を見つめていた。
少し遡り1568年4月12日。
多聞山城に勝竜寺城から一人の男が早馬でやってきた。
「私はこの度仕官いたしました竹中半兵衛重治と申します。」
「!?」
重治の言葉に驚く岳人。
おいおいおい・・・竹中半兵衛って・・・
秀吉たちも驚きを隠せない。
我らをあれ程まで苦しめた竹中半兵衛・・・あのような美丈夫とは・・・
「既に殿からお聞きされておられるでしょうが、此度の清州攻めに軍師として参陣いたします。」
重治の佇まいに岳人以下一同は心奪われていた。
既に三百の騎馬隊は出陣の準備を整えていた。
各国人衆から集められた腕利きの者たちばかりである。
この山田軍を指揮するのは秀吉である。
「これだけの兵で織田を攻めるのか・・・」
越智家家臣薩摩伝五郎は不安を感じていた。
吉野や宇智郡からも名うての男ばかり集められているが、兵力的に心許ない。
「逆にこれだけの兵で清州城とやらを落とせば日ノ本に名が轟くってことだ。」
同じく越智家家臣寺崎希信は喜びに満ちていた。
予てからの宿願であった山田家入りのチャンスでもある。
その視線は今回の遠征に参加する慎之助に注がれていた。
副将である長滝様に我が強さを認めていただこうか・・・
「ふう・・・緊張するものだ。遂に私が副将か。」
慎之助は大きく息を吸い込むと両頬を叩いて己を鼓舞する。
「慎之助。頼むわよ・・・そして生きて帰って来てね。」
「おお、美佳様からそのようなお言葉・・・。」
声をかけてきた美佳の後ろにはお彩が恥じらうように立っていた。
「長滝様・・・ご武運を・・・」
目に涙を浮かべているお彩。
無言で馬から飛び降りた慎之助はそのままお彩に歩み寄るとその手を握った。
「生きて帰ってきたら、私と一緒になってくれませぬか。」
その慎之助の一言に周囲がざわめく。
「はい・・・勿体無きお言葉・・・。必ず生きて帰って来てくださいませ。」
お彩は恥じらいながら慎之助の胸に飛び込んだ。
おお・・・幸せだ・・・。
慎之助はお彩を抱き寄せる。
「大体・・・こういうのって美佳様風に言えば死亡フラグってヤツなんだよな。」
同行する英圭がそこにツッコミを入れてきた。
「なっ・・・。」
「安心しろ、副将殿。俺が命に代えてもオマエを討たせはしないってな。」
一瞬、動揺した慎之助に英圭が笑顔で言った。
そのまま城を出発した山田軍三百騎は大和国山辺郡畑城に入城した。
「お待ちしておりました。木下様。」
山辺郡一帯を任されている畑城城主奥田忠高の出迎えを受ける。
「奥田殿、手筈は?」
「ぬかりはございませんぞ。」
ここでなんと旗印を山田から北畠に変更する。
奥田忠高が手配していたのだ。
そして一晩休むとそのまま北勢の神戸城を目指した。
4月18日に神戸城に到着。
「おお、よくぞ来られました。」
神戸具盛の手厚い歓迎を受けながらここで時を待つ。
小牧山城から信長の本隊が稲葉山城へと出陣する時を。
その間に北畠家から援軍が送られてきた。
大宮景連率いる二千の兵である。
そして月が替わって5月1日に間者から報告があった。
織田軍が二手に分かれて出陣したということだった。
「近江への陽動と稲葉山城攻撃の二隊でしょう。多分、信長は城攻めです。姉小路からの増援を見込んでいるはずです。」
重治は言い切った。
夜間による移動で田原氏が城主を務める浜田城に入城。
ここで旗印を織田の旗印に替えてまた夜間に出陣。
一気に木曽川を渡り切り陣を張る。
織田の旗印と美濃攻めという状況で付近の民衆たちも近隣の砦の兵たちも何一つ疑わなかった。
「ここからが勝負。夜通しかけて一気に攻め込む。その主力は騎馬隊です。」
山田、北畠合わせて五百の騎馬隊である。
「まずは先行する二百の騎馬隊で城門を制圧、あくまでも最初は緊急の様相を呈して味方の振りをしてください。その後、残りの三百で城内に突入。その後、到着した本軍で城を囲むのです。抵抗する者以外はできる限り殺さぬようにお願いいたします。味方にすれば貴重な戦力になりますので。」
重治はそう言うと秀吉を見た。
「そうか・・・そういうことか・・・竹中殿。」
「半兵衛で結構でございますよ。」
正史上では手を組み、秀吉の中国遠征を見事に助けた重治。
やはり両者は相通じるものがあった。
「惜しいな。清州を奪い取り、信重様を擁立した後にあなたの助けがあれば・・・。」
「山田家と手を組み続けるならばお力にはなれます。」
「フッ・・・相分かった。」
そして5月4日の夜更け頃、清州城に近づく一隊の騎馬隊があった。
織田の旗印を掲げている。
城周辺の砦から兵たちが出てきて声をかけてくる。
「こんな夜更けに何事でございますか?」
「私を知っておろう。前田又左衛門利家だ。殿の美濃攻めを聞いて居ても立っても居られなくなり帰ってきた。」
利家が兵たちに名乗る。
その報告は清州城の城主を任せられていた信長の弟織田信包には驚きであった。
正史上ではこの時期に北勢の長野家に養子として入り込まされていたが、この書き換えられた歴史では北勢は神戸氏が勢力を保ち、長野家もその恩恵を被っていたため、また織田と同盟関係にあったが故、信包は清州城城主となっていた。
城門の前まで兵を率いて出迎えると利家の他に毛利秀頼もいる。
「秀頼・・・おぬしは都で行方知れずと聞いておったが・・・。」
「はッ。帰るに帰れず諸国を彷徨っていたところを又左殿と偶然にも会いまして・・・。」
「藤吉郎や奇妙丸はどうなった?」
信包は利家に問いかける。
「大和で山田家の保護を受けております。女にうつつを抜かし腑抜けになっておりますが故に・・・」
「なるほどな・・・それでこの騎馬隊はどう説明する?」
信包は更に問いただすかのような口調になっていく。
「慎之助・・・頼む。」
「相分かった!!」
そのとき利家の声と共に慎之助が前に出てくると槍で信包を一突きにする。
「がはッ・・・」
そのまま絶命する信包の姿に織田の兵たちは統制を失い慌てふためく。
「突撃!!」
重治の声で二百騎の騎馬隊は不意を突いて城門になだれ込んだ。
「騎馬鉄砲隊撃て!!」
慎之助の命で五十騎の騎馬武者は背負っていた鉄砲に火を点けて撃つ。
連発式の銃は次々と織田の兵たちを撃ち抜いていく。
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激戦となる清州城攻めの幕が上がったのであった。
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