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第134話:激闘、甲斐の虎対日向の三位入道
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戦いを終えた私たち山田家と北畠家が見守る中、武田家と伊東家が試合場へと入ってきた。
あれが武田信玄か・・・
岳人にも見せてやりたかったな。
岳人はお市と共に勝竜寺城で留守を任せている。
畿内で何かが起こらぬように岳人率いる山田軍は都の守りを固めているのだ。
そんな私の視線を受けて甲斐の虎武田信玄は気勢を上げていた。
「山田大輔に我らが甲斐の強さを存分に示すときだ。」
「おうッ!!」
名うての強者が集う武田家家臣団は既に臨戦態勢。
対するはその武田家の様子を眺めている伊東義祐。
我らなど眼中に無いと・・・甘いな・・・甘すぎる。
自信に満ち溢れた伊東義祐は家臣団を見回す。
そう、伊東家家臣団は九州において名うての剛の者を揃えていた。
個の力では九州最強、日ノ本でも屈指の強さを誇る家臣団である。
その強さは戦わずして五右衛門や慶次たちも感じ取っていた。
「これはどちらが来ても大変だな・・・。」
「まあ、明日は俺や一馬、厳勝に任せておけばいい。何人倒せるかわからんが。」
「第一試合、武田家真田信綱、前へ!!」
武田家家臣団屈指の猛将真田信綱がタンポ槍を手に前に出てくる。
「伊東家伊東祐信、前へ!!」
その声と共に若きまだ少年であろう侍がタンポ槍を振り回しながらやってきた。
なんじゃ・・・小僧ではないか・・・
真田信綱は思わず苦笑いを浮かべてしまう。
「いきなり小僧とは笑わせてくれる・・・。」
武田信玄も呆れ顔。
「いえ・・・これは油断できませぬ。」
それに対し、土屋昌続が声を上げるも、
「何をたわけたことを・・・例え手練れであったとしても・・・」
信玄以下家臣団は完全に伊東祐信を見下していた。
「始め!!」
審判の声と共に伊東祐信は槍を構えると姿を消した。
「なに・・・消えただと・・・」
突然のことに慌てふためく真田信綱。
「信綱、上じゃ!!」
武田家重臣の馬場信春が大声で叫ぶ。
「くッ・・・ぐお・・・」
その声に反応した信綱であったが、右肩に槍の直撃を喰らいひざまずく。
目にも止まらぬ速さで空中に舞い上がった祐信の槍の一撃であった。
「どうした・・・遊ぼうぜ・・・オッサン!!」
伊東祐信は笑みを浮かべながら手招きする。
「ふざけるな・・・小僧・・・我らは武田じゃ!!」
怒りに満ちた表情で真田信綱は立ち上がると再び槍を構えるのだった。
「勝負あり・・・勝者伊東祐信。」
審判の声が響き渡る中、さすがに疲労困憊の伊東祐信は自陣営へと戻っていく。
その後姿を見つめて打ちひしがれるのは馬場信春であった。
不死身の鬼美濃と後世にも伝えられる程の男が敗れた。
真田信綱、馬場信春という武田家きっての剛の者が伊東祐信一人に敗れ去ったということである。
「なんということじゃ・・・」
信玄は冷や汗を流していた。戦場でも流すことのないものを肌で感じていたのだ。
「昌続の言う通りじゃ・・・油断はならぬ相手・・・ワシにお任せを。」
武田家からは山県昌景が木刀を手に前へと出ていく。
「真田もそうだけど、あの馬場とかいうオッサンは強すぎるって・・・戦場だったら俺が死んでいたかも。」
伊東祐信は精魂尽き果てたかのように倒れこんだ。
「なるほどな・・・さすがは甲斐の虎・・・。次は誰がゆくか?」
伊東義祐は家臣団を見回す。
「ワシにも行かせてもらいましょう。」
伊東家家臣米良重方が木刀を手に前へと出ていき山県昌景と対峙した。
「ぐはッ!?」
「うごォッ・・・」
同時に倒れこむ山県昌景と米良重方。
「この勝負は引き分け!!」
両者ともに譲らぬ戦いは互いに急所を打ち合い引き分けとなったのである。
その予想だに出来なかった展開に信玄は青ざめていた。
日ノ本は広い・・・これ程の者共がおったというのか・・・
先程の山田や北畠、そして日向の伊東・・・天下とはどれ程までに遠いのじゃ・・・
「では私が参りましょう。」
武田家から土屋昌続が出てきた。
「おお・・・土屋殿だ。」
「楽しみだな。」
一馬と慎之介がその姿を見ている。
芳野一馬に長滝慎之介・・・私はおぬしらに負ける気が毛頭ないぞ!!
既に溢れ出んばかりの闘気を身に纏っていた。
それに対し伊東家から出てきたのは落合兼置。
「おお・・・。」
土屋昌続の戦いぶりに驚嘆の声が上がる。
まるで隙の無いそれでいて恐れを知らぬ大胆不敵な槍捌き。
そうだ・・・我らにはまだこやつらがおるわ・・・
信玄は思い出していた。
1561年の第四次川中島の戦い。
「虎狩りじゃ!!」
上杉政虎の剣に防戦一方の信玄。
くそ・・・軍配ではどうにもならぬ・・・
刀を抜く暇さえ与えない政虎の猛攻に追い詰められていく信玄。
そこに一人の若武者が飛び込んできた。
「殿を討たせんぞォ!!」
声を上げて政虎に斬りかかるも
「うわああッ!!」
その若武者は一撃で吹っ飛ばされてしまう。
「ぬう・・・」
焦る信玄だが、吹っ飛ばされた若武者は再び立ち上がると政虎に飛びかかっていく。
「か・・・覚悟ォォォッ!!」
その後も幾度となく政虎に打ちのめされるも致命傷を防ぎながら立ち上がり続けた。
ああ・・・身体の感覚がもう・・・
そのとき、次々と政虎に襲い掛かっていく武田の武者たち。
「平八郎殿、よくぞ持ちこたえた!!」
その中の一人のまだ少年のような者が声をかける。
「ああ・・・身体がバラバラになった気分じゃ・・・あとは頼む・・・。」
そう言い残すと若武者は倒れこんだ。その名は金丸平八郎。後の土屋昌続である。
「次は私が参る・・・初陣で殿を守れるとは名誉じゃ!!」
その少年のような若武者は槍を構えると大声で叫んだ。
その名は武藤喜兵衛。後の名将真田昌幸である。
「喜兵衛・・・小僧の出る幕ではないぞ!!」
その隣で嫌味を言いながらも信玄、そして喜兵衛をも庇う様に槍を構えるのは三枝昌貞。
「かと言って退くタマではないじゃろうて。とんだ初陣じゃな喜兵衛!!」
同じく槍を構えるのは曽根昌世。
「信玄。おぬしが虎であるのはこの者共も含めての虎ということじゃな・・・。」
さすがの政虎もこの数を相手には諦めざるを得ずに退却していくのだった。
「参った・・・!!」
声を上げて倒れこむ落合兼置。
「勝者、土屋昌続!!」
審判の声に拳を握りしめて静かに喜びを露わにする昌続。
倒れこんだ落合兼置に肩を貸す姿に場内から拍手が巻き起こった。
その後、土屋昌続は伊東家の五番手も打ち倒す。
2勝2敗1分となったところで武田家の五番手は
「兄上の仇討ちじゃ。」
後の真田昌幸になる男、武藤喜兵衛である。
「我らの出番はなしじゃな・・・。」
武田家陣営はやっと落ち着きを取り戻していた。
その通りに見事に伊東家の五番手をなんなく倒す武藤喜兵衛。
「仕方がないのう・・・ワシまで回ってくるとは・・・。」
ここで伊東家の六番手、殿を務める男が現れた。
荒武宗幸・・・九州でも随一の剛力を誇る傑物である。
「喜兵衛。それならばワシが出るぞ。」
「父上!?」
武田家六番手として姿を現したのは真田幸隆であった。
信綱もやられ、喜兵衛ではあの男には勝てまい・・・じゃがワシならばどうにかはなる。
戦場ならば確実にどちらかが死ぬ・・・そしてもう一方も無事では済まないじゃろう。
互いに強者として戦わずして分かり合う荒武宗幸と真田幸隆。
両者は鬼のような形相で木刀で斬り合いを始めた。
審判の開始の声を待たずしての『死合』にどよめきが巻き起こる。
「まだまだ強いのがおるってことだな・・・どちらが勝っても明日は俺がやるぞ!!」
北畠具教や鳥屋尾満栄のもとから戻ってきた清興が五右衛門と慶次の肩に手を置く。
「俺がやるって・・・。」
「明日は俺の日だ。邪魔はさせんぞ!!」
五右衛門と慶次の目が爛爛と輝いていた。
「私にも参加する権利はありますけど・・・。」
「そうそう。」
一馬と慎之介も名うての剛の者二人の戦いを目の当たりにして落ち着いてはいられなくなっていた。
「・・・来てよかった・・・これを見るだけで価値があります。」
柳生厳勝はただ戦いを食い入るように見つめていた。
荒武宗幸と真田幸隆の戦いは終わることないかのように続く。
互いの木刀は幾度となく折れ、全身傷だらけになりながらもひたすらに斬り結ぶ。
やがて両者は突然斬り合いをやめた。
「ガハハハ!!殿・・・すまぬ。これ以上やっても決着つかぬわ。」
荒武宗幸は豪快に笑いながら声を上げた。
済まなそうな真田幸隆の肩をバシバシと叩いている。
「仕方あるまい・・・負けということになるがな・・・ワシらに武田と渡り合える者はもうおらぬ。」
伊東義祐は両手を上げると苦笑いを浮かべた。
結果的に3勝2敗2分で武田家の勝利となるということを素直に受け入れる義祐。
「勝者武田家!!」
凄まじい激闘の末に武田家が勝ち上がったのだった。
あれが武田信玄か・・・
岳人にも見せてやりたかったな。
岳人はお市と共に勝竜寺城で留守を任せている。
畿内で何かが起こらぬように岳人率いる山田軍は都の守りを固めているのだ。
そんな私の視線を受けて甲斐の虎武田信玄は気勢を上げていた。
「山田大輔に我らが甲斐の強さを存分に示すときだ。」
「おうッ!!」
名うての強者が集う武田家家臣団は既に臨戦態勢。
対するはその武田家の様子を眺めている伊東義祐。
我らなど眼中に無いと・・・甘いな・・・甘すぎる。
自信に満ち溢れた伊東義祐は家臣団を見回す。
そう、伊東家家臣団は九州において名うての剛の者を揃えていた。
個の力では九州最強、日ノ本でも屈指の強さを誇る家臣団である。
その強さは戦わずして五右衛門や慶次たちも感じ取っていた。
「これはどちらが来ても大変だな・・・。」
「まあ、明日は俺や一馬、厳勝に任せておけばいい。何人倒せるかわからんが。」
「第一試合、武田家真田信綱、前へ!!」
武田家家臣団屈指の猛将真田信綱がタンポ槍を手に前に出てくる。
「伊東家伊東祐信、前へ!!」
その声と共に若きまだ少年であろう侍がタンポ槍を振り回しながらやってきた。
なんじゃ・・・小僧ではないか・・・
真田信綱は思わず苦笑いを浮かべてしまう。
「いきなり小僧とは笑わせてくれる・・・。」
武田信玄も呆れ顔。
「いえ・・・これは油断できませぬ。」
それに対し、土屋昌続が声を上げるも、
「何をたわけたことを・・・例え手練れであったとしても・・・」
信玄以下家臣団は完全に伊東祐信を見下していた。
「始め!!」
審判の声と共に伊東祐信は槍を構えると姿を消した。
「なに・・・消えただと・・・」
突然のことに慌てふためく真田信綱。
「信綱、上じゃ!!」
武田家重臣の馬場信春が大声で叫ぶ。
「くッ・・・ぐお・・・」
その声に反応した信綱であったが、右肩に槍の直撃を喰らいひざまずく。
目にも止まらぬ速さで空中に舞い上がった祐信の槍の一撃であった。
「どうした・・・遊ぼうぜ・・・オッサン!!」
伊東祐信は笑みを浮かべながら手招きする。
「ふざけるな・・・小僧・・・我らは武田じゃ!!」
怒りに満ちた表情で真田信綱は立ち上がると再び槍を構えるのだった。
「勝負あり・・・勝者伊東祐信。」
審判の声が響き渡る中、さすがに疲労困憊の伊東祐信は自陣営へと戻っていく。
その後姿を見つめて打ちひしがれるのは馬場信春であった。
不死身の鬼美濃と後世にも伝えられる程の男が敗れた。
真田信綱、馬場信春という武田家きっての剛の者が伊東祐信一人に敗れ去ったということである。
「なんということじゃ・・・」
信玄は冷や汗を流していた。戦場でも流すことのないものを肌で感じていたのだ。
「昌続の言う通りじゃ・・・油断はならぬ相手・・・ワシにお任せを。」
武田家からは山県昌景が木刀を手に前へと出ていく。
「真田もそうだけど、あの馬場とかいうオッサンは強すぎるって・・・戦場だったら俺が死んでいたかも。」
伊東祐信は精魂尽き果てたかのように倒れこんだ。
「なるほどな・・・さすがは甲斐の虎・・・。次は誰がゆくか?」
伊東義祐は家臣団を見回す。
「ワシにも行かせてもらいましょう。」
伊東家家臣米良重方が木刀を手に前へと出ていき山県昌景と対峙した。
「ぐはッ!?」
「うごォッ・・・」
同時に倒れこむ山県昌景と米良重方。
「この勝負は引き分け!!」
両者ともに譲らぬ戦いは互いに急所を打ち合い引き分けとなったのである。
その予想だに出来なかった展開に信玄は青ざめていた。
日ノ本は広い・・・これ程の者共がおったというのか・・・
先程の山田や北畠、そして日向の伊東・・・天下とはどれ程までに遠いのじゃ・・・
「では私が参りましょう。」
武田家から土屋昌続が出てきた。
「おお・・・土屋殿だ。」
「楽しみだな。」
一馬と慎之介がその姿を見ている。
芳野一馬に長滝慎之介・・・私はおぬしらに負ける気が毛頭ないぞ!!
既に溢れ出んばかりの闘気を身に纏っていた。
それに対し伊東家から出てきたのは落合兼置。
「おお・・・。」
土屋昌続の戦いぶりに驚嘆の声が上がる。
まるで隙の無いそれでいて恐れを知らぬ大胆不敵な槍捌き。
そうだ・・・我らにはまだこやつらがおるわ・・・
信玄は思い出していた。
1561年の第四次川中島の戦い。
「虎狩りじゃ!!」
上杉政虎の剣に防戦一方の信玄。
くそ・・・軍配ではどうにもならぬ・・・
刀を抜く暇さえ与えない政虎の猛攻に追い詰められていく信玄。
そこに一人の若武者が飛び込んできた。
「殿を討たせんぞォ!!」
声を上げて政虎に斬りかかるも
「うわああッ!!」
その若武者は一撃で吹っ飛ばされてしまう。
「ぬう・・・」
焦る信玄だが、吹っ飛ばされた若武者は再び立ち上がると政虎に飛びかかっていく。
「か・・・覚悟ォォォッ!!」
その後も幾度となく政虎に打ちのめされるも致命傷を防ぎながら立ち上がり続けた。
ああ・・・身体の感覚がもう・・・
そのとき、次々と政虎に襲い掛かっていく武田の武者たち。
「平八郎殿、よくぞ持ちこたえた!!」
その中の一人のまだ少年のような者が声をかける。
「ああ・・・身体がバラバラになった気分じゃ・・・あとは頼む・・・。」
そう言い残すと若武者は倒れこんだ。その名は金丸平八郎。後の土屋昌続である。
「次は私が参る・・・初陣で殿を守れるとは名誉じゃ!!」
その少年のような若武者は槍を構えると大声で叫んだ。
その名は武藤喜兵衛。後の名将真田昌幸である。
「喜兵衛・・・小僧の出る幕ではないぞ!!」
その隣で嫌味を言いながらも信玄、そして喜兵衛をも庇う様に槍を構えるのは三枝昌貞。
「かと言って退くタマではないじゃろうて。とんだ初陣じゃな喜兵衛!!」
同じく槍を構えるのは曽根昌世。
「信玄。おぬしが虎であるのはこの者共も含めての虎ということじゃな・・・。」
さすがの政虎もこの数を相手には諦めざるを得ずに退却していくのだった。
「参った・・・!!」
声を上げて倒れこむ落合兼置。
「勝者、土屋昌続!!」
審判の声に拳を握りしめて静かに喜びを露わにする昌続。
倒れこんだ落合兼置に肩を貸す姿に場内から拍手が巻き起こった。
その後、土屋昌続は伊東家の五番手も打ち倒す。
2勝2敗1分となったところで武田家の五番手は
「兄上の仇討ちじゃ。」
後の真田昌幸になる男、武藤喜兵衛である。
「我らの出番はなしじゃな・・・。」
武田家陣営はやっと落ち着きを取り戻していた。
その通りに見事に伊東家の五番手をなんなく倒す武藤喜兵衛。
「仕方がないのう・・・ワシまで回ってくるとは・・・。」
ここで伊東家の六番手、殿を務める男が現れた。
荒武宗幸・・・九州でも随一の剛力を誇る傑物である。
「喜兵衛。それならばワシが出るぞ。」
「父上!?」
武田家六番手として姿を現したのは真田幸隆であった。
信綱もやられ、喜兵衛ではあの男には勝てまい・・・じゃがワシならばどうにかはなる。
戦場ならば確実にどちらかが死ぬ・・・そしてもう一方も無事では済まないじゃろう。
互いに強者として戦わずして分かり合う荒武宗幸と真田幸隆。
両者は鬼のような形相で木刀で斬り合いを始めた。
審判の開始の声を待たずしての『死合』にどよめきが巻き起こる。
「まだまだ強いのがおるってことだな・・・どちらが勝っても明日は俺がやるぞ!!」
北畠具教や鳥屋尾満栄のもとから戻ってきた清興が五右衛門と慶次の肩に手を置く。
「俺がやるって・・・。」
「明日は俺の日だ。邪魔はさせんぞ!!」
五右衛門と慶次の目が爛爛と輝いていた。
「私にも参加する権利はありますけど・・・。」
「そうそう。」
一馬と慎之介も名うての剛の者二人の戦いを目の当たりにして落ち着いてはいられなくなっていた。
「・・・来てよかった・・・これを見るだけで価値があります。」
柳生厳勝はただ戦いを食い入るように見つめていた。
荒武宗幸と真田幸隆の戦いは終わることないかのように続く。
互いの木刀は幾度となく折れ、全身傷だらけになりながらもひたすらに斬り結ぶ。
やがて両者は突然斬り合いをやめた。
「ガハハハ!!殿・・・すまぬ。これ以上やっても決着つかぬわ。」
荒武宗幸は豪快に笑いながら声を上げた。
済まなそうな真田幸隆の肩をバシバシと叩いている。
「仕方あるまい・・・負けということになるがな・・・ワシらに武田と渡り合える者はもうおらぬ。」
伊東義祐は両手を上げると苦笑いを浮かべた。
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