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第137話:新たなる剣聖
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「昌貞の敵はワシが取るしかあるまい・・・。」
武田家の二人目は山県昌景だ。
「あの男は危険だ・・・。」
観衆の中にいる伊東家家臣米良重方がつぶやいた。
戦場ならばワシは3回は死んでおる・・・。
小男で見た目も貧相な山県昌景ではあるが、武田家で最強を謳われておりその名は知れ渡っていた。
「ふう・・・」
緊張の面持ちで木刀を手に立つのは柳生厳勝。
「小僧・・・いや・・・失礼した。この場に立つ者は全て強者。尋常に勝負。」
山県昌景も木刀を得物にした。
「嬉しいです・・・あの名高き山県殿と立ち合いができるとは・・・。」
厳勝は緊張もあったが、それ以上に心が舞い上がっていた。
あのとき・・・胤栄殿に歯が立たなかった。
いや、技量では負けてはいなかったが、それ以外が足りなかった。
だが・・・あれからずっと私は諸国を放浪し勝ち負けを繰り返してきた。
「山田家二番手柳生厳勝。」
審判の声と共に厳勝は木刀を構える。
「武田家二番手山県昌景。」
鋭い眼光で厳勝を見据える昌景。
「始め!!」
審判の声と共に厳勝は恐ろしい程の速さで昌景の懐に飛び込んだ。
「うるああッ!!」
木刀を昌景の喉元に突き上げる。
「ぐぬッ!?」
辛うじてかわした昌景にそのまま返す刀で横に一閃切り払う厳勝。
「こやつ!?」
これも辛うじてかわしたが額から鮮血が飛び散る。厳勝の剣圧の切れ味を物語る。
「なんじゃ・・・あの山田の小僧は・・・怪物ではないか・・・」
信玄が思わずこぼした言葉。
「喜兵衛。おぬしより上じゃな。あの柳生なんちゃとかいう小僧は・・・ワハハハ!!」
真田幸隆はそう言うと大声で笑った。
武藤喜兵衛は唇をかみしめながら戦いを食い入るように見つめる。
「剣技だけなら俺より上だな・・・厳勝は。」
五右衛門の言葉に清興も慶次もうなずいた。
「本当に宗厳殿を越えている・・・。だが・・・あの男・・・山県昌景は獣の匂いがするのだ。そうだろ・・・五右衛門、慶次?」
清興は今にも自分が戦いたそうな顔を見せる。
「次は俺だぞ・・・絶対に俺だ。厳勝が勝とうが負けようが俺だ!!」
慶次は身を乗り出し、次の出番を待つ一馬を牽制。
私の出番がないんですけど・・・
肩を落とす一馬に私は声をかけた。
「一馬・・・お前の強さはここにいる我らが一番知っているって。」
「私は確かに強くなっています。ですが、慎之介や義成の見事な戦いに厳勝の恐ろしいまでの手並み・・・早く私も戦いたいのです。」
一馬は確かに肩を落としていたが、その眼は爛爛とした輝きを放っている。
その眼を見た慎之介はニヤリと笑うと一馬の肩をポンポンと叩いた。
「はァァッ!!」
厳勝の圧倒的な剣技に追い詰められていく山県昌景。既に傷だらけになっていた。
しかし、その眼は追い詰められている者のそれではなかった。むしろひたすら獲物を狙う野獣の佇まい。
わかっている・・・隙は見せん。
「真・陰の太刀・・・旋空突!!」
厳勝が諸国武者修行の中で編み出した必殺剣。まるで西洋のフェンシングのような構えから鋭い回転の突きを放った。
「ぐあああッ!?」
見事に山県昌景の肩口を抉ると迸る鮮血。
「とどめ・・・」
厳勝は片膝をついた昌景に、とどめの一撃を浴びせようとしたときだった。
「うわあッ!?」
なんと口に含んでいた血を霧のように厳勝の顔に浴びせる昌景。
怯んだところに一気に反撃に出た。
鋭い攻撃を受け吹っ飛んでいく厳勝。
こんな戦い方・・・初めて・・・あ・・・そ・・・そうか・・・
重い攻撃を次々と浴びてふらふらになる厳勝。
「グガァァァッ!!」
そこに野獣の目つきと化した山県昌景が容赦のない追撃を加えてくる。
「山県殿・・・殺めてはなりませぬ!!」
真田信綱が声を上げると試合場に駆け込む。
「やめろ!! 昌景!!」
信玄も大声を上げると立ち上がった。
その声に馬場信春と土屋昌続も試合場に飛び込む。
「ダメだ!! 誰か止めろ!!」
私も叫んだ。このままでは厳勝が殺されてしまう。
「審判止めろ!!」
清興もそう言うと試合場に飛び込む。
五右衛門と慶次も続く。
「う・・・あ・・・」
しかしあまりの凄惨な戦いに審判は固まってしまっていた。
昌景の一撃が厳勝の頭をかち割る・・・誰もがその悲惨な結末に思わず目を覆いそうになった。
しかし、信じられない光景がそこにあった。
「ぐぬぬぬッ・・・」
なんと目を閉じた厳勝は首を横に傾けてかわすと木刀を持った昌景の両手首を掴んでいた。
その光景に入ってきた清興たちや真田信綱たちは立ち止まる。
「か・・・神業・・・か・・・」
思わずつぶやいた私に隣に現れた男が声をかけてきた。
「いや・・・これぞ柳生の新陰流の目指す究極の奥義・・・無刀取りじゃよ。」
「宗厳殿!!」
「やはり我が子は心配じゃ・・・ワハハハ。」
柳生宗厳だった。笑いながらその様子を眺めている。
「はァァッ!!」
厳勝はそのまま昌景の手首を捻ると投げ飛ばす。
「グルルルゥゥゥッ!!」
一回転して起き上がった昌景と目を閉じたまま立ち上がる厳勝。
「勝負あり・・・この勝負引き分け!!」
正気を取り戻した審判が声を上げた。
暴れている昌景を引きずりながら陣営に戻っていく真田信綱達。
「・・・悔しい・・・悔しい・・・。」
厳勝は目を閉じたまま涙を流していた。
その肩を清興は抱き寄せる。
「大したもんじゃねえか。俺が十六、十七の時よりは数段強いぜ・・・。」
そんな清興の言葉に激しく嗚咽する厳勝。
「みなさんが勝っているのに私だけ・・・。」
「馬鹿言え!! 相手はあの山県昌景だぜ。俺は織田にいたからよく知っている。お前だからあそこまで戦えたってことだ!!」
慶次の言葉が厳勝の心に深く突き刺さった。
涙をぬぐった若き剣士はゆっくりと目を開く。
その視線の先には武田陣営に引きずられながら帰っていく山県昌景の姿。
大した小僧だ・・・。
その手は厳勝の方へと向けられていた。立てているその親指を見ると厳勝は大きく頭を下げるのだった。
正史では柳生厳勝は松永久秀について筒井順慶と戦った。
そして鉄砲で撃たれた傷が元で半身不随となり、剣豪としての道を断たれた。
この書き換えられた歴史では既に松永久秀はこの世におらず、また筒井順慶と柳生は友好関係にある。
後の世に日ノ本随一の剣聖と謳われる柳生新次郎厳勝の出世試合として語り継がれるのであった。
「さて・・・やっと出番が来たかい・・・。」
慶次は既に試合場に立っている。
「あれは織田を出奔したといわれる前田利益ではないか・・・」
武田家家中の者共が騒ぎ始める。
「さて・・・ワシが行くとするか・・・。」
そんな中でタンボ槍を片手に飄々とした顔つきで試合場へと入っていく老侍。
「父上!!あれはケダモノですぞ。お年を考えてくだされ!!」
武田家家臣保科正直が声を張り上げるも、その老侍は聞こえないふりジェスチャーをしてごまかす。
「槍弾正・・・久しぶりに血が滾りおったか・・・ワハハハ!!」
信玄はその光景を豪快に笑い飛ばす。
「前田慶次郎利益じゃったな? 噂は聞いておる。ただ槍を語るならばワシを乗り越えねばなるまい。」
その老侍は慶次を見据える。先程の飄々とした顔つきだが、眼光は鋭い。
「成程、槍弾正殿か・・・これは嬉しいぞ♪」
慶次の顔つきが野獣の如く変貌した。
「知ってくれておるとは嬉しいのう・・・。この保科正俊をな・・・。」
その老侍、武田家家臣保科正俊も顔つきを野獣の如く豹変させるのであった。
柳生厳勝の覚醒がこれからの山田家の大いなる助けになるのは後の話。
これから始まる前田慶次と保科正俊の戦い、その激闘の予感を誰もが感じて取っていたのだった。
武田家の二人目は山県昌景だ。
「あの男は危険だ・・・。」
観衆の中にいる伊東家家臣米良重方がつぶやいた。
戦場ならばワシは3回は死んでおる・・・。
小男で見た目も貧相な山県昌景ではあるが、武田家で最強を謳われておりその名は知れ渡っていた。
「ふう・・・」
緊張の面持ちで木刀を手に立つのは柳生厳勝。
「小僧・・・いや・・・失礼した。この場に立つ者は全て強者。尋常に勝負。」
山県昌景も木刀を得物にした。
「嬉しいです・・・あの名高き山県殿と立ち合いができるとは・・・。」
厳勝は緊張もあったが、それ以上に心が舞い上がっていた。
あのとき・・・胤栄殿に歯が立たなかった。
いや、技量では負けてはいなかったが、それ以外が足りなかった。
だが・・・あれからずっと私は諸国を放浪し勝ち負けを繰り返してきた。
「山田家二番手柳生厳勝。」
審判の声と共に厳勝は木刀を構える。
「武田家二番手山県昌景。」
鋭い眼光で厳勝を見据える昌景。
「始め!!」
審判の声と共に厳勝は恐ろしい程の速さで昌景の懐に飛び込んだ。
「うるああッ!!」
木刀を昌景の喉元に突き上げる。
「ぐぬッ!?」
辛うじてかわした昌景にそのまま返す刀で横に一閃切り払う厳勝。
「こやつ!?」
これも辛うじてかわしたが額から鮮血が飛び散る。厳勝の剣圧の切れ味を物語る。
「なんじゃ・・・あの山田の小僧は・・・怪物ではないか・・・」
信玄が思わずこぼした言葉。
「喜兵衛。おぬしより上じゃな。あの柳生なんちゃとかいう小僧は・・・ワハハハ!!」
真田幸隆はそう言うと大声で笑った。
武藤喜兵衛は唇をかみしめながら戦いを食い入るように見つめる。
「剣技だけなら俺より上だな・・・厳勝は。」
五右衛門の言葉に清興も慶次もうなずいた。
「本当に宗厳殿を越えている・・・。だが・・・あの男・・・山県昌景は獣の匂いがするのだ。そうだろ・・・五右衛門、慶次?」
清興は今にも自分が戦いたそうな顔を見せる。
「次は俺だぞ・・・絶対に俺だ。厳勝が勝とうが負けようが俺だ!!」
慶次は身を乗り出し、次の出番を待つ一馬を牽制。
私の出番がないんですけど・・・
肩を落とす一馬に私は声をかけた。
「一馬・・・お前の強さはここにいる我らが一番知っているって。」
「私は確かに強くなっています。ですが、慎之介や義成の見事な戦いに厳勝の恐ろしいまでの手並み・・・早く私も戦いたいのです。」
一馬は確かに肩を落としていたが、その眼は爛爛とした輝きを放っている。
その眼を見た慎之介はニヤリと笑うと一馬の肩をポンポンと叩いた。
「はァァッ!!」
厳勝の圧倒的な剣技に追い詰められていく山県昌景。既に傷だらけになっていた。
しかし、その眼は追い詰められている者のそれではなかった。むしろひたすら獲物を狙う野獣の佇まい。
わかっている・・・隙は見せん。
「真・陰の太刀・・・旋空突!!」
厳勝が諸国武者修行の中で編み出した必殺剣。まるで西洋のフェンシングのような構えから鋭い回転の突きを放った。
「ぐあああッ!?」
見事に山県昌景の肩口を抉ると迸る鮮血。
「とどめ・・・」
厳勝は片膝をついた昌景に、とどめの一撃を浴びせようとしたときだった。
「うわあッ!?」
なんと口に含んでいた血を霧のように厳勝の顔に浴びせる昌景。
怯んだところに一気に反撃に出た。
鋭い攻撃を受け吹っ飛んでいく厳勝。
こんな戦い方・・・初めて・・・あ・・・そ・・・そうか・・・
重い攻撃を次々と浴びてふらふらになる厳勝。
「グガァァァッ!!」
そこに野獣の目つきと化した山県昌景が容赦のない追撃を加えてくる。
「山県殿・・・殺めてはなりませぬ!!」
真田信綱が声を上げると試合場に駆け込む。
「やめろ!! 昌景!!」
信玄も大声を上げると立ち上がった。
その声に馬場信春と土屋昌続も試合場に飛び込む。
「ダメだ!! 誰か止めろ!!」
私も叫んだ。このままでは厳勝が殺されてしまう。
「審判止めろ!!」
清興もそう言うと試合場に飛び込む。
五右衛門と慶次も続く。
「う・・・あ・・・」
しかしあまりの凄惨な戦いに審判は固まってしまっていた。
昌景の一撃が厳勝の頭をかち割る・・・誰もがその悲惨な結末に思わず目を覆いそうになった。
しかし、信じられない光景がそこにあった。
「ぐぬぬぬッ・・・」
なんと目を閉じた厳勝は首を横に傾けてかわすと木刀を持った昌景の両手首を掴んでいた。
その光景に入ってきた清興たちや真田信綱たちは立ち止まる。
「か・・・神業・・・か・・・」
思わずつぶやいた私に隣に現れた男が声をかけてきた。
「いや・・・これぞ柳生の新陰流の目指す究極の奥義・・・無刀取りじゃよ。」
「宗厳殿!!」
「やはり我が子は心配じゃ・・・ワハハハ。」
柳生宗厳だった。笑いながらその様子を眺めている。
「はァァッ!!」
厳勝はそのまま昌景の手首を捻ると投げ飛ばす。
「グルルルゥゥゥッ!!」
一回転して起き上がった昌景と目を閉じたまま立ち上がる厳勝。
「勝負あり・・・この勝負引き分け!!」
正気を取り戻した審判が声を上げた。
暴れている昌景を引きずりながら陣営に戻っていく真田信綱達。
「・・・悔しい・・・悔しい・・・。」
厳勝は目を閉じたまま涙を流していた。
その肩を清興は抱き寄せる。
「大したもんじゃねえか。俺が十六、十七の時よりは数段強いぜ・・・。」
そんな清興の言葉に激しく嗚咽する厳勝。
「みなさんが勝っているのに私だけ・・・。」
「馬鹿言え!! 相手はあの山県昌景だぜ。俺は織田にいたからよく知っている。お前だからあそこまで戦えたってことだ!!」
慶次の言葉が厳勝の心に深く突き刺さった。
涙をぬぐった若き剣士はゆっくりと目を開く。
その視線の先には武田陣営に引きずられながら帰っていく山県昌景の姿。
大した小僧だ・・・。
その手は厳勝の方へと向けられていた。立てているその親指を見ると厳勝は大きく頭を下げるのだった。
正史では柳生厳勝は松永久秀について筒井順慶と戦った。
そして鉄砲で撃たれた傷が元で半身不随となり、剣豪としての道を断たれた。
この書き換えられた歴史では既に松永久秀はこの世におらず、また筒井順慶と柳生は友好関係にある。
後の世に日ノ本随一の剣聖と謳われる柳生新次郎厳勝の出世試合として語り継がれるのであった。
「さて・・・やっと出番が来たかい・・・。」
慶次は既に試合場に立っている。
「あれは織田を出奔したといわれる前田利益ではないか・・・」
武田家家中の者共が騒ぎ始める。
「さて・・・ワシが行くとするか・・・。」
そんな中でタンボ槍を片手に飄々とした顔つきで試合場へと入っていく老侍。
「父上!!あれはケダモノですぞ。お年を考えてくだされ!!」
武田家家臣保科正直が声を張り上げるも、その老侍は聞こえないふりジェスチャーをしてごまかす。
「槍弾正・・・久しぶりに血が滾りおったか・・・ワハハハ!!」
信玄はその光景を豪快に笑い飛ばす。
「前田慶次郎利益じゃったな? 噂は聞いておる。ただ槍を語るならばワシを乗り越えねばなるまい。」
その老侍は慶次を見据える。先程の飄々とした顔つきだが、眼光は鋭い。
「成程、槍弾正殿か・・・これは嬉しいぞ♪」
慶次の顔つきが野獣の如く変貌した。
「知ってくれておるとは嬉しいのう・・・。この保科正俊をな・・・。」
その老侍、武田家家臣保科正俊も顔つきを野獣の如く豹変させるのであった。
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