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第203話:風魔小太郎外伝 中編
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かつて北条氏綱の懐刀であった母の後を継いだ小太郎。
北条家の忍びは風魔忍軍として胎動を始めた。
腕利きの忍びであった母の才と後北条家五代において最も優れた頭脳を持つ北条氏綱の血。
そこにあえて自らの運命を呪うことにより、闇に落ちた小太郎は冷酷無比な手腕で風魔忍軍は急速に成長を遂げていった。
その名は瞬く間に日ノ本中に広まると各地から腕利きたちが集まってきた。
小太郎はその全てを軽々と打ち倒し、自らの配下に加えていく。
そして北条氏綱の後を継いだ氏康の下で真価を発揮していった。
正史上では語られない風魔忍軍の暗躍。
1546年5月19日、川越夜戦。北条家の名を日ノ本中に知らしめることとなる日本三大奇襲、日本三大夜戦の一つと謳われる戦いである。
1546年5月18日、川越夜戦の前日のこと、武蔵国河越城は上杉憲政・上杉朝定・足利晴氏の連合軍八万に囲まれていた。
「じわじわと攻めればよかろう。」
山内上杉家当主上杉憲政は余裕の笑みを浮かべていた。
「それにしても先だっての北条氏康めの醜態は良い酒の肴になるものぞ。」
扇谷上杉家当主上杉朝定は既に酒を飲み始めている。
「なんとも痛快でございます。」
上杉朝定家臣の難波田憲重は酌をしながら、一人のくノ一に目を向けていた。
「・・・」
そのくノ一は笑みを浮かべる。
「氏康は府中まで兵を退いております。義弟の北条綱成を見殺しにせざるを得ないという・・・何とも惨い話ですなあ・・・フハハハ!!」
古河公方足利晴氏も満足げに笑い声を上げていた。
完全に関東管領たちは油断しております・・・小太郎様。
そのくノ一は連合軍の本陣を出て行こうとする。
「霧香・・・どこに行くのじゃ?」
上杉朝定が声をかけて呼び止める。
「少し外の空気を吸いとうございます。」
霧香と呼ばれたそのくノ一はそう言うとニコッと微笑む。
「可愛い奴め♪」
上杉朝定は表情を緩めると大きくうなずいた。
「朝定殿はあのくノ一がお気に入りのようじゃな。」
上杉憲政が朝定の脇を肘で突き始める。
「使えるのじゃよ。あの娘のおかげで我らは北条氏康の策が筒抜けじゃ。」
そう言うと上杉朝定は鋭い眼光を見せた。
先だっての北条氏康からの降伏の申し出。河越城の北条綱成と兵たちの助命嘆願、無血開城という条件。それが偽りであることを知らせてくれおる。現に攻めおったら氏康率いる援軍は蜘蛛の子を散らすように逃げおった。
霧香は二重の密偵よ・・・
その霧香は河越城に忍び込んでいた。
本丸の大広間では意気消沈している北条綱成とその家臣団の姿。
「もはや降伏も叶わぬならいっそのこと討って出て散りましょうぞ!!」
家臣の一人が声を荒げる。
「そうだな・・・致し方あるまい。」
北条綱成も覚悟を決めた表情。
「それはなりませぬ。」
その声と共に姿を現した霧香。
「おお、小太郎の・・・」
「はい・・・。筋書きは出来上がっております。」
綱成の言葉に霧香はうなずく。
「教えてくれ。」
「はい。」
霧香はその言葉を受けて綱成と家臣団を集めた。
そして日付も変わった5月19日の子の刻。
「およしになられてくだされ・・・。周りの者に気づかれます。」
「構わんじゃろ・・・ワシはもうどうにも止まらんぞ♪」
上杉朝定の本陣、霧香は朝定に抱かれていた。
「・・・では・・・お好きにされてください♥」
霧香は座りこむと股を広げた。
「おお・・・月明りがお前の美しさを更に極めるのう♪」
その中に顔を埋める上杉朝定。
しかし、そのまま恍惚の表情を浮かべながら気を失った。
汚らわしい・・・
霧香は立ち上がると周囲を見回す。
闇の中から現れた幾つもの影たちが霧香の前にひざまずく。
「さあ・・・あとは見届けるのみね・・・」
そうつぶやいた霧香。
そのときだった・・・
「敵襲!! 敵襲じゃああ!!」
悲鳴にも似た声が連合軍の各陣内に次々と上がっていく。
「さあ・・・宴の始まりじゃァァァ!!」
北条氏康の声と共に突然現れた北条軍が夜襲を仕掛けてきたのである。
「今よ!!」
霧香の声と共に忍びの一人が火を放つと上杉朝定の本陣が炎に包まれた。
「なんじゃ・・・霧香・・・この焦げた臭いは?この暑さは?」
炎の中で目を覚ました北条朝定。
なんだ・・・なんだ・・・なんなんだ・・・
目の前には無残に転がる家臣団の屍の山。
「朝定様。一大事でございます。北条軍の夜襲でございます。」
目の前には霧香の姿。
「おお・・・助けてくれ。霧香よ。」
朝定は霧香にすがりつこうとするも・・・
「ぐえッ!?」
顔面を蹴り飛ばされて地面に倒れ伏す。
「俺のオンナで散々いい思いを味わいやがって・・・許せねえぞ♪」
満面の笑みを浮かべた風魔小太郎の姿。
「霧香。」
「・・・はう・・・んあ・・・」
小太郎は霧香の胸を揉みしだきながら抱きしめる。
官能的な表情を見せる霧香。
悪夢じゃ・・・これは悪夢じゃ・・・
ただ茫然とへたり込む上杉朝定。
「悪夢のようだと思っておるだろう? 悪夢ではない、、正夢だ。」
小太郎が刀を抜いた瞬間に朝定の首は地面に転がるのだった。
完全に油断したところでの北条軍の夜襲に連合軍は成す術がなかった。
扇谷上杉は当主上杉朝定、重臣の難波田憲重などが戦死、関東管領上杉憲政は逃げ切ることができたが、数多くの重臣を失ったことでその権威は失墜。残された足利晴氏の軍も突然討って出てきた河越城の北条綱成の散々に打ちのめされた。
河越城の兵三千、援軍の北条氏康の本軍八千で八万の上杉、足利の連合軍を打ち破ったのであった。
戦か数日後の相模国風間谷。
小太郎の屋敷では酒宴が繰り広げられていた。
「痛快じゃな、頭領の策が的中しおったわ!!」
風魔忍軍の廖鬼が酒を浴びるように飲みながら大声で叫ぶ。
「全くもって頭領の手柄なのにのう。忍びとは世知辛いな。」
同じく風魔忍軍の巖鬼は酔いつぶれた顔で盃を床に叩きつけた。
「まあ、これだけの褒美を頂けたのだから満足せねばな。」
不敵な笑みを浮かべる小太郎の傍らには霧香が座っていた。
思いのままに全てが上手くいく・・・女も金も思いのまま・・・
どうじゃ・・・風間小太郎・・・俺を売ろうとした貴様の目にはどう映る?
地獄の底からどのように見える?
小太郎は酒を一気に飲み干すと霧香を押し倒す。
「小太郎様・・・皆が見ております・・・」
「よし、オマエらここからは俺の時間だ。出ていけ!!」
小太郎の声で風魔の忍びたちは屋敷からつまらなそうな顔で出ていく。
そのまま小太郎は霧香を抱きしめる。
「しばらくこのままでいいか?」
「強がってばかり・・・可愛らしい人・・・」
小太郎には霧香にどこか母であったはつねの面影を感じ取っていた。
悪を自称し、修羅の道を進む小太郎にとっての安らぎの時間。
心の中ではいつまでも続くものではないと感じながら・・・
北条家の忍びは風魔忍軍として胎動を始めた。
腕利きの忍びであった母の才と後北条家五代において最も優れた頭脳を持つ北条氏綱の血。
そこにあえて自らの運命を呪うことにより、闇に落ちた小太郎は冷酷無比な手腕で風魔忍軍は急速に成長を遂げていった。
その名は瞬く間に日ノ本中に広まると各地から腕利きたちが集まってきた。
小太郎はその全てを軽々と打ち倒し、自らの配下に加えていく。
そして北条氏綱の後を継いだ氏康の下で真価を発揮していった。
正史上では語られない風魔忍軍の暗躍。
1546年5月19日、川越夜戦。北条家の名を日ノ本中に知らしめることとなる日本三大奇襲、日本三大夜戦の一つと謳われる戦いである。
1546年5月18日、川越夜戦の前日のこと、武蔵国河越城は上杉憲政・上杉朝定・足利晴氏の連合軍八万に囲まれていた。
「じわじわと攻めればよかろう。」
山内上杉家当主上杉憲政は余裕の笑みを浮かべていた。
「それにしても先だっての北条氏康めの醜態は良い酒の肴になるものぞ。」
扇谷上杉家当主上杉朝定は既に酒を飲み始めている。
「なんとも痛快でございます。」
上杉朝定家臣の難波田憲重は酌をしながら、一人のくノ一に目を向けていた。
「・・・」
そのくノ一は笑みを浮かべる。
「氏康は府中まで兵を退いております。義弟の北条綱成を見殺しにせざるを得ないという・・・何とも惨い話ですなあ・・・フハハハ!!」
古河公方足利晴氏も満足げに笑い声を上げていた。
完全に関東管領たちは油断しております・・・小太郎様。
そのくノ一は連合軍の本陣を出て行こうとする。
「霧香・・・どこに行くのじゃ?」
上杉朝定が声をかけて呼び止める。
「少し外の空気を吸いとうございます。」
霧香と呼ばれたそのくノ一はそう言うとニコッと微笑む。
「可愛い奴め♪」
上杉朝定は表情を緩めると大きくうなずいた。
「朝定殿はあのくノ一がお気に入りのようじゃな。」
上杉憲政が朝定の脇を肘で突き始める。
「使えるのじゃよ。あの娘のおかげで我らは北条氏康の策が筒抜けじゃ。」
そう言うと上杉朝定は鋭い眼光を見せた。
先だっての北条氏康からの降伏の申し出。河越城の北条綱成と兵たちの助命嘆願、無血開城という条件。それが偽りであることを知らせてくれおる。現に攻めおったら氏康率いる援軍は蜘蛛の子を散らすように逃げおった。
霧香は二重の密偵よ・・・
その霧香は河越城に忍び込んでいた。
本丸の大広間では意気消沈している北条綱成とその家臣団の姿。
「もはや降伏も叶わぬならいっそのこと討って出て散りましょうぞ!!」
家臣の一人が声を荒げる。
「そうだな・・・致し方あるまい。」
北条綱成も覚悟を決めた表情。
「それはなりませぬ。」
その声と共に姿を現した霧香。
「おお、小太郎の・・・」
「はい・・・。筋書きは出来上がっております。」
綱成の言葉に霧香はうなずく。
「教えてくれ。」
「はい。」
霧香はその言葉を受けて綱成と家臣団を集めた。
そして日付も変わった5月19日の子の刻。
「およしになられてくだされ・・・。周りの者に気づかれます。」
「構わんじゃろ・・・ワシはもうどうにも止まらんぞ♪」
上杉朝定の本陣、霧香は朝定に抱かれていた。
「・・・では・・・お好きにされてください♥」
霧香は座りこむと股を広げた。
「おお・・・月明りがお前の美しさを更に極めるのう♪」
その中に顔を埋める上杉朝定。
しかし、そのまま恍惚の表情を浮かべながら気を失った。
汚らわしい・・・
霧香は立ち上がると周囲を見回す。
闇の中から現れた幾つもの影たちが霧香の前にひざまずく。
「さあ・・・あとは見届けるのみね・・・」
そうつぶやいた霧香。
そのときだった・・・
「敵襲!! 敵襲じゃああ!!」
悲鳴にも似た声が連合軍の各陣内に次々と上がっていく。
「さあ・・・宴の始まりじゃァァァ!!」
北条氏康の声と共に突然現れた北条軍が夜襲を仕掛けてきたのである。
「今よ!!」
霧香の声と共に忍びの一人が火を放つと上杉朝定の本陣が炎に包まれた。
「なんじゃ・・・霧香・・・この焦げた臭いは?この暑さは?」
炎の中で目を覚ました北条朝定。
なんだ・・・なんだ・・・なんなんだ・・・
目の前には無残に転がる家臣団の屍の山。
「朝定様。一大事でございます。北条軍の夜襲でございます。」
目の前には霧香の姿。
「おお・・・助けてくれ。霧香よ。」
朝定は霧香にすがりつこうとするも・・・
「ぐえッ!?」
顔面を蹴り飛ばされて地面に倒れ伏す。
「俺のオンナで散々いい思いを味わいやがって・・・許せねえぞ♪」
満面の笑みを浮かべた風魔小太郎の姿。
「霧香。」
「・・・はう・・・んあ・・・」
小太郎は霧香の胸を揉みしだきながら抱きしめる。
官能的な表情を見せる霧香。
悪夢じゃ・・・これは悪夢じゃ・・・
ただ茫然とへたり込む上杉朝定。
「悪夢のようだと思っておるだろう? 悪夢ではない、、正夢だ。」
小太郎が刀を抜いた瞬間に朝定の首は地面に転がるのだった。
完全に油断したところでの北条軍の夜襲に連合軍は成す術がなかった。
扇谷上杉は当主上杉朝定、重臣の難波田憲重などが戦死、関東管領上杉憲政は逃げ切ることができたが、数多くの重臣を失ったことでその権威は失墜。残された足利晴氏の軍も突然討って出てきた河越城の北条綱成の散々に打ちのめされた。
河越城の兵三千、援軍の北条氏康の本軍八千で八万の上杉、足利の連合軍を打ち破ったのであった。
戦か数日後の相模国風間谷。
小太郎の屋敷では酒宴が繰り広げられていた。
「痛快じゃな、頭領の策が的中しおったわ!!」
風魔忍軍の廖鬼が酒を浴びるように飲みながら大声で叫ぶ。
「全くもって頭領の手柄なのにのう。忍びとは世知辛いな。」
同じく風魔忍軍の巖鬼は酔いつぶれた顔で盃を床に叩きつけた。
「まあ、これだけの褒美を頂けたのだから満足せねばな。」
不敵な笑みを浮かべる小太郎の傍らには霧香が座っていた。
思いのままに全てが上手くいく・・・女も金も思いのまま・・・
どうじゃ・・・風間小太郎・・・俺を売ろうとした貴様の目にはどう映る?
地獄の底からどのように見える?
小太郎は酒を一気に飲み干すと霧香を押し倒す。
「小太郎様・・・皆が見ております・・・」
「よし、オマエらここからは俺の時間だ。出ていけ!!」
小太郎の声で風魔の忍びたちは屋敷からつまらなそうな顔で出ていく。
そのまま小太郎は霧香を抱きしめる。
「しばらくこのままでいいか?」
「強がってばかり・・・可愛らしい人・・・」
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