婚約者をNTRた公爵令嬢が悪役だと誰が決めた?!!

月夜の庭

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本物のヒロイン

前世の真実

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私は前世の記憶を思い返していた。


あの時、私の服を着た妹が、初恋の人に襲われていた。


そう…………妹襲われていた。


引き裂かれた私のワンピース。


とても愛してる風には見えなかったから、私は襲われていると思った。


妊娠が発覚して、誰も彼以外が父親だと疑わなかった。


…………もしかして、あの子は初めてだった?


確か両親と初恋の人が揉めていたけど、妹を責めた事はなかった。


妹が欲しがった物は、私が使った物ばかりだった。


お気に入りのリボンの片方、私が買った靴の色違い…………流石に使用済みのキャミは気持ち悪かったから、引いてしまったけどね。


洗濯カゴに入った脱ぎたてのキャミソールを着て学校に行った妹を体操着に着替える時に、私だけが気が付いて知らんぷりをした。


誰にも知られないように。


あの時、リビングで妹が私のワンピースを着ていた事は不思議では無かった。


むしろ通常運転だった。


誰も居ない時に、時々私の服を着ている事は知っていた。


妹が騙したのではなく、彼が勝手に騙された?


私を襲う予定だった彼が、私のワンピースを着た妹を襲った?


……………本当に彼は被害者だったのかしら?


あの男は人違いで妹を襲い、そして私も………。


なら、なぜ妹は笑っていたのかしら?


本当にラフレアは前世の妹なの?


ラフレアは、私の物を欲しがったりはしなかった。


むしろ新品の高級品を買い漁って、私の物など見向きもし無かった。


「あれ?そう言えば、マルガリータ様の血を拭いたハンカチは何処に行ったのかしら?」


「ハンカチなんて無かったよ」


「あっセシル様」


「はぁ~っ眼中にありませんって態度は、流石に傷付くんだけどなぁ。ここは保険室だって忘れてないかい?健康そのものなら、教室に帰りなさい」


「すみません。お邪魔しました」


頭を下げ保険室を出て行くと、廊下で待っていたマルガリータ様がいました。


「リリアーヌ様の本命の話が聞きたいです」


「貴女は誰?」


「ふふふっゲームのヒロインですよ」


ここにも前世の記憶持ちがいました。


「私の本命は………リリアーヌ様です」


私がマルガリータ様の膝に当てたレースで縁取りされた白いハンカチを彼女は頬擦りした。


「あっ………貴女は……花菜はな?」


「そうよ。百合ちゃん」


私は言葉を失い立ち尽くしていた。


「心配しないで、私に振られた腹いせに百合ちゃんに詰め寄った馬鹿野郎は、ラフレアを抱いて殺されたから」


「あっ………ラフレアは?」


「アイツは、彼氏が私を好きになったからって、百合ちゃんに文句を付けた馬鹿女よ」


前世で私に自分勝手な因縁を押し付けて来た人達が、こんなに近くで転生出来るものなの?


「当然よね?だって可愛い百合ちゃんに難癖つけて、嫌がらせしたんだもの。百合ちゃんは何もしていないのに」


手の震えが止まらない。


「ちなみに百合ちゃんを殺した大馬鹿野郎は、これから私が天罰を下すから。私と百合ちゃんの区別も付かずに勝手にレイプした自分勝手な最低男」


「やっぱり……花菜ちゃんが騙したんじゃなくて、私と間違えて襲われたのね?」


「百合ちゃんなら、分かってくれると思っていたの!」


「ごめんね。最近になって、やっと気が付いたの。冷静に考えたら、私のワンピースを引き裂かれた花菜ちゃんが被害者なのに、騙されたって言われて、初恋の人だったから信じてしまったの」


「アイツは最初から、百合ちゃんを性的な目で見ていたの。私をレイプしながら、本物の百合ちゃんが登場するまで、人違いだって全く気が付いて無かった。アイツに百合ちゃんを取られそうで嫉妬してたのに、馬鹿らしくて思わず笑っちゃった」


笑っていたのは、私のワンピースを着た花菜ちゃんだった事に気が付かない彼を嘲笑ったから。


「言っておくけどラフレアは、勝手に自滅する予定だから心配しないで?百合ちゃんが気にしなくて良いのよ。まさか百合ちゃんを襲わせる為に、媚薬を盛って逆に襲われたなんて最低な女ね!」


「なんで、そこまで知っているの?」


「私が本物のヒロインで、全てを仕組んだ張本人だからよ」


満面の笑みで花菜ちゃんが、私を見詰めていました。
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