婚約者をNTRた公爵令嬢が悪役だと誰が決めた?!!

月夜の庭

文字の大きさ
62 / 62
弓弦と結婚しない場合も書いてみた

用務員編④

しおりを挟む
「「………」」


リビングで甘い時間を過ごし、先に汗を流したくてお風呂に入ろうと鞄を開けて、私は固まってしまいました。


明日の着替えのワンピースに花柄のパジャマらしき物と洗顔セット………そして花菜が用意した下着が入っていました。


察しのいい人は、もう分かったかも知れません。


ブラは大丈夫そうだけど、ショーツの形がおかしい。

穴が3つでは無く、4つあります。


1番守らなければならない場所が隠せない構造のショーツをベッドの上に広げて固まっていた私を、中々来ないと心配しながら様子を見に来た将司さんが、その物体を見て固まってしまいました。


ここで選択は二択。


今履いているショーツを洗って次の日に履くのは決定です。


乾くまでの間、この破廉恥な何処で買ったか謎の下着を恥を忍んで履くか、履かずにやり過ごすか。


そこで、私はパジャマらしき物を広げて絶句した。


一見はルームワンピースなのに、色々な場所の布が足りません。


肩紐は両肩に細いレースが1本だけ、丈は短く胸の谷間の下から布が2つに割れている。


嫌な予感がしてブラを観察するように手に取ると、胸を覆い被す部分に割れ目が見えた。


「つっ………ツッコ所が分からない」


「あの、何か着る物を貸してください。Tシャツとかで良いので」


「あぁ」


将司さんの視線がアダルティなランジェリーセットに釘付けになっています。


「………気になりますか?」


「ぶはぁ!」


盛大に吹き出した顔が赤くなっていて可愛くて思えた。


「違う!想像した訳じゃない!」


これを着た私を想像していたそうです。


嬉しくて、腹立たしく内心は複雑でした。


「………今日だけですよ」


下着をかき集めて胸元に抱き締める。


「想像の私に嫉妬するとは思っていませんでした。目の前の私に反応して欲しいです」


想像なんかよりも、目の前の私に男性として、もっと反応して欲しいと思ってしまいました。


お風呂から出て、悪戦苦闘しながら何とか着れた下着は、割と大丈夫でした。


生地の割れ目も見え無く、ルームワンピースもそこまで大胆なもので無いように見えた。


ただし動かなければ。


鏡に映った私が少し動けばルームワンピースの裾が割れてお臍まで見えた拍子に、ショーツの股が割れたりして隠せない。


気になった前かがみになると、ほぼ胸の全貌が見えた。


「オースティンの時よりも、グレードがアップしてない?!何コレ!」


花菜の趣味が分からない。


使ったバスタオルを羽織って出て行った私を責めないで欲しいです。


そんな私を見た将司さんが、苦笑いしまいました。


「一瞬だけですよ」


「………無理はしなくていい」


「無理………じゃなくて。見たら責任を取ってください」


「責任?」


「もう、お嫁に行けない」


「………どこに嫁ぐつもりなんだ?」


「え?」


凄い勢いで立ち上がって、バスタオルを剥ぎ取り、抱き上げるように上向かれ唇を将司さんの唇が塞ぐ。


「責任ってなんだ?俺以外のヤツの嫁になるつもりだったのか?許さない」


初めて見る怒りを含んだ真剣な顔に、不謹慎にも胸の奥がザワザワして、お腹がキュンと掴まれた感じがした。


目の前の将司さんの視線だけで濡れた気がした。


「俺以外の選択肢など考えられないくらい愛してやる」


どうやら、将司さんの嫉妬や独占欲を刺激するスイッチを踏み抜いた様です。


デズモンド先生の時よりも少し男らしくなって将司さんの腕が私の背中を押し上げると、ルームワンピースの胸元がはだけてブラの薄い布が縦に割れて、肌とは違う色の頂きが見えた。


「美味しそうなピンク色だ」


右の布を手で限界まで広げるとパクリと口に含んで舌が転がす。


「くぅ………ふぅんっ………」


両手で自分の口を押さえても、隙間から少し甲高い声が盛れて、恥ずかしさが増していく。


強烈な刺激に腰が引けていまうけど、手がお尻を撫でながら引き寄せる。


ちゅぱっと音を立てて離された場所と、将司さんの口が糸を引いている。


「見守るだけなんて無理だ。デズモンドの時の様な選択は出来ない。百合が好きだ。触りたいしキスもしたいし………ドロドロに溶かして食べてしまいたい」


少し中性的な顔が、野性味を帯びて目をギラ付かせる姿に腰が砕けていまう。


力が抜けてしまった身体を強く抱き締められた。


「逃がしてやれない」


私は腕を彼の背中に回してピッタリくっ付く様に抱き締め返した。


「もっと触って下さい。将司さんで私を満たして」


「百合」


もう恥も外聞もありません。


まるで溺れ藻掻く様に、お互いが腕を伸ばし求め合い、そこが床でも気にならないくらい絡み合う。


花菜の思惑にハマっている気がするけど、気がつかないふりをする。


ずっと求めていた人の腕の中で、満たられる幸せに酔いしれていました。


********************


「仮に百合が処女でなかったても一晩中、床で抱き合えば腰も立たなくなるよな」


完全に抱き潰されてベッドに寝ていてもヘロヘロだけど、腰は重くて起きれないけど、幸せに満ちた気だるさを感じていました。


「まだ………お腹がジンジンします」


「痛くはないのか」


「はい」


「そうか」


ホッとした顔で額にキスをする将司さんの甘い空気に、胸がキュンキュンします。


「そんなに物欲しそうな顔をするな。寮に帰してやれなくなる」


「帰らなきゃダメですか?」


「………………可愛く言ってもダメだ」


「なら花菜が用意した下着が乾くまで可愛がって下さい」


グチャグチャになった下着は手洗い後、部屋の中に干してあります。


薄いので、直ぐに乾くかも知れません。


「添い寝だけだぞ」


「はい」


夕方までピッタリくっ付いて、キスをしたりしながら、ベッドに寝っ転がって過ごした。


寮に着いたのは門限ギリギリで、部屋ではニヤニヤした花菜達が待ち構えていました。


でも擦り剥いた膝にフリーズした花菜に、厚底サンダルの脅威を話したら、複雑そうな顔をしていました。


「ギャル以外の変装を考えねば。百合の体に傷が付くのは許せない」


花菜達の協力もあり、順調に愛を育んだ2人が、同棲を経て7年後に結婚して可愛い女の子をもうけるのですが、彼女が異世界に召喚されて獣人の番になるのは、また別の話。
しおりを挟む

この作品は感想を受け付けておりません。

あなたにおすすめの小説

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

婚約破棄で悪役令嬢を辞めたので、今日から素で生きます。

黒猫かの
恋愛
「エリー・オルブライト! 貴様との婚約を破棄する!」 豪華絢爛な夜会で、ウィルフレッド王子から突きつけられた非情な宣告。 しかし、公爵令嬢エリーの心境は……「よっしゃあ! やっと喋れるわ!!」だった。

もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?

冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。 オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。 だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。 その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・ 「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」 「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」

婚約破棄に、承知いたしました。と返したら爆笑されました。

パリパリかぷちーの
恋愛
公爵令嬢カルルは、ある夜会で王太子ジェラールから婚約破棄を言い渡される。しかし、カルルは泣くどころか、これまで立て替えていた経費や労働対価の「莫大な請求書」をその場で叩きつけた。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

側妃契約は満了しました。

夢草 蝶
恋愛
 婚約者である王太子から、別の女性を正妃にするから、側妃となって自分達の仕事をしろ。  そのような申し出を受け入れてから、五年の時が経ちました。

夫が妹を第二夫人に迎えたので、英雄の妻の座を捨てます。

Nao*
恋愛
夫が英雄の称号を授かり、私は英雄の妻となった。 そして英雄は、何でも一つ願いを叶える事が出来る。 そんな夫が願ったのは、私の妹を第二夫人に迎えると言う信じられないものだった。 これまで夫の為に祈りを捧げて来たと言うのに、私は彼に手酷く裏切られたのだ──。 (1万字以上と少し長いので、短編集とは別にしてあります。)

悪役令嬢と誤解され冷遇されていたのに、目覚めたら夫が豹変して求愛してくるのですが?

いりん
恋愛
初恋の人と結婚できたーー これから幸せに2人で暮らしていける…そう思ったのに。 「私は夫としての務めを果たすつもりはない。」 「君を好きになることはない。必要以上に話し掛けないでくれ」 冷たく拒絶され、離婚届けを取り寄せた。 あと2週間で届くーーそうしたら、解放してあげよう。 ショックで熱をだし寝込むこと1週間。 目覚めると夫がなぜか豹変していて…!? 「君から話し掛けてくれないのか?」 「もう君が隣にいないのは考えられない」 無口不器用夫×優しい鈍感妻 すれ違いから始まる両片思いストーリー

処理中です...