黒虎の番

月夜の庭

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お疲れ会を開催してみた

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いつものテラス付きの食堂で、報酬も貰ったので お疲れ会を開催しています。


と言っても協調性がありそうで、全く無い集団は、思い思いの食事TIMEに突入していました。


今日はジャンケンの結果、エヴァンスの膝の上です。


飲み物ばかりのエヴァンスは、食事も早く終わってお茶を片手に撫で回されています。


『うぅぅ………まさに揉みくちゃだぬん』


「ビアンカが可愛いくてモフモフなのが悪いんだよ」


『えぇーっ。り~ふ~じ~ん~………ケプッ』


「なんか出た」


『く~う~き~』


「ははははっ可愛いから許す」


『アリガタキシアワセ』


顔とかお腹とか背中とか………血流がよくなりそうです。


ただし、ラファエルの視線が突き刺さるけどね。


「頼む………ビアンカ様を撫でさせてくれ」


おぉ?珍しくジェラルドが、お触り希望の様です。


「目が合えば子供には泣かれ、小動物は逃げ去る。もっと可愛がりたい!モフりたいんだ!!」


大声で主張した欲求が、テラス席から外に向かって轟く。


エコーにも似た余韻が残っている。


そしてシーンと静まりかえった。


『ジェラルド、五月蝿い』


「グッ」


『…………ちょっとなら許可する』


「良いんですか?!」


顔を真っ赤にしながら立ち上がって、あたしを見ている。


「今なら止められるよ」


「おい!エヴァンスは余計な事を言うなよ!!」


「だって暑苦しい」


『ジュブナイルとジェラルドって、名前も似てるけど…………キャラ被り疑惑浮上中だね』


「ゴフッ!」


とばっちりが被弾したジュブナイルが、もりもりと野菜を頬張りながら噎せて吹き出した。


『「「汚ねぇ!」」』


ジュブナイルの周りは大惨事です。


「ゴホッ………肉野郎と一緒にしないで下さい」


「ぁあ?草野郎が偉そうに」


「「………」」


同類嫌悪ってヤツかな?


ムキムキに鍛え上げられた肉体の2人が睨み合っていました。


『揉め事を起こす奴には触らせない』


「なっ?!」


慌ててオロオロと あたしを見ているジェラルド。


『ジュブナイルも、ジェラルドも………メッ!!』


「「グッ」」


2人が手で口を抑えながら悶え苦しんでいるように見える。


プルプルと震える大の大人が2人。


ジトーーーーーーッと見詰めながら、ジェラルドから距離をとるためにエヴァンスの膝から、マービンの膝の上に移動すると、すかさず隣に座っていたラファエルに抱き上げられた。


「汗臭い筋肉兄弟に、ビアンカ様を触らせません」


「「筋肉兄弟ってなんだ?!」」


『息もピッタリ』


「ですね」


このまま、ラファエルの膝の上に居ることにしました。
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