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世界は俺を置いて進んでしまう・3 *

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注)最後の方にスライムとの異種姦描写があります。苦手な人はお気を付けください。


 ・・・・・・・


「それからね、星來さん。クランカ星の彼らなのだが、いずれはそちらへ住んでもらおうと思っているんだ」
「お、俺にそんな重要な人たちを預かれるでしょうか」
 以前の何も知らない状態ではない。
 彼らが重要人物と知ってしまったので、個人でどうこうできるレベルではないんじゃないだろうか。

「それなんだけれど……実は彼ら、今回の事で実家から勘当されてしまってね、もう重要人物ではなくなった上に、行く宛がないんだよ。いつまでもこちらの施設に置いておくわけにいかないしね」
「でも」
「はっきり言って『フェザーガーデン』がどこよりもセキュリティが強いんだよ。何と言っても関係者が3人も住んでいるし、『訪問者』の力も強い。ご両親にも付いてもらうので、是非ともお願いしたいんだ」
 星來は暫く考えて、両親が責任を持って見てくれるなら良いと了承した。
 
 ――住むならやはり、彼らの為に押さえていた202号室だろうか。
 201号室に大学生が入っているが、彼にも話した方が良いだろうか……。
 いっその事、実家で預かってもらえないか。
 星來は考える事が多くて頭を抱える。
 
 その後は他愛もない話を少しして、解散となったのだが、博士がリヒトの事をしきりに心配していたのが星來には印象的だった。
 彼はリヒトを本当の息子のように思って、とても大切にしていたのだ。
 だから星來は、もしかしたら、息子さんは故人なのかもしれないと思った。
 そっくりなリヒトを代わりのように思っているとか。
 そうでなかったら、あんなに気に掛けないだろうな、と思った。

 その後は一度部屋に戻って、再び作り置きを取り分けて佐々木のところへ持って行った。
 それを、あまり人付き合いの好きでない彼と会う口実に使うのだ。
 玄関先で会った佐々木は思ったより元気で、作り置きの入ったタッパーも受け取ってもらえた。
 何より虎之助が喜んでいたので、星來は持って行って良かったと思った。

 
 *******


 夕刻、洗濯物の片づけをしていると、再び学校からメールがあった。
 
『本日の予定は滞りなく終了しました。これから入浴をして、夕食と自由時間となります。明日の帰宅予定時間に変更はありません』
 
 それを読み、星來は安心した。
 スマホを閉じて机に置き、洗濯物の片付けに戻ると、今度は玄関のチャイムが鳴る。

 (誰だろう。もしかして佐々木さんに何かあったんじゃ……それとも金田さんかも)

 モニターを確認すると、そこには虎之助でも金田ではなく、マスクをずらして素顔を晒したリヒトが映っていた。
 
「リヒトさん!」
 星來は慌ててドアを開け、リヒトを玄関へ引っ張り込んだ。
 まだ帰って来ないと思ったのにこんな早く会えて、とても嬉しいのと同時に、色々な心配事が頭を過る。

「良かった、無事とは聞いていましたが、怪我は? 怖かったでしょう?」
 星來がリヒトの身体を確認するように触れると、リヒトは面白そうに笑った。
「大丈夫ですよ。ボクは滅多に怪我なんてしないんです。それより星來さんの方が不安がっているみたいだって、博士に聞いて飛んで帰ってきました」
「だって、昨日から映画みたいな事が起こっているのに、それが現実だなんて。俺、世界が急激に変わり過ぎて付いて行けてないんですよ」
 身を縮めて、リヒトの胸に顔を埋めると、彼は何も言わずに受け止めてくれた。
 リヒトは大きいので、星來なんかすっぽり腕の中に納まってしまう。
 安心感を感じていると、リヒトは耳元に唇を寄せ、わざわざ唇を動かして話し始めたので、星來はゾクリとした。

「星來さん、食べても良いですか? 貴方の不安も食べてあげる」
「ほ、本当に?」

 ふわりと身体が浮いて、リヒトに子供みたいに抱えられた。
 頭をドア枠にぶつけないよう慎重に運ばれて、自分のベッドで仰向けに降ろされる。
 そして、リヒトは自分の額と星來の額を軽く合わせると、何かを探るように目を閉じて、じっと動かなくなった。

「……何、してるんですか?」
「貴方が怖がらないように、間違えないように調べ物を」
 リヒトがそう言いながら顔を上げる。
 その目はもうピンク色ではなく、煌めくラメのせいで銀色に見える程だった。
 
 再び顔が近付て来て、今度は唇が触れ合う。
 少し粘質があって吸い付くような感触の唇が、やっぱり気持ち良い。
 星來が目を閉じてその感触を堪能していると、身体に少し冷たいものが触れた。

「あ」
 薄く目を開けると、リヒトはスライムになっていた。
 今日は上から圧し掛かられるように、その中へゆっくり飲み込まれて行く。
「今日は、怖い思いはさせませんよ。ただ気持ち良いだけです」
「気持ちいいい?」
 この、何とも言えない感触だって、気持ち良いのに。
 もっと気持ち良くしてくれると言う言葉に、星來は期待してしまう。

 

 気付くと、星來の服はいつの間にか消えていた。
 しかし、スライムのリヒトの中に完全に閉じ込められているので、寒いとか冷たいとかは感じない。
 むしろ体中が温められて、まるでお湯に浸かっているようだ。
 口も、鼻も完全に外界と遮断されているみたいなのに、どうして窒息しないのか不思議だったが。

「もっと気持ち良くなりましょう」
 口の隙間から、スライムの一部が入って来た。
 少し甘いそれは、最初は細かったのに、段々と太く、大きくなっていく。
 星來が完全に口を開けると口いっぱいにそれが入ってきて、喉の奥まで侵入してきたが、苦しくはなかった。
 むしろ、喉の奥を擽ってきて、妙な快感を与える。

 同時に、肩から薄い胸を擦るようにスライムが動いた。
 波打つそれは、次第に下へ動いて行き、背中、腰、下腹部、尻、太腿、ふくらはぎ、足の指の間までをマッサージして行く。
 それが本当に気持ち良くて、星來は全身の力が抜け、くったりしてしまった。

 リヒトへ完全に身を預けていると、今度は下腹部にスライムが絡みついてきた。

(ひぁ)

 粘つく弾力のあるもので陰茎を包まれゆるゆると扱かれた。
 尻を割り開かれて、会陰と後孔をグニグニとマッサージされる。
 自分でも、もう何年も触らなくなっていた場所に触れられて、星來は身体を跳ねさせた。

 リヒトの感触は人間の手とは全く違う。
 かと言って無機質なシリコンみたいなものとも違い、それは間違いなく意志を持った生物だ。
 丁度良い温かさと弾力、傷付けない丸さとちょっとした粘っこさ、繊細な動きが星來の気持ちの良い所へ触れる。
 余りにも気持ち良くて、星來はもう何をされても良いと思ってしまった。
 
 ――これが俺の一番悪い所。
 いつもこうやって流されて、後で後悔するのに。

「後悔なんてさせませんよ」
 その時、リヒトがまるで、星來の心を読んだかのような事を言った。
「今までの誰よりも大事にして、一番気持ち良くしますから」

 ぬるりと、他よりも硬さのあるものが後孔に侵入してきた。
 星來の一刺し指ほどの太さがあるが、脱力しているのもあって、ずっと使っていなかった穴でもそれを易々と受け入れてしまう。
 中の良い所を撫でられて、電気が走ったように痙攣した星來は、もう白濁を漏らした。
 
「ん、あ……あ」
 声を上げようとすると、舌を吸い上げるように引っ張られた。
 同時に耳と胸を擽られると、星來はもう一度白濁を漏らしてしまう。
 
 リヒトの言う通り、今までで一番気持が良い。
 でも、これで終わりではないのを星來は知っている。

 期待して、脚をもじもじ動かすと、穴に埋められたものが次第に太さを増して行った。
 

 
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