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手厚い出迎え
▫︎◇▫︎
「ーーーてください。起きてください、マーガレットさま」
「………………」
身体を揺らされて目覚めたマーガレットは、目の前に申し訳なさそうに立つメイドを見て、そのあと周りを見回した。馬車はどこかというか、ギースト伯爵邸に到着したらしく、停車していて、荘厳な要塞のようなお城の入り口には、たくさんの家来が真っ直ぐに乱れなく立ち並んでいる。
そんな様子をどこか遠くの世界のことのように眺めたマーガレットは、すっと目の前のメイドに視線を戻してふわっと微笑んだ。王妃教育を超えると言われている、最高の教育を受けたマーガレットの微笑みは、凡人ならば一瞬で囚われてしまうほどに美しく、マーガレットを起こしたメイドもまた、あっけなく虜になってしまう。
「あ、あの、お、お荷物は………」
「………これだけれど、このくらいだったら自分で運べるわ。気にせずに、あなたは仕事に戻りなさい」
マーガレットの言葉にシュンとしたメイドは、次の瞬間にはきっちりとした顔に戻って列に加わった。どうやらやっぱり、この家来の整列はマーガレットのお出迎えのためのものらしい。マーガレットは鬱陶しく思いながらも、一切外にはその感情を出さずにすっと馬車の外に出た。
昔好んできていたミントグリーンのドレスがしゃらっと揺れて、久しぶりに顔がわかるように編み上げた鮮やかなオレンジの髪もそれに合わせて風に靡く。
マーガレットは美しく見える所作を心がけながら、要塞のようなお城に向かって1歩1歩確かな足取りで進んでいく。
(あぁ、わたくしはこの城の主と結婚するのね)
出迎えすらしてくれない花婿に辟易としながら、主人とは相反して輝かしいものを見るかにような視線を向けてくる家来を横目に、マーガレットはお城の中に自らの足で進んでいった。
どうやら彼は、花嫁の習慣、嫁ぐ際には花婿が花嫁を抱き上げて新居に入るということすらしてくれないらしい。
ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ
読んでいただきありがとうございます(*≧∀≦*)
「ーーーてください。起きてください、マーガレットさま」
「………………」
身体を揺らされて目覚めたマーガレットは、目の前に申し訳なさそうに立つメイドを見て、そのあと周りを見回した。馬車はどこかというか、ギースト伯爵邸に到着したらしく、停車していて、荘厳な要塞のようなお城の入り口には、たくさんの家来が真っ直ぐに乱れなく立ち並んでいる。
そんな様子をどこか遠くの世界のことのように眺めたマーガレットは、すっと目の前のメイドに視線を戻してふわっと微笑んだ。王妃教育を超えると言われている、最高の教育を受けたマーガレットの微笑みは、凡人ならば一瞬で囚われてしまうほどに美しく、マーガレットを起こしたメイドもまた、あっけなく虜になってしまう。
「あ、あの、お、お荷物は………」
「………これだけれど、このくらいだったら自分で運べるわ。気にせずに、あなたは仕事に戻りなさい」
マーガレットの言葉にシュンとしたメイドは、次の瞬間にはきっちりとした顔に戻って列に加わった。どうやらやっぱり、この家来の整列はマーガレットのお出迎えのためのものらしい。マーガレットは鬱陶しく思いながらも、一切外にはその感情を出さずにすっと馬車の外に出た。
昔好んできていたミントグリーンのドレスがしゃらっと揺れて、久しぶりに顔がわかるように編み上げた鮮やかなオレンジの髪もそれに合わせて風に靡く。
マーガレットは美しく見える所作を心がけながら、要塞のようなお城に向かって1歩1歩確かな足取りで進んでいく。
(あぁ、わたくしはこの城の主と結婚するのね)
出迎えすらしてくれない花婿に辟易としながら、主人とは相反して輝かしいものを見るかにような視線を向けてくる家来を横目に、マーガレットはお城の中に自らの足で進んでいった。
どうやら彼は、花嫁の習慣、嫁ぐ際には花婿が花嫁を抱き上げて新居に入るということすらしてくれないらしい。
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