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決行
しおりを挟むカチリ
「……マジか」
やってみるもんだな。こういうのも。
爪切りは貰っといたけど、切らなくて良かった。ピッキング工具なんてなかったけど、やったら出来ちゃった。
ゴブ爪すげー。ゴブリンの爪を略してみた。
あっ。ちよっと欠けてーら。そりゃそうか。
ガジガジ ぐりぐり やったからな。そして最後はくるっと回転までさせちゃって。そりゃあ、ちったあ欠けるだろう。ちったあなあ。
でも、ゴブリンの爪ってこんなに硬かったんだな。洒落にならないレベルの武器になるんじゃないだろうか、筋力を付ければだけど。
下手したら自分のちんこにマジダメージ入れちまう可能性があるぞ。こりゃ危険だ。でも攻撃にも十分使えるレベルの凶器だし、これは悩ましい問題だ。
だが、こんなもんを雌の中には入れられないぞ。内臓だけに、入れられないぞう。舐めればいいか。ぎゃっぎゃっぎゃっ。
……
武器を取るか、ちんこを取るか。ゴブリンにこんな悩みがあったとは。
よし。気付かれてなさそうだ。
ガチャリ
おいおい。何度俺を驚かせてくれれば気が済むんだ。マジでチェーンロックも掛けてねえのかよ。こんな不用心な雌がまだ居たのかよ。最高だぜ。もう少し待ってろよ。
中で動く気配なし。
思った通り、単身者用のワンルームマンションっぽいな。直ぐに台所があって部屋とを仕切る扉がある。そのお陰でサムターンが回った音、鍵が開いた音にも気付かなかったのか。そりゃ残念だったな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。
そろり そろり
なるべくゆっくり、音を立てないように中に潜り込む。ちんこを立てて潜り込ませるまでもう少し。
まだだ。まだ焦っちゃダメだ。
逃げる時の為に鍵はそのままにしておこうかな。これも吉と出るか凶と出るか。
ゴブリン分からない。
中は随分片付いてるな。て言うか、殆ど何もない?
引っ越すのか? 越して来たばかりとか?
靴は、1足か。当然か。スニーカー。ちょっと足が小さ目か? ゴブリンの足は身長に比べてでけーからな。比較が難しいな。ちん長は確実に短くなってるのにな。標準で。
それだけで負けた気がするぜ。こんちくしょう。こんなになっちまいやがって。
靴のサイズまでは読めないし、そこまでする気はねえ。きったねえし。俺が言うなって? ぎゃっぎゃっぎゃっ。
まあいいぜ。そんな事はいいだろう。中には誰も居ない可能性もあるのかも。でも雌の匂いっぽいのはするのだが、残り香か?
結構残る香水もあるからな。ゴブリンにとってはいい迷惑だぜ。臭過ぎるやつとか、今嗅いだらダメージ受けそうだぜ。人間の時でも結構ダメージ受けてたけどな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。
すすすすす
引き戸タイプの扉をゆっくり開けると、……、そこには、……、パイプベッドで横になってるであろう、人間と思われる膨らみを発見。
俺のゴブ棒はまだ膨らんでないぞ。これからだ。棍棒は担ぎ中。
そろり そろり そろり そろり
……な、なんだとおっ!!
おいおい。おいおい。
これで何度目だ?
こんな寝方してる奴が居るんだな。
あざーっす。
ここまで慎重に進めて来た自分を褒めてやりたいが、ここまで無事にたどり着けた事を感謝したいが、少々慎重になり過ぎてたようだ。こいつに限ってはだが。
イヤホン付けてスマホで音楽聞きながら、しかもアイマスクもしながら眠ってやがる。寝返り打たないのか?
そこじゃないか。アホやろ。こいつ。不用心にも程があるを通り越して、趣味に生きてるんだな。こうしないと眠れないのかもしれないが。良かったな。
このまま楽にしてやるぞ。大好きな音楽を聞きながら、何も見ずに死んで行け。こんな魔物に殺されたかねえだろうしな。何も見ないのが1番だ。ナニもな。
その前にちょっとだけ気持ち良くしてやるからな。良かったな。
ん?
お、お、おお~~っ!
て、てめー。
を、男だったのかよおっ!!!
縛り上げて1発やってから殺ってやろうと思ってたのに。手間が省けたぜ。って、違ーーうっ!
ゴブリン怒りの棍棒!!
ちんこじゃない方の棒。
流石にこんなにでかくねえ。もっと全然ちっちぇえやい!
ベランダのプランターやら、女物の柄の傘とか、雌の匂いとか、俺のさっきのプロファイリングを返しやがれ~!
外れる事のが多いけど、結構恥ずかしいんだぞ~っ!
あれか! 彼女か! 彼雌か!
そんな言葉はねえんだよっ!!
死っねえ~~っ!!!
ゴガッ!! ゴガッ!! ゴッシャ!!
「…………」
はあはあはあ。
ナニも反応がない。只の屍のようだ。
既に逝ったようだな。俺はイッてないぞ。まだな。まだイける訳がねーーっ!!
くそ野郎がっ!
俺か。ぎゃっぎゃっぎゃっ。
ヤベーな。罪悪感なんてもんは全然湧かねえぞ。これが魔物の特質か? それとも、……
どっちでもいいか。
♪ピロリン
ん?
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