人類を滅ぼすのが使命みたいなんですが種族がゴブリンってのはないんじゃないでしょうか

復活のおたけさん

文字の大きさ
58 / 143

新たな魔法

しおりを挟む

 俺より高性能な嗅覚の持ち主、コボルトのコボチャンが唸った先に居たものは、……。

 人間の雄だった。しかも3人も居た。

 まだこちらには気付いていないようだが、しっかり武装までして、防犯の見回りと言うより魔物を探してるような雰囲気だ。

 やる気満々で、殺る気も満々って感じで殺気立っている。野郎なのに。いや、野郎だからか。

 そう、さっき立っていたんだろう。こんな世の中になっても立つものは立つ。そしてやる事はやってるって事だろう。こんな世の中になってるからか?

 それが合意の上かどうかは気になるが、特定の相手が居るなら羨ましいが、お店であったら感想を聞いてみたいが、そこん所はどうなんだろうか。なんて考えてしまう俺、ゴブリンです。

 思考を落ち着かせる為には必要な行為。それが得意な分野での妄想。

 ちょっと同じ場所に居過ぎたか。あれは仕方なかったんだ。愛犬とのコミュニケーションは必要だ。撫で撫でさせてくれたしな。ぐっぎゃあ~。


「ナイスだ。コボチャン。よく先に発見してくれた」

「ガウッ」

「少し身を潜めるぞ。こっちだ」

「ガウッ」

 こいつ、マジで俺の言葉が分かるような反応してくれるな。い奴じゃ。堪らんちん。勿論、ちんこは無反応。

 俺だけなら気付かれる事はないと思うが、これはコボチャンの為。さっと移動して奴等の死角となる場所に一旦避難。そして刺客となるべく行動するのだ。


「いいか、コボチャン。あれは俺達の殲滅させるべき相手だ。人数は向こうの方が多いが、不意を突ければ多分大丈夫だと思う。

 それはいいが、コボチャンの戦闘力が分からないから、まずは相手に近付き過ぎないように前後左右に揺さぶってくれるとありがたい。出来るか?」

「……ガウ?」

 分からないって感じか。そりゃそうか。

「無理に飛び込まなくていいから、奴等の周りで気を引いてくれればいいんだ。俺が声を掛けるまではそうしていて欲しい。

 1人で戦う必要はないぞ。俺が攻撃を仕掛けるからな。分かるか?」
 
「……、ガウッ!」

 さっきは分からなかったのか、首を傾けて『?』マークを出してた様だけど、今度は自分のするべき事は伝わったのだろう。声を抑えながらも、任せてっと言わんばかりに返事をしてくれた。しかも尻尾ふりふり付きで。可愛いぜ。

「よしよし。上手くいったらまたさっきのやつ食べさせてやるからな。食べ過ぎはダメだけど、空腹ならいつでも言うんだぞ」

「ガウガウッ!」

 更に激しく尻尾を振るコボチャン。千切れるぞ。

「お、おお。よしよし。いい子だな。コボチャン。俺の力を見せてやるからな。くれぐれもあいつらに近付き過ぎるなよ。攻撃が当たると不味いからな」

「ガウッ!」

 くう~っ。そんなに嬉しかったのか、餌が欲しいのか、食い付きが半端ない。俺が食われるかと思ったぜ。

 コボチャンに食われるなら本望だが、出来ればちんこの方を上手い事牙を立てずに食い付いて欲しいぜ。

 あっ。それをオナペットと言うのか。また1つ賢くなってしまったな。俺、ゴブリン。まだまだ成長の余地は大きいようだ。ちんこは小せえけど。


 物陰から奴等の様子を窺ってシュミレーション。どう料理してやろうかな。こっちは1撃ももらわずに。

 恐らく近所の消防団か何かだろう。お揃いの法被はっぴ着てるし、武装と言っても大した装備じゃない。

 当たれば痛そうな釘バットとかバールのような物とか持ってやがるが、ファンタジー要素がなけばどうと言う事はない。当てられるつもりもないがな。

 よし。

 コボチャンの性能を確かめつつ、魔法のオンパレードで行ってみるか。決してコボチャンにいい所を見せたいってだけじゃない。

 なんとおっ!

 魔法が増えてやがった。しかもレベルも上がってた。残りの使用回数を確認しようと思っただけなのに。

 きっと、無職の時のレベルになるまでは、強くなったっていう実感は得られないのだろう。比較すると身体的には今一だからな。マジシャンは。

 それは仕方ないが、何ナニぃ。おっ、なにぃ。ぷっ。オナニーってよ。ぎゃっぎゃっぎゃっ。

 違った。今はそっちじゃねえや。やいやい。つい興奮するとそっちに行っちまうな。ゴブリンだけに。ぎゃっぎゃっぎゃっ。


 レベルが2つ上がったからか?

 新属性の土魔法が追加されて、使える魔法も2つ追加。

 ゴブリンサンディング(4)
 ゴブリンクレイバレット(4)

 か。回数はこれまでの法則通り、初期の『3』から1つ増えて『4』と。名前も分かり易くていいな。ゴブリン向けか? ぎゃっぎゃっぎゃっ。

 砂による目潰しと、土弾って所だろう。土でも塊なら痛いだろうし、石なら更に威力は上がるだろうな。でもまだ土なんだろう。最初だし。ゴブリンだし?

 子供の遊びじゃねえけど、地味に効くよな。こういうの。支援にも使えるだろうし。これなら嫌な相手にはなれる自信があるぜ。既に匂いだけでなってるか。ぎゃっぎゃっぎゃっ。

 で。

 次のレベルアップで属性の追加はなくて、火魔法の種類が1つ増えてるって感じかな。初期回数のままだしな。

 ゴブリンファイヤーアロー(3)

 しかもゴブリンファイヤーとゴブリンフレイムの回数は『7』へと増加。さっき使った回数も回復してんじゃん。使うと減るもんな。ステータスの値。


 て事は、ゴブリンマジシャンの使える属性は4種類。以降はレベルアップ毎に使える魔法の種類と回数が増えて行くっぽいな。

 ふむ。いいじゃん。分かり易くて。

 雷魔法とか闇魔法とかも使いたかったけど、それは仕方ないだろう。この先に待ってるかもしれないし。先に殺られちゃうかもしれないけど。ぎゃっぎゃっぎゃっ。


 レベルアップで魔法の使用回数がリセットされるのは大きいな。間違いなく俺のゴブ棒よりは大きいだろう。

 つまり、使い切ってもレベルが上がればまた使えちゃうって事だ。睡眠は必要だが、回復させる為に眠る必要なし。嬉し過ぎるレベルアップシステム。俺だけか?

 そうだといいのにな。弱々ゴブリンだけの特権とかにして欲しいぜ。

 4属性使いのマジシャン。かっけーじゃん。

 なら、それを使ってガンガン行こうかね。ぎゃっぎゃっぎゃっ。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~

放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」 大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。 生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。 しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。 「すまない。私は父としての責任を果たす」 かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。 だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。 これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

診察室の午後<菜の花の丘編>その1

スピカナ
恋愛
神的イケメン医師・北原春樹と、病弱で天才的なアーティストである妻・莉子。 そして二人を愛してしまったイケメン御曹司・浅田夏輝。 「菜の花クリニック」と「サテライトセンター」を舞台に、三人の愛と日常が描かれます。 時に泣けて、時に笑える――溺愛とBL要素を含む、ほのぼの愛の物語。 多くのスタッフの人生がここで楽しく花開いていきます。 この小説は「医師の兄が溺愛する病弱な義妹を毎日診察する甘~い愛の物語」の1000話以降の続編です。 ※医学描写と他もすべて架空です。

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

処理中です...