人類を滅ぼすのが使命みたいなんですが種族がゴブリンってのはないんじゃないでしょうか

復活のおたけさん

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「おっらあっ! いい加減死ねよ!」

 グシャ ゴシャ ゴッシャ

 バキッ ボキッ ボキリッ

「はあはあはあはあはあ。ど、とうよ。これなら流石に殺っただろう」

「そ、そうだね。流石にここまでやれば倒せたんじゃないのかな。頭も潰したしね」


 酷い惨状だった。老人ホームでの惨状を考えればまだ可愛いのかもしれないが、拠点に戻る途中で遭遇してしまった。

 本当なら挿入したいのに、遭遇。言葉の響きは似てる様でも全然違う文字。それが遭遇。

 勿論、速攻でコボチャンが気が付いて、様子を見る為に潜伏しながら近付いて来たのだが。

 そこには、高校生くらいの元気そうな若雄が2人、ナニやら魔物と思われる物体を徹底的に壊してる現場だった。

 コボチャンが優秀過ぎてありがたいのだが、ぴったりくっついて来るから、なんかまたやりたくなって来てるゴブリン。俺でした。

 戦闘だけじゃなくて、感知能力もあって、エロさ加減も優秀って、これ堪んねえぜ。もふもふは天使とは別枠で最高って事だ。そりゃそうか。ぎゃっぎゃっぎゃっ。
 

 そして始まる悲劇、リターンズ?

 パキパキッ パキパキッ パキパキパキパキパキッ……

「げえっ! ダメなのかよ。こんだけやったのに、また復活するのかよ!」

「ど、ど、ど、どうしよう。もう無理だよお。逃げちゃおうよお。動きは遅いから追って来れないよお」

「うっ。ま、まだだ。まだやれる! おっらあっ!!」

 グシャ ゴシャ ゴッシャ

 バキッ ボキッ ボキリッ


 ああ、無惨で悲惨。飛散しないのが不思議だね。

 恐らくあれは、スケルトン。透けてないけどスケルトン。豚の骨でもなさそうだ。武器や防具は着けてなさそうで、まさに骨だけ。ホネホネボーン!

 理科室に置いてあるような等身大の人体骨格模型っぽい感じだったと思う。完全に復活する前にまた砕かれてしまったけど、結構な量の骨が砕かれた状態で落ちてるし。

 あれが組上がったら立派な骨モデルが完成するのだろう。そんな姿を見てみたい?

 あら、可哀想。

 それは人間にも、スケルトンにも言える言葉だろう。

 永遠と続くクラッシュ & ビルド。スケルトンやるじゃん。復活に必要なHPとかMPとかはないのだろうか。なんて考えてしまえる程には冷静に傍観できていた。

 コボチャンのお陰で寒くはないし、防寒要らず。そもそも寒くもねえか。そんな事よりやりたいばっかのゴブリンです。ぎゃっぎゃっぎゃっ。

 流石にここではやらないぜ。ゴブリン反省したばっかだし。やろうと思えば直ぐ出来そうな体勢ではあるけど、ここは我慢だな。我にマンはない。


 何度も何度も繰り返して居たのだろうか。復活するまでの時間は長くなってるようだが、そこには気付いているようだ。でも、決まり手に欠けるって事だろう。

 あと何回砕けば天に召されるのだろうか。俺も気になるぜ。

 スケルトン相手に頭を砕くっていうのは定石だが、それは通じないらしい。ならばどうするか。胴するか?

 燃やすか浄化するっていうのがあるあるだろうが、子供だけに、危ない火力は使えないのだろう。それがこの状況を作り出しているようだ。

 それでもやりようはあるだろうが、準備不足というか、思わぬ遭遇をしたんだろう。お互いに。オーメン。


「そ、そうだ。こういったアンデッドには聖水って言うよね。おしっこ掛けてみたらどうかな。今なら危なくないと思うんだ」

「っ! お、おしっこって。お前、出来るのか? それに、聖水って、乙女のやつじゃないと効かないんじゃなかったっけ? 男がやったら只の立ちションじゃないのか?」

「え? そ、そうなの? そんな設定だったんだ。へ、へえ。知らなかったや。よく知ってるね」

「お、おう。確かそんな感じだったと思うぞ。絶対じゃないかもしれんけど、た、確か、しょ、処女じゃないとダメだったはず……」


 最後の方は照れて声が小さくなって行ったけど、このエロゴブリン。そっちの方向の言葉は自動補完されてしっかり聞こえるぜ。

 これぞコブリン・イヤー。

 いやーん。助けてーってな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。

 こいつら、殺すには惜しい逸材だな。童貞街道まっしぐら。多分、2人揃ってそうだろう。初々しいが、雄に興味なし。

 このまますくすくやれずに育ってくれれば、ある程度は仲良くなれたかもしれないが、それは難しいだろうな。残念だ。ただ、ちょっとだけ好感が持てる若雄だ。それだけだ。

 童貞のしょんべんが聖水代わりになるんじゃないかって発想は微笑ましいが、誰も見たくねえだろう。そんな光景は。

 俺が同い年だったら気が合って友達になれたかもしれないが、今となっては無理だろう。あほ過ぎる。故に本当に残念だ。


 聖水に関しては、半分正解って所だな。どこのAVとか二次元情報を引っ張って来たのかは聞いてみたいけど、恥ずかしそうにしてるから、ツンデレって教えてはくれないだろうな。ゴブリンだし。

 やれやれ。そんな恥ずかしがるような処女な乙女を連れて来て試してもらえるかと思ったが、どうやらそれはないらしい。残念過ぎる。血の涙が出そうだぜ。

 本当に通用するかどうかは見てみたかった。実際にやってくれるなら。まだそっちの趣味はなかったが、もしかしたらゴブリンなら受け入れられるかもしれない。

 オープン・ザ・アナザー・ドア!

 この場合のアナは穴じゃない。


 なんてやってる間にも、また骨がパキポキ言って形を成して行く。うーん。シュール過ぎる。俺にはそっちの趣味もないけど、一応あれも魔物だろう。

 仲間って言われると引くけど、人間とスケルトンのどっちを助けるかって問われれば、どっちも助けない?

 可愛い雌なら人間を助けちゃうかも? 取り敢えず。そしてやってから殺るって感じ? 

 そんで全て終わった後でスケルトンを助けてやればいいだろう。交尾はしないけど。どうせ復活するならそれでいいんじゃね? 既に燃やされてたら無視。俺も火は嫌だ。

 それが満点解答だと思う。ゴブリン問題、分かり易くて楽しいぜ。マン点なんて最高だろう? ぎゃっぎゃっぎゃっ。


「コボチャン。どう思う? あれは味方になると思うか?」

「……、ガウウ?」

 頭を捻っての回答、ありがとう。

「だよな。分かんないよな。俺もだ。でも、一応あれも魔物なんだから、人間を殲滅した結果として助ける事にはなるのかな。それでいいよな?」

「……ガウ」

 自信はなさそうだが、それは俺もだ。やっぱりコボルトにとってもアンデッドは別のカテゴリーって事になるのかな。良かったぜ。骨を見て駆けて行かなくて。

 俺が居なかったらまっしぐらだったかもしれないけど。犬だけに。イったばかりって事も効いたのかもな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。


「コボチャン。行くぞ。これまで通りの連係でいいからな。まずは俺のナイフと魔法。その後で隙を見付けて止めを刺すって感じだぞ。いいか?」

「ガウッ!」

「よし。ゴーだ。」

「ガウッ!」

 ダダッ


 嬉しそうに駆けて行くコボルト。それを見守るゴブリン。俺って楽してる? いやいや。やる事はやる。殺るのも、やるのも手は抜かない。

 手では抜いてない。抜くならやっぱりまんこの中でがいいよな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。

 よし。コボチャン、スタンバ完了かな。やっぱり更にスピードが上がってるっぽい。かなりレベルが上がってるようだ。

 益々頼りになるコボチャン。昼の戦闘でも、夜の戦闘でも頼りになるって嬉しいぞ。ぎゃっぎゃっぎゃっ。


 一応、スケルトンを配慮して、火魔法は使わないでおこうかな。俺って優しいゴブリン。決して、俺の腰布を気にしてる訳じゃない。散々使って来たしな。

 若雄2人はまだ同じ事を繰り返してるが、周りにはもっと気を配ろうな。生まれ変わったら反省しなさい。あばよ。魔物になったら仲良くしてね。ってか。

 すすす


「ゴブリンデュアルカッター」

 シャンシャンッ!! …… スパッ スパンッ!

「うあっ!!」

「なっ! えっ!」

 ちっ。1人に2つ行っちまったぜ。しかも浅い。選択を謝ったか。ゴブリン大反省。

 続けて、

「ゴブリンクレイバレット!」

 バシュッ! …… ゴッパンッ!

「ぐっああっ!!」

「い、いきなりなんなんだよお! いったいよおっ! 血が、血が、血が凄い出て来たよおぉっ!」

 ちっ。やっぱり雄は煩えぜ。俺も苦手なだけに気持ちは分かるけど。1体は確実に殺る!

 ゴブリン毒ナイフ! ドシュッ!!

「ふぐっ! かはっ! あっ!」

 どさっ

「お、おいっ! おいい~っ!!」

「コボチャン! 今だ!」

「ガウッ!」

 ダダッ! ガブッシィッ!

「っがーっ!」

「っ! コボチャン! 一端離れろ! 距離を取れ!」

「ガウッ!」 ダダッ

 背後で不穏な音がした。だから避難させる事にした。非難しないでね。

 …… どちゃっ

 ブッシュ~


 パキパキッ パキパキッ パキパキパキパキパキッ……

 俺の殺った奴のと、コボチャンに噛られた若雄の血がスケルトンに降り注いでいた様だ。湯気を出しながら凄い勢いで形成されて行く人体骨格模型。

 絶景でもないし、眼福でもない。

 シュールだぜ。ホラーだぜ。

 こんな間近で生で見ちまったぜ。やっぱ生は違うよな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。ぐぎゃ~

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