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戻り道に股拾う
しおりを挟む愛と別れてから、ふと思った。いや、気が付いた。
こんな魔物が居る世界になったんだ。本当なら、安全の為にも家まで送って行くくらいの甲斐性は見せた方が良かったのでは。と。
それが本物の愛があるかどうかの違いだろうか。頭で考えるよりも前に、面倒だよなって感情が浮かぶとか。俺ゴブリンだし、送って行ったら帰りがすっげー時間掛かるから問題外だよなって納得したりして。
でも、送り狼って言葉はそそるよなって思い直してみたり。でも結局、それだと一時拠点に戻るのが遅くなり過ぎるからラナとコボチャンとやれなくなっちゃうからダメだよなって結論に達したんだよな。
ゴブリン、そこまで考えられる知的生命体。こんなゴブリンはくずですか?
まあ、しっかり説明はしておいたから大丈夫だろう。見た目はともかく大人なんだし。そもそも20歳は立派な大人だ。超引きこもりだろうとな。
始まりは強姦でも、最後は合意に達した訳で全く問題なかったし、本人は結婚した気で居るくらいだから、逆に嬉しそうにしてたしな。
そのまた逆で、俺の方がやっちまった感があるんだよな。面倒なのとやっちまったぜってな。それでも可愛いから仕方ないんだけど。おっぱいぷるんぷるんで絶品だったし。
やっぱりゴブリンってくずだな。いや。それは俺だから? なんて思ったりもして。今更だけど。ぎゃっぎゃっぎゃっ。
魔物には気を付けろ。基本は全部敵だ。
不用意に近付くと殺されるぞ。
車なら躊躇わずに轢き殺せ。
徒歩なら速攻で逃げろ。
こんなレクチャーしておいたから大丈夫だろう。ゴブリンに教育受ける人間ってどうなんだろうな。
これも人類殲滅軍にとっては裏切り行為なんだろうか。今後も孕ませる為って言い訳はあるけど、どっちかって言うと、愛の方が人間から見たら反逆者だよな。
まあいいか。なる様になるさ。必然的に孕むさ。孕めよーっ! ってな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。
今から戻る旨の念話をラナに入れ、コボチャンの経験値の件を確認したのだが、残念ながら、コボチャンには俺からの振り分け効果はなかったようだ。
同族でもないし、部下でもない。当然と言えば当然の結果だった。それより、しっかりコミュニケーション取れてたラナに感動した。マジ天使。
帰ったらいっぱいやろうなって言っておいた。俺悪魔? 俺やり魔。ぎゃっぎゃっぎゃっ。
だから俺は1人で一時拠点のマンションに戻っていたのだが、出掛けた時とは別のルートを使ったのが良かったのだろう。
当然、出会した人間は速攻殲滅。回復魔法がある安心感からか、使用回数も増えたから、ちょいと調子に乗っちまったのもあるせいか、かなり大胆に魔法を使ったりもして、大規模殲滅もしたりした。
まさにゴブリン無双。
ゴブリン夢精なら種族的に得意かもしれないが、俺つえー的な事をやっちまったりもした。
気配察知と気配遮断のお陰でかなり安全に、危険を感じる事もなく進められたが、魔道士になって魔法の威力が一段と上がったのもあるだろう。
全国各地でも同じような事が行われているのも分かる気がした。でも俺はゴブリンだ。ここでいい気にならないようにしようとは思った。
より慎重に、小狡く、仲間と共に生きて行けるようにしたいと思うぜ。魔物の楽園、魔物ランドを作る為にな。
なんて格好いい事言っちゃってるのは、ゴブリンの雌を2人も保護できたから。ってだけじゃないかもしれない。
俺、ゴブリン。顔は大事だってよく分かった。改めて認識できた。人間に限らず、やっぱり雄雌問題は魔物になっても同じなようだ。
性格も大事だし、話し方も大きな要素である事も再認識させられた。ありがとう。
だから、つい、期待を裏切られたような気がしちゃって、腹癒せに魔法をぶっ放しまくったのかも。それは仕方ないよな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。
やっぱりラナは別格の天使だったようだ。早くやりたい。
「あ、ありがとう、ご、ございます。あたいでも役に立てるか不安だが、捨てられないように頑張ろうとは思うぜ、いや、ございます?」
「あわあわぁ。しゅごい。あたし、なにもできない、かも。でも、しゅごい」
なんて言われてしまった。ちんこも出してないし、手を出してもない。本当だ。ちらちら見えたのかもしれないが。そんな言葉が雌から聞けるはずないからな。な。マイ・ゴブ棒。ぐぎゃあ~
1人はムキムキの戦士タイプのお姉さんって感じのアマゾネスゴブリン? 話し方はすっげー無理して敬語を使おうとしてるみたいで、俺が求める雌とは全く違う存在だった。残念。
もう1人は、間違いなく幼女ゴブリン。ナニも出来ないって言ってたけど、ナニは出来るらしい。ゴブリン、ちょいと成長すれば妊娠可能らしい。マジ神種族。
まだ見ぬ新たな扉を開けられかもしれないのに。普通に合法ロリだった。ゴブリンに法律はないけどな。あっても関係者ねえか。ぎゃっぎゃっぎゃっ。
話し方はぐっと来るものがあったが、顔が好みなら俺の雌にしたのに。これも残念だ。目が離れ過ぎてて、魚人族かと思ったぜ。そんな種族が居るかは知らんけど。
この2人はファイチクンとスイチクンに宛てがおうと思う。当人の好みの問題はあるが、あいつらなら喜んで貰ってくれるだろう。多分。そうだといいな。
だからまだ名前は付けてない。方向性を考えてから、本人も含めて職業は選ぼうと思ったからだ。
決してどうでもいいからじゃない。面倒なのは認めるが、拠点に戻るのを優先させただけだ。マジで。
魔道士のレベルは、これまでと比べると上がり難い気がするが、それでも既にレベル『10』。ファイチクン達の活躍のお陰でもあるだろう。サンキューな。
新たな魔法が覚えられなくなるまではこのままでいるつもりだ。魔道士の新魔法は、ぶっちゃけ『ゴブリン』って文字が取れただけだったけど、威力が半端ねえ。これぞ真の魔法使いって感じだぜ。
まあ大体だけど、2倍くらいにはなってる感じだろうか。食らった訳じゃないから見た感じではって所だが。
人間の成人の雄も、どこかに当たりさえすれば致命傷って感じだったかな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。
レベル1の時は何も覚えずに、これまでのゴブリン魔法の使用回数が増えただけだったが、レベル2からそれぞれの属性、火、水、風、土を順番に1つずつ覚えて行き、しかも初期での使用回数は『5』だった。
しかもしかも、これまでの『ゴブリン』付き魔法は別枠とされていてそのまま使えるし、使用回数も増えて行くって仕様。それが魔道士のようだ。しつこいようだが、ヨーダじゃない。杖も持ってない。棍棒だ。
魔道士:レベル10 ※()内は1日の使用回数
火魔法:ファイヤー(14)
フレイム(10)
ファイヤーアロー(6)
水魔法:ウォーター(13)
フロー(9)
プール(5)
風魔法:ブラスト(12)
カッター(8)
土魔法:サンディング(11)
クレイバレット(7)
うるせえ集団の2輪車乗りが、きったねえ音を鳴らしながら近くを通過して行ったから、さくっと殲滅してやった。後ろから。
それと、これまたうるせえ大音量で音楽掛けて調子に乗ってるヤン車とか、見掛ける度に魔法の試し撃ちさせてもらったぜ。ありがとよ。
耳だけじゃなくて頭も悪いから、ナニが起こったかすら気付けずに逝ったと思うがな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。
あー、すっきり。
この町にはまだまだあんな化石みたいな野郎共が居たんだな。貴重な人材を殺っちまって申し訳なかったが、近所の奴等には感謝されてたりしてな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。
まあ俺から見ても人罪ってレベルの雄共だったから、1度やってみたかったんだよな。有無を言わさぬ殲滅ってやつを。サツもやればいいのにな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。
ゴブリンにここまで言われて、簡単に殺られてんだから人罪以下かもな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。
これまででも十分殺傷能力はあったのに、更にだぜ。こりゃあ、人間の魔法使いはマジ注意だなって思ったぜ。速攻殺る対象確定だ。皆にも言っておこう。
そんな俺のお陰もあって、皆のレベルも結構上がった。転職の件も相談が必要になって来た。ゴブリン忙しくなるぞ。でもセックスの時間の確保だけは忘れない。これ基本。
俺だけじゃなく、皆のゴブ棒も爆発できるといいな。爆発したら使えんか。ぎゃっぎゃっぎゃっ。
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