人類を滅ぼすのが使命みたいなんですが種族がゴブリンってのはないんじゃないでしょうか

復活のおたけさん

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決着と事後処理

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 決着は割とあっさりだった。戦闘なんてそんなものだろう。あっさりめの塩味が好まれる訳が分かった気がした。年齢的なものもあるかもしれないが。

 思った通り、俺達が十字路に差し掛かると、左右2手に別れて攻撃して来た。相変わらずの火魔法だったが。


「ファイヤーアロー!」
「ファイ ぐばっ!」

 そんなの撃たせる訳がねえ。ゴブリン舐めんなよ。ファイヤーアローは見事にファイチクンが跳ね返したが、距離が近いせいか、明後日の方向に飛んで行った。あら、残念。

「なっ! どおしたあっ!」


「ファイチクンはそのままそいつを頼むぞ!」
「御意!」

 俺はこいつに確実に止めを刺す。後ろから腰布燃やされたら嫌だから。

 ダッ!

「なっ! もう1匹居たのか!」

「くっはっ! なっ、何い!」


 ちっ。一撃必殺とはいかなかったか。こいつが腕を挙げたから少し逸れたのか。タイミングを間違えた俺のミスだな。ゴブリン反省。次はない!

 毒ナイフを速攻回収、速攻再投擲!

 ドシュッ! ザッグッ

「ぐぶっ!」 …… そしてゴブリン、怒りの棍棒!

 ザザッ! ……「っ!!」 ドゴンッ バッキャッ!

 体が軽くて速く動けた。速さに比例して威力は増す。筋力も関係するが、それも気持ちの問題だ。

 ……どさっ

 僅かな残心。……決まった。

「よしっ! ファイチクン。前に出ろ!」

「はっ!」

「くっ、死ね死ねえっ! ファイヤーアロー! 
 ファイヤーアロー! ファイヤーアロー!」

 ちっ。ちぇりゃあっ!

「クレイウォール!」

 ズズンッ! ズガッ! ボロッ

 あっぶねえ。ファイチクンに先に撃たれてなかったら間に合わなかったな。くっそっ!


「ファイチクン! ジャンプだ! 上に跳べ!」

「っ! はっ!」 ダンッ

 ここっ!

「トリプルカッター!」

 スッシャシャシャンッ!! ズパズッパッ ズッパンッ!


「だっがあっ!!」

「よしっ! 押し込め!」

「はっ!」 ザザッ ザッ

「あ、足があっ! 足がああっ! はっ!

 く、来るな、来るな、来るなあっ!!」

「行け! 首を跳ねろ! ファイチクン!」

「御意!」 

 ザザッザッ! ……ザッシュ!

「っ!!」 ぶっしゅーーっ!! ……どっちゃっ


「よし! やくやったぞ! ファイチクン!」

「はっ! ありがたきお言葉!」


「警戒しつつ、もう少し周囲を確かめるぞ」

「はっ!」

 と言いつつ、俺は装備品の回収を。

 選択者ならいい装備持ってるだろうしな。この杖とか、ローブとか。三角帽子は要らないけど。おっ、指輪までしてやがる。野郎に指輪て。

 ふむ。これもナニかしらの効果のある装備品っぽいな。何かファンタジー感を刺激するデザインだ。勿論、俺の主観だが。

 取り敢えず洗浄だけして一旦遺体ごと全回収。こんな状態じゃ使いたくないゴブリン。決して潔癖って訳じゃない。

 これも後のお楽しみ。ありがとよ。しっかり2人分回収させてもらったぜ。ぎゃっぎゃっぎゃっ。


 それにしても、ファイヤーアロー1発で崩れるクレイウォールって。そんなもん?

 まあ、土だしな。仕方ねえか。もう1発くらいは何とかなったかな。でも、ファイヤーランスだったらもたなかっただろうな。危ない危ない。

 ゴブリンもっと強くならなきゃな。あの速度で迫り来る魔法を避けられる気はしなかった。

 例えダメージが『2』だろうとも、そんなの関係ねえ。ちょー怖かった。ゴブリン排泄できたら漏らしてたな。危ねえ危ねえ。良かったぜ。

 それより早く白い液を排泄したいぜ。発射だった。ぎゃっぎゃっぎゃっ。


「よし。もう大丈夫そうだな。コボチャンとスイチクンと合流するぞ」

「はっ。御意」




 その後、スイチクンは念話で合流させ、コボチャンは勝手に帰って来るのを待った。言っても程なくして帰って来たが。またしても真っ赤になって。

 それこそ股下も真っ赤っ赤。流石にそこまでじゃなかったな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。赤い彗星のコボチャン。またしても降臨。


 速攻でヒールとホーリーで回復と洗浄。そして愛のもふもふタイム。お互いの戦果を喜ぶべし。

 ファイチクンとスイチクンにも掛けてやった。

 勿論、コボチャンにはパーフェクトヒール。雄にはヒール。ゴブリン付いてたな。まあいいか。


「あ、ありがたき幸せ」

「あ、ありがとうございます。兄様。ヒイチサンのヒールとは全く効果が違うようです」

 なんて言われてしまった。なんか嬉しいけどナニは出さない。違いが分かるスイチクン。立派に成長したんだな。

 ナニの為に使わせたのかは知らないが、聞かないが、スイチクンも立派な大人になったのだろう。あんな幼女相手によくやるぜ。魚顔だった。

 それは好みの問題か。俺がどうこう言う事じゃねえな。もしかしたらラナでさえも好みじゃねえ雄が居るかもしれないし。まあ、ラナは天使だからそんな雄は居ないと思うがな。

 でも、逆にその方がありがたい? そうかもな。俺は心地よくやれればいい。それだけだ。ぎゃっぎゃっぎゃっ。



 本当なら少し休みつつ、少々やる事やってからにしたかったのだが、また襲撃されるのも嫌だから、速攻、大移動を開始した。回収する物だけはしっかり持って来たけど。

 カクカク煩いスケサンからのお願いで、スケサン専用風呂の移動をお願いされた。正確にはスケサン、カクサンの両名から。

 2人のスケルトンに攻め寄られるゴブリン。決して嬉しい図ではなかった。アブソリュートホーリー、マジで放ってやる寸前だった。

 これまた余計な時間を使ってしまったぜ。でも、夜にカクカク言われて迫られるよりはマシだからよしとした。2人も居るからより厄介だ。

 そんなに癒やしの効果があるなら仕方ない。もう増えてくれなくてもいいけど、増えたとしても1つあれば十分だろう。牛乳はまた確保する必要はありそうだが。

 簡単に取り外せるユニットタイプで良かったよ。単身者用だから少し小さいが、それが骨には丁度いいのだろう。カクカク言わしながら2人で入ってたりしてな。……。ぐぎゃあ~



 そしてやって来たバンパイアのバンクンが休んでる一軒家。ゴブリン、スケルトンも含めて移動速度が遅いのを忘れてた。もしかしたら今日中には愛のマンションにたどり着けないかもしれない。てへ。愛がないからか?

 でも、1度決めたからには移動は続ける予定だ。しっかりメッセージは送りつつ、殲滅も続けつつ、休憩も挟んでレベル上げもする事にした。

 でもでも、ここで一旦休憩。戦利品の確認と、ステータスのチェック、転職の確認、大移動のルート、戦術、色々やる事はある。


「あっ。ゴブリンさん。お帰りなさい? 教えてくれてましたけど、それだけ居ると脅威ですね。他の種族も居ますしね。ははは」

 なんて事を言っちゃうバンクン。お前もだろうに。なんて言わないゴブリン。だって、この中で1番強くなりそうなイケメンだから。

 言っても総勢、俺もバンクンも含めて、『13』人。不吉な数な気もするが、そんなの関係ねえ。スケルトンが居る時点で不吉は通り越している。ゴブリンもか。ぎゃっぎゃっぎゃっ。


 で。

 取り敢えず、戦利品の確認と振り分け、転職から始めた。

 バンクンには申し訳ないから、どばっとポテチ出しといた。コンソメ、塩、堅あげ、ご当地味数種。ちなみに。まだまだある。コンビニって、その名の通り便利だな。


「う、うわあっ! こんなにいいんですか! やったあ! すっごいテンション上がりますよね。これ! もうっ。分かってるなあ。ゴブリンさんは。へへへ。

 あっ。そちらはそちらでゆっくりやって下さいね。僕は力も出で来ましたし、これを食べれば体調も万全になると思いますから」

 全部自分1人で食べるつもりらしい。いいけどさ。だが! 格好いいからって何でも許される訳じゃねえ事を体で教えてやるぜ。

 これも年長者の務め。泣いて頼んで来るまで飲み物は出さないぜ。食らいな。心行くまで。そして俺に請え。願え。

 飲み物、プリ~ズ! と。ふっ。楽しみだぜ。

 

 ここが一軒家で良かった。それなりに広いリビング・ダイニングだったから、俺達小型の魔物がこれだけ居ても大丈夫。時間も勿体ないから早速始めるか。

 俺が指示するだけだけど。

 遺体から剥ぎ取った装備をも1度収納。そして分かる装備名。実際の効果は装備しないと分からない。そこもこれまた面白い。名前負けとか、詐欺じゃない事を祈るのみ。


『魔道士の杖』 →マイチクン
『火魔法向上の杖』 →保管
『魔力上昇ローブ』 →マイチクン
『状態異常軽減の衣』→ラナ
『魔道士のとんがり帽子』 →マイチクン

『魔男っ子ハット』 →保管
『魔力回復リング』 →俺
『体力回復リング』 →俺
『魔法ダメージ半減の指輪』 →スイチクン
『物理ダメージ半減の指輪』 →ファイチクン


 恐らく、名前通りの効果だろう。だからこう振り分けた。

 俺のリングは、あくまでも回復だから、今の所効果は分からない。完全回復までの睡眠時間が短くなっても嬉しいし、常時少しずつ回復してくれても嬉しい。だから俺が2つ共もらった。

 その他、警察の装備も皆に振り分けた。どかっと出してファイチクン任せ。拳銃とライオット・シールド1つを除く。これは俺用に保管。


 以前からの装備もこう振り分けてある。

『ゴブリンの棍棒』 →俺
『ゴブリンの錆びた毒ナイフ』 →俺
『ゴブリンの魔法の腰巻き』 →俺
『青銅の盾』 →ファニイクン
『ねじり鉢巻』→ファニイクン

『メンテ要らずのよく切れる剣』 →ファイチクン
『すんなり解体ナイフ』 →スイチクン
『体力回復の革鎧』 →ファイチクン
『魔法返しの盾』 →ファイチクン
『力のリストバンド』 →ファイチクン

『夜一の弓』 →アイチクン
『1日30本自動補充矢筒』 →アイチクン
『エルフハット』 →アイチクン
『集中の胸当て』 →アイチクン
『命中の弓懸ゆがけ』 →アイチクン



 そして大転職会。ねえな。そんなもの。俺が確認してぽちっとするだけだ。ぎゃっぎゃっぎゃっ。

 ファイチクンを除くほぼ初期メンバー。ラナ、スイチクン、マイチクンが転職可能だった。そして俺も。

 なんてこったい。まあ、嬉しい。しかも上位職っぽかったから、速攻で転職してやった。気も多くて転職回数も多いゴブリン。決して、ただ飽きっぽいだけじゃない! はずだ。


 俺:スカウト →レンジャー
 ラナ:ヒーラー →クレリック
 スイチクン:スカウト →レンジャー
 マイチクン:マジシャン →魔道士


 職業変えても名前は変えられない。これ仕様。これも仕方ない。慣れるしかない。

 覚えられる魔法についても、俺と皆とは違ってるようだ。明らかに俺だけ使用回数も、種類も多いと分かった。やはりファーストネームドとの違いなのだろう。

 もう今日はここで乱交でもしたくなったが、止めといた。だって、そうするとラナとコボチャンが、……

 想像するのも嫌になる。これは俺のもの。他の奴等には使わせないぜ。ぎゃっぎゃっぎゃっ。それは穴? ぎゃっぎゃっぎゃっ。ぜってえ許さん!


【スキル】
★棒 術:LV5→6
 短剣術:LV5
★投擲術:LV5→6

 筋力増強:LV5

★気配遮断:LV5→6
★気配察知:LV5→6

★スキル偽造:LV5→6
★異次元収納:LV5→6
  容量:中→大
  時間:遅延

★遠目:LV1→6
★俊足:LV5
★潜伏術:LV4
★罠察知:LV3
★罠作成:LV2
★罠解除:LV1
★耐性向上:LV1

◼️◼️◼️◼️◼️


 いつの間にか上がってたスキルもあった。すっげー嬉しいけど、投擲術は分かるけど、ただ振り回してただけの棍棒でも、術って言えるのだろうか。ゴブリン微妙だぜ。悪い事じゃないからいいけどさ。

 で。ポイントを振り分けて、スキル偽造と異次元収納のレベルは上げておいた。この2つのポイントは高いから嫌になるが、それでもそれ以上の効果を発揮してくれると信じてるゴブリン。

 これで更なるおいたをしても大丈夫? まだまだし足りないけどな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。



 それなりに時間を掛けてしまったが、俺が数回イく以上の時間だったが、結果として、イケメンバンパイアからナニか願われる事はなかった。ちっくしょう。

 ここは一軒家。当然冷蔵庫くらいはあったわな。ゴブリン、ショック。だから調子に乗ってポテチを食べ過ぎて、喉が乾いて俺に助けを求めてくるイケメン。そんな図は発生しなかった。

 ここにもそれなりに乾きものはあったらしい。お菓子ってやつな。ちっ。仕方ない。年長者と言ってもそれは元の話。今はゴブリンだしな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。ぐぎゃあ~

 代わりに、ちょー満足そうなイケメンの顔を見られたよ。全然ドキッとしなかったがな。ラナとコボチャンが居てくれて良かった。


 試しに聞いてみたんだが、ラナもコボチャンも俺1択らしい。お世辞でもちょー嬉しいゴブリン。追加でポテチやっといた。俺って優しいゴブリンだからさ。ぎゃっぎゃっぎゃっ。

 苦しゅうないぞ。でもこの2人には手を出すな。これは絶対だ。他のゴブリンにも絶対命令で従わせてるゴブリン。それが俺。

 いくらチートバンパイアだろうと、俺のアブソリュートホーリーをぶっ掛けてでも止めてみせるぜ。それで消滅したらそれまでさ。俺の方が早く消えたりして。ぎゃっぎゃっぎゃっ。そんなイケメン補正は勘弁だぜ。ぐぎゃあ~


「あ、う、うん。それは止めて欲しいです。ごめんなさい。言ってる事は理解できますし、絶対に近付いたりもしませんから、それは許して下さい。でもポテチはありがとうございます。また頂きますね。

 僕は同族以外は好きにならないと思いますから多分大丈夫ですけど、何なら真名に懸けて誓いますよ?」

 そこまで言われて疑う訳にはいかないゴブリン。ま。俺が逆の立場でも手を出す事はないだろうな。よく考えなくても分かるゴブリン問題。

 ちんこは直ぐに出ちゃうけど、それとこれは別問題。

 あなたは他種族です。そんなあなたはゴブリンで立ちますか?

 ……

 そういう事だろう。


 で。そのバンクン。夜になる程、闇が深まる程、内なる力が増して行く仕様らしい。月の光でもいいらしい。それがバンパイア。やっぱりチート野郎はここに居た。ちっ。

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