人類を滅ぼすのが使命みたいなんですが種族がゴブリンってのはないんじゃないでしょうか

復活のおたけさん

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皆のレベル上げ大作戦 2

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 レベル上げという名の一方的な殲滅はまだ続く。

 だが、大してやる事のないゴブリンは、決して寂しいからってだけじゃなく、時折休憩を提案し、ラナとコボチャンとちょいといちゃついたり、新顔のミユキと話をしたりした。

 ローテーションって大事だし、これなら俺は寂しくない。俺って賢いゴブリンになれるかな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。それは無理?


 ミユキは、奴隷と言ってももう仲間。扱いは皆と変えるつもりはない。

 俺って優しいゴブリン。やるにしても出来れば合意の上にしたいってやましい気持ちがあるだけじゃなく、これも検証って便利な言葉で誤魔化しつつ、色々聞いてみたりした。

 決して、倒れてた時の事は俺からは話さないように注意はしつつ、ちゅうもまだ。これ基本。


 ま。今回は言ってた通りに速攻で契約魔法が発動して俺に奴隷落ちしたミユキなんだけど。まあ、そもそも本当のビッチじゃなかったみたいだ。俺が勝手に認定してただけだけど。誰でも認定しただろう。純粋な雄ならば。それは童貞とも言うか。

 魔法契約も今の所は言った通りに機能しているみたいだし、悪魔は嘘を吐けないってあるあるも、そのままの仕様なのかもしれない。

 そして奴隷でもあるから俺には嘘は吐けない。だから言わせてみた。本心を。心の内を。取り敢えず口調は崩してオッケー。最低限の礼儀は忘れないように注意はさせて。ここでもちゅうはまだ。そろそろいいかなとは思いつつ。


 しっかり自我は残っていて、普通に感情もある。ただ、俺には絶対服従で逆らえない。これ便利。癖になる。いや。もうなった。ぎゃっぎゃっぎゃっ。

 紛い物の服従でも心地よい。だから人は堕ちて行くんだな。深い。お偉いさんに聞かせてやりてえぜ。ぎゃっぎゃっぎゃっ。

 やっぱりゴブリン。魔物になっても学ぶ事は多いみたいだ。当たり前の事も多いけど。ぎゃっぎゃっぎゃっ。


 で。どうも、生前、人間だった時、マジで小悪魔だったみたいで、痴漢とかにも結構遭ってたらしく、その反動で性格がひねくれて行ったらしい。

 本人談だからどこまで本当かは分からないけど、主観だから全部を盲目的に信じる訳ではないけど、自覚はあったようで、かなり無理して強がってただけのようだ。

 そして、その挙げ句に強姦されたらしい。よく晴れた日の出来事だったようだ。ベタつく色んな液体の感覚は、今でも忘れる事はないそうだ。

 ナニがとも聞かないし、聞きたくもない。そんなの分かるゴブリンだから当たり前。汗水、血、白い液や粘る液。

 おう。シット! きたねえなあ。


 だから雄は許せない。あの目付き、醜い体、恐怖、痛み、浴びせられた汚い言葉に臭い液体、絶望と失望。一時は生きる気力も失くしてしまったが、復讐を誓って独り堪えたそうだ。

 その復讐を叶える為にこっち側、人類殲滅軍を選んだとの事。

 おう。シット! これも嫉妬じゃない方の。

 これまた重たい話をありがとう? 股関連だけに。イケメンバンクンよりも重かった。やれやれだぜ。


 こんな俺がナニか言える立場じゃないが、俺はそんな人間じゃなかったが、どこにでもそんな奴は居る。世界中にな。

 だからと言って解放する気はないゴブリン。やろうと思えば出来るみたいだけど、やる訳ないじゃん。ぎゃっぎゃっぎゃっ。

 最後まで面倒を見るのが雄の役目さ。しっかり雄の良さってもんを味わわせてやろう。ぎゃっぎゃっぎゃっ。それでもやれるからゴブリンって言うのさ。ぎゃっぎゃっぎゃっ。

 これマジで。俺は従順なものなら愛せる自信がある。人間だった時の事なんて、もう既に関係ねえ。いや。可愛ければって前置きは付くが。突くなら可愛い雌に限る。

 その点、ミユキは可愛くなりつつある。俺の調教によって。ならば! そんな雌は俺の雌。他の雄にもやられるなんて愚行はしない! やるなら俺とだけ!

 あ。あと、ラナ、コボチャン、愛ともやる事にはかるかもな。それを5Pと言う。ぎゃっぎゃっぎゃっ。


 なんて事をずっと妄想して来たけど、やっぱりビッチはムカつくけど、そんな事をやりやがった犯罪者は更に許せないけど、お陰で何の害もないはずなのに敵対視される他の雄の身にもなれってんだ。なんて思いつつ。

 それでもやっぱり俺は無理矢理はしたくないゴブリン。あれ? そんなゴブリン居たっけな。ん?

 ゴブリン分かんな~い。ぎゃっぎゃっぎゃっ。

 こういうものは気分で変わるゴブリン。それが俺。人間相手なら容赦はしないが、魔物なら、仲間なら、そんな事はしたくない。これ本心。だから言っといた。ちょいと照れつつ、俺の優しさで。


「奴隷とは言え、ミユキは俺達の仲間だ。俺はお前が言ってたような扱いをする気はないから安心しろ。

 それと、さっきの話を聞いたからって訳じゃないけど、俺にはラナもコボチャンも居るから、お前を無理矢理犯すなんて事をするつもりもない。求められたらやっちゃうと思うけどな。

 だが、その分って訳じゃないけど、しっかり働いてはもらうぞ。それは他の皆も同じだ。

 それに、奴隷になったからと言ってもこうして復讐の機会はあるんだ。それもお前次第だけど、そう思えばただあのまま死んでたかもしれなかった命だ、大切にしろよ。

 そんで俺達と一緒に人類の殲滅頑張ろうな。レベル上げも協力するし、ナニか言いたい事があったら遠慮なく言ってくれ。それが仲間だ。分かったな」

 倒れてた時の事は俺からは話さないようにって思ったばっかだったのに、馬っ鹿なゴブリンはつい言っちゃった。てへ。でも、誰にやられたかは気にしてないようで良かった。セーフ!


「あうっ。は、はい。そうですね。よろしくお願いします。その、今更ですけど、さっきは酷い事言っちゃってごめんなさい。

 男に舐められたくなかったのと、1人だったから余計に気が張ってて。あ、それと、怪我もしてたし気が立っちゃっててってのもあったかも。これ以上はって、……。

 出来る事なら何でもしますから、ミユキを大切にして下さい。ゴブリンさんて、ゴブリンさんて、見てるとすっごく格好良くなって行きます。それにそんな事言われちゃったら、言われちゃったら、はあぁ。……」

 話し方も普通に変えさせたけど、遠慮なく言えって言ったらよく喋る。俺は普通の事を言ったつもりなのに、やはりビッチはビッチだった。

 折角いい事言ってやったのに、俺がすっごく格好いいなんておかしな頭してやがる。馬鹿ばっか。ん? あれ?

 ま、まあ。何でもやるって言うならやってもらうまで。そしてやらせてもらうゴブリン。そう、それも必然だったんだ。

 これはオッケーって事でいいんだろう。大切にやればいいんだろう。いくら馬鹿なゴブリンでもそれくらいは分かるゴブリン。

 いや。それだけは分かるゴブリン。勘違いも多いけど。無理矢理発射ばっかだけど。ぎゃっぎゃっぎゃっ。ぐぎゃあ~


 嫌じゃなければ、本人がオッケーならやるまでよ。求められなくてもな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。別に狙った訳じゃない。本当だ。俺なら百発百中よ!

 そしてやる時はしっかり殺るゴブリン。偶の出番には活躍しなきゃだろう。玉はねえけどな。おっ。久し振り? ぎゃっぎゃっぎゃっ。


「ちょりゃあ~っ! ファイヤーバード! ウォーターバード!」

 ブワッ! ドバッブバーッ! ぐわしゃあっ!

 ブバッゴワアーッ!!


 ドワッ! グバッパバーッ! どっしゃあっ!

 バプッグシャアー!!


 うらうらうらうらあぁ~っ!!

 行け行け行け行け行けえぇ~っ!!

 まだまだまだあ~!

 はっはあっ! ゴブリン無双だあっ!

 違った。

 ひゃっはーっ!!


 別に照れた訳じゃない。これも立派なレベル上げ。出番が来たから張り切って殺ってるだけだ。弱った奴の止めは誰かが刺せばいい。俺はラナとコボチャンに挿せればいい。そして射す!

 更にミユキも加えられそうで興奮し過ぎてるってだけじゃない! 

 俺が倒せば皆にも経験値が入る。ミユキの無念に感化されたってだけでもない!

 偶には俺の力も示すのだ! 俺の鬱憤も晴らすのだ!

 犯罪者でもない、真っ当な考えの善良な一般市民にとっては只の八つ当たりだろうけど。それも仕方ねえ!

 こんな世の中になっちまったのも、ナニもしなかったお前達のせいでもある! それは俺の精ではない!


「ファイヤーランス! ファイヤーアロー! フレイム!」

 強力な魔法から順に撃ちまくる。これぞ俺つええ~を示す機会。生前できなかった思いも乗せて、更に重い思いも乗せて撃ちまくる!

 仲間が増えて調子に乗ったゴブリンは危険ですよ。自分の雌が増えて興奮してるゴブリンはもっと危険ですよ。

 そんな言葉は聞けんですよってか。ちんこに響くのな。この振動。いつもの事か。ぎゃっぎゃっぎゃっ。

 
 この中にも、平気で犯罪を犯してる奴が居るかもしれない。平気で人を傷付け、騙し、奪い、反省もせずに生きているような奴が。

 勿論、居ないかもしれない。でもそんなの関係ねえ。人類を殲滅させるのが俺達の使命だ。善良で無害な一般市民だろうとも、敵である事に変わりはない。だから容赦はしない。

 色んな感情が上乗せされる事もあるだろう。だからと言ってミユキの無念が晴らされる事はないと思うが、俺がすっきりしたい。させたい。このもやもやを。いつもの堪ってる感とは違った感情を。

 だから殺るのデス!


 ぅおおりゃあ~っ! こんなんじゃまだ足らねえぞ!

 まだまだ行くぜっ!!

「ファイヤーバード! ウォーターバード!」

 ブワッ! ドバッブバーッ!

 ドワッ! グバッパバーッ!


「ああっ! ご主人様。凄い!」

「ガウガウウッ、 ガウッ!」

「はうぅ。ゴブリンさん。やっぱり格好いい」


 黄色い声援は心地よい。こんなの初めて。ちょー燃える。そして萌える。あれ? 逆だった?

 どっかんばっかん煩いが、ゴウゴウと熱気も凄いけど、このゴブリン・イヤーが聞き漏らすはすがない! いや~ん。

 だから止められない殲滅劇。それも仕方ない。

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