人類を滅ぼすのが使命みたいなんですが種族がゴブリンってのはないんじゃないでしょうか

復活のおたけさん

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走れゴブリン

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 ゴブリンは激走した。妊妊してからニンニンと。

 かの浪漫施設、ダンジョン・マスターにならねばならぬと決意して。

 レベルも上がって、かなりのスピードが出せるようになったゴブリン。射精速度ほどじゃないが、以前とは大違い。忍者に転職して良かったと思ったが、これがゴブリン大移動の前ならもっと近かったのに。と後悔もした。

 でも公開はしない。やっちまったもんは仕方ない。ちょいと戻る事になったが、お陰で敵はほぼ居ない。はず。居ても速攻殺っちまうがな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。


 それと、バンクン宛てに手紙を残すの忘れてた。きっとイケメンにも聞こえてたはずだから。あのアナウンスが。だから、最低でも『バンクンも探してくれ』と伝えておきたかった。

 まあいいか。今更だ。それに、バンクンも童貞だけど漢だ。きっと見付けようと動いてくれてるはずだ。今なら無双状態のバンパイアだ。夢精してない事も願うがな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。

 イケメン補正で俺より早く見付けられたりして。そんな補正があったら嫌だな。こんちくしょう。でも仲間が見付けてくれるのは嬉しいと思うゴブリン。でもないか? やっぱどうせなら自分で見付けたいと思うゴブリン。それが俺。

 そして気が付くゴブリン。

 バンクン、スマホ持ってたな。俺が持たせたんだった。流石ゴブリン。よく忘れるぜ。ぎゃっぎゃっぎゃっ。まだ電波は届いてるな。良かったぜ。

 歩きスマホは危険だが、走りスマホはもっと危険だな。でも、影に潜れば大丈夫。息を止めて居られる間は無敵なようなもの。走ってるから余計にキツイだけ。ゴブリン頑張るぜ。

 言ってもさっきの短文を送るだけ。それくらいなら簡単に出来るゴブリン。んな訳ねえか。キツイもんはキツイ。危ないもんは危ないな。ゴブリン直ぐ反省。

 だから一旦休憩。


『俺はダンジョンを探す。バンクンも上から見付けてくれ。詳しくはまた後で』

 直ぐに『股後で』と変換してくれるスマホ。賢いな。俺と同じ使い方をしてた奴が居たとはな。惜しい奴を殺っちまったぜ。もう遅いがな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。

 イケメンには使わない。童貞だしな。あまり刺激しちゃ不味いだろう。そこしかマウント取れないゴブリン。これは仕方ない。それもそのうち終わるだろうが。ぎゃっぎゃっぎゃっ。ぐぎゃあ~

 よし。送信。

 後は、これを見たら理解してくれるだろう。だといいな。


 おっ。はええな。しかし。流石、バンクン。もう返ってきた。

『了解です』

 まあ、イケメン。『りょ』とかじゃなくて良かった。イケメンなら何でもありだけど。

 きっと俺より早く見付けられるのだろう。イケメンだし。俺は負けないぜ。早さで負けたらゴブリンお仕舞いよ! ってそれは違う早さだな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。


 すすすすすっ


 俺を知覚できる存在は少ないはずだが、ここで気は抜かない。ばっちり抜いてきたのが良かったな。すっきりさっぱり。より思考もクリアになって動けてる俺が居る。と思う。

 ここら辺の選択者もかなり殺ったはずだけど、また生まれ変わって登場して来るかもしれない。ダンジョンの直ぐ近くに生まれて来るなんてラッキーな奴が居るかもしれないし、それならそれで速攻ぶっ殺して奪ってやりたいと思うぜ。

 両陣営にとっての拠点なんだから、当然奪えるはずだ。だってダンジョンなんだから。そう願って突っ走る。


 もうちょっと、あとちょっと。減るもんじゃないんだからいいだろう? なんて妄想入れつつ、エロエロパワーもプラスして激走だ。急げ! 俺!


 ~ ・ ~ ・ ~


 真夜中の緑地公園。所々に明かりは灯ってるが、全体ではない。ほんの1部だけ。森とも思える部分は、ほぼ真っ暗。

 ゴブリン夜目が利くけど、怖くはないとは言えない。やっぱり生き物にとって暗闇は恐怖の対象。それは遺伝子に刻まれている。と思う。

 魔物になっても残ってるなんてどうかと思うが仕方ない。闇に溶け込むのも忍者。そう思って乗り越えよう。

 これで俺はまた更なるレベルアップを果たす事になるだろう。だといいな。股って変換するのを忘れてたぜ。ぐぎゃあ~



「っ!!」

 発見!


 ほんの数日前、天使のラナと、その弟のスイチクンに案内された洞穴。俺が狙いを付けたのがここ。

 周りと比べて少し大きな木の下に空いた小さな穴。中は思ったよりも広く、本当はここを拠点にしようと思ってた場所。今の人数だと狭いかもしれないが、ダンジョンならなんとかなりそうじゃん? そう思って狙ってみたゴブリン。


 天然かダンジョン化と思ってしまったゴブリンだっただけに、忘れるはずがなかった。雌穴と比較したからしっかり覚えてただけのゴブリン。それが俺。


 1つしかなかった出入り口をナニかと被せて隠してたんだけど、どうやら変化はなさそうだ。ぎゃっぎゃっぎゃっ。ここまでは順調だ。

 緑地公園自体が避難所にもなってるらしく、ここに来るまでに人間が張ったと思われるテントがいくつか確認できた。優先順位が低いから殲滅は後回し。やっぱダンジョン第1でしょ。ぎゃっぎゃっぎゃっ。


 ふう。

 気配はないな。流石にこんな暗闇を好んで徘徊する奴はおらんやろう。良かったぜ。ゴブリンやったぜ。

 あとは、中を確認するだけだ。

 
 そういや、膜に見立てたカーテンを取り付けるって思ってたな。なんてシモばっかゴブリン。それも俺なんだなあ。ぎゃっぎゃっぎゃっ。

 よし。気持ちは決まった。いくつかのシュミレーションも出来た。行くぜ。

 忍忍!

 すすすすす


『ここは 私達 少女探険団の秘密基地です 穢さないで下さい』


 そういや、貼ってあったな。こんな置き手紙。

 手付かずのまま、入って直ぐの壁にあった。足跡もなし。ナニやら不穏な気配は感じるが、これがダンジョン化? ダンジョン・コアが俺を呼んでいる? だったらいいな。

 罠も警戒。忍者で良かった。

 罠察知(LV5)もあるし、罠解除(LV3)も出来る。ボーナスタイム中にそんな酷い事はされないと願いたいが、耐性向上(LV6)もしてるし回復魔法もあるから、ナニが起こっても多分大丈夫。

 でもやっぱり部下を1人くらい連れて来るべきだったかな。生け贄として。ぎゃっぎゃっぎゃっ。まあ、それも今更だ。それだとこんなに早くたどり着けなかっただろうしな。

 覚悟を決めたのに、まだまだ踏み切れないゴブリン。そんなヘタレですみません。

 行くぞ! 俺!


 すすす すす


 洞穴は広がっているようだ。明らかにこの前来た時よりも広い。そして、地下へと伸びる不気味な階段があった。

 ゴブリンこわ~い。どうしましょ。

 胴が強張ってきちゃったゴブリン。でもちんこは逆にてろんてろん。それはいつもか。ぎゃっぎゃっぎゃっ。更に縮むなっつーの。ぐぎゃあ~

 ふう。こんな妄想してても怖いものは怖い。臆病者でチキンで怖がりなゴブリン。ほぼ同じ意味。それはいいだろう。

 目は見える。人や魔物の気配はない。はずだ。これを下りないと感じられないのかもしれないが、そんな仕様なのかもしれないが、ゴブリン行くぜ。

 階段下りるだけだけど。


 ……
 

 それはあった。

 そこにあった。

 ちんこじゃないけど鎮座する物体。岩の台の上に乗っていた。俺のちんこは届かない。それ用ではないみたいだな。

 ……

 虹色に光るオーブ。コアと言っていたが、俺にはオーブって言った方がしっくりくる。これも個人の偏見による見解だ。深い意味はない。

 よくある占い師の水晶玉。って方が分かり易いか。虹色の球体。うーん。ファンタジー。これが1番的を得ているかも。

 ……

 呼んでいる。

 はずはなかったが、もうナニも警戒せずに近付くゴブリン。今なら簡単に俺にダメージを与えられるだろう。『1』か『2』だけだがな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。

 俺には『魔法の腰巻き』がある!

 ナニを恐れる事があろうか。

 いや。ナニもなかったのだよ!

 ナニはあるがな!

 もっと早く気付けっちゅーねん!

 不意を突かれてやられてからでも大丈夫。きっと倍返しくらいは出来るはず。そんなゴブリンが俺だった。ぎゃっぎゃっぎゃっ。あー。あほらし。


 ぺちっとな。

 こういうのは、ファースト・タッチが基本だろう。だといいよな。

 ピッかっ ちゅわあ~~ん!

「くっ!!」

 突然の閃光と不穏な音。突然の先公にもびびるだろうが、文字違いでも不穏な音だったが、良かったぜ?

 それこそバンクンにサングラス借りときゃ良かったぜ。まさかこんな暗がりで閃光を食らうとは。ま、大した事はなかったな。ちょいとビビり過ぎゴブリン。遺憾な。


「っ!! ふわぁっ!!」

 くっ。つい、変な声出しちまったぜ。ゴブリン不覚! 1人で良かった。

 強制的に頭に流れ込んで来る知識。ダンジョンとは、運用方法とは、活用の事例等。そして、俺に与えられるボーナス付き『ダンジョンポイント』。略して『DP』。ダブル・ピースじゃねえな。

 恐らく、時間的には数秒だろうか、そんなはずはないって思えるのに、それだけの知識が植え付けられた。痛みはなかった。良かった。

 ちょっとビビってびくっとしてしまっただけゴブリン。ちんピクする位に恥ずいぜ。

 こんなスッゲー記憶術があるのなら、誰も勉強しなくなるよな。なんて思いつつ。それより嬉し過ぎて言葉が出ないゴブリン。

 おいら、どうしよう。

 つい、俺じゃなくておいらになってしまえる程の衝撃だ。

「……」

 いや。やっぱりこれも区切りだし、気持ちは表現してこそ伝わるし、自分にも返ってくるよな。そうだそうだ。自分自身に言い聞かせよう。


「こほん。……

 ダンジョン・マスター。来たーーーーーっ!!!」

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