人類を滅ぼすのが使命みたいなんですが種族がゴブリンってのはないんじゃないでしょうか

復活のおたけさん

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最終日の気付きと築き

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 ……

 ほ、ほう。

 そういう感じなのか。やれやれ。やってくれるぜ。人間め。

 確かにそんな能力、スキル、職業があっても可笑しくなかったな。これもあるある。そんな探険隊は何処に行ったのだろうな。懐かしい。

 偉そうに命令やら指示を出してた人間の雄。奴はテイマーとか魔物使いとかっていうやつなのだろう。でなければ餌で釣られたか、雌で調教されたかか。

 周りに雌ゴブリンは居ないようだから、俺の推理は正しいと思われる。当たってもどうという事はないが、当たらなくても尚更どうという事はない!

 深い意味もない!

 そもそもどうでもいい胴!

 ぎゃっぎゃっぎゃっ。

 ゴブリンなんかテイムしても使い道は1つってか。そもそもテイムって言葉とゴブリンが結び付かないぜ。なんでだろう。まあいいぜ。奴は魔物使い。そう決めた。勿論、勝手にな。


 さてと。警戒すべきは、このままさくっとあの人間を殺っちゃうと、その影響が悪い方向に出ないか、だが。

 突然解放されてお仕舞いならいいが、呪いが発動するとか、道連れとか、自動的に殺されちゃうとかあったら嫌だよな。なんとなく。


 ちなみに、俺が3人に使ってる隷属の首輪は、ダンジョン産だけあって、そういう仕様ってだけなんだけど、条件を満たせば自動的に解放される。

 だが、例え俺が死んでも解放される事もないし、死んじゃう事もない。そう条件付ければ別だろうけど、出来るかどうかはやってみないと分からない。それは、生け贄次第? ぎゃっぎゃっぎゃっ。

 ただ、元荷物持ちのあるとと臼井さんに関しては、『命を助ける』代わりって事だったから、本人達が死ぬまで奴隷は確定。

 チート君に関しては、『100人分の選択者装備一式を、自ら持って来て、無事引き渡しが完了すれば解放』って事にしてるから、ここ = 俺のダンジョンね。

 だから俺のダンジョンが無くなったらお仕舞いね。それは、解放なのか、死んじゃうのか、それも分からない。ダンマス・ゴブリンまだまだ知らない事だらけ。

 でも、条件が達成されないのだから、多分ずっと奴隷って事だと思ってるゴブリン。そうだといいよねえ。違う可能性もあるんだけどぐぎゃあ~。

 ま。奴隷は奴隷。最悪、俺が生きてる間だけでも忠実に働いてくれればいいって思ってるゴブリン。簡単には死なんし、解放なんてさせんがな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。


 そんな事よりも。今はこっちの問題だ。

 ふむ。それも今更か。野良ゴブリンがどうなろうと、結局リポップして来る仕様のようだし、特にこのサービス・タイム中はゴブリンみたいな弱い魔物も多いみたいだし。

 奴等にとって現状以上に悪くなるなんて事はないか? 下手に生き残って人間に酷使されるより、解放されて1からやり直しの方が幸せかもな。勝手な判断で。所詮、俺じゃねえしな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。

 よし。それぞれがバラけたし、人間は何処かへ行っていて近くには居ない。あまり待たせ過ぎるのも心配掛けるしな。

 いっぱい掛けて速攻で終わらせるのがゴブリン。あっちもこっちもな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。

 行くか。

 忍法、分身の術! ×2

 ぼふんっぼふんっとな。

 あらキモい。大分慣れたはずなのに、やっぱり出て来た瞬間はそう思ってしまうゴブリン。そっくりゴブリンここに在り。


「お前はあのゴブリンと接触を。お前は愛達の所に戻って報告と警護を頼む」

「「ああ。任せておけグギャ」」

 ちっ。早速イントネーションまで真似してハモりやがって。流石、俺。俺達? 考える事もやる事も同じだな。くっそウゼエぐぎゃあ~

 まあいい。あとはお任せゴブリン。俺は安全な所で身を潜めて会話を要チェック。これが正しい分身の使い方? ぎゃっぎゃっぎゃっ。さ、行くべ。

 すすすすす

 分身に続いて様子を確認。

 今度は影から接触せずに、普通に話し掛ける事にしてみた。俺が思ってる通りに動いてくれる事だろう。そうだよな?

 でも、話しながら掛けたりしないよ。僕そんな悪いゴブリンじゃないよ? なんてな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。しっかりやれよ?! 俺。



「ゴブリンさん。ゴブリンさん。どうしてお前はそんなに傷付いているんだい?」

「はっ?! な、なんだグギャッ! 突然現れたグギャッ!」


 ちっ。膣もないくせに、ちっつ。

 やはりゴブリンの思考回路は同じだな。俺の話し方は置いといて。なるべく優しく驚かせないように気を使ったのだろう。どこぞの赤い頭巾を被った女の子とオオカミさんの物語のように。食べる気も、食べられる気も更々ないが。


「俺は敵じゃない。さっき話し掛けた同族だ。覚えているか?」

「ん? あっ、そ、そう言えば声が似てるグギャ。さっき驚いたせいでご主人に怒られたグギャ。お前のせいだグギャッ!」

 ちっ。馬鹿ゴブリンだったか。いや、最初は皆こんな感じだったかな。それより、ご主人だとお? そこは聞き捨てならんな。その称号は隷属させられてるって事か。

「慌てるなグギャッ! あっ。いや、すまん。同族同士の戦闘は禁止だ。俺にはそんなつもりはなかったが、結果としてそうなったのはすまなかった。なんか御免な」

「お、おう? お前の言う通りだったグギャ。俺もなんか御免だグギャ」

 なんだ。一応理性はあるのか。最低限か? これがデフォルトか。ゴブリンだしな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。ぐぎゃあ~


 取り敢えず落ち着いてくれたみたいだったから、ご主人と思われる人間に見付からないように建物の陰へ移動。それくらいの自由はあるようだ。あれもヨーダじゃねえ。

 なんかこういうのも懐かしい。ファイチクン元気かな。元気だな。知ってるし。順調にレベルも上がって、転職もして、ジェネラルなんかになっちゃって、更に強くなってます。

 俺の右腕ではないが、それなりに頼れる存在。それがファイチクン。もう昔の面影はさっぱりなくなって、『やんす』口調を聞けなくなってちょっとだけ寂しいゴブリンでやんす。


 で。

 やっぱり思った通り、人間に操られてるらしい。本当は従いたくもないのに、言う事を聞かないと頭が痛くなって立って居られなくなる。そんな呪いっぽい呪縛を受けているそうな。

 1度殺されそうになって、殺されずにそうなって、何度も危ない目に遇って、今に至るらしい。それも3人共。

 それっぽい道具類は身に付けてない事から、魔法かスキルって事だろう。当然、解放する手段なんて知らない。

 立って居られなくなるなんて、当然ちんこも立って居られない。いや、立てては居られるが、使えない。そんな生殺しゴブリン状態だったらしい。

 ま、俺の軍団も、雌を宛てがうまでは生殺し状態だったしな。俺を除いては。ぎゃっぎゃっぎゃっ。


 人間が使うゴブリンの使い方なんて、やっぱ思った通り。荷物持ちより酷く、死ぬ事を前提に動かされていたらしい。代えはいくらでも居るってか。

 ゴブリン同士でも戦わされた事もあるそうで、基本は【特性】の縛りで禁止だからか、初撃を与えられるのが操られた方だから、割とすんなり片付いて、今3人に。まさに、←今ここ状態。


 隷属されたり、支配下に入ったり、テイムされたり、そういう呪縛とかでも受けちゃえば、【特性】自体が無関係になるんだな。いい事知ったぜ。

 これなら、もしかしたら人類を殲滅させるのが使命でも、絶対に全員、0になるまで殺し切らないとダメって事ではないのかもな。あくまでも推論だが。

 愛の事もあるし、隷属させた3人の事もある。そこはアナウンス待ちか。ナニか言ってくれるといいよねえ。そうすりゃ、やる事も変わるだろうし、殺り方も変わるかも?

 セーフティー・フロアもより活きてる来る。かもな。それもだといいよねえ。


 ふむ。

 なんか2人で盛り上がって話してるけど、ナニその流れ。馬鹿とゴブリンは使い様的な? やっぱ俺の出番があるみたい? あれ?

 あっ。そんな出番はなかったみたい。嬉しいような残念なような。ま。深く考えても仕方ない。深くぶっ挿す訳でもねえからな。それは楽でいいって事だな。笑って喜ぼう。ぎゃっぎゃっぎゃっ。


【ファーストネームドゴブリン特典スキル】である『同種族限定名付け職業付与権』。分身の俺でも出来ちゃったみたい。子供も出来ちゃうだけに? ぎゃっぎゃっぎゃっ。

 どうせなら経験値もくれればいいのにさ。それはダメって仕様。実際には本人に入ってるのかもしれないが、1日経つと消えちゃうから仕方ない。1日も立ってられないしな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。


「お、おおっ! これで俺も名持ちで職にまで就けられたグギャッ! あ、ありがとうだグギャッ!」

 ちっ。グギャントネーションは治らんのか。うぜ~。そんな言葉もねえけどな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。


「それで、どうだ、キョウイチクン。まだ人間に従わないと不味そうか?」

「えっ、あっ、そ、そうだったグギャ。えっと、……。よく分からないけど、多分大丈夫そうだグギャ。変な感じがしなくなったグギャ。やったグギャッ!」

 マジでか。結局、何の影響を受けてたのかは分からなかったが、それより名付け職就けの効果の方が強かったのか。それで上書きされたって感じだろうか。

 名前を付けられてた様でもなかったし、それが良かったのか? まあ、ゴブリンに名前を付けようなんて奇特な奴はそう居らんわな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。ぐぎゃあ~


 結果よしとして、話し方は放っといて、流石、俺。そこでネタ職でもある『怯者』を選ぶとは。第1号、『ゴブキョウイチクン』の『キョウイチクン』だな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。

 慎重に、命大事にをモットーに生きて逝くのだろう。行くだった。ぎゃっぎゃっぎゃっ。


 そこからは早かった。そこからも?

 ゴブリンだけに、皆やる事は早い? ぎゃっぎゃっぎゃっ。

 気を抜いてであろう人間の魔物使い。もしかしたらそっちも抜いてたのかもしれないが、やって来るまでに時間が掛かった。掛けてただけに?

 恐らく繋がりが切れたか、ナニかがおかしくなったのが分かったんだろう。そういう能力ならば、あるあるっぽいし。

 もしかしたらナニか不測の事態が起こって、3人共死んだと思われたのかもしれないが、それも正しいゴブリンの使い方?

 ちつっ!

 焦った様子で人間がぞろぞろやって来た。雌は居なかった。膣っなんて舌打ちしたのがいけなかったのかも? 膣だと直ぐにイっちゃうし? ぎゃっぎゃっぎゃっ。


 当然、その間に他の2人のゴブリンの名付けと職就けも完了。

 軽く聞き取りも出来たから、これまでの鬱憤を晴らしたいと願ったから、ファイターで『ゴブファゴジナナクン』で『ファゴジナナクン』と、『ゴブファゴジハチクン』で『ファゴジハチクン』。

『57』と『58』番目。もうそんな数になってたんだった。

 こんな所でもしみじみ思ってしまうゴブリン。やっぱり分かり易くはあるけど、言い難いゴブリン。憎くはないよ? 俺はな。長くなって面倒なだけ。ほぼ呼ぶ事もないけどな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。


 それでも、各職業毎に『99』までにしておこうと思ってるゴブリン。これ以上長くすると、ナニかと指示が遅れてやり難そうだから。既にそうかもしれないが。

 誰に言われたでもないけど、それくらいは分かるゴブリン。こんな俺でごめんな。まさかマジでこんなに増えるとは思ってなかったゴブリンなんです。ぎゃっぎゃっぎゃっ。


 候補は、最後の『クン』だけ変えて、『ハン』。そして次の候補が『ドノ』にする案。これもあんあん言わない案。

 流石に『サマ』は止めとこうと思うけど、『ドン』はありかもと思ってたりして。

 ファイターなら『ファイチハン』『ファイチドノ』、そして『ファイチドン』。間違い易いかな? 今更か。ぎゃっぎゃっぎゃっ。

 何故か後になるほど敬称の格が上がる気がする設定だが、最後はちょっと微妙だが、そんな事は気にしないゴブリン。

 ゴブリンも成長する。初期メンバーの『クン』の方が幼馴染みキャラっぽい気がしていいんじゃない? って1人で納得する事にした。


 雌の場合は、『サン』から『チャン』。そして『タン』へ。

 同じくファイターなら『ファイチチャン』、そして『ファイチタン』。

 本当は『ちゃん』も『たん』もこうして平仮名書きにしたいけど、特に『たん』だけは死守したかったけど、これも仕様。どう仕様もないゴブリン。かなり残念。

 心の中だけでも抵抗するつもりだが、それも雌次第?

 雌だけに、雄とは違って何故か若返ってるような気がして萌えるだろう。それも雌次第か。特に顔? ぎゃっぎゃっぎゃっ。


 それは股置いといて、まだ時間もあるだろうから皆と相談してからでもいいかもしれない。そして今はそれどころじゃなかったやい。ぎゃっぎゃっぎゃっ。


 流石に人間達の戦力や、様子までは見せてもらえてなかったようで、大した前情報は無かったが、それでも選択者っぽいのが2人しか居なかった。装備で判断する限りでは。

 後は大人の雄が数人。ややびびりながら、周囲の様子を窺いながら、警戒感マックスで向かって来た。

 マックスとセックス。1字違いで大違い。そんなの知ってるか。ぎゃっぎゃっぎゃっ

 色んな警戒感を持ったままセックスするのも萌えるんだぜ? それも知ってるか。年齢疑惑とか、安全日とか、病気とか、他者の視線とか、美人局つつもたせとか? ぎゃっぎゃっぎゃっ。

 俺は俺のダンジョンで経験済み。ダンジョン攻略に対する警戒感。なんて真面目な回答なんでございましょう。ここに可愛い雌が居ないのが残念だぜ。膣っ!


 で。

 出ました。精の子じゃなくて、影に潜って縛って襲ってずごん。雌が居ないから、ずごんまではやってない。そして出してもない。

 こんな気持ちまで分身も同じなんだろう。俺だしな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。

「なっ! か、体が、動かないっ!」

「どうしたっ! はっ! んっ! お、俺も動かないぞ!」

「「「……」」」


 取り敢えず、選択者と思われる雄2人だけ、さくっと分身も含めた同時『影縛り』で体を縛って、一応ささっと『魔封』で魔法を封じて、後はお任せゴブリンにしてやった。俺の優しさで。

 ひと言ふた言は入れると思うけど、中には入れないし、ちんこも使わないよ? ぎゃっぎゃっぎゃっ。

 ずごんって頭をかち割ってやっても良かったが、仕返しは倍返し以上でするのがお約束ゴブリン。鬱憤を晴らしたい = 倍返し以上。これも間違いないだろう。

 嫌々従わされていたゴブリン達が、出来れば鬱憤を晴らしたいと言ってたから叶えてやる事にした優しいゴブリン。


 ぶっちゃけ、俺が殺らなくても俺には経験値が入るってのもあるし、恐らく持ってる棒切れじゃ止めは刺せないと思ったから。

 好きなように攻撃させて、鬱憤を晴らせたと思えるまでやらせてみて、最後のおいしい所は俺がもらう!

 殺らせはせん。殺らせはせんぞお~っ!

 俺ってそんなゴブリンなんデス! ぎゃっぎゃっぎゃっ。

 それなりの予備の武器は持ってるけど、ここではまだ渡さない。そんなダンマス・ゴブリンでもあるんデス。ぎゃっぎゃっぎゃっ。


 さあ、始めようか。ゴブリンのゴブリンによるゴブリンの為の復讐を。鬱憤晴らしだった? それも一緒か。ぎゃあ~っぎゃっぎゃっぎゃあ~っ!

 俺のゴブリン・イヤーには、ゴブリンのゴングの音が聞こえるぜ。

 ゴブリンカーン!?

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