137 / 143
最終日の気付きと築き
しおりを挟む……
ほ、ほう。
そういう感じなのか。やれやれ。やってくれるぜ。人間め。
確かにそんな能力、スキル、職業があっても可笑しくなかったな。これもあるある。そんな探険隊は何処に行ったのだろうな。懐かしい。
偉そうに命令やら指示を出してた人間の雄。奴はテイマーとか魔物使いとかっていうやつなのだろう。でなければ餌で釣られたか、雌で調教されたかか。
周りに雌ゴブリンは居ないようだから、俺の推理は正しいと思われる。当たってもどうという事はないが、当たらなくても尚更どうという事はない!
深い意味もない!
そもそもどうでもいい胴!
ぎゃっぎゃっぎゃっ。
ゴブリンなんかテイムしても使い道は1つってか。そもそもテイムって言葉とゴブリンが結び付かないぜ。なんでだろう。まあいいぜ。奴は魔物使い。そう決めた。勿論、勝手にな。
さてと。警戒すべきは、このままさくっとあの人間を殺っちゃうと、その影響が悪い方向に出ないか、だが。
突然解放されてお仕舞いならいいが、呪いが発動するとか、道連れとか、自動的に殺されちゃうとかあったら嫌だよな。なんとなく。
ちなみに、俺が3人に使ってる隷属の首輪は、ダンジョン産だけあって、そういう仕様ってだけなんだけど、条件を満たせば自動的に解放される。
だが、例え俺が死んでも解放される事もないし、死んじゃう事もない。そう条件付ければ別だろうけど、出来るかどうかはやってみないと分からない。それは、生け贄次第? ぎゃっぎゃっぎゃっ。
ただ、元荷物持ちのあるとと臼井さんに関しては、『命を助ける』代わりって事だったから、本人達が死ぬまで奴隷は確定。
チート君に関しては、『100人分の選択者装備一式を、ここに自ら持って来て、無事引き渡しが完了すれば解放』って事にしてるから、ここ = 俺のダンジョンね。
だから俺のダンジョンが無くなったらお仕舞いね。それは、解放なのか、死んじゃうのか、それも分からない。ダンマス・ゴブリンまだまだ知らない事だらけ。
でも、条件が達成されないのだから、多分ずっと奴隷って事だと思ってるゴブリン。そうだといいよねえ。違う可能性もあるんだけどぐぎゃあ~。
ま。奴隷は奴隷。最悪、俺が生きてる間だけでも忠実に働いてくれればいいって思ってるゴブリン。簡単には死なんし、解放なんてさせんがな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。
そんな事よりも。今はこっちの問題だ。
ふむ。それも今更か。野良ゴブリンがどうなろうと、結局リポップして来る仕様のようだし、特にこのサービス・タイム中はゴブリンみたいな弱い魔物も多いみたいだし。
奴等にとって現状以上に悪くなるなんて事はないか? 下手に生き残って人間に酷使されるより、解放されて1からやり直しの方が幸せかもな。勝手な判断で。所詮、俺じゃねえしな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。
よし。それぞれがバラけたし、人間は何処かへ行っていて近くには居ない。あまり待たせ過ぎるのも心配掛けるしな。
いっぱい掛けて速攻で終わらせるのがゴブリン。あっちもこっちもな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。
行くか。
忍法、分身の術! ×2
ぼふんっぼふんっとな。
あらキモい。大分慣れたはずなのに、やっぱり出て来た瞬間はそう思ってしまうゴブリン。そっくりゴブリンここに在り。
「お前はあのゴブリンと接触を。お前は愛達の所に戻って報告と警護を頼む」
「「ああ。任せておけグギャ」」
ちっ。早速イントネーションまで真似してハモりやがって。流石、俺。俺達? 考える事もやる事も同じだな。くっそウゼエぐぎゃあ~
まあいい。あとはお任せゴブリン。俺は安全な所で身を潜めて会話を要チェック。これが正しい分身の使い方? ぎゃっぎゃっぎゃっ。さ、行くべ。
すすすすす
分身に続いて様子を確認。
今度は影から接触せずに、普通に話し掛ける事にしてみた。俺が思ってる通りに動いてくれる事だろう。そうだよな?
でも、話しながら掛けたりしないよ。僕そんな悪いゴブリンじゃないよ? なんてな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。しっかりやれよ?! 俺。
「ゴブリンさん。ゴブリンさん。どうしてお前はそんなに傷付いているんだい?」
「はっ?! な、なんだグギャッ! 突然現れたグギャッ!」
ちっ。膣もないくせに、ちっつ。
やはりゴブリンの思考回路は同じだな。俺の話し方は置いといて。なるべく優しく驚かせないように気を使ったのだろう。どこぞの赤い頭巾を被った女の子とオオカミさんの物語のように。食べる気も、食べられる気も更々ないが。
「俺は敵じゃない。さっき話し掛けた同族だ。覚えているか?」
「ん? あっ、そ、そう言えば声が似てるグギャ。さっき驚いたせいでご主人に怒られたグギャ。お前のせいだグギャッ!」
ちっ。馬鹿ゴブリンだったか。いや、最初は皆こんな感じだったかな。それより、ご主人だとお? そこは聞き捨てならんな。その称号は隷属させられてるって事か。
「慌てるなグギャッ! あっ。いや、すまん。同族同士の戦闘は禁止だ。俺にはそんなつもりはなかったが、結果としてそうなったのはすまなかった。なんか御免な」
「お、おう? お前の言う通りだったグギャ。俺もなんか御免だグギャ」
なんだ。一応理性はあるのか。最低限か? これがデフォルトか。ゴブリンだしな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。ぐぎゃあ~
取り敢えず落ち着いてくれたみたいだったから、ご主人と思われる人間に見付からないように建物の陰へ移動。それくらいの自由はあるようだ。あれもヨーダじゃねえ。
なんかこういうのも懐かしい。ファイチクン元気かな。元気だな。知ってるし。順調にレベルも上がって、転職もして、ジェネラルなんかになっちゃって、更に強くなってます。
俺の右腕ではないが、それなりに頼れる存在。それがファイチクン。もう昔の面影はさっぱりなくなって、『やんす』口調を聞けなくなってちょっとだけ寂しいゴブリンでやんす。
で。
やっぱり思った通り、人間に操られてるらしい。本当は従いたくもないのに、言う事を聞かないと頭が痛くなって立って居られなくなる。そんな呪いっぽい呪縛を受けているそうな。
1度殺されそうになって、殺されずにそうなって、何度も危ない目に遇って、今に至るらしい。それも3人共。
それっぽい道具類は身に付けてない事から、魔法かスキルって事だろう。当然、解放する手段なんて知らない。
立って居られなくなるなんて、当然ちんこも立って居られない。いや、立てては居られるが、使えない。そんな生殺しゴブリン状態だったらしい。
ま、俺の軍団も、雌を宛てがうまでは生殺し状態だったしな。俺を除いては。ぎゃっぎゃっぎゃっ。
人間が使うゴブリンの使い方なんて、やっぱ思った通り。荷物持ちより酷く、死ぬ事を前提に動かされていたらしい。代えはいくらでも居るってか。
ゴブリン同士でも戦わされた事もあるそうで、基本は【特性】の縛りで禁止だからか、初撃を与えられるのが操られた方だから、割とすんなり片付いて、今3人に。まさに、←今ここ状態。
隷属されたり、支配下に入ったり、テイムされたり、そういう呪縛とかでも受けちゃえば、【特性】自体が無関係になるんだな。いい事知ったぜ。
これなら、もしかしたら人類を殲滅させるのが使命でも、絶対に全員、0になるまで殺し切らないとダメって事ではないのかもな。あくまでも推論だが。
愛の事もあるし、隷属させた3人の事もある。そこはアナウンス待ちか。ナニか言ってくれるといいよねえ。そうすりゃ、やる事も変わるだろうし、殺り方も変わるかも?
セーフティー・フロアもより活きてる来る。かもな。それもだといいよねえ。
ふむ。
なんか2人で盛り上がって話してるけど、ナニその流れ。馬鹿とゴブリンは使い様的な? やっぱ俺の出番があるみたい? あれ?
あっ。そんな出番はなかったみたい。嬉しいような残念なような。ま。深く考えても仕方ない。深くぶっ挿す訳でもねえからな。それは楽でいいって事だな。笑って喜ぼう。ぎゃっぎゃっぎゃっ。
【ファーストネームドゴブリン特典スキル】である『同種族限定名付け職業付与権』。分身の俺でも出来ちゃったみたい。子供も出来ちゃうだけに? ぎゃっぎゃっぎゃっ。
どうせなら経験値もくれればいいのにさ。それはダメって仕様。実際には本人に入ってるのかもしれないが、1日経つと消えちゃうから仕方ない。1日も立ってられないしな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。
「お、おおっ! これで俺も名持ちで職にまで就けられたグギャッ! あ、ありがとうだグギャッ!」
ちっ。グギャントネーションは治らんのか。うぜ~。そんな言葉もねえけどな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。
「それで、どうだ、キョウイチクン。まだ人間に従わないと不味そうか?」
「えっ、あっ、そ、そうだったグギャ。えっと、……。よく分からないけど、多分大丈夫そうだグギャ。変な感じがしなくなったグギャ。やったグギャッ!」
マジでか。結局、何の影響を受けてたのかは分からなかったが、それより名付け職就けの効果の方が強かったのか。それで上書きされたって感じだろうか。
名前を付けられてた様でもなかったし、それが良かったのか? まあ、ゴブリンに名前を付けようなんて奇特な奴はそう居らんわな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。ぐぎゃあ~
結果よしとして、話し方は放っといて、流石、俺。そこでネタ職でもある『怯者』を選ぶとは。第1号、『ゴブキョウイチクン』の『キョウイチクン』だな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。
慎重に、命大事にをモットーに生きて逝くのだろう。行くだった。ぎゃっぎゃっぎゃっ。
そこからは早かった。そこからも?
ゴブリンだけに、皆やる事は早い? ぎゃっぎゃっぎゃっ。
気を抜いてであろう人間の魔物使い。もしかしたらそっちも抜いてたのかもしれないが、やって来るまでに時間が掛かった。掛けてただけに?
恐らく繋がりが切れたか、ナニかがおかしくなったのが分かったんだろう。そういう能力ならば、あるあるっぽいし。
もしかしたらナニか不測の事態が起こって、3人共死んだと思われたのかもしれないが、それも正しいゴブリンの使い方?
ちつっ!
焦った様子で人間がぞろぞろやって来た。雌は居なかった。膣っなんて舌打ちしたのがいけなかったのかも? 膣だと直ぐにイっちゃうし? ぎゃっぎゃっぎゃっ。
当然、その間に他の2人のゴブリンの名付けと職就けも完了。
軽く聞き取りも出来たから、これまでの鬱憤を晴らしたいと願ったから、ファイターで『ゴブファゴジナナクン』で『ファゴジナナクン』と、『ゴブファゴジハチクン』で『ファゴジハチクン』。
『57』と『58』番目。もうそんな数になってたんだった。
こんな所でもしみじみ思ってしまうゴブリン。やっぱり分かり易くはあるけど、言い難いゴブリン。憎くはないよ? 俺はな。長くなって面倒なだけ。ほぼ呼ぶ事もないけどな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。
それでも、各職業毎に『99』までにしておこうと思ってるゴブリン。これ以上長くすると、ナニかと指示が遅れてやり難そうだから。既にそうかもしれないが。
誰に言われたでもないけど、それくらいは分かるゴブリン。こんな俺でごめんな。まさかマジでこんなに増えるとは思ってなかったゴブリンなんです。ぎゃっぎゃっぎゃっ。
候補は、最後の『クン』だけ変えて、『ハン』。そして次の候補が『ドノ』にする案。これもあんあん言わない案。
流石に『サマ』は止めとこうと思うけど、『ドン』はありかもと思ってたりして。
ファイターなら『ファイチハン』『ファイチドノ』、そして『ファイチドン』。間違い易いかな? 今更か。ぎゃっぎゃっぎゃっ。
何故か後になるほど敬称の格が上がる気がする設定だが、最後はちょっと微妙だが、そんな事は気にしないゴブリン。
ゴブリンも成長する。初期メンバーの『クン』の方が幼馴染みキャラっぽい気がしていいんじゃない? って1人で納得する事にした。
雌の場合は、『サン』から『チャン』。そして『タン』へ。
同じくファイターなら『ファイチチャン』、そして『ファイチタン』。
本当は『ちゃん』も『たん』もこうして平仮名書きにしたいけど、特に『たん』だけは死守したかったけど、これも仕様。どう仕様もないゴブリン。かなり残念。
心の中だけでも抵抗するつもりだが、それも雌次第?
雌だけに、雄とは違って何故か若返ってるような気がして萌えるだろう。それも雌次第か。特に顔? ぎゃっぎゃっぎゃっ。
それは股置いといて、まだ時間もあるだろうから皆と相談してからでもいいかもしれない。そして今はそれどころじゃなかったやい。ぎゃっぎゃっぎゃっ。
流石に人間達の戦力や、様子までは見せてもらえてなかったようで、大した前情報は無かったが、それでも選択者っぽいのが2人しか居なかった。装備で判断する限りでは。
後は大人の雄が数人。ややびびりながら、周囲の様子を窺いながら、警戒感マックスで向かって来た。
マックスとセックス。1字違いで大違い。そんなの知ってるか。ぎゃっぎゃっぎゃっ
色んな警戒感を持ったままセックスするのも萌えるんだぜ? それも知ってるか。年齢疑惑とか、安全日とか、病気とか、他者の視線とか、美人局とか? ぎゃっぎゃっぎゃっ。
俺は俺のダンジョンで経験済み。ダンジョン攻略に対する警戒感。なんて真面目な回答なんでございましょう。ここに可愛い雌が居ないのが残念だぜ。膣っ!
で。
出ました。精の子じゃなくて、影に潜って縛って襲ってずごん。雌が居ないから、ずごんまではやってない。そして出してもない。
こんな気持ちまで分身も同じなんだろう。俺だしな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。
「なっ! か、体が、動かないっ!」
「どうしたっ! はっ! んっ! お、俺も動かないぞ!」
「「「……」」」
取り敢えず、選択者と思われる雄2人だけ、さくっと分身も含めた同時『影縛り』で体を縛って、一応ささっと『魔封』で魔法を封じて、後はお任せゴブリンにしてやった。俺の優しさで。
ひと言ふた言は入れると思うけど、中には入れないし、ちんこも使わないよ? ぎゃっぎゃっぎゃっ。
ずごんって頭をかち割ってやっても良かったが、仕返しは倍返し以上でするのがお約束ゴブリン。鬱憤を晴らしたい = 倍返し以上。これも間違いないだろう。
嫌々従わされていたゴブリン達が、出来れば鬱憤を晴らしたいと言ってたから叶えてやる事にした優しいゴブリン。
ぶっちゃけ、俺が殺らなくても俺には経験値が入るってのもあるし、恐らく持ってる棒切れじゃ止めは刺せないと思ったから。
好きなように攻撃させて、鬱憤を晴らせたと思えるまでやらせてみて、最後のおいしい所は俺がもらう!
殺らせはせん。殺らせはせんぞお~っ!
俺ってそんなゴブリンなんデス! ぎゃっぎゃっぎゃっ。
それなりの予備の武器は持ってるけど、ここではまだ渡さない。そんなダンマス・ゴブリンでもあるんデス。ぎゃっぎゃっぎゃっ。
さあ、始めようか。ゴブリンのゴブリンによるゴブリンの為の復讐を。鬱憤晴らしだった? それも一緒か。ぎゃあ~っぎゃっぎゃっぎゃあ~っ!
俺のゴブリン・イヤーには、ゴブリンのゴングの音が聞こえるぜ。
ゴブリンカーン!?
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~
放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」
大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。
生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。
しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。
「すまない。私は父としての責任を果たす」
かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。
だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。
これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。
診察室の午後<菜の花の丘編>その1
スピカナ
恋愛
神的イケメン医師・北原春樹と、病弱で天才的なアーティストである妻・莉子。
そして二人を愛してしまったイケメン御曹司・浅田夏輝。
「菜の花クリニック」と「サテライトセンター」を舞台に、三人の愛と日常が描かれます。
時に泣けて、時に笑える――溺愛とBL要素を含む、ほのぼの愛の物語。
多くのスタッフの人生がここで楽しく花開いていきます。
この小説は「医師の兄が溺愛する病弱な義妹を毎日診察する甘~い愛の物語」の1000話以降の続編です。
※医学描写と他もすべて架空です。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語
ノン・タロー
恋愛
高校2年の夏……友達同士で行った小テストの点を競う勝負に負けた僕、御堂 彼方(みどう かなた)は、罰ゲームとしてクラスで人気のある女子・風原 亜希(かざはら あき)に告白する。
だが亜希は、彼方が特に好みでもなく、それをあっさりと振る。
それで終わるはずだった――なのに。
ひょんな事情で、彼方は亜希と共に"同居”することに。
さらに新しく出来た、甘えん坊な義妹・由奈(ゆな)。
そして教室では静かに恋を仕掛けてくる寡黙なクラス委員長の柊 澪(ひいらぎ みお)、特に接点の無かった早乙女 瀬玲奈(さおとめ せれな)、おまけに生徒会長の如月(きさらぎ)先輩まで現れて、彼方の周囲は急速に騒がしくなっていく。
由奈は「お兄ちゃん!」と懐き、澪は「一緒に帰らない……?」と静かに距離を詰める。
一方の瀬玲奈は友達感覚で、如月先輩は不器用ながらも接してくる。
そんな中、亜希は「別に好きじゃないし」と言いながら、彼方が誰かと仲良くするたびに心がざわついていく。
罰ゲームから始まった関係は、日常の中で少しずつ形を変えていく。
ツンデレな同居人、甘えたがりな義妹、寡黙な同クラ女子、恋愛に不器用な生徒会長、ギャル気質な同クラ女子……。
そして、無自覚に優しい彼方が、彼女たちの心を少しずつほどいていく。
これは、恋と居場所と感情の距離をめぐる、ちょっと不器用で、でも確かな青春の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる